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  • 2 日前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00おやすみなさい
00:30大禅寺というお寺があったそうな
00:34この寺の和尚さんはそれはもう食い入りの張った坊さんで
00:41寺の池に朝晩やってくる鴨が食いとうて食いとうてたまらんかったそうな
00:49そんなある日和尚さん何を持ったか
00:55ひょうたんを二つに割ったものを頭に乗せた
00:58これで気づかればいい
01:02ちょっと水がってみたいな
01:04鴨舐めのための何の炎じゃ
01:07食い家では人一倍欲深な和尚さんは
01:21なんと池の中の鴨全部に縄をくくりつけてしまった
01:26大成功じゃ
01:30大成功じゃ
01:31ちょっと息が苦しかったな
01:32大成功じゃ
01:34大成功じゃ
01:36大成功じゃ
01:38大成功じゃ
01:42大成功じゃ
01:45大成功じゃ
01:48おどろいた鴨たちは和尚さんを縄の先にくくりつけたまま空に飛び上がった
01:55和尚さんを連れた鴨は夜となく昼となく飛び続けた
02:07うーん
02:09どこまで飛んでいくかいの
02:11わしはもう腹が空いてくるのが空いている
02:14この鴨はもう空へんかいの
02:16なんじゃこりゃ
02:18何も見えんでもないか
02:20ありゃー
02:227日7番飛び続けた鴨は
02:27雲の上に出ると
02:29ぽっかり雲から突き出たところに和尚さんを降ろした
02:33わぁー助かった
02:39それにしてもごちそうがいてしまった
02:42ところでここはどこかいの
02:46うーん
02:52こりゃまるで天国じゃ
02:59こりゃいかん
03:01腹が空いてたまら
03:07ん?
03:08こりゃ杉の葉じゃ
03:10ということは
03:11わしの座ったところは杉の毛じゃ
03:13助かったわ
03:15あの人
03:18和尚さんは
03:20雨の日も風の日も
03:22昼と言わず夜と言わず
03:25杉の木を降りていった
03:27よし
03:33ここでしょ
03:35さあ
03:36ふい
03:37さあ
03:38さあ
03:39さあ
03:40最初
03:41考え
03:42じゃが一向に地上にたどり着く気配はなかった
03:46もう腹が空いて腹が空いてどうにもたまらんおい
04:03降りても降りても下に見えるのが枝ばかしだし
04:10それもそのはずじゃった
04:12お嬢さんの落ちたところは大阪の天皇寺といって
04:16それは名高い寺の大きな庭木の上じゃった
04:21その杉の木の大きさといったら太さだけでも
04:25人が歩いて七日七晩かかると言われるほど
04:29どでかいもんじゃった
04:31下の様子を見てくのか
04:35ひやー
04:40真ん中の庭木の大きさになった
04:44ひやー立っててくれー
04:46誰か立っててくれー
04:49おじいちゃん
04:51あっ
04:52そんなとこで何でるの?
04:56わしゃ今大事なんじゃ
04:59それに
05:11ういてててて
05:13ういてて
05:15ういた
05:20ういさ
05:21それからまた和尚さんは
05:28来る日も来る日も脇目も振らず
05:31ひたすら杉の木を織り続けた
05:33そうして大きな杉の木を織り始めてから
05:37ちょうど七日目のこと
05:40和尚さんが伝わって降りる枝はもう一本もなかった
06:01その上地上の山々はまだまだ遥か下の方じゃった
06:06よっかしよう
06:10これはまたえらいことになったな
06:14あーーーい
06:23誰かうらんか
06:27声が届かんのかいの
06:33おーーーい
06:35誰かうらんか
06:37なにものじゃ
06:44これで助かった
06:48わしは土佐の国の椿大善寺の
06:54そうなり助けてくだされー
07:00しばらくまたねーよ
07:04天皇寺の坊さんたちは庭木の上の和尚さんを
07:11どうして助けたらよいかと考えた
07:14坊さんたちは総出で町じゅうの布団を集め始めた
07:24下からは何にも言うてこいし
07:28鼻は空いて動けんし
07:33おい
07:36まちごfriends
07:40街中全部の布団をぬい合わせて
07:44小さによって
07:46この上に飛び降りなさえ
07:49そんな高いところから
07:51布団の上にかいの
07:54ああーい
07:56布団だけじゃ怖くてたままんのじゃ
08:00わかりました!
08:04しばらく待たねーす!
08:06早く頼みなぞ!
08:08腹減って。もう腹減って。
08:15何するんかいなあ。
08:20今度は大丈夫じゃーん!
08:23街中全部の綿を真ん中に持ったし、
08:27わしら大勢で布団を抱えているよって
08:31思い切って飛び降りなさえ
08:35飛び降りるのは怖いが腹が切ってもうたまらない
08:40会いますか
08:43いやーくもっといてくだされ
08:46わかりました
08:49何枚だか何枚だか何枚だか何枚だか何枚だか
08:53おじいちゃん早く降りれば
08:57空空
08:59やー
09:04おじいちゃん早く降りれば
09:09空空
09:13おじいちゃん早く降りれば
09:23大山たちの頭から出た火花は
09:36布団の真ん中に積んでおった綿に飛び散って火がつき
09:41天皇寺もその庭の大きな杉の木も焼き尽くす
09:45大火事になったそうだ
09:47そうして何もかもが焼けてしもうて
09:51灰だけが残った
09:53そうして焼けて灰の後へ
09:56株が生えてきたんじゃと
09:59その株は何坊でも太うなって
10:03その株の周りを歩いて7日7番かかるほど
10:08太うなったそうじゃ
10:11おしょうさんはというと
10:13相変わらず食い意地の張ったおしょうさんじゃ
10:26その株が元になって今の天皇寺株ができたそうじゃ
10:35そうじゃ
10:37ご視聴ありがとうございました

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