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  • 2 日前

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教育
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00:00特集です、働いても働いても貧困から抜け出すことができない非正規雇用の人たちが増え、格差が広がっています
00:09政治は貧困と格差の解消に正面から向き合ってきたのでしょうか
00:14その過酷な実態を取材しました
00:17気温が2度を下回った年の瀬の東京池袋
00:32生活困窮者のための食料配布にはある変化が起きていた
00:43仕事は建築関係の仕事をしていました
00:47お金がないために炊き出しとかによく行っていますということです
00:52仕事はあっても食べていけない人が増えているのだ
01:05年が明けてからも都庁の前で週に一度行われている食料配布には
01:12過去最高の962人が並んだ
01:17増えているのは非正規雇用の人たちだ
01:37まだ今みんなでセットを作っている途中なんですけど
01:41ギリギリのところで何とかやっていたけれども
01:44ちょっと収入が足りないとか
01:46やっぱり物価が上がっていて苦しいという方がすごく多くて
01:49物価高対策をどう実現するのか
01:54すぐさまどのような支援を届けるのか
01:56本当に待ったなしだなと
01:59働いても生活が苦しい非正規雇用の人は890万人に上るというデータがある広がる格差非正規労働者の貧困私はやはり今の日本の非正規労働者はアンダークラスと呼ぶにふさわしいだろうと日本社会はですね今本当に危機的な状況にあると
02:29福岡県に暮らす55歳の男性
02:35非正規職員として手取りおよそ14万円で暮らしてきたが
02:44去年の6月で契約を打ち切られた
02:48今はパン工場で日当8000円のアルバイトをして生活をつないでいる
02:57給湯器の修理代が払えず風呂は週3回近くの銭湯で済ます
03:14冷蔵庫の中は半額の値札が貼られたものばかり
03:20所持金は合わせて4000円余り
03:31口座の残高は5889円だ
03:37今度のアルバイト料が次入るまでは何とかそこをやりくりしながら生活するしかありませんですね
03:47苦悩の日々は大学生時代の就職活動から始まった
03:55ちょうど就職氷河期世代の平成6年でしたけども
04:02椅子取りゲームの椅子が非常に少なくなったということで
04:05不利益をもろにこむったというふうに実感しました
04:081990年代初頭のバブル崩壊を受けて
04:15企業が新卒採用を極端に控えた就職氷河期に直面したのだ
04:22大学院を卒業するまで延べ60社の就職試験に落ちた
04:29採用された企業はパワハラや父の看病が理由で40歳の時に退職
04:37ちょっとやるせないところもありますね
04:40採用する側は過去の職務経験や年齢を一番重視してきますので
04:46それはもうちょっと自分の実力では今から変えることもどうすることもできませんので
04:51以来非正規雇用で仕事を渡り歩いている
04:57この日も新しい仕事は見つからなかった
05:02このまま貧困生活は続くのかとかいうのと
05:09ちょっともう職氷を削る生活をいつまで続けないといけないのかと
05:12やっぱりそういうのでちょっと気が遠くなりましたね
05:1655歳独身
05:20迫る老後に不安を抱えている
05:24結婚も経済的に貧しくてできない状態ですので
05:33私独身で私のことを世話してくれる家族はいませんし
05:39収入がないまま
05:42ガシしてしまうのか
05:45いつの間にかちょっと亡くなっていたとか
05:48そういうふうな状態になってしまうのか
05:51格差の実態をデータで読み解いている
05:57早稲田大学の橋本健二教授は
06:01後継章をならす
06:03非正規雇用者として非常に不安定で
06:06低賃金で働く人々というのがですね
06:08増加してその厚みを増してきたのではないか
06:12教授が指摘するのが
06:16雇用される側の労働者が
06:19事実上2つに分断されているという現実だ
06:23特に夫の安定した収入がある
06:27パートタイムの女性を除く
06:30非正規雇用の人たちは
06:31今や890万人に達している
06:35就業人口のおよそ7人に1人が占めるこの層を
06:41橋本教授はアンダークラスと呼ぶ
06:44一般的には労働士階級というのは
06:48家族を形成して子供を産み育てるだけの賃金を
06:53もらっていなければいけない
06:54ところが現代の非正規労働者は
06:57そのような賃金をもらっていない
06:58だから実は非正規雇用労働者のですね
07:01大部分が実は未婚者なんですね
07:03つまり経済的に苦しいので
07:06結婚できない
07:07子供を産み育てることもできない
07:08今までの労働士階級とは
07:10根本的に違うんじゃないか
07:12という意味でですね
07:14私はアンダークラスという言葉を使っています
07:16橋本教授が調査したところ
07:20アンダークラスの59歳以下の平均年収は
07:24216万円で正規雇用の半分に満たなかった
07:30いくら働いても抜け出すことが難しく
07:35格差が固定化される傾向が強い
07:40アンダークラスの層がどんどん
07:42ボリュームが大きくなっていくことの
07:44社会的なインパクト
07:46どういう問題をはらんでいるというふうに
07:48考えていらっしゃいますか
07:50格差の拡大した社会ではですね
07:52人々の間から連帯感が失われてしまう
07:56あるいは人々の間の敵対心が強められる
08:02人々の間の助け合いというものがなくなりますから
08:05生活の上で困ったことがあってもですね
08:07誰も助けてくれない
08:08だからさらに困難な状況に追い込まれていく
08:11こういうふうにいわば社会全体が病気になっていく
08:15毎週水曜
08:24子どもたちに無料で朝ごはんを提供している子ども食堂
08:30利用する30代の女性は
08:392歳と6歳の子どもを育てるシングルマザーだ
08:43助かりますね
08:47果物とかね出したいですけど
08:51果物なかなかね
08:52バナナぐらいしか
08:54女性は去年
08:58正社員の夫と離婚した
09:01それまでは生活に余裕もあったが
09:05離婚後
09:06一気に苦しくなった
09:08子どもを保育園に預けた後は
09:15企業から委託を受け
09:17在宅で働いている
09:19子どもが体調を崩しても
09:23自宅で仕事ができるので
09:25仕事を途絶えさせないためにも
09:28自宅でと
09:29フリーランスとして働き
09:331月の収入は
09:35多くても15万円
09:37仕事をもらえなければ
09:40ゼロの月もあるという
09:42値上がりしている食料品は
09:46フードバンクからの援助に頼っている
09:49この辺もそうですね
09:52いただいたもので
09:53お米もすごい助かります
09:56いろんなものを
09:58ご飯が用意できないからこそ
10:00白ご飯をいっぱい
10:02ふりかけとかをかけて
10:04食べてほしいなと思うので
10:06元夫からの養育費は少なく
10:10公的な手当も受けているが
10:13収入が安定しないことが
10:16一番不安だと話す
10:19正社員の求人もすごい応募はしてるんですけど
10:22シングルマザーっていうのが余計多分企業さんにはネックになってて
10:27体調崩したらどうするんですかとか聞かれるんです面接でも
10:31そこでやっぱり素直に答えるといい結果じゃなかったりとか
10:36これまで20社以上応募したが採用には至らなかった
10:44今は家賃や生活費を工面するため貯金を切り崩しながら生活しているという
10:53一人親家庭を支援している民間団体は
11:00子どもが病気等になると仕事を休まないといけない
11:06今まで正社員で働いてててもなかなか休みがちになってしまって
11:12失敵行為になってしまうという方も中にはおられたりします
11:16衆院選の投票日が迫るが
11:21どこがいいだろうとかというのは
11:26あまりそこまでそんな先のことを今考えてられないので
11:30まずは身の回りのこと
11:33来月の支払いをどうしようとか
11:35そこばっかりですね
11:37これはある女性が当時小学生だった自分の子どもからもらった手紙だ
11:47働く母親を気遣う言葉が書かれている
11:52お母さんへお仕事頑張ったね
11:57お仕事頑張ってありがとう
11:5950代の女性は10年以上この手紙を大切に持っている
12:07なんかずーっと働いてることばっかりだったので
12:13ごめんなさいって思います
12:15なんか悪かったなって思うけど
12:20でも働かざるを得ない
12:23夫からのDVをきっかけに30代で離婚
12:30PTSDとうつ病が原因で仕事ができなくなり
12:36正社員で働いていた会社を退職した
12:40薬を飲みながら働けるようになり
12:45モデルルームの受け付けなど短期の仕事を転々としたが
12:50手取りは月およそ5万円
12:54当時小学生だった子供たちを家に残し
13:00夜にスナックで働くこともあったという
13:04苦しい生活から子供たちを救い出せるのは
13:10自分だけだとの思いで休みなく働いた
13:15自分が納得できる人生を送ってほしかった
13:22だからその中の選択肢の中に大学があるのであれば
13:27大学に行ってほしいし
13:29やっぱりいずれにしてもお金がいるから
13:33そのためにはやっぱり貯めとかないといけないっていう気持ちが強かった
13:38子供たちの将来のために貯蓄をと焦り
13:45風俗店でも働くようになったという
13:48私にとっては大事な存在
13:52だから子供たちの人生が幸せであれば
14:00私はもうどうでもいいって思う
14:02最近社会福祉関係の資格を取得
14:09手取り月16万円
14:121年で196万円余りに増えた
14:16このうち100万円以上を
14:21大学生になった子供たちに仕送りしている
14:25それでも子供の成人式など
14:30出費がかさむ時は
14:32風俗店で働く状況から
14:34今も抜け出せていないという
14:37この先どうしたいみたいな
14:42ないんですよ
14:44だから私もある程度
14:46別に自殺をしようとは思ってないですけど
14:50もうある程度したら
14:52もうパタッて死んでしまったら
14:57いいのになって思うことがある
14:58女性が今回の選挙に期待することは
15:05政治家には頼っても意味がないって
15:10私の中では頼る術が
15:16政治ではなかったような気がします
15:18NPO団体だったり
15:21お医者様だったり
15:23僕は両親だったので
15:24身近にいる人たちだったから
15:27あまりにも遠すぎて
15:29政治と私が
15:32橋本教授が
15:362022年に行った
15:384万人規模のアンケート調査によると
15:42アンダークラスの人たちの声は
15:44政治に届きづらい状況であることが分かった
15:48実はアンダークラスは支持政党のない人は圧倒的に多いんです
15:53そして選挙にですね
15:55投票している
15:56いつも投票しているという人の比率が一番低いんですね
15:59政治に関わるだけの余裕がないということもあるかと思います
16:02一方で所得の再分配に反対し
16:08貧富の差はしかたがないと考える人たちの存在も浮かび上がった
16:15これらの人々
16:17比率としては13%と非常に少ないんですが
16:21しかし投票に行っている
16:23いつも投票しているという人の比率が非常に高いんです
16:25しかも自民投資率が非常に高い
16:28ちなみにその13.2%というのは
16:31これは経済的な階級というか階層でいうと
16:34どの層に当たる
16:36実はですね非常に所得が高いんです
16:38所得が他の人々に比べて
16:41百数十万円も高くてですね
16:43しかも大学を卒業している
16:45高学歴の人の比率が非常に高い
16:48格差を拡大してもいいのだというですね
16:50立場の人々
16:51自己責任論の立場に立つ人々の声をですね
16:55過剰に政治に反映させてきたと思います
16:58格差への対策を始めた企業がある
17:049万人を超える非正規の従業員が働く
17:12小売大手イオンリテール
17:14今、格差への対策を始めている
17:19同一労働同一賃金という考え方の中で
17:23私たちは同じ仕事をされる方については
17:27同じ賃金を支払いする
17:30これは基本として施行していっています
17:343年前に導入した人事制度では
17:40一定の経験を積んだ非正規の従業員が
17:45昇格試験に合格すれば正社員になるか
17:49パート勤務のまま正社員並みの待遇が受けられる
17:54これまでに1300人が受験
17:59350人が合格した
18:02その中の一人
18:08酒売り場で働く浅野理恵さん
18:1246歳
18:1321歳と17歳の子を持つ
18:17シングルマザーとして家計を支えている
18:21試験を受ける前の1.5倍ぐらいにはなっているんじゃないかと思います
18:27浅野さんはパートタイムのまま
18:32正社員と同じ待遇で
18:35仕入れや在庫管理などの責任ある仕事を担っている
18:4046歳なんでなかなかこの社会においては
18:46正社員というのはかなり難しい年になってきていると思うんですよね
18:5040を過ぎて諦めてた部分ではあるんですけれども
18:55その資格を取れて
18:56ちょうど息子が車を買わなきゃいけない時だったので
19:01車のローンを組ませていただけた
19:04きっと何年か前の自分だとローンは組めなかったと思うんですよ
19:11正社員待遇となると
19:14それだけ人件費はかかってしまうと思うんですよ
19:18このコストはどうされているんですか
19:22その方たちが活躍することによって
19:26高いモチベーションで頑張っていただきますので
19:28生産性が上がります
19:29それでその利益を稼いでいっていただいて
19:34そこにいる正社員は違うところで活躍できるので
19:39トータルの人件費としては同じになります
19:42政治は格差解消に正面から向き合っているだろうか
19:50社会保障に詳しい駒村浩平教授は
19:55問題を先送りし
19:57目先の対応にとどまる政治の危うさを危惧している
20:02格差をこのまま放置していく
20:05政治が何らかの手をつけない
20:08そのまま放置しておくと
20:09日本社会というのはどういう結果になるんでしょうか
20:13不満と不安が広がっていくと思います
20:17結果的にはその場しのぎの政策を言うような
20:23あるいは人気取りの政策を言うのは
20:25いわゆるポピリストが政治の力を握るようなことになってくると
20:30非常に切な的な政策が行われてきて
20:33またそれが不満と不安を生み出して
20:35またポピリストが伸びちゃうという
20:37非常に悪循環に入ると思います
20:39非正規で働く人たちの深刻な貧困
20:44そして広がる格差を見てきましたが
20:46各政党はその対策として
20:48主にこちらにある政策を掲げています
20:52同一労働、同一賃金や
20:55最低賃金の大幅な引き上げ
20:58他にも待遇改善の法整備や
21:01非正規雇用の正規雇用化など
21:04ご覧のような政策を訴えています
21:06私が社会人になる頃
21:09ちょうど2000年前後ですけれども
21:11この頃にフリーターという言葉が
21:13初めて使われるようになりました
21:14このフリーターという言葉には
21:17自由で縛られない生き方というイメージがあって
21:20そこから非正規労働は自分で選んだ
21:24つまり自己責任だという見方にも
21:26つながったんだと思います
21:27しかし内閣府の調査によると
21:29このフリーターのうち7割を超える人は
21:33本当は正社員になりたかったと答えているそうなんです
21:36つまり望んでいないのに
21:38より低賃金で
21:39より不安定な立場に
21:41留め置かれている人が大勢いるという
21:43これは社会にとって大きな問題で
21:46これだけ長期間
21:47この問題にきちっと向き合ってこなかった
21:49政治の責任は大きいと思いますね
21:52格差の問題を1つとってみても
21:54選挙で白紙委任するような状況には
21:57全くないと私は思います
21:59政府や政治家に何となく任せて
22:03それで社会が回っていたという時代というのは
22:06もうとっくに過ぎているんですよね
22:08経済成長、人口減、少子高齢化、格差社会など
22:12私たちの見通しはあまりにも甘かったと
22:15言わざるを得ません
22:16現実には国の在り方は大きく変わって
22:20想像以上に日本の体力は落ちているんですね
22:23これまでのやり方や小手先だけでは
22:26未来への不安を取り除くことはできません
22:29貧富の格差、利害の対立が激しくなる中で
22:33政治家には一方に堅入れするのではなく
22:36調整能力、社会の安定に資する能力が求められていると思います
22:41そして有権者には政治を他人任せにするのではなくて
22:46自ら現実を見つめ考えること
22:50これが求められています

お勧め