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ニューストランスクリプション
00:11自論公論です
00:12選挙権年齢が18歳に引き下げられて
00:15今月19日で10年となりました
00:18引き下げに伴い重視されてきたのが
00:21主権者教育です
00:23政治や社会の課題を自分ごととして考え
00:26判断していくための学びをどう進めるべきか
00:29考えます
00:32今日の解説のポイントは
00:34選挙権年齢引き下げと主権者教育
00:37政治的中立性めぐる議論
00:40多面的に学ぶにはの3点です
00:43まずこの10年の主権者教育に関わる動きを見ていきます
00:502016年6月
00:51改正公職選挙法が施行され
00:53選挙で投票できる年齢が20歳から18歳に引き下げ
00:57られました
00:59投票率の低迷などを背景に若者の政治参加を促
01:03そうというものでした
01:05これにより重視されるようになったのが主権者教育です
01:09主権者教育とは単に政治の仕組みなどの知識だけ
01:13でなく
01:14主権者として自立し他者と共同しながら課題解
01:18決を主体的に担う力などを身につけるとしています
01:23社会科や総合的な探求の時間
01:25学校行事などの特別活動などで強化横断的に行
01:30われ
01:31例えば各党の政策を調べて模擬選挙を行ったり
01:34地域が抱える問題を考えたりします
01:38主権者の一人として政治や社会の課題を自分ごと
01:43として考え
01:43判断していけるようにするものです
01:47その推進に向け見直されたのが
01:50現実の具体的な政治的事象の取り扱いでした
01:54文部科学省は1969年の通達以降
01:59慎重に取り扱うことを求めてきましたが
02:02引き下げに合わせた通知で政治的中立性は確保
02:06しつつ
02:06現実の政治的事象も取り扱い
02:09実践的な指導が重要と積極的な方向に転換しました
02:15その後成人年齢も18歳に引き下げられ
02:18高校では社会参画などを重視した新たな科目・公
02:22教が必修となり
02:24子ども基本法の施行で子どもの意見表明や
02:27社会参画の機会の確保が掲げられ
02:30さらに推進されてきました
02:33ではこの10年で若者の政治参加や
02:36主権者教育はどうなったのでしょうか
02:40政治参加に関わる投票率を見ると
02:43例えば今年2月の衆議院選挙では
02:4610代・20代の投票率は全体の平均を10ポイント
02:50以上下回り
02:51若者の投票率が低い傾向は続いています
02:56主権者としての意識の面では
02:5918歳式調査で私の行動で国や社会を変えられる
03:04と思うという回答は
03:052019年の18%から2026年には50%余りに増えましたが
03:12調査した6カ国中最も低い状況が続いています
03:16こうした結果に文部科学省は
03:19社会参画意識が高い状況ではないとしています
03:24では主権者教育はどうなっているのでしょうか
03:27国が今年2月に行った高校への調査では
03:31現実の政治的事象を議論という回答は
03:34各学年で2割から3割弱にとどまり課題となっています
03:40背景には政治的中立性の判断が難しく
03:43多分視する現状があると言われています
03:48その政治的中立性をめぐっては議論も起きています
03:54今年3月に沖縄県名護市辺野古の浮き合いで
03:57同志社国際高校の生徒たちを乗せた船が転覆
04:01し
04:0117歳の生徒と船長が死亡した事故を受け
04:05調査した文部科学省が先月見解を示しました
04:09安全管理の面では事前の下見も
04:11波浪注意報の確認もしなかったなどとして
04:14著しく不適切だったとしました
04:18不十分な安全管理の下
04:20生徒の命が失われた事態は極めて重く
04:23この点に異論はないと思います
04:27併せて教育活動についても見解が示されました
04:32事前事後含めて様々な見解を示したと確認できず
04:36特定の見方に偏った取り扱いをし
04:40基地移設に反対する抗議船として使われる船に
04:43生徒たちを乗せたなどとして
04:46政治的中立性を定めた教育基本法に違反すると判断
04:50しました
04:52この教育基本法違反という判断については
04:55指揮者や教員の間でも現場への影響や法解釈な
05:00どをめぐり
05:00様々な意見が出ています
05:03その背景について
05:05教育の政治的中立性の歴史に詳しい
05:08学習委員大学の藤田雄介教授は
05:11異例の教育に異例の判断が出され
05:14政治的中立に明確な一線を引けない難しさがある中
05:18議論となっている
05:20多面的な見方・考え方を示すことを
05:23共通理解にしていくことが重要だと指摘しています
05:27主権者教育に詳しい白梅学園大学の児玉修雄学
05:31長は
05:32以前から論争的なテーマを扱うことを
05:35現場が過度に躊躇してきたという課題があり
05:39それをさらに後退することに懸念が生じている
05:43国は積極的に進めるために支援すべきだとしています
05:47文部科学省は今回の事案は極めて異例としていますが
05:52教育行政の歴史に一つの前例として残る以上
05:56適切だったか冷静かつ多角的に検証されることは
06:00大切だと思います
06:03一方立場は違っても子どもたちを第一に考え
06:06現実の政治的事象を多面的に扱う教育が重要だという
06:11認識は
06:12一致する点だと思います
06:15では現場では現実の政治や論争のあるテーマを
06:19どう多面的に学ぼうとしているのでしょうか
06:24例えば都内の私立学校の教員は
06:27現場を見て様々な立場の当事者から話を聞く授業
06:31に取り組んできました
06:33原発事故をテーマに福島県で東京電力の社員
06:37や住民などに話を聞いたり
06:39基幹困難区域の協会まで訪れたりしました
06:43過去には沖縄県で基地移設に反対する立場
06:46容認する立場の住民などに直接話を聞く機会も設
06:50けたといいます
06:52担当教員は賛成か反対という肉法対立では割り切れない
06:57複雑な現実を知り
06:59自分と無関係ではない問題として考える機会になればと話
07:03しています
07:05また高知県の公立高校では模擬国連で学ぶ授業が
07:09行われています
07:11核軍縮・核不拡散をテーマに
07:14主張が異なる各国の歴史的・経済的背景
07:19最新の国際情勢を調べた上で各国の立場で主
07:22張し合い
07:23合意形成を目指すといいます
07:25担当教員は根拠となる事実から確認し
07:29主体的に学ぶ中で国際政治を現実の課題として
07:33多角的に捉える機会にしたいと話していました
07:38さらに政治や社会の課題について語りやすくなる土
07:42壌を
07:43学校外でも作っていこうという動きがあります
07:471年前に都内に開館した民主主義博物館です
07:52若者の政治参加に取り組む団体が作ったもので
07:55政治などに関わるキーワードのボードの裏には
07:58説明が書かれています
08:04各政党の議員を招いたり
08:07時事的なテーマを議論したりする機会も設けています
08:12大事にしているのは異なる意見も言える
08:15心理的安全性で事前にルールも共有します
08:21この日は民主主義について
08:23小学生から幅広い年代の社会人が意見を交わしました
08:30代表理事の室橋由紀さんは
08:32SNSなどの情報は断片的になりがちだからこそ
08:36基礎的な知識の習得や心理的安全性を担保した環
08:40境で議論できる
08:41学校での学びの重要性が増している
08:45一方政治的中立性の解釈に幅があり
08:48現場への支援も必要だと話しています
08:51例えばドイツには連邦政治教育センターがあります
08:55学校で使える政治教育の副教材を開発し
08:59それを超党派の議員による委員会などが監督する
09:03取り組みなどを行っているといいます
09:06文部科学省は2030年度以降の学習指導要領で
09:10試験者教育をより深く広く実践的にしようと検
09:15討していますが
09:16この10年の課題を踏まえ
09:18現場を後押しする具体的な方策が必要になっています
09:24試験者として考え判断するための学びは
09:27子どもたちにとっても社会の将来にとっても極めて重要
09:31なものです
09:32それを進める私たち大人も
09:34意見や背景の違いを理解しながら
09:37より良い在り方を探っていくことができているのか
09:40問われていると思います
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