(富山)氷見えん罪、捜査員4人を不起訴処分 2015/10/20

  • 9 年前
氷見えん罪、捜査員4人を不起訴処分

2015/10/20 18:07

氷見えん罪事件の被害者、柳原浩さんの支援者が、うその捜査資料を作成したとして事件当時の捜査員4人を刑事告発したことについて20日、富山地方検察庁は4人全員を不起訴処分としました。

これは20日午後、柳原浩さんの支援者4人が富山地検から報告を受け、その後、富山地検が発表したものです。

この事件は、2002年に氷見市で起きた強姦と強姦未遂事件で柳原浩さんが逮捕され、2年余り服役したあとに真犯人が分かったものです。

柳原さん側が国家賠償を求めた裁判では、今年3月、富山地方裁判所は警察の捜査の違法性を認め、県におよそ1966万円の支払いを命じ、判決は確定しています。

柳原さんの支援者は、去年11月、当時の県警の捜査員4人がうその捜査資料を作成した有印虚偽公文書の作成と行使の疑いで、また、このうち2人が裁判の尋問の中でうその証言をしたとして
偽証の疑いでも富山地検に刑事告発しました。

今年2月、告発状を受理した富山地検は、20日、4人を不起訴処分としました。

理由について富山地検は有印虚偽公文書の作成と行使については7年の時効が成立しているなどとしました。

一方、偽証について検察は、当時の取調官の法廷での発言は被告の本人尋問であり証人ではないため偽証罪に当たらないとし、もう一人については嫌疑なしとしました。

今回、富山地検が出した処分の多くは、時効などで罪が成立しないという判断での不起訴処分となりました。

柳原さんの支援者、井上清志さん「検察もこの事件の責任があったが、その反省を込めてこの告発を受けて起訴に持ち込んで、しっかり(県警に)メスを入れさせるようなことをしてもらいたかったが非常に残念」

柳原さんの支援者らは今後、今回の不起訴処分は不当であるとして、近く、検察審査会に申し立てることにしています。

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