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  • 3 か月前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔々、長崎は佐世保湾の外側には、そりゃあ行産島々が使命取った。
00:19寝転がっているような島、背伸びしているような島、向かい合って話をしているような島、といろいろ数えて100はあった。
00:34この小さな島々といっても、もちろん人間よりかずっと大きかったが、この100ある島々も、昼間のうちはじっとして動かなかったが、日もとっぷりと暮れて夜ともなると。
00:53こりゃ、起きろ、若藤島。
01:02あ、こりゃ、松浦島の大将、おはようございます。
01:07島たちは、昼の間はいくら荒波にもまれてもじっとしていなければならなかったが、夜になると起き出して、のんびり話をしたり、散歩に出かけたりするのじゃった。
01:20あんまり遠く行くんじゃないよ。
01:23はーい。
01:24はーい。
01:26ははははは。
01:28ははははは。
01:31そんな、ある夜のことじゃった。
01:35遠くから聞こえてきたのは、人間たちが街で、酒を飲み、歌ったり踊ったりする楽しげな音じゃった。
01:46ああ、ああ、人間たちはいいよな。
01:49ああ、ああやって、毎晩酒飲んで、太鼓叩いて、おかれ楽しんだろ。
01:55ああ、そうじゃ。
01:56若藤島の言う通りじゃ。
02:01どうじゃ、たまには、わしらも、浜場で行って、いっぱいやろうじゃないか。
02:06ああ、そう叫んだのは、百ある島の中でも、大正閣の松浦島じゃった。
02:14何しろ細かい島を、三つも四つも抱え込んでおるような島じゃったから、
02:19にらみも聞いとって、声も大きかった。
02:22そりゃあ、ええ、考えばい。
02:26ああ、ふえんおうと、毎晩聞けば、じっとしてはおられんばい。
02:30と、不祥閣の桂島も、それに答えた。
02:33私も連れてってよ。
02:36と言うたのは、金重島の女子じゃ。
02:40金重島は、ちっとばかり、器量自慢じゃったから、
02:43こんときも、みんなから少し離れたところで、
02:47長い紙を海へ垂らし、青貝の櫛で、吸い取ったそうじゃ。
02:53行こう、行こう。
02:55金重島が一緒なら、今夜は最高じゃ。
02:58じゃんじゃん飲もう。
03:00まあ。
03:02ただしじゃ、夜の間だけじゃ。
03:05山の上から、お子さんが顔を出す前に、
03:09ここへ戻らんと、おらたちみんな、
03:11もう二度と動けんようになってしまうからな。
03:15お子さんが登るまでだぞ。
03:17さあ、行くぞ。
03:21さあ、行こう。若たちま。
03:24ま、まっつくり。金重島。
03:28こうして松浦島を先頭に、
03:31島たちは浜の飲み屋へと向けて出発した。
03:34島たちが神戸崎を回って、
03:43佐世保湾に入る頃には、
03:45人間たちも酒盛りを終え、
03:47召し詰まっておった。
03:52そして松浦島を先頭にした島たちは、
03:55浜の中津にある飲み屋まで来ると、
03:58ぐるりと店を取り囲んだ。
04:00おい、親父、すまんが酒を飲ませてくれよ。
04:12今夜は、もうお店を閉めたで、
04:15また明日の晩にしてくれよ。
04:18あああああああ。
04:19飲み屋の親父がぶった投げてしもうた。
04:23なんせとてつもなく、
04:24でっかい島が酒を飲ませてくれ、
04:28というのだから。
04:28しかしの、酒を飲ませてくれと言われてもなあ。
04:34親父と、お金はないけんど。
04:39高台の代わり、
04:42これをどうぞ。
04:47うしゃあああ。
04:49すごいわかめの山じゃあああ。
04:53金重島が出したのは、
04:55わかめのとてつもない山じゃった。
04:57さすがえ、かなしげ島。
05:00親父とん、これでどう?
05:03これだけあれよ。
05:052、3年は商売できる。
05:07酒は任せずってくらんすぜ。
05:08と言って、店の中へ入った飲み屋の親父は気前よく、店の中にある、ありったけの酒を差し出した。
05:17あー、みんな。
05:19さけぞ、さきほど飲もうを!
05:25さけよ、さけじゃよ。
05:26やっと念願がからった。わいわい。
05:34おいしい。
05:37こりゃうまい。
05:39体中に染み渡ってゆこうわい。
05:47さあ、こうやって浜に集まった島たちの酒盛りは始まった。
05:52歌って踊って、酒盛りは大いに盛り上がっていった。
05:57みんなよか島でよ。
05:59みんなよか島でよ。
06:01まつら島にかつら島。
06:04かつら島にかつら島。
06:06わかどう島にかつら島。
06:09かつら島にかなしげ島。
06:12かせぼの海にある島はよ。
06:15かせぼの海にある島はよ。
06:18みんなで客もあるとよ。
06:21ここもある。
06:23島たちの酒盛りは続いた。
06:25酒は全身にまわり、みんなぐでんぐでんに酔い。
06:30そのうちあちこちで飲み比べも始まった。
06:34どうしよう。悲しみにバッジョン。
06:36すごーい。
06:38ねるねるまだだ。
06:40それいいや。
06:42はい。
06:43まあ、すごくお酒強いんだね。
06:46おらのほうがすごいだよ。
06:48いやー、わしのほうがうううううううううう。
06:52ありゃ。
06:53ねるね
07:07すごい飲みっぷりじゃ。
07:09さすが、松浦島。
07:13松浦島が一番だわ。
07:16おいおい金茂島
07:18私のお酒も受けて
07:21ありがとうよいただくよ
07:24なあ
07:25なあ一番じゃ
07:27よしオーラだって
07:29というと若戸島は近くの浜にあった船を持ち上げ
07:40その中に魚の酒をどんどん釣り出した
07:46やめなさいよ
07:49そんなにのめっこないじゃない
07:52ほらやめるんだ
07:55松尾島よりオラの方が
07:59酒が強いところを見せてやる
08:01だめよそんなに飲んじゃ
08:03倒れちゃう
08:05はーい
08:06はーい
08:09うわー
08:11うわー
08:12うわー
08:13うわー
08:15うわー
08:17うーん
08:19うーん
08:21うじゃー
08:23ウラの方が強いじゃろー
08:25うわー
08:26若戸島は無理して船いっぱいの酒を飲んでしまったので
08:31ふらふらになって倒れてしもうた
08:34うい
08:35そうこうしているうちに
08:41雪が沈み
08:43東の空が白み始めた
08:47さあ早く戦闘を動けようになってしまうよー
08:59はー大変
09:01百物島たちは割れた木々と海の中をあわてて泳ぎだし
09:07うわー
09:09関東島
09:10起きるの
09:11夜が明けるぞ
09:13ああー
09:15だめじゃ仕方ない
09:17置いていこう
09:18酔っ払いできない
09:21大好き
09:23夜が明けるぞ
09:29あ、おい
09:31ウラを置いてくれですね
09:33ああー
09:35早くしないとお日様がのぼっちまー
09:38ああ
09:39お日様がのぼるー
09:41ああー
09:43のぼったー
09:49あんなに目張ってお酒飲むんじゃなかった
09:55と、悔やんでは見たが後の祭り
09:59若戸島は湾の出口で小さくなって
10:03動けんようになってしもうた
10:07その後、ある日突然
10:09サセボ湾に現れたこの小さな島を
10:13浜の人々は浜から一里ほどの所にあるので
10:17一里島
10:19と、名付けたそうな
10:21そして、サセボの外側に100あった島は一つ減って
10:27九十九島
10:29と、呼ばれるようになったそうじゃ
10:33ご視聴ありがとうございました
10:35ご視聴ありがとうございました
10:37ご視聴ありがとうございました

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