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  • 2 週間前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔あるところに気短でイバリンボのじいさまと
00:16これはまたまるっきり無償者の婆様の夫婦が住んでおった
00:30ばあさま何をもたもたしておるんじゃ早く種まみを持ってこ
00:37家の前の小さな畑ではじいさまが種まきの準備をしておった
00:46ばあさま何をもたもたしておるんじゃ早くせい
00:50じいさまの声が聞こえるのか聞こえないのか
00:56ばあさまはあがりかまちにべったり腰をおろして
00:59袋の中から一粒ずつザルに種豆を移しておった
01:05こらー早くせい
01:26早くせいと言うとるのが聞こえんのか
01:32はいはい今行きますよ
01:36まったく意気づくなばあさまじゃ
01:38ばあさま
01:44今行きますって言うとるの
01:47早くー
01:49早くここだここだ
01:56こーはー
02:00馬鹿たれが豆をこんなとこにぶちまけおってどうする気じゃー
02:11このほうがまかずに済んでいいではねーか
02:15ばあさまさっと拾うんじゃん
02:18ええもうしょうもないわしゃもう一船輝しておるぜその間に拾っておくんじゃぞ
02:27はいはい
02:34早くせーそんなことしとったら日が暮れてしまうわー
02:49やれどこにしちゃった
02:52はいよ
02:54まったくこのグズババ
02:56やいばあさま
03:06まだ一粒残ってるぞ
03:09一粒と言えども大切な豆で早く拾え
03:12どこじゃー
03:20いい加減なことばっかり言ってどこにも豆など落ちとりゃせんわい
03:26ほらばあさま
03:30ここじゃここじゃほれ
03:31ここに一粒豆が残ってるじゃろうが
03:34うーん
03:39この意地悪じじめ
03:42こうしてじいさまは毎日毎日ばあさまをどなり散らしてばかりおった
03:50早く布団を叱るしか
03:53じゃあ一仕事してくるぜ
03:59飯もったくしとこんじゃぞええか
04:01ほら
04:14いつまで寝とるんだ
04:16ババ
04:18おてんとさまが真上じゃぞたまには布団ぐらい干さんかい
04:23わしゃまだええよ
04:25じいさま自分の分だけ干しときゃいいが
04:29この着物だって赤だらけじゃ
04:32洗ってくれ
04:33裏返してきとりゃいいが
04:36なんじゃと
04:38はやく落ちんか
04:42なによ
04:44お騒ぎ散らしとるんかい
04:46のう
04:47わしゃまだまだ眠いんじゃいよ
04:50じいさまもひと働きしてくりゃええよ
04:54うーん
04:56うーん
04:58くりゃん
05:00くりゃん
05:02くりゃん
05:04くりゃん
05:06くりゃん
05:08腹減った
05:10くりゃん
05:12やりやり
05:13ようよう
05:14めしのしたくしっちょるな
05:16さてじいさまが畑から帰ってみると
05:19もうばあさまがいろりの前で
05:21いもがゆをくっておった
05:24なんじゃ
05:25このばば買ってにくいよって
05:28起きるのは遅いのに
05:30めし食うのだけは早いの
05:33じいさまいつも早くしろ早くしろといってるでねえか
05:39ふん
05:41ふん
05:42ふん
05:43ふん
05:44ふん
05:45ふん
05:46ふん
05:47ふん
05:48ふん
05:49ふん
05:50ふん
05:51ふん
05:52ふん
05:53ふん
05:54ふん
05:55ふん
05:56ふん
05:57ふん
05:58おいばさま
05:59ちっとばかり食べすぎではないか
06:02ふん
06:03ふん
06:04ふん
06:05ふん
06:06ふん
06:07ふん
06:08ふん
06:09ふん
06:10ふん
06:11ふん
06:12ふん
06:13ふん
06:14ふん
06:15ふん
06:16ふん
06:17ふん
06:18ふん
06:19ふん
06:20ふん
06:21ふん
06:22うーん!このクソパパ!
06:25お前、一人に食わせるためにわしは畑で芋作っとるんじゃないぞ!
06:30食っちゃいけないってのか?
06:33当たり前じゃ!わしが食うために作っておるんだ!
06:36お前に食わせるためじゃないわーい!
06:40そうかい!それじゃあ生まれ屋に帰らせてもらうだ!
06:46はぁ!出てけ!その方がせいせいするわ!
06:52ばあさまはさっさと自分の荷物を風呂敷に包むと実家に帰って行ってしまった!
07:03ばあさまの出て行ったあとじいさまは、はぁーせいせいしたとばかり畑にも出ず家でゴロゴロしておった
07:13じゃが、それも初めのうちだけで慣れない食事の支度で指は切るし
07:20ちゃわうのは悪い!洗濯すりゃ変わり着物を流すし、不当干すにも一人じゃうまくいかん!
07:30そのたんびに怒鳴りたくなるが、自分の言うたことだでそうもいかん!
07:37それにどうにも心のどこかにぽっかり穴が開いたようで張り合いがない
07:42そこでじいさまは仕方なくばあさまを呼び戻そうと思った
07:48じゃが、そうかと言って自分から迎えに行くのも尺なので、人を頼み、その人に山椒の木を持たせた
07:59山椒の木というのは、木山椒、つまり来なさいという謎だったのじゃ
08:07一方、ばあさまの方も実家は息子の代に変わっておったので、赤子相手に日向ぼっこしているだけの毎日じゃった
08:18ばあさま、これをおじいさまから預かってきたな
08:26はてあのじいじい、わしに山椒の木でも食べておれって言うのか
08:32山椒の木
08:36山椒
08:39山椒の木
08:43木山椒
08:45はあ、こりゃ帰ってこいという謎じゃ
08:49ふん、迎えにもこんとどこまでしぶといじいじいじゃ
08:54よっしゃ
08:58そこでばあさまは、返事の代わりに山椒の木と何やら入った袋を使いの人に持たせた
09:07さて、じいさまがその袋を開けると
09:12な、な、なんじゃ
09:15ネズミがじいじいと鳴いて飛び出した
09:17何をじいじい鳴いちゃう?
09:29ん?じいじい?
09:31じいじい
09:33きさんしょう
09:35じいじい、きさんしょう
09:38じいじい、きさんしょう
09:41くそー!わしのほうから迎えに来いちゃう言うのか!
09:46はーい!くそばばー!
09:49はーい!
09:53はーい!
09:55はーい!
09:56はーい!
09:57はーい!
09:59そののちじいさまが迎えに行ったのか、ばあさまのほうから帰ってきたのか、さだかではないが
10:05このじいさまとばあさまは、また元の鞘におさまったということじゃ
10:18ほらばあさま、はやくせー!
10:21なにをもたもたしとるんじゃ!
10:23はやくためにももってこーい!
10:26はやくせー!
10:27はやくせーい!
10:34はやくせーい!
10:36くそばばー!
10:40はやくせーい!
10:42はやくせーい!
10:44くそばばー!

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