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  • 2 週間前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔々あるところに貧しく暮らしている一人の男がおった
00:30腹の虫も泣いていることだしどれ飯でも食いに行くとするか
01:00狭い小屋の中に一日おると骨が縮む
01:10それでは明月の光を浴びながら夜食をいただくことにしますか
01:30ごちそうになります
01:44なんとおいしそうなお芋であることか
02:00おんや
02:07こ、こりゃどうもおばんでやんす
02:21いや、いつもいつも無断でお世話になっているので一度ご挨拶をと思っていたのですが
02:32めーべんめーべん畑が荒らされるでよ
02:37狸かいたちならぶち殺してくれべと思ってな
02:41ぶ、ぶち殺すなんてあなただだだんぼうな
02:46まあ、おめえさんの仕業じゃねえ方目星もつけておったがよ
02:53そ、そりゃどうもさすがおめえが鋭いことで恐れ入ります
03:01あんた、そうやって毎晩毎晩畑荒らしなんぞやっておらんと
03:08少し自分で働くといいんじゃ
03:12働く?
03:13あんたにその気があるなら
03:16あの山を少し分けてやっから畑でも作らんかい
03:20
03:30自信はありませんがお言葉に甘えてやってみます
03:35な、それがええ
03:41それじゃあ今日のところは失礼します
03:45お前さんちょっと待ちな
03:48忘れもんだ
03:51はあ
03:53たっぷり食っておかなきゃ百姓仕事なんざできるもんじゃねえ
03:59こ、こりゃ重ね重ねのご親切ありがたくちょうだい
04:08こうして男は太っ腹の百姓さんから山を分けてもらって
04:13畑に豆を作ることになった
04:16まめを植える前に手にまめができた
04:27はじめての畑仕事だったが何としても自分の手で食っていこうと決心して頑張ってみた
04:48痩せた土にせっせとクワを入れて種をまくとやがて種は芽を出し始めた
05:05出た、出た、出た、ああ、感激だな、感激だ
05:17ところが夜になると男の畑に鹿やイノシシがやってきては畑を荒らしていった
05:24またあいつらがたかってる
05:31そこで男は毎晩畑へ出かけていっては鹿やイノシシを追っ払っておって
05:40ほら、このわしでさえちゃんと働いているんだ、お前たちもちゃんと働いてくれ
05:49ふぅー、逃げ足の速い奴らだ
05:53しかしこうして畑荒らしを追ったりしていると、わしも一人前になったようにいい気分だな
06:02ふぅー、その時どこからかにぎやかに騒ぐ音が聞こえてきた
06:10男が音の方を見ると向かいの山がぽーっと明るく光っておった
06:20この夜中に何だろうと男は山道を明かりの方へと近づいて行ってみた
06:26すると、なんと奇妙なことに、一人の娘が両脇に大きなひょうたんを抱えて
06:40動物たちの打ち鳴らす楽器に合わせて踊っておった
06:43またその踊りが楽しいものであった
06:59しばらく見とれておった男は、そのうちあんまり楽しげなので、つい茂みを飛び出して踊りだした
07:17しばらく見とれておった男は、そのうちあんまり楽しげなので、つい茂みを飛び出して踊りだした
07:28そうすることが出来まった
07:46Hoaikō
07:54ハイゴ
07:57Hoaikō
08:04ハイゴ
08:06ハイゴ
08:11Hoaikō
08:13男はその晩山の中で踊り明かした
08:35朝になると動物たちも帰っていった
08:38男も眠くなったので家に帰ることにした
08:42いや久しぶりに楽しい夜を過ごさせてもらった
08:48それじゃあわしは山を降りることにしますのでまた
08:54オラも一緒に行く
08:58オラお目にくっついて一緒に行きて
09:05いい一緒にと言ってもわわしゃ貧乏暮らしじゃから
09:11とっても
09:13まあよかろう一人で暮らすより楽しくていいかもしれねえ
09:19さあ一緒に行こう
09:21オラおめえさまの背中にオブサって行きて
09:25オブサって
09:27おーよしよしそれじゃあオブサね
09:32そんなわけで男は大きなひょうたん二つと
09:44娘を背中に背負って山を降りることになった
09:47おーなんと重い娘だ余計なことを言わなきゃよかった
09:58ところがなんといつの間にか背中の娘とひょうたんは
10:05小金に変わっておった
10:07どうして娘とひょうたんが小金になって背中にオブサったかは
10:19男にもさっぱりわからなかった
10:21がともあれ男はその小金で長者になったというのだから
10:28めでたい話であることに違いない
10:37ご視聴ありがとうございました

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