プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップ
  • 3 か月前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔、昔、愛知のぬかたのあたりに、四方を山に囲まれた静かな里があった。
00:21その里の中ほどの小高い丘に観音様が祀ってあった。
00:26その観音様の近くの小さな家に、働き者のおばあさんと着立ての優しい美しい娘さんが住んでおり、二人は朝に夕に観音様に参っておった。
00:41今日も一日無事に過ごさせてもらってありがとうございました。
00:49その年の秋、取り入れも済んだ頃、おばあさんの自慢の娘さんが近くの村からお婿さんをもらうことになった。
01:01終元の日は遠くの山まで見渡せる子も一つない日じゃった。
01:08今年は柵柄もええし、こんなめでたいことはないの。
01:12そうじゃな、家族さんもろてころで、ばあさんも一安心じゃろう。
01:17見ろや、あのばあ様の嬉しそうな顔。
01:21はぁー。
01:24それから何年か経った。
01:26おばあさんと夫婦が、毎日幸せに暮らしておった。
01:31はぁー!
01:32きゃーきゃーきゃ!
01:34きゃーきゃーきゃーきゃー!
01:38じゃが、一つだけ困ったことがあった。
01:42三人が待ち望んでいる赤ちゃんが生まれないのじゃった。
01:47わしも年をとったしはよかわいい孫を見たいもんじゃ
01:53おばあさんはなんとか孫が生まれるように観音様にお参りしておった
02:00どこかわしの願いをかなえてくだされ
02:05その年の秋のことだったとてもうれしいことが起こった
02:11え子供が
02:13待ちに待っていた赤ちゃんができたのじゃった
02:17おーこれでやっと孫の顔が見られるわ
02:22こんなうれしいことはあるって
02:24本当にありがたいことじゃ
02:27ありがたいありがたい
02:30ところが山の紅葉が美しく色づこうとする頃のことだった
02:43娘や
02:44もうじき赤ちゃんが生まれるという娘さんが風邪がもとで急に死んでしもうたのじゃった
02:56孫の誕生を心待ちにしていたおばあさんはすっかり力を落としてしもうた
03:08食べ物も喉を通らんかった
03:11それじゃあお母さん私はこれでお達者でな
03:29あんたもな
03:32お母さんあんまり力を落とすと体に触るよ
03:38それじゃあな
03:42時々様子を見に来るからな
03:50お弔いが済むとやがてお婿さんは自分の村に帰っていった
04:00とうとうおばあさんはたった一人ぼっちになってしもうた
04:08冷たい北風が吹きつける頃になった
04:17おばあさんはどうしても娘さんのことが忘れられんかった
04:31娘さんの死を嘆くあまり
04:34頭も白くなり仕事も手につかずめっきりやつれてしもうた
04:40それでも毎日欠かさず心を込めて作ったごちそうや水をもってお墓参りをした
04:52娘や明日も来るでな
04:59寂しがらんでな
05:02お墓参りが終わると観音様に立ち寄り娘さんのことをお願いするのが日課になっておった
05:13どうか娘が極楽園行けますように
05:18冬も終わり桜の花がほころび始め里に春がやってきた
05:29おばあさんはいつものように観音様にお参りをしませた
05:38はあ
05:40すると
05:46辺りは急に暗くなり
05:49今にも降り出しそうなので急いで家に向かった
05:53もしもしおばあさんおばあさん
06:00はあ
06:02ちょっとお尋ねしたいのですが
06:05これはお坊様何か
06:08この近くに観音堂があると聞いてまいりましたがそこへ行く道を教えてくださいませんか
06:15それならばこの道をまっすぐに行ってすぐそこです
06:21そうですかどうもありがとう
06:24お坊様
06:30はい何か
06:32急に暗くなりました
06:35雨が降るかもしれません
06:37私の家はすぐそこです
06:39休んで行かれたらどうでしょう
06:41おばあさんご親切にどうも私なら少々の雨ぐらい大丈夫です
06:48それよりもおばあさんあなたは信心深い方だからきっといいことがありますよ
06:56お坊様
07:06手紙が落ちました
07:12
07:13おばあさんが顔を上げたときもうお坊さんの姿は見当らなかった
07:19ただ観音堂への道が続いているだけじゃった
07:23お坊様が消えた
07:25お坊様が消えた
07:26おうおう
07:30おう
07:32おう
07:33あなたの娘さんが立派な赤ちゃんを産みました
07:39おばあさんは腰をぬかさんばかりに驚いた
07:44娘が赤ん坊を
07:46おう
07:49そのとき気のせいか観音堂の方から赤ん坊の鳴き声が聞こえてきた
07:57おなか
08:07確かに聞こえる赤ん坊の声が
08:10おう
08:12お母さんはムラ夢中で走った
08:19痛くで
08:22辛いacks
08:26胸も狩り叫んばかりじゃった
08:29赤ん坊の鳴き声は観音堂の後ろの墓地の方から聞こえてきた
08:56おばあさんはおそりおそり娘さんの墓の前までやってくるとどうだろう
09:04そこにはかわいいかわいい玉のような女の赤ん坊が泣いておった
09:10なんと
09:13よしよしよし
09:17よしよし
09:20いい子じゃいい子じゃ
09:26この子は娘に生き移し
09:31それにこの傘はさっきの坊様がかぶっておった
09:36すると娘の死んだの
09:38あわれんで観音様が
09:41ありがとうございます
09:47観音様
09:50ありがとうございます
09:53この不思議な話を聞いた
09:59むこさんをあわてておばあさんの家へ戻ってきた
10:02そしておばあさんは娘を失ったものの観音様のおかげで娘が残してくれた孫と
10:11むこさんと3人いつまでも幸せに暮らしたということじゃ
10:16このことがあってからいつの間にかこの里を袖から手紙が落ちたということで
10:23袖踏みの里と呼ぶようになり
10:27そしてそのうち
10:28そぐみと呼ぶようになったということじゃ
10:32今の愛知県岡崎の上そぶみ町での話じゃ
10:38ご視聴ありがとうございました

お勧め