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ニューストランスクリプション
00:00今日、逮捕されていたNHKから国民を守る党の橘隆党首について、検察は名誉毀損の罪で起訴しました。
00:12兵庫県知事選挙から1年、今も兵庫県では混迷が続いています。
00:23県民に囲まれる兵庫県の斉藤本彦知事。
00:271年前の知事選で111万票余りを得て再選を果たし、物価高対策や地域の特産品のPRなどに力を入れてきた。
00:44その一方で、
00:51県庁前は週に一度、異様な空気に包まれる。
00:57斉藤知事への抗議デモは半年以上続いてきた。
01:12混迷の根源には、知事のパワハラなどを告発した文書問題が、いまだ収束していないことがある。
01:20知事ら、県の対応の違法性を厳しく指摘した第三者委員会。
01:32しかし、斉藤知事はそれを受け入れていない。
01:35文書問題については、これまで述べさせていただいているとおり、県としては適正、適切、適法に対応してきたということです。
01:47収束に向けて、一体何が必要なのか。
01:51はい、お願いします。
02:01再選から1年となった今月。
02:04斉藤知事がインタビューに応じた。
02:07文書問題も一つの争点ではありましたけど、大きな争点、期待というのは、やはり政策をどのように進めていくかというのが、県民の皆さんの大きな声ですので、
02:22そういった期待に応えていくということが、県民の皆さんの負託に応えていくために、一番大事なことですから。
02:31知事の中での収束点というのを少しお聞きしたいなと思っているんですけど。
02:35この問題については、もう適切、適法、適正に対応してきたという、私どものスタンスというのは変わらないので。
02:49文書問題について、違法であると指摘された自らの対応は、適法であるとの考えは変わらないとした。
02:58この1年、問われてきたのは、公益通報者保護法をめぐる見解だ。
03:09企業や行政などの不正行為を通報した人を保護する法律である。
03:18職場などの事業者に通報する内部通報、行政機関や報道機関に通報する外部通報などが想定されている。
03:34通報者の探索、通報を理由にした処分などの不利益な取扱いを禁じている。
03:41事の始まりは、去年3月。
03:50県の元局長が、斉藤知事のパワハラ疑惑などを告発した文書を、報道機関などの外部に送った。
03:59知事は、公益通報に当たるとは考えず、側近に作成者を探すよう指示し、特定した。
04:14誰が出したのか、どういう目的で出したのか、とかいうことでしたが、
04:21知事から徹底的に調べてくれというふうなお話があったような記憶がございます。
04:26そして
04:29当該内容の文書については、事実、文庫の内容が多々含まれているということなので、
04:38総800含めてですね、文書を作って流すという行為は、やっぱり公務員としては失格ですので。
04:45作成者を元局長だと明らかにし、県は誹謗中傷性が高い文書を作成・配布したなどとして、
04:57定職3ヶ月の懲戒処分にした。
05:00その後、元局長は死亡。
05:07自ら命を絶ったとみられている。
05:10知事選から4ヶ月、斉藤知事の判断で設置された告発文書について調査する第三者委員会は、報告書を公表した。
05:25違法な通報者探索行為は行われましたし、通報行為それ自体をして、理由として懲戒処分も課されたりしました。
05:38外部に送られた告発文書は、公益通報であり、告発者は法的に保護の対象だと結論付けた。
05:47そのため、通報者を探索したことは違法。
05:58文書の作成・配布を理由に行った懲戒処分を、違法で無効と認定した。
06:05知事自身が設置された委員会、決められた委員会で、我々中立法制に判断させていただいたので、
06:18当然その結果がですね、不利だったら効かないということは、ちょっとありえないのかなと思いますので。
06:27対応を違法と認定された斉藤知事。
06:30しかし、自らの対応は間違っていなかったと主張し続けている。
06:38やむを得ない適切な対応だったと。今回の対応については適切だったと。
06:43県としては適切だったと。
06:53斉藤知事が主張するのは、文書には真実相当性がないという見解だ。
07:00これでいいでしょうか。
07:03噂話を集めて作成したということでしたので、公益通報に該当するということは、今からでも思っていないです。
07:13報道機関など、外部への通報の場合、証拠や証言に基づくなど、真実とする相当の理由が求められる。
07:23知事は今回の文書には、具体的な供述や信用性の高い証拠が書かれていないとし、
07:34真実相当性を満たさないと主張。
07:38公益通報に当たらず、保護の対象ではないとの認識だ。
07:43しかし、第三者委員会は、文書には、真実相当性のある事項が含まれている、とし、
07:53公益通報に当たり、保護の対象であるとした。
07:57さらに、知事が、今年3月の会見で主張したのが、法律の解釈の違いだ。
08:15体制整備義務につきましても、法廷指針の対象について、これは内部通報に限定されるという考え方もあります。
08:22法の指針では、不利益な取扱いを防ぐ、など、通報者の保護の仕組みを整備する、体制整備義務を定めている。
08:38斉藤知事は、その義務の対象は、内部通報に限られ、報道機関など、外部通報は含まれない考え方もあるとした。
08:52これに対し、法を所管する消費者庁が反応する。
09:004月、兵庫県の担当課に、知事の見解が、法が定める指針と異なると指摘するメールを送った。
09:13消費者庁による公式見解とは、異なる内容のご発言をされていることを確認いたしました。
09:20知事以下、関係部署も含めて、十分にご理解をいただき、適切な対応を取られるよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
09:38消費者庁は、指針では、報道機関などに通報する外部通報も、体制整備義務に含まれる、という見解を示したのだ。
09:50消費者庁に取材すると、自治体が法の指針を守らないということは想定していない。
10:00遵守を徹底してもらわないといけない、としている。
10:04今月、国会でもこの問題が取り上げられた。
10:14これは、日本全体のガバナンスに大きな影響を与えるし、
10:19この兵庫県の問題というのは、全国民も注目をしている課題ですので、
10:25訂正しなさいよ、ということをご指導いただくべきである、というふうに思いますが、
10:30総理、いかがでしょうか。
10:33兵庫県に対して、今年の4月に法廷指針に定める公益通報者を保護する体制の整備として、
10:413号通報者も含まれている旨、これは一般的な助言として伝達をしております。
10:47その後、自らの法の解釈を問われても、斉藤知事は明言していない。
10:55消費者庁の県会と知事の見解は同じなのでしょうか、違うのでしょうか。
11:03公益通報の問題を含めて、適正、適法適正に対応してきておりますので。
11:09県の複数の職員に取材すると、
11:16県としては国の法解釈は十分理解していて、
11:21その解釈は知事にも共有している。
11:25知事が発言をなぜ撤回しないのかはわからない、との声が聞かれた。
11:30自らの主張が否定される中、
11:38斉藤知事は、県の対応が違法かどうかは、
11:42最終的には裁判で決められるべきとする立場を取り続けてきた。
11:50第三者委員会の指摘というものは、
11:53真摯に受け止める必要はあるとは思いますけれども、
11:57そういった、まさに司法の場という、
11:59そこがやっぱり一番大事なポイントではあるというふうに思っています。
12:06斉藤知事は、元局長側が県の対応に不服があれば、
12:12訴えることもできた、との見解を示してきた。
12:21今月行ったインタビューでは、
12:24訴えがないことを踏まえると結論は出ている、
12:28との立場を示した。
12:33最終的には、これ、司法の場での判断になりますけれども、
12:36懲戒処分を受けられた方がですね、
12:38人事委員会、それからその先に、
12:42もしその人事委員会の内容に不服があれば、
12:45司法的な手続きをできるということですので、
12:48それがなされずに終わっていますので、
12:55そういう意味では、
12:56処分については確定しているという認識です。
12:59知事と接することもある県職員が取材に応じた。
13:15兵庫県庁では、通報制度が正常に機能しているのか、
13:20不安を抱えていると打ち明けた。
13:22通報した際にしっかり保護されるのかどうか、
13:30今の状態できちんと対応されるのかどうか、
13:36というところにやはりまだ疑問がありますので、
13:39朝は怖いということです。
13:42すでに1年経過するのにいい加減にしてほしいと、
13:46早く収束させてほしいというのが職員としての運営です。
13:54消費者庁で公益通報制度に携わってきた専門家は、
14:00行政には通報者を保護するという、
14:03法の趣旨に沿った対応が求められると指摘する。
14:09法律の専門家が通報するわけではありませんので、
14:12当然その誤差は発生するわけですよね。
14:14そこをついて保護される、されないという議論をされてしまうと、
14:20やはりもう声は出なくなるわけです。
14:22ですので、やはり幅広にしっかりと声を受け止めていくということ、
14:28実際裁判になるということは相当ハードルも高くなるわけですし、
14:33それによって通報者も萎縮してしまうわけですから、
14:36ちゃんと保護しますということを、
14:38ちゃんとやはり県として宣言すべきだと思いますね。
14:44文書問題の一連の対応について、
14:49斉藤知事に一票を投じた県民は、
14:52どう評価しているのか。
14:57斉藤知事の考えを支持している30代の女性。
15:01文書問題が起きた当初は、知事を批判的に見ていたが、
15:21ネットの討論番組や議会の動画を調べるうちに、
15:26知事の対応は正しいと思うようになった。
15:29外部通報には全く当たらないという認識ですか。
15:34淡々とそれは違います。
15:37それはやってないです。
15:39違いますと答えられていたんですね。
15:42やはり正しいことをやっている人が、
15:45そういうふうに非難されるのって、
15:47すごく許せないんですね。
15:51文書問題がなぜ今も問われ続けるのか、
15:55疑問を感じている。
15:59メディアが今でも斉藤知事を叩き続けるんですね。
16:04あと県議さんも。
16:06私たちも県民の中ではそこは終わっているので、
16:10県の政策を進められている。
16:15それでいいと思います。
16:21いらっしゃいませ。
16:25知事を支持できなくなったという人もいる。
16:29斉藤知事に投票した40代の男性。
16:32ありがとうございます。
16:34ありがとうございました。
16:35今振り返っても熱狂ぶりというのはすごかったなと思います。
16:46斉藤さんは落とし入れられていると、
16:50その流れに逆らうことはなかったですね。
16:53会見で十分に説明しないやりとりなどを見るうちに、
17:01知事への期待感は失望へと変わっていった。
17:05しっかり向き合おうとしていないようには感じます。
17:10子供がダダこねているじゃないですけど、
17:12そういう感じで受け止められても仕方がないと思うし、
17:18それが斉藤さんの中だけの正義で、
17:21それに周りが振り回されているんだとしたら、
17:25ちょっと無茶苦茶かなと思います。
17:26ここからはお二人のゲストとお伝えします。
17:34どうぞよろしくお願いします。
17:35よろしくお願いします。
17:37お願いいたします。
17:38知事は文書問題について自身のパワハラは認めたものの、
17:43違法性が指摘された通報者の探索を行ったことなどは、
17:48適正、適法だとしています。
17:50まずこの法律についてお詳しい日野さんにお伺いしますけれども、
17:53日野さん、率直に現在の状況をどのように受け止めていますか。
17:58第三者委員会の結論が違法状態と判断されたにもかかわらず、
18:02まだ是正されていないという状況が続いています。
18:06広域通報者保護制度の信頼が揺らいだ1年だと思っています。
18:09まだ文書問題は続いていると思っています。
18:14また、県は是正措置として外部通報窓口というのを設置しましたけれども、
18:20VTRにもありましたように、
18:21県職員の中には不安の声もありました。
18:25日野さん、この文書の真実相当性と外部通報の見解、
18:31これについて知事の主張と消費者庁や報告書の見解に
18:37ズレが生じている状況ですけれども、
18:39これどのように捉えたらいいんでしょうか。
18:41そうですね。やはり知事を落とし入れる文書として評価するのか、
18:47それとも法律で定めている広域通報の要件の評価のところに
18:52ズレが生じたと考えています。
18:53広域通報者は非通報者が認定する立場ではありません。
18:58なので、第三者委員会の方で判断を待っていたと思いますので、
19:02もし仮に2号、3号が含まれないというような判断をするのであれば、
19:07異なる解釈になりますので、
19:10政府とも異なるということになると、
19:12合理的な理由をしっかりと県側が示すべきだと思っています。
19:16はい。異なる解釈、そのズレというものを生じさせてしまう、
19:21その法律面の課題というのはどんなところでしょうか。
19:25そうですね。やはり広域通報に当たる当たらないというところの認定の難しさ、
19:30そして地方公共団体がですね、
19:33消費者庁の行政措置の適用除外になっているという点です。
19:38法の趣旨を捉えるとするならば、
19:40官民問わず、全事業者に対して内部通報の体制整備義務違反に関しては、
19:46全てのですね、行政措置の対象とすべきだと考えています。
19:50はい。
19:52わかりました。
19:53それからですね、地方自治がご専門の岩崎さんにもお伺いしたいと思うんですけれども、
20:00第三者委員会や国から見解が示されまして、
20:02違法とも指摘がある自らの主張を知事は維持をしていると。
20:07この背景には何があると考えられますか。
20:11はい。やはり前回の知事選で111万票という民意が非常に
20:15やっぱり大きいのではないかなと思います。
20:17民意が大きい。
20:18はい。そして地方自治制度自体がやはり知事にはかなり大きな権限が与えられているからだと思います。
20:25まずは国と地方の関係については、今対等の関係ということで大原則になっているわけですけれども、
20:31消費者庁から出てくる意見と異なっても、
20:35是正命令とか指導というものが国の方はできないわけです。
20:39そういう意味ではですね、国の指針に知事が従う義務がないといったようなところが大きいと思います。
20:44そしてそうであれば、やはり追求すべきところは、
20:48県議会が知事の行動をチェックしなければいけないといったところですけれども、
20:53やはり予算の提出権や議会の招集権、解散権といったようなところが知事に与えられていて、
20:59制度上の背景からもなかなか議会が追求できないといったところが問題点だと思います。
21:05その議会のこの1年の動きを見てみましょう。
21:10こちらですけれども、見てみますと、
21:14一部会派が知事に辞職を求めている一方でですね、
21:20多くの会派が新年度予算などの政策では知事に協力をしています。
21:26岩崎さん、この議会からも声が上がりづらい状況というものがありますけれども、
21:30どのようにチェック機能を果たしていくべきなんでしょうか。
21:34はい、やはり議会はきちんと知事に公益通報者保護法の違反というものを追求していくべきではないかなと思います。
21:42兵庫の場合は、百条委員会や第三者委員会の結論が出る前に不信任決議案を突きつけて、
21:50知事が当選をした、そして再選したわけであります。
21:54つまり、本来の手続きの順番を間違えたといったところになるかと思います。
21:59本来であれば、この百条委員会の報告、まとめが不信任決議案の前に来るべきだったということですか。
22:06そういったような形でですね、原則で言えば、
22:10議会が始めた百条委員会の報告書に対する行動というものが、
22:13まさに現在はまだ全く行動がなされていない状況だと思います。
22:19これでは何のために百条委員会をやったのかといったようなところですね、
22:23その整合性が取れていないわけでして、
22:25そういったところを県民に対して、しっかり説明責任が今後果たしていくべきではないかなというふうに思っております。
22:33この問題の収束のためにですね、何がこれから求められるのかという点ですけれども、
22:39この点、日野さんいかがでしょうか。
22:41やはり広域通報者保護制度がですね、
22:45制裁の制度ではないということをもう一度確認すべきだと思います。
22:49やはり組織を、需要さえを高めていく通報者を守ることが、
22:53組織を強くすることにつながるんだということを、
22:56しっかりとまずは認識すべきだと思っています。
22:59また、調査の段階も、やはり誰が通報したかどうかではなくて、
23:04何を通報したのか、この辺りに焦点をしっかりと絞ってですね、
23:08実務のようすべきだと思います。
23:10そして、当然この組織社会にとって、
23:13広域通報は不正のですね、早期改善を促すという機能ですから、
23:18その県庁内の業務、広域に資する内容ですので、
23:21直接県民につながるというところを、
23:24しっかりと理解をした上で、
23:26社会全体で通報者の役割を参入しすべきだと思っています。
23:30同じくこの収束のために何が求められるのか、
23:33岩崎さんいかがでしょうか。
23:34やはり議会は行動できる数少ない当事者でありますから、
23:38手続きを誤った点を県民に説明しつつ、
23:41辞職勧告や不信任決議など、
23:44具体的な行動が求められてくると思います。
23:46ただ不信任決議の場合、知事の選挙ではなくて、
23:50議会の選挙になるということで、議会は躊躇するかと思います。
23:54しかしながら、やはり白黒をはっきりつけていない点が、
23:57長期化を招いているという点なので、
23:59今後の議会の役割という、
24:01議会がどのような役割を果たすということが、
24:03重要になってくるかと思います。
24:04ここまで、日野さん、岩崎さんありがとうございました。
24:09ありがとうございました。
24:10ありがとうございました。
24:12さて、兵庫県知事選から1年です。
24:16県政を前に進める議論、その陰で、
24:20誹謗中傷が飛び交い、分断ともいえる状況が生まれてきました。
24:24そこに1人、声を上げた遺族です。
24:36夫の死が、いい加減に扱われているというか、
24:43命を軽んでいられることが、やっぱり我慢にならなかったですし、
24:49許されてはならない。
24:50元県議会議員の竹内秀明さん。
24:58立花被告の発言を発端とする、
25:01誹謗中傷などに苦しみ、
25:04議員を辞職。
25:06自ら命を絶った。
25:07夫が亡くなってからも続いた、誹謗中傷。
25:19葛藤を抱えながら、
25:21刑事告訴に踏み切った。
25:23一人で声を上げることがどれほど恐ろしいか。
25:33恐怖もありましたし、
25:36もう逃げ出してしまいたいとか、
25:39でも今となってはもう声を上げることもできない。
25:45夫に代わって、それができるのは私だというふうに思ったので、
25:54家族なんでね。
25:57なぜ夫は貶められなければならなかったのか。
26:07妻は裁判で明らかにしてほしいと考えている。
26:16夫の最後の仕事となった文書問題の真相究明。
26:21未だ解決を見ない状況に、
26:26やりきれない思いを抱えている。
26:31兵庫県の厳正が本当に前に進んでいくというためにね、
26:38最終的にはどこにね、
26:41誰にどういう責任があるかっていうのは、
26:44やっぱりきちんと検証されるべき。
26:48そうでないと、
26:49混乱は収まらないように思います。
26:54ご視聴ありがとうございました。
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