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  • 2 か月前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:01抱きしめて
00:04すべて
00:06じいじとばあさは、子供はおらんかったが仲のいい夫婦で、
00:11でんぼうながらもわらぶきのちっこい家にしあわせにくらしておった。
00:22じいじとおらはきょうもいちに、たっしゃでありますように。
00:30ばあさは、毎朝じいじよりも少しばかり早く起きて、
00:44呼んで仕掛けておいたまんまをたいて、じいじが起きてくるのを待つのが一日の始まりじゃった。
00:56ばあさや、年はいくつになったかいの?
01:00へいなんです。
01:02ばあさんの年はいくつになったかいの?
01:05はあ?
01:07年はいくつになったんじゃ?
01:10あ、おらの年ですか。おらことし、七十九になった。
01:15はあ?
01:16七十九ですだ。
01:19はあ、そうかい。
01:27じいじいとばあさはちょっこし耳が遠かったが、病気もせずにのんきに暮らしていたもんじゃから、この年になるまで夫婦喧嘩なども一度もしたことがなかった。
01:40さて、おらも野良に出るとするか。
01:45朝のまんまを食い終わると、じいじが茶を飲んでいる間に、ばあさは畑に出るじいじの弁当を作るのじゃった。
01:57じいじいが野良仕事へ出ると、ばあさも川へ洗濯や水くりに出たりで、日が暮れるまで二人は忙しく働いた。
02:12おはようございます。
02:28そんな、ある朝のこと。
02:33じいじとおらが今日も一日、ありゃあ。
02:42お、おてんとうさんがあんな高い所まで 登ってしもうとる。
02:47ほら、大変じゃ。寝過ごしてしもうた。
02:53ばあさはあわてて家の中へかけ戻ると、急いでかま戸に火をつけた。
03:03ふっ Todos
03:05ふぅ
03:07ううう…
03:09ん。
03:11ところがその日、杉の葉がしめとって、なかなか火がつかんかった。
03:41バーサがぷーぷーと火吹きだけで吹いても、煙がもくもく出るばっかしで、喉はいがらくなるし、咳は出るし、涙は出るし、もうどうにもならんようになってしまった。
03:58そうしてつい焦ったバーサは、
04:07はよたけ、はよたけ、じいじい、朝まんま食わさんならんがなあ。
04:18そういうとお釜のふたを火吹きだけで叩き始めた。
04:25早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早竹早
04:55ばあさ
04:56はよたけはよ
04:57はよたけはよたけ
05:00やめんかい
05:02はよたけはよたけ
05:04ママがたけるまで
05:07畑の草取りでもしてくるか
05:10よくでしょ
05:12よくでしょ
05:15ジージが怒って出ていってしまったと思ったばあさは
05:20いっそう焦った
05:22本当に困るがよもっとでけえ火出して灰をまんま焚いてくれろ
05:30バーサがお釜の頭を叩くと
05:36かまどの下から火がペロリーと赤いベロを出して
05:40バーサに赤んべーをした
05:42よーしー
05:47そんなちっこいベロでママがたけるかいよ
05:52たけたけたけはよ
05:59たけよはよたけ
06:02たけもっと
06:05たけたけたけはよたけ
06:10はよたくんや
06:12バーサがなおもお釜の頭を叩いていると
06:19お釜はそのうち
06:20ボコボコと音をかけて
06:23舌を持ち上げて
06:24ゴーンと言って
06:25うなりだした
06:26お釜はものすごい
06:40おなり声を上げたかと思うとバーサの家から突然外へ飛び出した
06:44待ってくれー
06:47待ってくれー
06:49待ってくれー
06:52待ってくれー
06:55え?
06:56なにごとじゃ?
06:58なにごとじゃ?
07:00待ってくれー
07:02どうしたんじゃバーサ?
07:05お釜が逃げ出したんじゃー
07:09待ってくれー
07:14バーサと一緒にじいじいじいもお釜を追いかけたがお釜はどんどん遠くへ逃げてとうとう池の淵まで行ってしまいついには池の中へ落っこちてしまった
07:26はぁ
07:27はぁ
07:28はぁ
07:29はぁ
07:31はぁ
07:31はぁ
07:34はぁ
07:35はぁ
07:37ほらが朝寝坊したばっかしに
07:41とんだことになってしまった
07:44バーサ
07:45バーサ
07:48よう聞くんじゃ
07:49バーサ
07:51いくら急いでもお釜さんの頭叩いちゃいかん
07:55お釜さんとて叩かれるのは嫌じゃろ
07:58嫌になったらお釜さんとて逃げ出すわい
08:02なあ
08:03バーサ
08:04お釜様
08:11頭叩いたりしておらが悪かった
08:15どうか管理してくだせ
08:18ん?
08:23ん?
08:27ん?
08:27ん?
08:28ん?
08:29ん?
08:29ん?
08:30ん?
08:31ん?
08:32じいじいとバーサが池の淵で手を合わせていると不思議なことに
08:37逃げたお釜が池の底からぷっかりと浮かび上がった
08:42はぁ
08:43はぁ
08:51はぁ
08:52お釜様
08:56お釜様管理してくだせ
09:00もう二度と頭叩いたりしませんべ
09:04バーサ良かったなぁ
09:08ん?
09:10ん?
09:11ん?
09:12ん?
09:13ん?
09:14ん?
09:15ん?
09:16ん?
09:17ん?
09:19ん?
09:21それからのじいじいとバーサはというと
09:33バーサや年はいくつになった?
09:37え?何です?
09:39バーサの年はいくつになったんじゃ?
09:42え?
09:43たしかーいくつになったんじゃ?
09:48あ、おらの年ですか?
09:50おらことして七十九になっただよ
09:53あ?
09:54七十九ですだ
09:56あ、そうかい
09:59はい
10:05こうして二人はずいぶんと長生きしたそうで
10:10村の人たちにもわしらは貧乏じゃが幸せもんじゃ
10:15といつも言っていたということじゃ
10:20あの家だね
10:22おはり
10:27えっ
10:29えっ
10:30えっ

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