死刑囚の息子が思いを語る 2015年10月18日

  • 9 年前
死刑囚の息子が思いを語る

2015年10月18日 07時57分

広島市で妻など2人を殺害し4年前に死刑が確定した死刑囚の息子で27歳の男性が17日、鳥取市で講演し、犯罪被害者であり加害者の息子でもある立場から「差別や遺族の苦しみなどを理解してもらい、死刑制度について自分なりの考えを持ってほしい」と語りました。

講演したのは17年前広島市で養父を殺害しその後、自分の妻も殺害したなどの罪で4年前に死刑が確定した大山清隆死刑囚(54)の長男の大山寛人さん(27)です。

17日、鳥取市で講演した大山さんは父親について「殺したいほどの憎しみがありましたが面会などを通して生きて罪を償ってほしいと考えるようになりました」と話しました。

また母親を殺された犯罪被害者であり加害者の息子でもある立場から、「加害者の家族に対する差別や遺族の苦しみの両方を体験しました。遺族が望まない死刑があることも理解してもらい死刑制度について自分なりの考えを持ってほしいです」と語りました。

体験を聞いた大学4年生の女性は「事件や死刑制度など目を背けていたことに今後は向き合って友人や家族にも伝えたいです」と話していました。

講演のあと大山さんは「死刑制度について考えるきっかけとなるよう活動を続けていきたいです」と話していました。