00:00ご視聴ありがとうございました
00:30昔々ある村に一軒の山寺がありましたそうな
00:43その寺には一人の和尚さんと一人の小僧さんが住んでおりましたそうな
01:00毎年この寺には春になるとたくさんのツバメたちがやってきて
01:13巣を作っては子供たちを育てておった
01:17中にはこうして巣から落ちてくるヒナもおったりして
01:31和尚さんも何かと面倒を見ておった
01:35おいこれ小僧っこや踏み台を持ってきておくれ
01:40へいへいへいお将様
01:43さあさあさあさあ中へ入った
01:56こうしてツバメたちは何年も何年も
02:02毎年秋もせずやってくるものじゃで
02:06和尚さんはあるときツバメたちにこう言うてみた
02:10こりゃツバメたちや
02:13おめえたち毎年こうして寺やってくるじゃで
02:17たまには家賃でも置いてけや
02:19おめえたちのおかげで寺の中は踏んだらけじゃ
02:24ツバメたちに言うてもしょうがねえか
02:31ところである日のこと
02:42和尚さんが縁側でのんびり昼寝しておると
02:46ツバメが飛んできて和尚さんの腹の上に止まった
02:50何じゃ
03:01かぼちゃの種じゃ
03:05そうかそうか
03:10これがお前たちのお礼じゃったか
03:13さてこうして和尚さんはツバメが運んできたかぼちゃの種を大切にとっておいた
03:27やがて秋になる頃
03:29ツバメたちは一斉に暖かい国へ向かって飛び去っていった
03:34そうして冬が過ぎてやがて暖かい春が再びやってくると
03:42ツバメたちは寺へ戻ってきた
03:47ちょうどその頃和尚さんは小僧さんと一緒に
03:51あのツバメの持ってきてくれたかぼちゃの種を庭にまいた
03:56丁寧に土をならして水をまいてやった
04:01やがて再び秋がやってきて
04:27その時ものすごい大きなかぼちゃが一つ庭に実った
04:34ほうほう
04:41いいいいいいいい
04:44よいしょ
04:45お嬢さんものすごい大きなかぼちゃだ
04:48それにおいしそうじゃな
04:51ツバメのお礼じゃで大切に食べよう
04:59お嬢さんはそう言ってなかなかかぼちゃを食べようとはしなかった
05:09小僧さんはもう食べたくて食べたくてしょうのない様子じゃった
05:14そんなある日のことじゃった
05:18お嬢さんが用事で出かけられることになった
05:21留守番をしっかり頼んだぞや
05:28はいお嬢様
05:31閉めた
05:40小僧っ子はとうとうお嬢さんの留守を狙って包丁を持ち出してきた
05:46いやーうまそうなかぼちゃじゃ
05:57するとかぼちゃは自然に割れて
06:02いやーうまそうなかぼちゃ
06:21消え
06:22これいたずらツバメめ
06:28お前らのような大バカもはどこへでも出て行け
06:32あんないたずらをしよって許さんぞ
06:36まったくどういうつもりで
06:38これ
06:38お前たちのやることはもう
06:41お嬢さん
06:43実はツバメのくれたかぼちゃの中から
06:47その時
06:52空はにわかにかきくもったかと思うと激しい雨が降り始めた
06:58そうしてものすごい嵐がやってきた
07:03まんずこれはただの嵐じゃねえだ
07:21ああ
07:29ああ
07:33お嬢様お嬢様大変じゃ
07:37なんじゃどうした
07:38裏の池さ見てくれろ
07:41何?裏の池にはいまづまがつかって光るたびに
07:53大きな蛇がうじゃうじゃ泳いでいるのが見えた
07:56それに気のせいか池が盛り上がってくるように見えた
08:08大変じゃん、大変じゃん、さっきの兵器に違いない
08:13今に俺らもこのテラム飲み込まれてしまうな
08:19慌てるでね、慌てるでね
08:31という時こそありがたいお経を呼ぶんじゃ
08:36和尚さんはそういうとまあ、あんまり慌てるふうもなく
08:45お経を読み始めたのじゃった
08:48そうして翌朝
09:04小僧、起きろ!雨も風も止んだようじゃぞ
09:14おっしゃっ!
09:25いやー、お嬢さん大変じゃ、うちの池が
09:30お嬢さん大きな蛇たちの姿はどこにも見られず
09:45あの蛇たちが作ったらしい大きな広々とした沼が横たわっておった
09:51ちょうど長いこと田んぼの水不足で困っておったこの村では
09:58この沼を蛇沼と呼んで、ありがたく用いたということじゃった
10:03えー、お嬢さんがお嬢さんの姿が入っています
10:06はーっ!
10:07やーっ!
10:09らーっ!
10:10っている
10:12になった
10:15ご視聴ありがとうございました
