00:00どうもみなさんこんにちは原カンタです まずはこちらの世界地図をご覧
00:04ください
00:04学校の教科書やテレビインターネットなどで一度は
00:08似たような世界地図を見たことがあると思います
00:12では次にこちらの世界地図をご覧ください かなり印象が違います
00:17よね特に見てほしいのがアフリカです
00:19先ほどの地図と比べると相対的に大きく見えると思います
00:25実は今この世界地図の書き方を見直そうという動きが
00:29アフリカから起きています 2026年9月4日国連総会
00:34ではコレクトザマップ
00:35日本語にすると地図を正そうという決議が採択されました 採
00:40決結果は賛成164カ国反対1カ国危険6カ国でした
00:46この決議では国や大陸の実際の大きさをより正確
00:51に表す地図をもっと広く使っていこうと呼びかけています
00:55ではなぜ今アフリカは世界地図の見直しを求めている
01:00のでしょうか その背景にはこれまで世界がアフリカをどう見てきた
01:05のか
01:05そして今アフリカが世界の中でどんな立場を求めているの
01:10かという問題があります 今回はその背景をできるだけわかりやすく解
01:16説します
01:16ぜひ最後までご覧ください まず今の世界地図の何が問題なの
01:21かを見ていきましょう
01:22こちらが私たちが普段よく目にする世界地図です こうした
01:26世界地図によく使われてきたのがメルカトル図法と
01:30呼ばれる書き方です
01:31なんとなく漠然とロシアやカナダってめちゃくちゃ広い
01:36国なんだなという印象を持っていた方もいるかもしれません
01:39グリーンランドに至ってはもはや謎の巨大大陸ですよね
01:43しかしメルカトル図法で書かれた地図では国や大
01:47陸の面積が実際の比率通りに描かれているわけでは
01:51ありません
01:51なぜこんなことが起きるのか理由は非常に単純で地球
01:56は丸いのに世界地図は平面だからです 例えばみかんの皮を
02:01剥いてそれを綺麗な長方形にして机の上に広げようと
02:06するとどこかを切ったり伸ばしたりしなければなりません
02:09よね
02:09世界地図でもこれと同じことが起きます 丸い地球を一枚の
02:15紙や画面に表そうとするとどうしてもどこかに歪みが
02:19生まれます
02:20そこで地図を作るときには何を優先して正確に表
02:24すのかを選ばなければなりません メルカトル図法が
02:28特に重視したのが方角です
02:30この地図が作られたのは1569年です 当時のヨーロッパでは
02:35船による長距離航海が盛んになっていました
02:38メルカトル図法では船が同じ方角に進み続けるル
02:42ートを地図の上でまっすぐな線として描けます その
02:46ため航海には非常に便利でした
02:49現在でもカイズなどで使われています ただしその便利さと
02:54引き換えに大きく歪んでしまうものがあります
02:57それが国や大陸の面積です メルカトル図法では赤道
03:02から北や南へ離れるほどその土地が実際よりも大きく
03:07表示されてしまいます
03:08わかりやすいのがグリーンランドとアフリカです 普段
03:13よく見る世界地図ではグリーンランドがアフリカにかな
03:16り近い大きさに見えることがあります
03:19しかし実際にはアフリカ大陸の面積は約3000万平方
03:24キロメートルもあり アジアに次いで世界で2番目に
03:28大きな大陸です
03:29一方グリーンランドの面積は約216万平方キロメ
03:34ートルしかありません つまりアフリカはグリーンランドのおよ
03:38そ14倍も大きいんです
03:40かなり違いますよね こういった背景から今回注目されているのが
03:45先ほどお見せしたイコールアースという世界地図です
03:492018年に地図の研究者たちが発表した比較的新しい地
03:54図で国や大陸の面積の比率が正しく保たれるように作
03:59られています
03:59こちらで先ほどのグリーンランドとアフリカを比べてみ
04:03るとかなり印象が変わります アフリカってこんなに大きかった
04:08のかと思う人もいるかもしれません
04:10というか私も思いました 道理で移動するのが大変なわけだ
04:14ただイコールアースなら何もかも完璧に表示できるというわ
04:19けではありません
04:20丸い地球を平面にする以上面積を正確にすれば今
04:24度は場所によって形などに歪みが生じます
04:28つまり世界地図には何でも完璧に表せる一つの正解が
04:33あるわけではありません
04:35公開に使うのか国や大陸の大きさを比べるの
04:39かなど目的によって適した地図が変わります
04:42今回のニュースは国連がメルカトル図法を禁止
04:46しますと決めたわけでもこれからはイコールアースだけを使
04:50いなさいと決めたわけでもありません
04:52国や大陸の面積を比べるような場面ではイコールア
04:56ースのように面積をより正確に表せる地図を広く
05:00使っていきましょうというのが今回の決議です
05:04ではここからが本題です
05:06なぜ地図の書き方が国連で議論するほどの問題になった
05:11のでしょうか
05:12もちろんメルカトル図法そのものはアフリカを小
05:15さく見せるために作られたわけではありません
05:18ただ現在アフリカ側が問題にしているのはこうした地図が私た
05:23ちの世界の見方にどんな影響を与えてきたのかという点です
05:28私たちは地図を見ることで国や大陸の位置だけではなく
05:32それぞれがどのくらい大きいかという感覚も身につけて
05:37いきます
05:37例えば子供の頃からヨーロッパや北米が大きくアフリ
05:41カが小さく見える地図を何度も見ていればそれが実
05:45際の世界の姿だと思うのは自然なことです
05:49メルカトル図法が作られた16世紀以降ヨーロッパ
05:52諸国は世界各地へ進出しアフリカの大部分を植民
05:57地として支配していきました
05:58その中でヨーロッパで作られた地図も世界中に広がって
06:03いきます
06:03アフリカ側が今問いかけているのは450年以上前に航海
06:09のために作られた地図をなぜ今も世界を見る基準の
06:13ように使い続けているのかということです
06:16メルカトル図法の地図ではヨーロッパや北米など
06:19高緯度の地域が実際より大きく見える一方でア
06:23フリカは相対的に小さく見えます
06:26そうした地図を長く使い続けることでアフリカの大き
06:30さや存在感まで実際より小さく感じさせてきたのではない
06:34か
06:35こうした問題意識から始まったのがコレクトザマップという動
06:39きです
06:392025年アフリカノーフィルターとスピークアップア
06:43フリカという2つの団体がこのキャンペーンを始めました
06:47その後アフリカ55カ国が加盟するアフリカ連合AU
06:52もこの動きを支持し
06:53西アフリカの統合が中心となって国連にこの問題を
06:58持ち込みました
06:59その結果2026年9月164カ国の賛成で決議が採択
07:05されます
07:05日本も賛成に回りました
07:07唯一反対票を投じたのがアメリカです
07:10ただアメリカも国や大陸の面積をより正確に表
07:15す地図を使うこと自体に反対したわけではありません
07:19アメリカが問題にしたのはこの決議が単に地図を正確
07:23にするだけでなく
07:24植民地支配の中で作られてきた世界の見方まで見直そう
07:28としている点でした
07:30決議には認知的正義という言葉も使われています
07:33簡単に言えば世界の見方が一部の国や地域だけの視
07:38点に偏らないようにしようという考え方です
07:41さらにこうした見直しを過去の植民地支配に対する償
07:46いの一つと捉える考えも示されていて
07:48アメリカはそこに反対しました
07:50国連が取り組むべきなのは平和や繁栄といった問題
07:54であり
07:55地図の見直しをこうした政治的歴史的な議論に広げ
07:59るべきではないというのがアメリカ側の主張です
08:02イランを攻撃しているアメリカがそれ言うんかー
08:05いずれにしても今回の決議では単にどの地図の方が
08:09面積を正確に表せるのかだけが議論されたわけでは
08:14ありません
08:14その背景にはこれまで誰の視点から世界が描かれてきたのか
08:19そして植民地支配の歴史を現在どう捉えるのかという議論も
08:24あるんです
08:25ではなぜアフリカは今この問題を国連まで持ち込んだので
08:30しょうか
08:31実はそこを見ていくと今回の世界地図の話が今世界で起
08:36きているもっと大きな変化につながっていることがわかります
08:40その話に入る前に少しだけお知らせをさせてください
08:42私原カンタは世界を無視しない大人になるためにという本を自
08:46費出版しています
08:47私自身が国際協力の活動を始めた原点について
08:51書いた一冊です
08:52興味のある方はぜひ動画下のショップからお買い求めください
08:54実は今アフリカでは世界地図以外の場面でも自分た
08:59ちの発言力をもっと高めようという動きが起きています
09:02その一つがG20です
09:05G20というのは日本やアメリカ、中国、インドなど世界の主要な
09:11国々が集まって
09:12経済をはじめとする国際的な問題について話し合う
09:16枠組みです
09:16以前アフリカから正式なメンバーとして参加していた国は
09:20南アフリカだけでした
09:22しかし2023年にはアフリカ55の国と地域で作るア
09:27フリカ連合そのものがG20の正式なメンバーになりました
09:31アフリカ全体を代表する組織が世界経済について話
09:35し合う場に正式に加わったわけです
09:38国連でも似た問題があります
09:40国連には193の加盟国がありますがそのうち54カ国はア
09:46フリカの国です
09:47つまり国連加盟国の4分の1以上をアフリカが占
09:52めています
09:52ところが戦争や制裁といった世界の安全保障に大きな権
09:58限を持つ国連安全保障理事会では
10:01アフリカには今も常任理事国が一つもありません
10:05そのためアフリカ連合はアフリカにも常任理事国
10:08の議席を与えるよう長年求めています
10:11このようにアフリカの国々は以前よりも自分たちが関
10:16わる問題について
10:17自分たちもルールを決める側に入りたいと強く主
10:21張するようになっているんです
10:23今回の世界地図もその延長線上で見ることができます
10:30これまで外から書かれてきたアフリカの姿について
10:33アフリカ側から自分たちはこう見てほしいと主張するようにな
10:38っているわけです
10:39最後にこれからの世界でなぜアフリカを見ることが重要な
10:44のかを考えておきましょう
10:45まずわかりやすいのが人口です
10:472050年頃には世界の人口のおよそ4人に1人がア
10:52フリカの人になると予測されています
10:54若い世代が多く働く人や商品を買う人が増えて
10:58いけば市場としての重要性も大きくなっていきます
11:02さらに世界経済に欠かせない天然資源もあります
11:06例えば電気自動車のバッテリーなどに使われるコバ
11:10ルトは
11:10現在世界の採掘量のおよそ7割をアフリカが占めて
11:14います
11:15そして国連には54のアフリカ諸国があります
11:18人口が増え市場としての重要性も高まり
11:22資源や外交の面でもこれから世界を考える上で
11:26アフリカの存在感はますます大きくなっていきます
11:29ただし人口が増えれば自動的に豊かになるわけでは
11:33ありませんし
11:34資源が豊富だからといってその利益が現地の人々に届
11:38くとは限りません
11:39私はこれまで今後民主共和国などで鉱物資源の問題
11:44を取材してきましたが
11:45資源を掘ってそのまま海外へ輸出するだけでは
11:49加工や製品作りで生まれる大きな利益は別の国
11:53に流れていきます
11:54アフリカがこれから本当に成長していくためには
11:57増えていく若い世代の仕事をどう作るのか
12:01資源から生まれる利益をどう国内に残していくのか
12:05といった課題もあります
12:06こうしたアフリカの資源と経済発展については
12:10前回の動画で詳しく解説していますので
12:12まだ見ていない方はぜひ合わせてチェックしてみてください
12:15世界地図の描き方を変えたからといって
12:18アフリカそのものが突然大きくなるわけではありません
12:22アフリカは最初からこれだけ大きな大陸でした
12:25変わるのは私たちの世界の見方です
12:28これまで地図の上で大きく見えていた地域を
12:31無意識のうちに世界の中心だと思っていなかったか
12:35逆に小さく見えていたアフリカを世界の周辺にある遠
12:40い地域として見ていなかったか
12:42今回の動きが問いかけているのは
12:44そうした私たちが当たり前だと思ってきた世界の見方です
12:49世界地図を見直すことは
12:50私たち自身の世界観を見直すことにもつながるの
12:54だと思います
12:56今回は世界地図をめぐるニュースを入り口に
12:59なぜ今アフリカが世界の中で存在感を高めようと
13:03しているのかについて考えてきました
13:05皆さんは今回内容をどのように感じたでしょうか
13:08ぜひコメント欄で感想をお聞かせください
13:11これから世界で何が起きるのかを理解する上で
13:14アフリカを見ることはますます重要になっていきます
13:17このチャンネルでは私自身がアフリカ各地を取材しながら
13:22日本ではなかなか報道されない出来事や
13:24その背景にある世界の動きを発信しています
13:28これからの世界を理解するために
13:30アフリカについて継続的に知っていきたいと思った方は
13:33ぜひこれを機会にチャンネル登録をよろしくお願いします
13:36この動画を見てもう一歩踏み込んで
13:39国際協力や社会問題について学びたいと思った方は
13:42ぜひオンラインサロンシナジーも覗いてみてください
13:45シナジーはハラカンタの発信をきっかけに集まった
13:48メンバー同士が
13:48学び、対話し、つながるコミュニティです
13:51定例会やライブ配信、交流会などを通じて
13:54立場や背景の異なるメンバーが意見を交わしなが
13:57ら
13:58では私たちに何ができるのかを一緒に考えています
14:01少しでも関心のある方は概要欄のリンクからホームペ
14:04ージをご覧ください
14:05ということで今回も最後までご視聴くださりありがとうございました
14:08また次回の動画でお会いしましょう