00:00昔々、埼玉のある村の外れに、杉の木の川で屋根を拭いた古い一軒家がありました。
00:30この家には、おじいさんとおばあさんが二人っきりで住んでおりました。
00:46ある日のことでした。
00:52お腹をすっかりすかせた狼が、山から降りてきました。
01:00お腹が減って死にそうじゃ。
01:06食い物に荒れつけない狼は、ここ数日間というものを水ばかり飲んで、飢えをしのんでおりました。
01:21人間じゃ。
01:23ようやく食い物に貼り付けたぞ。
01:42これで飢え死にしなくても済むわ。
01:45ってくるけど、抑え死にそうじゃ。
01:46ああ、流行った。
01:47いちごですよ。
01:49ご視聴ありがとうございました。
01:50おやすみなさい。
01:50おやすみなさい。
01:50おいしい時間です。
01:51おやすみなさい。
01:51おやすみなさい。
01:52バッチまで行くことができるんかを抑えなさい。
01:54アキミ nossoのおやすみなさい。
01:55そのままに寝におよすみなさい。
01:56吹きまじました。
01:58誰かが見つかりすくらいに寝ていなさい。
01:58うーん。
01:59じいさんが鎌を研ぎ出すのを見た狼は
02:23これはまずいと思いひとまず様子を見ることにしました
02:29しばらくして二人は畑仕事に出かけました
02:36狼は二人に気づかれぬようそっと後を追って行きました
02:50狼は草陰に隠れて木を伺っておりましたが
02:54そばでじいさんが鎌を振っていたのでどうしても近づけませんでした
02:59よーしこうなったらうちの床下に隠れて隙を見て襲ってやろう
03:09ばあさんや急ごう
03:24この空模様だと一雨来そうじゃぞ
03:28そうですな
03:30これは狼の足跡じゃねえか
03:49ばあさん大変じゃ
03:52狼がこの辺りをうろついておるぞ
03:57狼が?
04:00家の周りに足跡がいっぱいあった
04:03家の中に入ってきたらどうしよう
04:08なに心配ねえよおじいさん
04:12うちには鎌もクワもあるでねえか
04:15それで追っ払えばいいんじゃよ
04:18なるほど
04:21それもそうじゃな
04:23そんな狼よりもあたしゃ
04:26もっと怖いものがありますよ
04:30狼よりも怖いもんじゃと
04:32それはな
04:35ムリドンじゃ
04:38はあ
04:39そうじゃの
04:40ムリドンの方がよっぽど怖えの
04:44ムリドン
04:46まて
04:47聞いたことのない名前じゃの
04:50狼はこの辺りに住んでいる獣をいろいろ思い浮かべましたが
04:56ムリドンという名前の獣は一匹も思い出せませんでした
05:01狼は
05:04何が何だかよくわからなかったが
05:07鎌やクワで殺されたらかなわんというので
05:11二人がぐっすりと寝込んでしまうまで床の下で待つことにしました
05:17ひどい
05:20土砂降りになってきたの
05:22そうじゃな
05:24こりゃ今夜はムリドンが来るぞ
05:28ああ
05:30きそうじゃな
05:32ムリドンが今夜この家に来る?
05:37俺より怖いムリドンとは言った
05:40どんな焼きじゃろう
05:42ムリドンだけはトリマリをしっかりしても無駄じゃからな
05:48家のどこから入り込むのかさっぱりわからん
05:53あそこから入ったなと思ったら
05:56今度はこっちから飛び込んだりして
06:00姉妹には家の中いっぱいになって暴れまくり
06:05ほら
06:06あたしはムリドンに背中に飛び込まれただけで
06:11心臓が止まりそうになりますよ
06:15二人の話を聞いていた狼は
06:19これはもうムリドンというのは化け物に違いないと思い
06:25急に怖くなってきました
06:28イヤバース
06:40ムリドンが来たら俺の方が壊れちまう
06:45すぐにでもここに入れなさなくては
07:02じゃあ待てよ
07:05もしムリドンが来なければ
07:08じいさんとばあさんは俺が独り占めできる
07:12ここまで腹空かせて待ってたんだ
07:16もうちょっと様子を見よう
07:19そう思い直した狼は
07:24怖いもを必死に我慢にして
07:26また元の床下へと戻っていきました
07:42ご視聴ありがとうございました
08:12き、き、き、きた
08:33ムリドンが来た
08:40ムリドンが来た
08:41ムリドンが来た
08:54ムリドンが来た
09:03ムリドンが来た
09:06狼はとうとう我慢できず
09:12お腹をすかしたまま
09:14慌てて山へと向け帰っていきました
09:18おじいさん、今度天気になったら
09:36ムリドンが来ないように屋根を直してみてくださいよ
09:41ああ、わかった
09:49ムリドンというのは
09:51この時の言葉で
09:53雨漏りのことでした
09:55昔の人は
09:57昔の人は
09:58雨漏りがあると家の中が湿って
10:02病のもとになるというので
10:04大変怖がったものでした
10:06おじいさんは
10:14おじいさんは
10:15よく朝早速
10:16屋根の修理にかかりました
10:18でも何しろ
10:20ボロ屋なもんだから
10:22いつ何時
10:24また狼よりも怖い
10:26ムリドンがやってくるか分からないので
10:29安心はできなかったそうです
