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00:04江戸時代の昔から人々でにぎわう上野の山。
00:34その一角にある東栄山関永寺で、今年10月創建400年の法要が営まれました。
00:44記念事業として本堂にあたる根本柱道に巨大な亜雲の竜を描いた天井絵が奉納されました
01:14雷鳴をとどろかせ天から降りてきたのは口を大きく開けた亜雄
01:23そして雲竜
01:31描いたのは現代の日本画界を牽引する手塚雄二さん
01:40実はそれまで竜を描いたこともなければ墨を主体とする作品も初めて
01:51さらには400年前の建物の板に巨大な絵を直接描くのは前代未聞の試みでした
02:01現代の日本画作家の描いた日本画を遺体に描く
02:06寛永寺の天井画にそれを打ち出したかった
02:13この寛永寺根本柱道の天井絵っていうのは寛永寺の長い歴史があります
02:19その中の令和っていう時点で画家手塚雄二が起こした一大事件だというふうに思います
02:282匹の竜はいかにして上野の山に舞い降りたのか
02:35手塚さんの5年にわたる挑戦の日々を追いました
02:40寛永寺に奉納された天井絵を特別に見せてもらいました
02:53招待した天井絵を特別に見せてもらいました
02:58寛永寺に奉納された天井絵を見せずに
03:15Wow, it's so great!
03:19The strength is like this...
03:24It's like...
03:25It's like...
03:27It's like...
03:29It's like...
03:31It's like...
03:33It's like...
03:35It's like...
03:37It's like...
03:39縦6m、横12mという巨大天井へのタイトルは、鋭学僧竜。東映山寛永寺を守る2匹の竜という意味です。
04:05亜竜の手のひらに書かれた盆字、ベイは、根本中道の本尊、薬師瑠璃公如来を表しています。
04:20雲竜は宝珠を持っています。
04:23五本の爪の竜は、かつて中国皇帝の象徴ともされた格式の高い竜です。
04:31今にもこう、ぶりかかってきそうな迫力ですね。
04:35いかがですか?
04:37手塚さん、ありがとうございます。よろしくお願いします。
04:41よろしくお願いいたします。
04:43迫力にもびっくりしました。
04:45ああ、そうですか。ありがとうございます。
04:47これはなぜ、竜を描こうと思われたんですか。
04:53なぜかって言いますと、全、ここの寛永寺さんのご文集の浦井先生がですね、最初に、この寛永寺の創建400周年の記念授業に合わせて、その根本中道の天上絵を描いてくださいと。
05:08そういうご依頼があったときに、どういうものを描いたらいいですかと。
05:15何かこう、何かリクエストのようなものはありますかと。
05:22そう言いましたら、何でも好きなものを描いていただければ結構です。
05:27そう言われて、例えば竜ですかと聞いたら、そしたら浦井先生が、もうそれでありがとうございましたっていうことになって、竜になったんです。
05:42もう出会い頭の最初のお話の中で、竜ってなって、それで自分で言っておきながら、竜かということになったわけですよね。
06:11それまで先生、竜は描いてないです、日本画家の夢に近いんじゃないですかね、天井を、天井絵を制作するっていう、そういう光栄な機会に恵まれたっていうことは。
06:33とにかく一度、根本柱道に来てくださいと。
06:36そして、ここへ数日後に来たときに、この空間に入ってですね、向こうから入ってきて。
06:48この天井を見た瞬間にですね、なんかこう、電気が走るっていうんですかね、体に、その力がですね、ガーッと出てきて、やるぞっていう気持ちになってしまったんですよ。
07:35大寺院、上野公園のほぼ全域に広がっていました。
07:42本堂にあたる根本柱道は、現在の上野公園の噴水あたりに建てられていました。
07:51しかし、幕末、戊辰戦争中の戦闘、上野戦争で、寛永寺は壊滅的な被害を受け、根本柱道も消失しました。
08:08現在の根本柱道は、川越・北院の本寺堂を明治に移築したもの。
08:16寛永寺と同じく、江戸時代初期に建造された建物です。
08:26手塚さんが寛永寺から天井への依頼を受けたのは、2020年のこと。
08:34新型コロナウイルスの脅威にさらされる中、日々アトリエにこもり、天井への構想を練ったといいます。
08:46それまで竜を描いたことのなかった手塚さんは、中国や日本の古賀を参照しつつ、自分だけの竜の姿を模索しました。
09:01手塚さんのもとに初期の下図が残されていました。
09:086m×12mの大空間を満たすため竜を2匹描くことを早くから決めていました。
09:23しかし構図が決まるまでには長い時間を要しましたここでは2匹は葉の字に収まっています。
09:382匹の竜が、おっぽがこう、なんかこういうのがいいかなと思ってたのが、
09:45玉を持つ竜は天から降りてくる竜なんだっていうことをちょっと知ったんですよ。
09:53天から降りてくるようにこうやろうっていうところから、だんだんオリジナルのその形になっていって、
10:05逆三角形の構図っていうのはちょっと、どういうことかっていうと、
10:12上が重たくて下がこうなっているってことは、
10:17上から下にこうずっと降りてくるような構図がいいかなと思いついたっていうことかなぁ。
10:26それで天から降りてくるようなイメージとして、
10:31上に金を履いて下を墨でグラデーションでこう、
10:37そうすると竜が2と絡み合いながら降りてくる感じになるかなっていう想法ですよね。
10:48竜のことだけを考えて半年、
10:51構想をまとめたコシタズが完成しました。
11:01大下図の制作からは寛永寺の施設で行いました。
11:16その際、東京芸術大学時代の教え子であり、
11:22現在、画壇で活躍する若手3人に、週に一度手伝ってもらうことにしました。
11:28大下図は、小下図を天井と同じ縦6メートル、横12メートルの大きさに拡大したもの。
11:44墨だけで描きます。
11:47すぐに足りない部分に墨を塗っていきます。
12:06これまで墨を主体にした絵を描いたことのなかった手塚さんは後の本画製作さながらに下図から徹底的に墨を使うことを決めていました。
12:29大下図、ここまで仕事普通しないんですよ。
12:36ほとんどの大下図っていうのは大体線書きだけなんですよね。
12:41だけど、自信がなかったから、板に描くっていう自信がなかったから、この大下図を徹底的に完成度を高くして、そのまま板に移そうっていう考え方で。
13:00助手を務めた3人に制作の日々を振り返ってもらいました。
13:15事の始まりは手塚さんからの一本の電話でした。
13:22いいんですか、我々でみたいな。
13:29うれしかったです、すごく。
13:31うれしい。
13:32うれしい気持ちと、ワクワクする気持ちと、緊張感と。
13:39そんな感じ?
13:41やっぱりすごいプロジェクト。
13:44すごいプロジェクトがやっぱり先生に入ったんだなみたいな。
13:48事業っていうか、もう一大事業っていうか。
13:51でもその時まだ先生、描いてなかったっけ、こうしたつ。
13:54顔だけ。
13:55顔だけ。
13:56顔だけだったよね。
13:5730cmくらい。
13:5830cmくらいの板に顔だけ描いてあった。
14:00顔だけのやつだった。
14:01それはすごい良くて、うわーって思って。
14:05やっぱり龍ってもう顔勝負だと思ってたから、
14:09顔がこれだけ良い顔が出来てたらもう、もういけるっていう感じには我々は思った。
14:16見たことない龍だったので。
14:18うん。
14:19もう品のある龍っていうか。
14:21あんまり品格がある龍ってあんまり見たことなかったんですけど。
14:26何でしょうね。
14:28なんか先生に似てると思いました。
14:30顔が。
14:31顔が。
14:32やっぱり。
14:33あー、なんか先生の雰囲気っていうか。
14:352021年の年の瀬。
14:44半年かけて完成した大下図を根本中道の天井に張り込みました。
14:50下から見てもおかしくはないか確認するためです。
14:57手塚さんに依頼した浦井監視の姿もありました。
15:02どうも。
15:04本当に。
15:05あのー、私もですね、ここ来て、随分イメージ違うな、イメージ違うっていうか。
15:14うん。
15:15迫力が、この、迫力強くガーッとこうね、広がりが出るなと思ったんですよ。
15:20黒い墨が効いてるね。
15:22墨が効いてるね。
15:23多分ね、多分これ、板にやってもいい、こういう感じないんじゃないかなと思うんですよ。
15:27なるしよね。
15:28うん。
15:29黒が生きてる。
15:30生きてる。
15:31生きてる。
15:32だからあの、今白くなってるところが板の地に、地の色になるっていう風にこう考えると、黒と板とでグラデーションがこうこうっとこういくかなと思ってるんですよね。
15:45龍の顔が、ずっと前面に押し出された感じになってね。
15:52うん。生きた感じになりましたね。
15:54まあ、こんだけ大きな龍は前代未聞でしょう。
15:58ないですからね。しかも迫力があるし。
16:05これで板でやっていけるかなっていうこう、なんていうのかな、こう、モチベーションを上げられたってことですよね。
16:19次はいよいよ板に描きます。
16:24本画の製作に着手して1ヶ月。
16:33礼殿内に根本柱道から外した25枚の天井板が並べられていました。
16:43そもそも現在の根本柱道は、およそ400年前に建てられた川越北院から移築されたもの。
16:55その天井板に直接龍を描くのは、前代未聞の試みだといいます。
17:04大下図から写し取った線に沿って、龍を描いていきます。
17:17手塚さんにとって、墨でこれほどまでに大きな作品を描くのも初めての試みでした。
17:26水墨画画に詳しい美術史家の島尾新さんは、天井絵製作の現場にたびたび足を運んでいました。
17:39水墨画画に詳しい美術史家の島尾新さんは、天井絵製作の現場にたびたび足を運んでいました。
17:54最初にびっくりしたのは、ともかく直に天井に描く。
17:59板に直に描くと、だいたい隅すっちゃうんで、うまくいかないんじゃないかと思ったんですね。
18:08そうしましたら、今度はもう一つびっくりしたのが、新しい板。
18:15新材ではなくて、古材。
18:18つまり元で使われていた300年か400年前の板にお描きになるって言うんですよ。
18:23そうすると、なぜ?お寺の天井ですからね。
18:27灯明の明かりについたススとか。
18:30当然、傷もありますし、いろんな痛みがあるわけですよ。
18:34で、その上に描くっていうのが、またもう一つびっくりしました。
18:39根本中道のあの板に描けたら、やはりその天井が持っている時代がそのまま絵にこう、登場してくるのかな。
18:58だから、あの板に描きたかったんですね。
19:05それは誰もやったことがないけれども、それは正しいやり方なんじゃないのかっていうことでやりだしたんですよ。
19:12手塚さんは炭にもこだわりました。
19:17用いたのは、今やほとんど手に入らない中国・明時代の名木。
19:25やはり400年ほど前のものです。
19:30画材調達を一手に引き受けたのが、手塚さんが学生時代から通い続ける老舗画材店でした。
19:43こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。宮内と申します。
19:48先生が外科に入られた時に、お道具を揃えられに来た時に、熱心にこれはどうやって使うんだとか、
19:58ただバーッと揃えるんじゃなくて、一つずつ聴いて熱心に買われたのが印象に残ってますので、
20:05そういう方はやっぱり画家になるんだろうなって自分、今でも思いますけど、
20:10実は木だから、何年も本当に何年も私たちがいなくなってもあるものだから、何持つものでっていうので、
20:21そう言われたってすぐ仕入れられるものじゃないですし、
20:28ですから物置ひっくり返したりとかですね、
20:31もともと好きで私もコレクションしてたのがあったので、
20:35そんなのを引っ掻き回して、迫力のあるのって言うから、
20:41迫力っていう、何品か収めまして、それで選んでいただいて、
20:49で、選ばれたものが、あ、なるほどねっていう、はい、はい。
20:56天井が、板、墨ですよ。
21:03とってもいいです。
21:06で、とってもいいっていうのは、今、その墨、手に入りませんから、なかなか。
21:12で、手に入れて、それを使えた喜びっていうんですかね。
21:17あの空間に、あの墨を使ったってことが、やっぱり、
21:24良かったかなと思ってます。
21:321998年、45歳の手塚さんの映像。
21:38手塚さんは、1979年に、日本美術院の院展に初入選を果たします。
21:50当時、東京芸術大学で、平山育夫に支持する学生でした。
21:5533歳の時、第71回最高院展で、初の奨励賞を受賞。
22:13泉へと続く砂漠の道。
22:17生涯を通じて描き続ける風景というテーマを、この時に見つけました。
22:25画面の奥へと続く、一本の山道。
22:35その先には、明るい世界。
22:42何気ない自然の中に、希望を感じさせる、象徴的な光を見出す。
22:49繊細な美が、確立されました。
22:52一方で、圧倒的な自然の力を、風神雷神に託したかのような作品も、生み出しています。
23:04一石七メートル近い大作。
23:10僕は、自分が作ったものが、新しいということをやりたい。
23:16この思いが、天井絵製作につながっています。
23:252022年夏。
23:26手塚さんが解いているのは、白土という白の顔料です。
23:40板に描いた水墨画の竜の上に、この白土を塗っていきます。
23:53そして、白土の上から、再び墨で図葉を描き起こすのです。
23:58天井絵製作では従来用いられなかった方法竜がずっと生きながらえるために手塚さんが選び取りました。
24:13先、100年、200年、300年、400年、先まで考えたときに、できるだけ残っているであろう手法を使ったと思っています。
24:36白土は田原白土っていって、1300年前の白土を絵の具にしたもの、絵の具用の白にしたものですね。
24:49で、墨は400年前の墨を使いました。
24:56で、板に墨を、で、墨の仕事をして、で、墨絵になってます。
25:04墨絵として十分いいような状況にしといたうえに、白土を塗ってますから、たとえ白土が白落しても、下から竜が出てきます。
25:19墨全体に白土を塗り、墨のかき起こしも終わったところで、細かな修正が行われました。
25:34墨の角度や大きさが、どうしても納得いかない。
25:49竜をリアルな存在にしたい。爪の角度や大きさがどうしても納得いかない。
26:18修正作業に欠かせないのが、女子たちの存在でした。
26:25で、この爪が気にならない。
26:322つ同じ形で、こう。
26:34細い。
26:35そういうこと。
26:37こうなってほしいんだよね。
26:42角度がこのくらいか。
26:46これくらい?
26:55違うな。
26:56大きく?
26:57サイズかと似てる。
26:59サイズが似てるでしょ?
27:00似てる。
27:01サイズが似てるんだな。
27:02大きくだね。
27:06これか。
27:07はい。
27:08見える?
27:09はい。
27:11あくまで形を追求していっていっていって、感情が出てくるんですよ。
27:28色だとか調子だとかじゃないんですよ。この段階で形絞っておけばめったなことにはならない。
27:47仕事を終え作業場を離れますが数時間後1人が用事を思い出して戻ると龍の姿が大きく変わっていたというのです。
28:12数時間の間にいきなりこう魂が入ってるっていうか。
28:21先生が何かの用事でお一人で行かれたときにすごい龍になっている。
28:28びっくりしましたね。
28:31なんかもう激変していて、絵が。
28:37驚愕し携帯電話でやりとりをする2人。
28:41その場で撮った写真がこちら。
28:50数時間前の龍と比べると細かな陰影がつけられ、より実在感が増しました。
29:02思わず先生によくなりましたねって。
29:11驚きすぎて1人でもやってんだよ。
29:20しかしここからなお手塚さんならではの世界が展開していきます。
29:29こっちで行くからさ。
29:38持ち出したのは容器に入れた水とタオル。
29:47いきなり鱗部分の墨を濡らしたタオルで拭き取り始めました。
29:56瞬く間に墨が落ちていきます。
30:05瞬く間に墨が落ちていきます。
30:12墨だけでなく、白度まで削れている部分もあります。
30:14墨だけでなく、白度まで削れている部分もあります。
30:23墨だけでなく、白度まで削れている部分もあります。
30:29いじめているんですよ、画面を。
30:41だからいじめているということは、古びを出させている。
30:46なんていうんだろうな。
30:48一回一生懸命やったやつを剥いでまた描いて、それを洗って、またうっすら元に戻す作業をこれからしないと、
31:03ただただ線描きで間を縫っていくと、いわゆる普通の絵になっちゃう。
31:13普通の絵という言い方はおかしいかもしれないけれども、
31:17何かこう、時間を加えてあげているっていうのかな。
31:28これをやることによって。
31:31せっかくできたものを一回取って、またやって。
31:38それを何度かやることによって、入れ込んでいる作業なんですよ。
31:45すずみ、すずみ。
31:59こっちのさ、あの、あれ。
32:03竜の首あたりのグレーあるじゃない。肘の。
32:07上あたりのグレー。
32:09はい。
32:10ので、あの、グレーの墨をちょっと一回。
32:13塗った部分をこすり剥がし、その上に再度、墨を塗り、また剥がす。
32:27これを繰り返すことで、画面は古色を帯び、
32:31竜は数百年、あるいはそれ以上の時を生きる存在となるのです。
32:46さらに、画面隅に配された金や銀の雲。
32:52ここには、日本の古典的な美が強く意識されています。
32:59西本願寺本、36人歌集のうちの伊勢州団冠。
33:05通称、石山切れです。
33:08色とりどりの紙を破り継ぎしたもので、
33:12平安貴族の美意識を映す古筆の名品。
33:16手塚さんは、ここから着想を得て、雲の表現としました。
33:22金泥とプラチナ泥で表した雲の間にある痛めを生かした部分には、
33:35あたかも小さな金の箔を巻いたかのように、
33:39一つ一つ金泥を塗っていました。
33:43しかし、それだけでは物足りないと、
33:49金の砂子を実際に巻くことにしました。
33:54この赤い辞が、
33:58最高の百合は、
34:00小さな金の箔を塗った。
34:02この箔を割て、
34:05その箔を割り、
34:08一つ金の箔を割り、
34:11また、
34:12最後の箔を割り、
34:14のりかを割り、
34:16一つ金の箔を割り、
34:18一つ金の箔を割り、
34:20二つ金の箔を割り、
34:22It's now a new one.
34:29It's a new one.
34:32It's a new one.
34:37When you say something like this,
34:40it's a new one.
34:43It's a new one.
34:48It's a old one.
35:00I think it's a new one.
35:05It's a new one.
35:09It's a new one.
35:16I can't believe that I can't believe it.
35:21The day, the sky is the sky.
35:23The sky is the sky.
35:28It's a dream.
35:32It's a dream.
35:35I always want to make a decision and make a decision.
35:45I don't want to make a decision like this.
35:52I don't want to make a decision like this.
35:59もうものすごいよく考えて迷って結論を出していくっていうやり方ですよね。
36:11今回の天井絵、さまざまな特徴はありますけれども、その一つは絵画のさまざまが詰まっている。
36:23素材自体に400年の歴史があるわけですけれど、その中に手塚さんはいろんな要素を入れていってる。
36:33一つは水墨画の理由がある。
36:37その上に白土を塗って、そして描き起こしていく。
36:45それからもう一回墨で芽花を入れたりという、描き起こしていく。
36:51で、これは大和絵の手法そのものですよね。
36:56そこだけ見ても、水墨画の上に日本画が載ってるっていう。
37:02おそらくこれまでにないようなもので。
37:07そしてもう一つ、雷とか雲の金箔。
37:19これもいわゆる大和絵の中で使うものですけれども、このデザインはもうどちらかというと、リンパ的と言っていいかもしれません。
37:27ですから図像的には本当に現代のっていう。
37:32という意味でさまざまな日本絵画の歴史。
37:36これがそこに詰まってるっていうことになります。
37:41で、普通はそれをこう混ぜたように見えるわけですよね。
37:45だけどこれ何だって400年たってるところへ。
37:50400年の空間のところへそれを入れ込んでいるので。
37:55気分としては、ある種の絵画の歴史もここに入ってる。
38:01そしてそれが、カーン・エイジ根本柔道の新たな歴史の始まりということにもなるんじゃないでしょうか。
38:092023年秋。
38:16制作が始まってから3年。
38:21この日も手塚さんは一人、絵に手を入れていました。
38:30だけど、ある日突然、あれそれ良くないかもしれないってなったら、それ良くないんですよね。
38:39昨日まで見てたものが、今日になってみると、よく見えない。
38:45で、そうなったらもうそれは、もうダメな、良くないんですよ。
38:54だから早めに早めに仕事して、早くに仕事して、早くに完成っていうところまで持ってきて、
39:00そっからが気づいたところが、そっからが気づいたところを直していく。
39:07そして、もう直しようがないとなったときが完成ですね。
39:15少しでも高みに上っていくような絵画であるべきかなって思っているんですよね。
39:452025年4月24日。
39:50この日、関栄寺根本柱道に天井絵が運び込まれ、筆館転生式が行われました。
40:02龍の手のひらに盆地が入れられます。
40:07龍の手のひらに盆地が入れられます。
40:21完成を待たずに亡くなった浦井漢手が書いた文字を、ラピスラズリでなぞりました。
40:30それから2ヶ月後。
40:55根本柱道に足場が組まれ、天井絵が設置されました。
41:04天井絵が設置されました。
41:11天井絵の裏には作者である手塚さん、そして助手を務めた3人の名前が入れられました。
41:20天井絵の裏には作者である手塚さん、そして助手を務めた3人の名前が入れられました。
41:29天井絵の裏には作者である手塚さん、そして助手を務めた3人の名前が入れられました。
41:382025年、令和7年9月12日。
41:45この日、竜に最後の一筆が入れられます。
42:00天井絵の裏に入れられます。
42:13天井絵の裏に入れられます。
42:18天井絵の裏に入れられます。
42:22天井絵の裏と、天井絵の裏の裏に入れられます。
42:34天井絵の裏に入れられます。
42:37天井絵の裏の裏に入れられます。
42:42天井絵の裏にはたちの裏に入れられます。
42:47東栄山関栄寺根本柱道奉納天井へ、
42:51日本学家手塚裕二が5年をかけて描いた竜が今生き始めました。
43:06あの精いっぱいの仕事を一生懸命やったっていうその満足感でいっぱいです。
43:28この寛永寺根本十分の竜にはこれからどんなふうに生きていってもらいたいですか。
43:33もうこれから多くの方がいろんな気持ちでここに来ていただいたときに何かを感じていただければありがたいことだと思うし、
43:53ずっとこの竜が皆様を見守っててくださればいいなって思ってます。
44:02で、これはあくまでご本尊に向かっての天井ですから、
44:11ご本尊に向かってお参りするときにこの天井絵が見守っててくれるっていうふうに、
44:21思えるような根本柱道の天井絵であってほしいなと思ってます。
44:28今日はどうもありがとうございました。
44:30失礼いたしました。
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