プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップ
  • 6 週間前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔、昔、越後のある村に、タスケという働き者の百姓がおった
00:20タスケは朝早くから夜遅うまで毎日よく働いたそうな
00:30まだに嫁さんがおらんかった
00:40そんなある日のこと、タスケは何を思いついたのか
00:50畑仕事をいつもより早めに切り上げると
00:54村の高台にある珍珠の屋代へと向かった
00:57神様、おらの村の珍珠の神様よ
01:08今年ももうすぐ10月縁結びに出雲へお出かけじゃろ
01:14今年こそはおらに嫁が来るようお願いするだ
01:19すると珍珠の神様がすっと現れた
01:29神様、おらに縁結びの願いに来たようじゃが、その年まで嫁が来ないとはおかしいの
01:42そうじゃろ、おら毎年神様にお願いしてただに
01:48ほほう、して名は何と言う?
01:52た、たすけ
01:54たすけ、たすけか、年は?
01:5830じゃ
01:59たすけ30、たすけ30
02:03これかな?
02:04しかしこれは大すけじゃ
02:07大すけ?
02:08神様、大すけなんてこの村におらんぞ
02:13おらん?
02:14じゃあ、おらの間違いかのう
02:17台の下に点を一つ忘れておった
02:22よし、これでたすけじゃ
02:26もったく、大丈夫かのう?
02:32たすけはその夜
02:35あの頼りない神様のことを思うとなかなか寝つかれんかった
02:42そうじゃ、おらも出雲へ行ってみよう
02:46たすけはさっそく弁当を作ると
02:52まだ夜も明けきらぬうちに出雲へと旅立った
02:56おぉー!
02:58おぉー!
03:02あああああ
03:24そうしてタステは十日と少しかけてやっと出雲へと着いた
03:31その日は十月一日じゃったのでもう全国から集まった神様たちが縁結びの真理を始めておった
03:40一九の国よ作とお花ごんべいとお種
03:44微善の国たろべいとお米じろ作とお松
03:48南部の国たも作におかめさぶろうとにょうめ
03:52こうして集まった神々は出雲の神を中心に大きな台帳を広げて朝からあれこれと目音の縁組みを決めておった
04:05良いものと悪いもの大きいものと小さいもの利好者とそうでないものと
04:12ちょうどいい塩梅に全国から持ち寄ったそれぞれの村の男と女の縁組みをしていった
04:20駿河の国兵助に密
04:24そろそろ疲れたで昼めしにしよう
04:28出雲の神様そういたしましょう
04:33昼になったが助けの縁組みはまだ決まらんかった
04:38神様も昼めしを食うかの
04:42そして夜になった
04:51下助の国さくすけにおとみさくぞうにおよみ三吉にお里
04:58じゃが助けの縁組みはまだまだ決まらなかった
05:03助けは気をもんだ
05:05別中の国四次郎におかべ縁基地におはる兵助におみつ
05:13そのうち神様たちも縁組みの審議に飽きて
05:22正弁士に部屋を出たり入ったりするようになった
05:26こういう時に決められた目音は
05:29嫁に来ても出たり入ったりしてうまくいかないことが多いのだという
05:35そうしてとうとう真夜中になった
05:43じゃがこの時刻になっても助けの縁組みはまだ決まらんかった
05:49あ、来た
05:56寒い寒い
06:00神様、おらの村の珍珠の神様
06:04おお、大助じゃなかった
06:07助け、どうしたんじゃこんなとこまで来て
06:10おら、自分の目と耳で確かめたくての
06:14心配するな、ちゃんと縁組みさせてやる
06:18そんなら今すぐ決めてくれろ
06:22そりゃダメじゃ、まだ一ヶ月も審議は続くのじゃ
06:28おら、畑仕事残してきたで心配じゃ
06:33今日中に決めてくれろ
06:35それにこうなったのも神様のせいじゃ
06:39よ、よし、わかったわかった、なんとかしてみよ
06:44ああ、慌てた珍珠の神様は神殿に急いだ
06:50じゃが全国から集まった神様たちは
06:54一日の疲れが出てみんな眠っておった
06:57イズムの神様お願いがござる
07:02はあ、どうなされた苺の珍珠殿の
07:08実は今夜中に私の村の男の縁組みをさせていただきたいと思いまして
07:16名は助けと言いまして年は30でございます
07:2030でまだ独り者とはの
07:24ですから今夜中になんとか決めてやりたいのですが
07:31そんなら隣村の庄屋の娘が今日死んだその死人と目音にしよう
07:42死んだ娘と目音に
07:47死人と縁組みされてしまった助けはがっかりして
07:59越後へと帰っていった
08:01しかしこれも何かの縁じゃろう
08:06死んだ娘に千古の一本も備えようと
08:10気を取り直すと隣村の庄屋の家へ寄ってみることにした
08:15そして娘の両親に今までの戦いを話し
08:22なんとか娘の顔だけでも拝ませてもらうことになった
08:27娘は愛しげな顔をして死んでおった
08:36これがまあなんと
08:39オラと目音になる娘じゃったのか
08:42なんと綺麗な娘じゃ
08:45うーんなんでまた死んだんじゃ
08:48生きて俺はオラと目音になったはずなのに
08:52なんでまた死んだんじゃ
08:54い、生きとる
09:12おー娘が
09:14娘が生き返った
09:16なんと娘は
09:19餅が喉に使えて死んでいたのじゃったが
09:22助けに背中を叩かれた表紙に
09:24餅が取れて生き返ったのじゃった
09:26あんたのおかげで娘が生き返った
09:31神様が縁組みしてくれた通り
09:33あんたと娘は目音じゃ
09:36こうして葬式は一転して
09:41助けと娘との
09:42めでたい祝言の場となったのじゃった
09:45やっとるやっとる
10:01これでいいこれでいい
10:03しかしこれもわしのおかげじゃぞ
10:06ちょっと字を間違えた
10:09おっちょこちょいのわしのな
10:11こうして助けは
10:16隣村の庄屋の娘と目音になり
10:20一生仲良く元気に暮らしたということじゃ
10:24そうしてこのことがあってから
10:27この辺りでは人が死んだ時
10:29すぐに生き返るようにという
10:33願いから餅をつくという
10:35これを生きよ餅と呼ぶそうじゃ
10:41ご視聴ありがとうございました
10:46ご視聴ありがとうございました
10:47ご視聴ありがとうございました

お勧め