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  • 3 か月前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00ところに夫婦門の百姓が住んでおった
00:06そのあたりはそれより昔には金の取れるところだったが
00:12掘り尽くされて今では田んぼばかりの静かで貧しい村になっておった
00:21夫婦は貧しかったが仲良い力を合わせて働いておった
00:26亭主は本に気のいい男であったし
00:30女房は器量も気立てもいい豆な女房だった
00:34こうしてみれば女房にとってこの亭主に不満のあろうはずもなかったが
00:41この人にあの癖さえなければな
00:46かかかかしょんべんさん行くでついてきてくれかかかか
00:58しょんべん漏れそうだついてきてくれ
01:02兵主はどうしたわけか
01:05大人のくせに夜中に一人で便所にも立てぬほど臆病だった
01:10これが女房のただ一つの悩みだった
01:14この人の臆病はどうしたもんだろうか
01:17なんとか少年を治してあげねばな
01:21好きな亭主を一人前にするために
01:25いつかはせにゃならんことだと
01:27一人胸にうなずいた女房は
01:30その夜思っていたことをやってみることにした
01:33かかかかどこだかか
01:38かかあ
01:43ふやぁ
01:46ばけものだばけものだ
01:49かかかかか
01:51助けてくれ
01:52ばけものだ
01:54お前さま
01:55ばけモノばけモノと言いなさるが
01:57ばけものとはほれ
01:58こんなもんでやんすよ
02:00なんだ夕顔の花でねえだか
02:11ほらこんなものを化け物だと思ってたらな
02:14これならちっとも怖くねえよ
02:17そんなことがあってから
02:23亭主の臆病はピタリと病んでしまった
02:26もちろん夜中の小便も一人で行けるようになったし
02:30女房のたった一つの悩みの種は消えて
02:33幸せな毎日が続いた
02:36さてその年の夏も過ぎて
02:42鈴木の穂がざわざわと夜風に揺れる頃になると
02:47村外れの野原のあたり
02:50夜な夜な化け物が出るという噂が
02:53誰言うとなく広がっていった
02:56オブサリテェ オブサリテェ
03:02オブサリテェ オブサリテェ バローン
03:09オブサリテェ バローン
03:16おぶさりてーやら、バローンやら言う、化け物の気味の悪い声が人づてに広まると、もう夜はおろか昼間でさえ、この付近に足を向ける者はいなくなってしまった。
03:46近頃、化け物化け物と偉く騒いどるが、化け物なんてただの夕顔の花に過ぎるのにどうしてみんな気がつかんのかな。
03:56いーま。
03:58そうだ。おらが言って、その夕顔の花を摘んできてやろう。
04:04ま、やめておきなされ。
04:07ねえ、花が化けとるだけよ。おらが踏んじばってくるで待ってるや。
04:12これ、夕顔の花は今はもう咲いておらんで、もしかしたら本当の化け物かもしれんし、これ。
04:19なに、夕顔でなければすすきの方だべ。怖がることはちーともねえはずだで。
04:25かか、おらが帰るまで表しめねえで待っててくれろや。どれいってくるか。
04:30まあ。
04:32はあ。
04:34亭主は、ついこの間まで便所に一人でよう行ききらんかったことなどけろりと忘れて、人の恐れるその野原へのしのしと踏み込んでいった。
04:47野原はどこまでも枯れすすきが覆っていて、風はそよともせず、なにもかもがしんとなりをひそめて、それはそれは不気味に静まり返っていた。
05:00化け物めえ、どこにいるだ。
05:04おーい、化け物、出てこいや。
05:19はよう、出てこんかな。
05:22おーい、化け物、はよう、姿を見せんか。
05:31おら、ここにいるでよ。
05:38おかしいな。もうそろそろ出てきてもよさそうなもんにな。
05:44ああ。こいつでふんじばって、担いでいって、正体をかかわりに見せてやろうと思ってんよ。
05:55おぶじゃりけーばよー。おぶじゃりけー。
06:03おぶじゃりけーばよー。
06:08こっちかよ。
06:09地の底から湧き出るような、その不気味な声は、
06:16次第次第に大きくなりながら、
06:19亭主のいる方へと近づいてきた。
06:22はあ。
06:24おぶじゃりけーばよー。
06:27おぶじゃりけーばよー。
06:31おぶじゃりけーばよー。
06:37光に包まれた化け物は、なおも正体を見せずに、おぶさりてーばろーんと、
06:43大抵の者なら、腰を抜かすような不気味なうなりをあげて、迫ってきた。
06:48おぶじゃりてー。
06:50おめーはまた馬鹿にでかいようがおだな。
06:56おいおい、おめー、そんなにおぶさりてー、おぶさりてーと鳴くんなら、
07:01かまわねーだ、ほれー。おらにおぶさりなーよ。
07:09おぶさりてー、ばらーん。
07:13おぶさりてー、ばらーん。
07:16あれじゃっかいしょう。
07:22何と重たい化け物だ。
07:26大れん、大れん。
07:30それにしても何とり重い化け物だべ。
07:34歩きながら帝�를は、これはきっと家ほどもある大きな、
07:40なんやらの花にちがいないと、おむさにたえながら考えていた。
07:46おい、カカ、今帰ったぞ
07:57まあ、お前さま、遅かったでねえか
08:01バローン
08:03おや、本物の化け物担いできた
08:09おい、バローン、カカの奴、お前は本物の化け物だと言ったるぞ
08:17どれ、さあ降りろや、お前は重くて重くて
08:21さあ降りろや
08:23いやか、しょうがねえなあ、家さあ入れてやるで、そこで降りるだぞ
08:30お前さま、お前さま、そりゃ本物の化け物だで、どこかに捨ててきてくだされよ
08:35なあ、朝になったら、なんかの花になってるべえ
08:40おい、バローンよ、さあ、家の中だで、降りろや
08:45くら
08:46いやか、弱ったなあ
08:51さあ、ここは、所の間じゃ、家で一番いいところだで、さあ降りてけねえ
08:57かか、もう、こっちが抜けそうだで、もう寝るで
09:04うちの人ったら、本物の化け物をうちの中さ入れてしまって、どうする気だべえ
09:16うちの人たち、お前さま、お前さま、ところの間をみてござれ
09:37だねー ゆうべ確かにあのバロンが座っていたところにバロンの姿はなく
09:44代わりに ウギャー
09:46金者大番小番者
09:51こりゃどうしたことだ
09:57裏有名で経由がをの花でもを担いできたつもりやったがよ その金の山は
10:06村役人に届けられたが全部夫婦のものということになって2人は大変な長者になって しまったそうな
10:17あの化け物は 多分
10:20掘り残されていた金が人に使ってもらいたくて化けて出たんじゃろうと人々は噂しあったそうな
10:30

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