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  • 4 か月前
Japanese folk tales
トランスクリプション
00:00昔、秋田と岩手の国境に小さな一つ紙ほどの村があった。
00:21どの家々も貧しく、小さな家が山肌にへばりつくようにして立っておったそうじゃ。
00:35ある寒い冬の日のことじゃった。貧しい身なりをした巡礼姿の親子がこの村にやってきた。
00:56親子は重い足を引きずり引きずり、今晩一晩の宿を求めて村の家への戸を叩いて回った。
01:14ところが、どこの家も親子に戸を開けてくれようとはしなかった。
01:20この村には村の掟があった。よそ者は村に止めるな、というのじゃった。
01:28一度止めるとまた次のよそ者がやってくる。
01:34お願いします。どうかお願いします。せめてこの子だけでも。
01:50こうして親子は村中の家を回り、とうとう最後の家の前で母親は倒れてしまった。
01:58かわいそうにのう。止めてやりたいのは山々じゃけど。
02:08おらほの旦那殿がやかましうてのう。
02:12龍雲寺という寺行ってみなせ。あそこなら止めてもらえるかもしれんで。
02:18さあさあさあ、これ持っていきなせ。
02:22ありがとうございます。御恩は決して忘れません。
02:26おばあさんどうもありがとう。気ぃつけてな。
02:35母と子はこうして最後の力を振り絞って村外れにある龍雲寺という寺を訪れた。
02:59そこで一夜の宿を乞うと、住職が顔を出し。
03:06なんじゃ、お前ら。
03:08お前らのようなよそ者を止めるわけにはいか。
03:12もしどうしても止まりたいというなら、本堂の床下にでも止まっていくがいい。
03:16そういうと、お前らの宿は奥へ引っ込んでしもた。
03:25今夜あたり、狼にやられてしまうべ。
03:28かわいそうに、母と娘は凍えるような寒さの中、本堂の床下に潜り込んで、手を握り合った。
03:39そして、過ぎ去った昔のことを語った。
03:43父親がつい最近亡くなった後、親類たちに騙されて何もかも失ってしまった。
03:50そして、今や秋田の親戚を頼って、巡礼の旅を続けるという悲しい身の上だった。
04:00お母さん、五郎は今頃どうしておるじゃろう。
04:06五郎、それはまだみんなが幸せだった頃、父親が娘のためにもろうてきた山入りの子じゃった。
04:14五郎は娘によく懐き、二人はよく一緒に遊んだが、五郎は一年もたかの間に大層を大きく成長してしまうた。
04:26もともと山入りの子だけに危険を感じた父親は、五郎を元のマタギに返してしまうたが、
04:33五郎は縄を噛み切って、どこともなく逃げてしまうた。
04:38ということじゃった。
04:39娘はそんな話を後で寂しいに聞いたが、なぜか今そんな五郎のことを思い出したのじゃった。
04:47とうとう、狼が来たか。この分じゃ、あの親子は取って食われるかもしれんだ。
05:13ああ、うまくは見たぶつな、うまくは見たぶつ。
05:24こうして激しい嵐の一夜が明けた。
05:30翌朝、巡礼の親子が気になった五郎は、早速本堂の床下を調べてみた。
05:36と、親子の姿はもうどこにもなかった。
05:48それから、しばらくしてのことじゃった。
05:52例の龍雲寺の和尚が隣村へ法事へ呼ばれての帰り道のことじゃった。
05:57和尚はつい帰りが遅うなってしもうた。
06:00やれやれ。ここまで来れば大丈夫じゃ。
06:21狼!
06:30ままままま、待ってくれ。
06:34助けてくれ。
06:36助けてくれ。
06:37助けてくれ。
06:43龍雲寺の和尚は、狼たちに食い殺されてしもうたという。
06:50それからまたしばらくたってからのことじゃった
06:54熊兵というまたぎがおったがある日山へ入っていった
07:00ところが数日後命からがら帰ってくると村の主たちにこう言うたそうじゃ
07:11あれはただの狼でねえだ
07:14熊兵が話したところによると熊兵は6匹の狼に襲われて木の上に逃げ込んだ
07:22その時熊兵を助けてくれたのは一人の人間の少女じゃった
07:28少女は狼の狩猟をゴロゴロと呼んでおった
07:34狼の狩猟もその少女の言うことをよく聞いていたという
07:38なにゴロじゃと
07:42人間の少女がバカ
07:44一体どういうことじゃ
07:45村人たちにはさっぱりわけがわからなかったが
07:50ただなんとの薄気味悪い思いじゃった
07:54それからまたしばらくのちのこと
08:00長い間狼たちは村に現れなかったがある日のことじゃった
08:06狼じゃった
08:10狼じゃ
08:12狼じゃと
08:13村はにわかに慌ただしくなった
08:21なまめだすなまめだすなまめだす
08:25みんな外へ出るな
08:29それは
08:32リュウオン寺の和尚を襲い
08:34熊兵を木に追い詰めたあの六匹の狼じゃった
08:38その時一人の少女の声が聞こえた
08:41ゴロ
08:43ゴロ
08:45ゴロ
08:48危ない
08:53あの子は
09:04ゴロ
09:06ゴロ
09:08ごやめなさい
09:09ゴロ
09:11いけませんゴロ
09:14山へ帰るのよ
09:17この村には
09:21あたしを助けてくれた
09:26親切なおばばがいるのよ
09:30こうして
09:39娘は息を引き取った
09:43狼たちは悲しい叫び声をあげながら
09:49娘の体を崖の上へ引っ張っていった
09:52そして
09:54村人たちは今ははっきりと知った
09:58あのいつかの巡礼姿の娘が今死んだ少女であったと
10:05狼たちは崖の上から3日2晩泣き続けた
10:14そして悲しみのあまり狼たちは石になった
10:19そして
10:21今でも月夜の晩には狼たちの鳴き声が聞こえるという
10:26このことがあってから
10:32村人たちはそれ以後
10:34旅人に親切にするようになったということじゃった
10:39その人たちは
10:44その人たちは
10:46その人たちは
10:48その人たちは

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