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  • 2 日前

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トランスクリプション
00:00どんどんしてるどんどんしてる
00:01危ない危ない危ない
00:04死傷者220人以上
00:08過去最悪となったクマ被害
00:11今不要不急の外出を控える動きが広がるなど
00:20日常生活が大きく制限
00:23クマ被害は新たなフェーズに達しています
00:27最新研究から見えてきたのは
00:37親から子へと受け継がれる人里への依存
00:41そしてクマを人里に引き寄せる新たなリスクです
00:52災害級ともいえるこの事態にどう対処したらいいのか
00:56現場からの最新報告です
00:59一時騒然となったのは
01:17秋田駅から徒歩5分ほどの千秋公園
01:21クマの目撃情報を受け
01:2520日近くの間封鎖されました
01:28秋田市内では今中心部でクマの出没が相次いでいます
01:36住宅の庭
01:40ハローワークにも
01:43先月1ヶ月でおよそ2000件の目撃情報が寄せられました
01:50県内で最多の人身被害が出た2023年
01:59市町村などが県のシステムにクマの目撃情報を寄せたエリアです
02:04山の近くや郊外で目撃されていました
02:08一方今年はより市街地での目撃が増加
02:15住民からの情報も加えると
02:19中心部にその範囲が広がっていることが分かります
02:27秋田駅から車で10分ほどの場所にある保育園
02:31大きいですよね
02:35びっくりしたのは一言です
02:39子どもがまだ一人も来ていない状態だったのが幸いでした
02:44普段は近くの公園に出かけて遊んできたりとか
02:49小さい子どもたちも散歩車で出かけたりしますけど
02:53今それは全然やれていません
02:56その後付近での目撃が相次ぎましたが
03:02行方は分かっていません
03:04秋田市は建物から出る際は周囲を見て外に出ること
03:13単独行動を避けることを呼びかけています
03:17サークルの活動も4時まで制限されているので
03:22一切部活をやることができなくなってしまったので
03:26お買い物も頻度を減らして
03:29なるべくどこで行かないようにして
03:31全然自由に動けなくなったなって思いますね
03:34万が一急に店内に入ってきたら大変ですので
03:39最低限できる対策といたしまして
03:43まず手動で対応させていただきました
03:45生活圏に入り込んだクマが
03:51人を恐れなくなっている実態も見えてきました
03:55128日に来ています
04:00先月24日
04:054人が死傷した事故
04:07農作業中の夫婦がクマに襲われ
04:14助けに行った近所の親子のうち
04:1738歳の息子が亡くなりました
04:19死因は顔の深い傷による低酸素脳症でした
04:26やっぱり正義感が強かったと思うんですね
04:32こればっかりは痛ましすぎて
04:35どうにもならないですね
04:37事故が起きる1時間ほど前にも
04:43現場のすぐ近くで別の男性が襲われていました
04:47クマを追い払おうとクラクションを鳴らしたものの
05:05逃げることなく向かってきたといいます
05:07その数百メートル先で4人を死傷させたクマ
05:25駆除するため
05:38漁遊会や警察など十数人が向かい合いましたが
05:42クマは動じる様子を見せませんでした
05:45なぜ今年私たち人間の生活圏に
06:11入り込むクマが増えているのか
06:13森の異変に理由がありました
06:17クマの主なエサとなる
06:23どんぐりの実り具合を調査してきた
06:25秋田県の研究チームです
06:27こんな感じで葉っぱだけですね
06:34全く入ってないです
06:35クマにとってはもう死活問題
06:3820年以上の調査から
06:42近年豊作と共作のサイクルが変化していることを発見しました
06:472013年以降ですね
06:53豊作に至る間隔が非常に短くなっています
06:56かつてブナの豊作は5年から8年に一度でした
07:03それが徐々に短くなり
07:07現在は1年ごとに豊作と共作が起きるようになっていたのです
07:11夏の気温の高さが要因の一つとみられています
07:16豊作の年は子供が多く生まれるとされ
07:23個体数の増加につながります
07:25一方共作の年は
07:31餌を求めて人里に出るクマが多くなります
07:34この豊作と共作が短期間に繰り返されることで
07:40クマの出没がより増えているというのです
07:44一番警戒しなければいけないのは
07:49豊作の翌年の共作の年でありまして
07:52まさしく今年がその状況です
07:54人里に現れるクマの習性が
07:59次の世代に引き継がれている可能性も見えてきました
08:03岩手大学のチームでは
08:09人里で駆除されたクマを解剖し
08:12何を食べていたか調査しています
08:14この日研究室に持ち込まれた
08:24子グマの胃の中から出てきたのは
08:27また今年度々民家に侵入し
08:42人を襲って死亡させた3歳半のクマからは
08:46母グマから人里の食べ物を教わり
09:04依存する子グマが増えていると懸念しています
09:07やっぱり大山も必死で
09:10生活するための術を全て教える
09:13子どもがこの後冬眠して
09:17どんどん育っていって
09:20子どもを産んだりすると
09:22確実にその子どもに
09:24やっぱり人里の味ってものが
09:26伝播されてきてしまう可能性があるので
09:29相乗的にどんどん進んでいっちゃうんじゃないかな
09:32というのがかなり危惧しています
09:34生活圏に入り込んだクマの増加
09:40その影響は経済活動にも現れ始めています
09:51ちょうどこの直線ですね
09:54100メートル、130メートルぐらい先
09:58庭に柿の木があって
10:00店の近くにクマが出没した
10:05秋田市のコーヒー豆店では
10:07客足が遠のき
10:09影響の長期化を心配しています
10:12ここが今年の11月の売上で
10:18今日現在で、今現在で
10:2012%ぐらい落ちているというような数字ですね
10:26お客さんも困りでしょうし
10:28うちも困っちゃうんでね
10:30秋田市中心部の繁華街では
10:35先月の夜間の人出が去年より17%減少
10:40これはコロナ禍だった2020年や21年と近い値になっています
10:47さらに
10:52事態を悪化させかねない新たなリスクも見えてきました
10:55被害が相次ぐ岩手県で
11:02クマが生きたシカを食べる珍しい映像が確認されました
11:06地元のハンターによると
11:12同様のケースが今年同じ町内で7件あったということです
11:18くくり罠といって足を抑えるような道具なんですけども
11:25その罠で捕獲したシカがですね
11:28クマに襲われて
11:30近年増加しているシカによる農作物への被害を減らそうと
11:37畑の近くなどに仕掛けられている罠
11:40そこにかかったシカをクマが食べに来るというのです
11:45専門家は
11:50クマが人里に近づく新たな要因になり得ると指摘しています
11:55シカがかかった状態の罠というのは
11:58クマを誘引する可能性がありますので
12:00そこに行けばクマの方からすると
12:03簡単にシカを食べれるというようなことを覚えてしまう
12:05クマの出没でいかに暮らしが脅かされているか
12:10NHKには地元の視聴者の方から多くの声が寄せられています
12:14例えばですね
12:1530代の方
12:162歳の息子がいます
12:19最近自宅近くにクマの目撃情報があり
12:22毎日車から自宅玄関まで息子を抱きながら走って移動していますと
12:28さらにですね
12:29タワワに実る牡蠣に怯えながら暮らしています
12:34また怖がることに疲れてしまったという声もありました
12:41秋田放送局の清水記者にも加わってもらいますけれども
12:44取材をしていて
12:45それから秋田で暮らす一人の人間として
12:48どのような危機感を今感じていますか
12:50私は秋田出身で今も秋田市内で生活していますが
12:55通勤の際も
12:57このようにクマよけの鈴で音を鳴らして
13:04クマに出会わないよう対策を心がけています
13:06感覚としては街中に刃物を持った人が潜んでいるような感覚でして
13:13本当に日々の中で生活にストレスを感じています
13:18取材の中でも一刻も早くこの状況を解決してほしいという声が聞かれました
13:23本当に気をつけて取材そして日常を過ごしていただきたいと思いますけれども
13:28この事態どうにかできないのか
13:31ここからはクマの生態に詳しい大西直樹さんに伺っていきます
13:34よろしくお願いいたします
13:35大西さんには9月にもご出演いただきましたけれども
13:39今年の4月以降ですね
13:41クマによる人身被害というのは少なくとも224人
13:47このうち先月からの1ヶ月半だけで100人以上の死傷者が出ているという事態です
13:53ここまでの事態になるってどうでしょう
13:56思っていらっしゃいましたか
13:58いえ今年頭の時点で
14:00今年は出没が多いだろうとずっと言っていたんですが
14:03正直ここまで来るとは思わなかったですね
14:05特に一昨年に比べて市街地中心部に出てきていて
14:09これはもうフェーズが変わったなという風に考えています
14:12東北だけじゃなくて
14:14例えば東京でも大梅の辺りでもよく見られるようになりましたし
14:19関西でも例えば奈良の若草山とかにも目撃があって
14:23今までいなかったところで出るようになってきているんですね
14:26今週北海道全域でクマの出没
14:30クマの個体数が増えているというのは
14:32もう変わらないので
14:33例えば西日本でも将来的には
14:36今年の東北のような状況になり得ると考えています
14:40今回の取材ではここにもありますように
14:44市街地の柿などの味を覚えて
14:47それが次世代に渡っていってしまうということ
14:50さらにはクマがシカを襲う様子も
14:53映像で捉えられていましたけれども
14:54肉食化してさらには食べるために人を襲うなんてことも
14:59これ考えないといけないんでしょうか
15:01実際にシカを襲ったからといって
15:04人を襲うというふうにはならないと思うんですね
15:07ただやはり人とクマが
15:10偶発的な事故で人が亡くなってしまう
15:13その時にたまたまこれ食べれちゃうかもって思いついた答えがいれば
15:19それは人っていう動物は簡単に襲えるなって学習しちゃうので
15:24その後事故が続いていくという可能性はあると思います
15:27ただ今日のこの時点でそういった答えが日本にいるとは
15:32あまり考えられないので
15:34あまりむやみに恐れる必要はないかなと思います
15:36本当にそんな事態になってほしくないところではありますけれども
15:39今のお話ですとか
15:40ブナの実の周期の変化など今回の取材で明らかになった
15:45クマ関連の情報をまとめたページがあります
15:47こちらのQRコードからぜひご覧ください
15:50ということで本当に皆さん早く解決してほしい思いだと思いますけれども
15:54今気温が下がってきて雪も降り出して
15:57冬眠の時期に入ってくると思うんですが
15:59この後というのはどういう風になるのと見ていらっしゃいますか
16:02はい12月中には冬眠にしていって落ち着いてくるかなと思います
16:07今年のように餌が少ない年って意外とサクッと諦めて
16:12冬眠早く入るですね普通は
16:14普通の多くのクマは
16:16なんですが今市街地に出没しているクマって
16:20その個体オンリーで見ると自分にとってはいい餌場を見つけているんです
16:26そうするとなかなか冬眠しない
16:29ニュースとか出るのって結構フクフクしているクマが多いじゃないですか
16:33そうかもしれないですね
16:33なので12月下旬
16:36下手したら1月まで出没が続くかもしれないですね
16:39冬眠しないクマはいるんですか
16:42はい
16:42日本の中で冬眠しない
16:451回も冬眠しないクマっていうのは基本的にいません
16:48ただ今話したように遅くなるかもしれないですね
16:52なるほど 冬眠するまで本当に踏ん張ってほしいところではありますけれども
16:56これだけ今市街地に出没が相次ぐ中で
16:59とにかく出てきたクマを確実に捕獲して駆除をしていかねばなりません
17:05ただ現場を取材するとさまざまな課題も見えてきています
17:08箱穴に囚われた1歳ほどの子グマ
17:19付近では母親と見られるクマがすでに駆除されていました
17:27撃ったのは漁遊会のハンター
17:31自治体から依頼を受け駆除に当たってきた漁遊会
17:49しかし限界が近づいていました
17:57通報があるたびに現場に向かいます
17:59対応しているさなかにまた通報が
18:12また別の連絡が入った
18:29多い時で1日10件以上
18:37昼夜を問わず対応に追われています
18:41ハンターの多くは別の仕事を抱えています
18:53会員150人のうち即時対応できるのは5人
18:58ほとんどが70歳以上です
19:01自給のほか駆除の報酬は1頭あたり8000円から1万円ほど
19:23みんな趣味で狩猟を楽しむために免許を取って授業も取っているのに
19:30こういう風な危険な時だけ漁遊会漁遊会ってアディにされるんだよね
19:35で、時給制限ですよ
19:37こういう危険に立ち会っても
19:40一方、アメリカでは自治体の職員が駆除に当たるのが一般的です
19:49ヒグマのアシュ、グリズリーが多く生息するモンタナシュー
19:59戦獣でクマ対策を行っているベアスペシャリスト
20:05ジャスティン・バリエールさんです
20:07バリエールさんは大学で野生動物管理学を学び
20:23州政府の職員となりました
20:25年収はおよそ1000万円
20:31転勤はなくクマ対策を専門に行っています
20:36駆除よりも重視しているのは中長期的な対策
20:43人の生活圏への出没を防ぐため
20:46クマの行動を変化させます
20:49人里への導線に仕掛けた電気マット
21:00生活圏に現れた初期段階に痛みを覚えさせることで
21:10繰り返し出没するのを防げるといいます
21:13バリエールさんに対策を依頼した男性
21:21自宅に繰り返しクマが現れ
21:25家畜などに被害が出ていました
21:28電気柵を設置したところ
21:34被害は激減したといいます
21:36こうした取り組みは日本でも少しずつ始まっています
21:52長野県大町市でクマ対策にあたる伝道昭雄さん
22:01狩猟免許を持つ自治体職員
22:04いわゆるガバメントハンターです
22:06クマが出没する場所を見つけて電気柵を設置
22:32生活圏への侵入を防いでいます
22:36さらに山と生活圏の間で箱穴を仕掛け
22:44クマの個体数を管理しています
22:47ただ狩猟免許と専門知識を合わせ持つ人材は
22:52全国でも限られており
22:54ガバメントハンターを増やすには
22:56育成や人事制度などの整備が課題です
23:00専門職じゃないんでみんな一般職
23:05一般の事務員なので
23:08移動の事例が紙切れでれば
23:10福祉課でも税務課でもどこでも行っちゃう
23:13他の市町村も含めて
23:15体制を整えていかなきゃいけない時期が来たのかな
23:19実際に先週国が打ち出した対策パッケージも
23:25緊急短期それから中期とある中の
23:29中期に自治体の専門人材の育成というのが挙げられています
23:34さらに統一的な個体数の推定ですとか
23:37保護区の設置生活圏の住み分けといったものが挙げられていますけど
23:41これらどう実現していきますか
23:44専門人材ガバメントハンター公務員ハンターともいいますが
23:48これが今後のクマ対策の鍵になってくると思います
23:52やっぱり漁遊会の方たちって普通の民間の方なので
23:56そういう人たちに危険を犯す仕事をお願いするのは
24:00やっぱりちょっと難しいなと思います
24:01それで公務員の人たちがハンティングもする
24:05駆除もする地域調整とかも
24:07様々なことをオールマイティーにやっていく人が
24:10各市町村に配置されるといいなと考えています
24:13この数と住み分けについてはどうでしょう
24:15はい、個体数推定に関しては
24:17我々研究者サイドの仕事ですね
24:19実際私たちも統一的な個体数推定ができないかということを
24:23今年からプロジェクト始めていますし
24:26住み分けに関しては
24:28東北地方、人間の生活圏とクマの生息圏が
24:31完全に重なっている地域もあるんですね
24:33クマはクマ、人は人という感じで
24:36分けることができればいいか
24:38これも考えていく必要がありますね
24:39なるほど、そして短期の取り組みの中でですね
24:43大西さん注目されているのが
24:44春季管理捕獲
24:46これ、冬民明けのクマを積極的に捕獲するものだそうですけれども
24:50どのような注目をされているんでしょう
24:52はい、これ春季管理捕とも言うんですけれど
24:552、30年前にクマが絶滅しそうという
24:58それで保護しようとしていた頃に
25:00各地で中止していたんですよ
25:02それを再開しようということです
25:05なるほど
25:051頭のクマを複数の人で追っかけていくんですけど
25:10その中には追っかけられていないクマが
25:13みんな見ていて
25:14うわ、人間やべえと思っていると思うんですよね
25:17そうやって人間の怖さを教えるという効果が期待できます
25:22なるほど
25:22そうすると捕獲に偏りすぎじゃないかという批判の声も上がりそうですけど
25:27そうですね
25:28そうなんですけど
25:30やっぱり私たちも別にクマを殺したいと思っているわけじゃないんですよね
25:34実際被害現場にかけた罠に
25:37折りに
25:38子グマが2と多分兄弟なんですけど
25:40コロコロコロコロ遊んでいて本当に可愛いんですよね
25:43できれば話してあげた
25:45でもやっぱりそこにお住まいの方たちの安全を考えると
25:49駆除しなきゃならない
25:50多くの現場の人たちはそういうジレンマの中でやっています
25:54なるほど
25:54今後どうなっていくのか
25:56番組の前半のVTRでもお伝えしましたけれども
25:59秋田のブナの身の数の調査ですけれども
26:02豊作、強作がもう1年ごとに繰り返されているという中で
26:06来年は豊作、そして再来年また強作になるのではということです
26:11今年のようなことにならないために何が必要でしょう
26:14はい、再来年多分また今年のように大量出没が起きる
26:18来年はゼロにはならないけど
26:21今年よりは落ち着いているはずです
26:23そこでやっぱり時間をかけて対策を考えてほしい
26:26例えば電気柵の助成金をどうするかとか
26:29柿、誰のものか分からないけどちょっと調べて管理しよう
26:32あとクマスプレーが今欠品になっているので
26:35それを買っておくとか
26:36そういう1年にしてほしいと思います
26:38今まさにこう辛いと思っている方に対してはどのような声をかけますか
26:43はい、今もう東北地方あと1ヶ月何とか耐えてほしい
26:47頑張ってほしいですね
26:48あとまだ柿の木が残っていると柿の実早く燃えてほしいと思います
26:52はい、本当に新たなフェーズの対策が急がれています
26:56ありがとうございます
26:57ありがとうございました
26:58ありがとうございました。
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