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イラク戦争とイスラム国(ISIS)の成立背景に迫る内容で、中東情勢や国際政治の文脈から、なぜ過激派組織が台頭したのかを読み解くテーマです。メディアで十分に語られないとされる視点を手がかりに、戦争の影響、権力構造の変化、地域社会への波及を整理しながら、事件の背後にある歴史的経緯を考察します。テロ組織の誕生に至る流れや、イラク戦争が残した影響を知りたい人に向けた、報道・国際情勢・歴史分析の切り口が交差する内容です。
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ニューストランスクリプション
00:00どうもみなさんこんにちは原カンタです
00:02世界最悪のテロ組織とも呼ばれたイスラム国
00:052010年代半ばシリアとイラクにまたがる広大な
00:08地域を支配し
00:09虐殺や処刑、恐怖による支配で世界中を震撼させ
00:13た
00:14過激派組織です
00:15日本人ジャーナリストが殺害された事件もあり
00:17日本でも連日のように報じられていました
00:20ではこのイスラム国は一体どこから生まれたんでしょうか
00:24多くの人はイスラム過激派という言葉を聞くと
00:27宗教的な共振から突然生まれた理解不能な集団のように
00:32感じるかもしれません
00:33しかしイスラム国は何もないところから突然現れたわけでは
00:37ありません
00:38その背景には2003年に始まったイラク戦争
00:42アメリカ軍による占領、国家の崩壊、宗派対立、刑
00:46務所での虐待
00:48政治から排除された人々の怒りと絶望がありました
00:51そしてその戦争を始めた中心にいた人物が
00:54当時のアメリカ大統領、ジョージ・W・ブッシュ
00:57です
00:58もちろんイスラム国の誕生を
01:00ブッシュ大統領一人だけの責任で説明することはでき
01:04ません
01:04イラク国内の政治対立、宗派間の緊張、隣国、シリア
01:08での内戦、地域大国の思惑など
01:11様々な要因が複雑に絡み合っています
01:14またイスラム国が行った虐殺や恐怖支配は絶対に
01:18正当化できません
01:19どのような歴史的背景があったとしても彼らの残虐
01:22行為が許されるわけではありません
01:24しかしそれでもなおブッシュ政権が始めたイラク戦
01:28争とその後の占領政策の失敗が
01:31イスラム国が台頭する土壌を作ったことは避けて通れ
01:34ません
01:34今回の動画ではなぜイラク戦争が後にイスラム国という
01:39怪物を生み出すきっかけになってしまったのか
01:42私が2025年にイラクで取材した映像や今回のイラ
01:46ク取材で案内役をしてくださり
01:48イラクで20年以上支援活動を続けている高藤那穂子
01:52さんの証言も交えながら
01:53できるだけわかりやすく解説します
01:55ぜひ最後までご覧ください
01:57まずイラク戦争とは何だったのかを簡単に振り返
02:00ります
02:012003年アメリカのブッシュ政権はイラクのサ
02:04ダムフセイン政権が大量破壊兵器を保有している
02:07と主張し
02:08イギリスなどとともにイラクへの軍事攻撃に
02:11踏み切りました
02:11大量破壊兵器とは核兵器、生物兵器、化学兵器の
02:15ように一度使われれば大量の人々を殺傷する可能性が
02:19ある兵器のことです
02:20当時のアメリカはサダム政権がこうした兵器を隠
02:24し持っており
02:24国際社会にとって重大な脅威になっていると訴えました
02:28しかし戦争が終わった後イラクで大量破壊兵器は
02:32見つかりませんでした
02:33つまりアメリカが海戦の大きな根拠として掲げた
02:38主張は結果的に裏付けられなかったんです
02:40それでも戦争によってサダムフセイン政権は短期間
02:44で崩壊しました
02:45当時のニュースを見ていた方であれば
02:48イラクの首都バグダッドでサダムフセインの
02:50銅像が倒される場面が繰り返し流されていたことを覚
02:54えているかもしれません
02:55その映像はまるでイラクの人々が独裁から解放さ
02:59れ
02:59アメリカ軍を歓迎した瞬間のように報じられました
03:02しかし現地の現実はそれほど単純ではありませんでした
03:06前回の動画でも少し触れましたがこのサダム像倒壊の場
03:10面について
03:11高藤直子さんは当時のバグダッドで実際に見えて
03:14いた空気は
03:15世界で報じられていたイメージとはかなり違っていたと話して
03:19います
03:19今回のテーマにも深く関わる非常に重要な証言なので
03:23もう一度おさらいしておきましょう
03:25あのサダムフセインの銅像が倒された時に
03:28すごい世界中で報道されたのが
03:30フセインの銅像の周りでなんかこうやったーって喜んでる
03:34人のやつとか
03:35あと有名な子供がスリッパかなんか持ってフセイン叩
03:38いてるっていう
03:39でも実際はあれカメラ引いてみたら
03:41そんなに喜んでる人たちはいなかったみたいな話があると思うんですけど
03:45あれは事実なんですか?
03:46それはね本当そうで
03:47例えば日本で言ったらジャーナリストの渡井武春さんの
03:50ビトルバーズっていうドキュメンタリーに詳しいですけど
03:53バタイさんのカメラをグーッと引くと
03:55その喜んでおーおーって言ってる人たちの周りのところで
03:58天を仰ぎながらこう祈りを捧げたり
04:01暗い顔をしていたり
04:02遠くからこう冷静に窓から見てたりとか
04:04やっぱり反応は喜んでるだけではなかったっていうのが実際のところ
04:08ですよね
04:09私自身も来てすぐに色々な人たちに話し聞き
04:12取りしましたけど
04:13様々な反応
04:14あのサダム像が引き倒されて
04:16しばらくその上に何もない状態になった時に
04:19この辺の鉄条網とコンクリートブロックだらけだった
04:23んですよ
04:23全部ここ囲まれていて
04:25例えばこちらにあるのがシェラトンホテル
04:27こちらがパレスタンホテルなんですけど
04:29これも全部もう4メートルのコンクリートブロックで囲ま
04:32れてたんですよ
04:33銅像のあった台とか
04:34それからこの辺のコンクリートブロックのところに
04:37英語でUSアウトとか出ていけみたいなこととかが
04:40あちこちに書かれているっていうような状況がありましたね
04:43この証言からわかるのは
04:44イラク戦争後の社会はサダムフセインの独裁
04:47から解放された
04:48アメリカ軍が歓迎されたという
04:50単純な物語だけでは説明できないということです
04:54確かにサダムフセイン政権は独裁政権でした
04:57反対派への弾圧や人権侵害もあり
05:00国際社会から強く批判されていたことは事実です
05:04しかし独裁政権を倒すことと
05:07その後の社会を安定させることは
05:09全く別の問題です
05:11アメリカはサダム政権を倒しました
05:14しかしその後のイラクでは
05:16国家の骨組みそのものが大きく揺らいでいきます
05:19その代表的な政策が脱バース化です
05:23バース党とはサダムフセイン政権を支えていた政
05:26党です
05:26サダム政権下では政府機関や軍、教育機関などで働
05:31くために
05:32実質的にバース党と関わらざるを得なかった人も
05:35少なくありませんでした
05:36もちろん旧政権の中枢にいた人々が
05:40そのまま新しいイラクの権力を握り続けることには問題が
05:44あります
05:44しかし実際には旧バース党に関わっていたという理由で
05:49多くの官僚、教師、技術者、軍人までもが職を失いました
05:53さらにイラク軍も解体されます
05:56これは武器の扱いを知り
05:58戦闘経験を持ち組織的に動くことのできる
06:01多くの男性たちが突然仕事を失ったということです
06:05国家の治安を担っていた人々が失業し
06:08行政の経験を持つ人々が排除され
06:11街には武器があふれ
06:12社会の秩序が揺らいでいく
06:14これは影秘派組織にとって
06:16入り込む余地が一気に広がる状況でした
06:19そしてこの混乱に重なるように深刻化したのが
06:23イラク社会の宗派対立です
06:25宗派とは同じ宗教の中にある大きな分かれ方の
06:29ことです
06:29イスラム教には大きく分けて
06:31スンニ派とシーア派があります
06:33非常に簡単に言えば
06:35イスラム教の歴史の中で
06:36預言者ムハンマロの後継者をめぐる
06:39考え方の違いから分かれた流れです
06:42イラクにはシーア派の人々も
06:44スンニ派の人々も
06:45クルド人も暮らしています
06:47サダムフセイン自身はスンニ派の出身で
06:49サダム政権下では
06:51スンニ派が政治的に強い影響力を持っていました
06:54しかしサダム政権が倒れた後
06:57新しいイラク政治では
06:58人口の多数派である
07:00シーア派の政党が力を持つようになります
07:03シーア派の政党が力を持つこと自体は
07:06人口構成から見れば自然な面もあります
07:08しかし問題は
07:10その過程で多くのスンニ派住民が
07:13自分たちは新しい政治から排除されている
07:16自分たちは敗者として扱われている
07:19と感じるようになったことです
07:21つまりイラク戦争後の混乱は
07:23単に独裁者が倒れたという話ではありません
07:27国家の制度が壊れ
07:28軍や行政が解体され
07:30政治から排除されたと感じる人々が生まれ
07:33宗派対立が深まっていった
07:35その積み重なりの中で
07:37過激派組織が
07:38人々の不満や怒りに入り込む余地が
07:41広がっていったんです
07:42この宗派対立について
07:44高藤さんが非常に分かりやすく
07:46説明してくれている場面があります
07:48イラク政府はサダム政権が倒れた後に
07:51イランに傾倒した政治政党が
07:53アグダットでイラク政権の中枢を担うようになった
07:56これによって宗派対立というのが起きてしまって
07:59シーア派、スンニ派で結婚していた夫婦なんかも
08:01離婚するような状況になっていき
08:04住み分けも始まってしまい
08:06それを宗派対立というのが内戦状態になっていく
08:09これが背景になる
08:10シーア派政権はスンニ派の人たちを捕まえて拷問
08:14したり
08:14というようなことをアメリカ軍がアブグレーブでやっていたように
08:17それを受け継いだイラク政府も
08:20同じようにテロリストだとか
08:23そういう形で拷問したり虐待をしたり迫害をしたということです
08:27それの激しくなったのが2013年
08:29それにISだという形で持っていった感じです
08:33イラク戦争の前まではフセイン政権が軍事独裁
08:36政権として
08:37世界的には批判されていたけれども
08:39フセインというある意味強権がいたからこそ
08:41国内の宗派対立とかが抑えられていた
08:44でもそれがアメリカ軍がフセインを倒したことによって
08:47イラク国内の微妙な均衡の上に保たれていた関係
08:50とか
08:50やっぱり崩れてしまったというところがあるんですね
08:52そうですね
08:52実際に言うともっとすごい大らかな答えが結構返ってく
08:56るんですよ
08:57というのは我々にシーアもスンニもないというのは
09:00すごくシーア派の人もスンニ派の人も言ったんですね
09:02で、宗派対立が激しくなった時にも
09:05確かにこういう風に別れてしまったけれども
09:07後々にみんなやっぱりシーアはシーアでも
09:09自国民を殺し合うようなシーア
09:11我々は同じアラブ人なんだっていう言い方をしたりとかね
09:15もともとはその3割以上4割近くが
09:17そのシーアスンニで夫婦作ってきて
09:19家族の中にはシーアもいればスンニもいる
09:21クルド人と結婚した人もいるみたいな
09:24家族みんなが集まったら本当に多種多様な人間で
09:27その家族を作っているっていうのが
09:28これがイラクの特徴だったんだ
09:30それはもうみんなが言ってましたね
09:32それがやっぱりこう政治的なあれで
09:34シーア派はシーア派
09:35スニ派はスニ派とか
09:36クルドはクルドはとか
09:37なんかそういう感じで
09:39政治システムがそういう風に変わってしまったので
09:41それが結局
09:43宗派対立とか内戦状態を
09:45助長したっていうのはあります
09:46もちろんイラク国内のね
09:47宗派対立とかそういう問題もあるとは思うんですけど
09:50やっぱり歴史をちゃんと遡って
09:52アメリカによるイラク戦争とか
09:53イラクの占領とか
09:54そういうところで目を向けないと
09:56その後のイラク国内で起きた問題っていうのは
09:58見えてこないなぁと感じます
09:59高藤さんが語っていたように
10:01イラクはもともと単純に
10:03シーア派とスニ派が
10:05常に殺し合っていた国では
10:07決してありません
10:08家族の中にシーア派もスニ派もいる
10:11宗派を超えて結婚している
10:13クルド人と結婚している人もいる
10:15そうした多様な繋がりがある社会でした
10:17もちろんサダム政権は独裁であり
10:20多くの問題を抱えていました
10:22しかし強権的な政権が倒れた後
10:25新しい政治の仕組みをどう作るのか
10:28旧政権に関わっていた人々を
10:30どこまで排除し
10:31どこから社会に戻すのか
10:33スニ派とシーア派の関係を
10:35どう調整するのか
10:36そこに失敗すれば
10:37もともと社会の中にあった緊張が
10:40一気に表面化してしまいます
10:41そして実際に
10:43政治から排除されたと感じる人々
10:45仕事を失った人々
10:47家族を失った人々
10:48アメリカ軍による占領への
10:50怒りを抱える人々の中に
10:52過激派組織が入り込んでいきました
10:54もう一つ避けて通れない問題があります
10:57それが世界的な大スキャンダルにもなった
11:00アブグレイブ刑務所での事件です
11:02先ほどの高藤那穂子さんの解説にも
11:05登場しました
11:05アブグレイブ刑務所で何が起き
11:08それがイラクの人々にとって
11:10何を意味したのか
11:11この重要な話に入る前に
11:13少しだけお知らせをさせてください
11:15私原カンタは
11:16世界を無視しない大人になるために
11:18という本を自費出版しています
11:20私自身が国際協力の活動を始めた
11:23原点について書いた一冊です
11:25興味のある方はぜひ動画下のショップから
11:27お買い求めください
11:28一冊700円です
11:29全国各地で講演会も行っています
11:31国際協力や社会貢献
11:33戦争や平和をテーマに
11:34原カンタの講演会の開催に
11:36ご関心のある企業や教育機関の皆様
11:38少しでも興味がございましたら
11:40概要欄のリンクからお気軽にお問い合わせください
11:42アブグレイブ刑務所はバグダッド近郊にある巨
11:45大な刑務所です
11:46サダム政権時代から政治犯の収容などで悪名高い
11:50場所でしたが
11:51イラク戦争後にはアメリカ軍が運営する収容施設
11:55として使われました
11:56そして2004年
11:58ここでアメリカ兵がイラク人収容者を虐待していた
12:01写真が流出し
12:03世界的な大スキャンダルとなります
12:05裸にされた収容者
12:07犬に脅される人々
12:08屈辱的な姿勢を取らされる人々
12:11人間の尊厳を深く傷つける写真が次々と明らか
12:15になりました
12:15この動画ではその写真は使えません
12:18本来であればアブグレイブ事件の重大さを伝える
12:21ために
12:21実際の写真を引用することも考えました
12:24現在でもwikipediaなどで確認することはできます
12:27ただしその内容は非常にショッキングであり
12:30収容されていた人々の尊厳を深く傷つけるものです
12:34youtubeのガイドライン上のリスクだけでなく
12:37視聴者への配慮という意味でも
12:38この動画では直接的に表示することは避けます
12:41関心のある方はご自身で調べることもできますが
12:45かなり衝撃的な内容であることは先に伝えておきます
12:48世界的な大スキャンダルになったアブグレイブ刑務所
12:51の事件は
12:52イラクの人々にとって何を意味したのか
12:55独裁から解放すると言ってやってきたはずのアメリカ軍が
12:59イラク人収容者を屈辱的に扱っていた
13:02これは単なる一部兵士の不祥事として
13:05片付けられるものではありませんでした
13:07イラクの人々にとっては
13:09アメリカ軍の占領そのものへの怒りと不信を
13:12決定的に深める出来事になったのです
13:15私は今回のイラク取材で
13:17実際にアブグレイブ刑務所の横を車で通りました
13:20リークされた写真は使えませんが
13:22現地の様子を少しだけご覧ください
13:25意外だなって思いましたね
13:27今ね私たちが走っている場所がアブグレイブという地
13:31域みたいです
13:32アブグレイブっていう名前はね
13:33イラク戦争とか知識ある方は聞いたことあるんじゃないかな
13:36という風に思いましたけども
13:37米軍がねアブグレイブ刑務所っていう場所を運営して
13:41囚人を虐待していたっていう
13:44戦争の正義を否定するような
13:47そういう米軍による人権侵害とか国際法違反が大き
13:51な問題になった
13:52アブグレイブ刑務所っていう場所がありますけれども
13:55そのアブグレイブ刑務所もあった
13:57アブグレイブという地域を
13:58今僕たちは走って移動しています
14:02今走っているここがアブグレイブ刑務所です
14:06イラク戦争のことが勉強した時に
14:08いろんな場所で聞いていたキーワードですけれども
14:11まさにそのアブグレイブ刑務所
14:13世界的に大問題になった
14:15その刑務所のすぐ横をですね
14:17今走っています
14:18すごい大きいですね
14:20塀がずっとどこまでも困れていて
14:23かなりの面積がありますね
14:25時々監視タワーみたいなものもあって
14:27ものすごく広大な面積を囲って
14:30塀が作られています
14:33この中でねアメリカ軍による
14:34様々な人権侵害の問題
14:37囚人の人たちに対する人権侵害の問題が
14:40起きたっていう
14:41そのアブグレイブ刑務所の話については
14:43また改めてどこかで解説をしたいかなというふうに思います
14:48アブグレイブ事件は
14:49イスラム国の誕生を直接説明する唯一の原因ではありません
14:54しかし占領への怒り
14:56屈辱
14:56アメリカ軍への不信を
14:58影秘派が利用していく上で
15:00極めて重要な象徴になりました
15:02もう一つ重要なのがブーカ刑務所です
15:05ブーカ刑務所はイラク南部にあったアメリカ軍
15:08の収容施設です
15:10ここには後にイスラム国の指導者となる
15:13アブーバクルアルバグダディをはじめ
15:15多くの影秘派関係者
15:17元軍人
15:18旧体制関係者などが収容されていました
15:21刑務所というと
15:22単に人を閉じ込める場所のように感じるかもしれません
15:26しかしブーカ刑務所は後にイスラム国を作っていく
15:30人々が出会い
15:31人脈を築き
15:32組織化の土台を作る場所になったとも指摘されています
15:35つまりアメリカ軍がテロ対策や治安維持の一環
15:40として
15:40運営していた収容施設が
15:42結果的に影秘派のネットワークを
15:44強める場になってしまった可能性があるんです
15:47この点について
15:48かつてイスラム国が支配したイラク北部の都市
15:51モスルを取材した際
15:53高藤さんが非常に重要な話をしてくれています
15:57モスルの取材をしてみて
15:59イスラム国が支配していた当時の話を聞けば聞く
16:02ほど
16:02どうしてイスラム国はそんなに残酷で過激なことをしていた
16:06んだ
16:06というふうにすごく疑問が湧いてくるんですね
16:09何がイスラム国をはじめ
16:11いわゆるイスラム過激派と呼ばれる人たちを
16:14そこまで駆り立ててしまったのか
16:15そこまでなぜ彼らを追い詰めてしまったんでしょうか
16:20まずイスラム国が出てきた背景には
16:25一番元となるのはイラク戦争があります
16:29イラク戦争後に米軍の占領がずっと続いていて
16:332003年から2011年までの間の占領下で
16:36米軍刑務所というのがあって
16:38ISのリーダーのバグダーディもそうですけども
16:40多くのトップリーダーたち
16:42ISのリーダーたちはみんな米軍刑務所に入れられてた
16:45んですね
16:46捕まって入れられた
16:47要するにイラクアルカイダのメンバーとして
16:49逮捕されて収監されていたわけですね
16:52それが南部にあるブーカ刑務所というところですけど
16:54ISはそこでマスタープランが練られたと言われている
16:58んですね
16:59これはかなりいろんなワールドメディアが調査報道して
17:02すごく分かってきたことなんですけれども
17:04トップリーダーたちは米軍に捕まり
17:06そこでここを出たらISを作ろうというのを計画していたと
17:12例えばISの残虐な象徴的なのが
17:15オレンジ色のスーツを
17:17ジャンプスーツを外国人とかに着せて処刑をするというのがあり
17:20ましたけど
17:20あれはまさに自分たちが着せられていた
17:22オレンジ色のジャンプスーツが刑務所で着せられていた
17:25ものですね
17:27例えばキューバのグアンタナモン刑務所
17:28これもアメリカ軍が世界中のテロ容疑者を集めている
17:31ところですけども
17:32そこでは黄色のジャンプスーツですね
17:33こういった赤や黄色のジャンプスーツを
17:37ISは外国人とか捕まえた人たちに着せて処刑をする
17:42というのを
17:42まるで復讐のように
17:44当て付けのようにやっていたんですね
17:46なので私たちはISというのは
17:49イラク戦争が生んだモンスターというふうに言っています
17:53高藤さんの
17:54イスラム国はイラク戦争が生んだモンスターという言
17:57葉は
17:58非常に重いと思います
18:00ではそのモンスターは
18:01具体的にどのような流れで生まれていったんでしょうか
18:05ここからはイラク戦争後の混乱から
18:07イスラム国の対等までをできるだけシンプルに整理します
18:11イスラム国のルーツの一つは
18:13イラク戦争後に勢力を伸ばした
18:15イラクのアルカイダ系組織です
18:17アルカイダとは2001年の
18:19アメリカ同時多発テロを実行した
18:21国際テロ組織です
18:23アルカイダは
18:24スンニ派系の過激派組織であり
18:26その思想に影響を受けた武装勢力が
18:28イラク戦争後の混乱の中で
18:30力を伸ばしていきました
18:32当時のイラクでは
18:33サダム政権崩壊後
18:35新しい政治の中心が
18:37シーアハ主導へと移っていきます
18:39その中で
18:40政治から排除されたと感じる
18:42スンニ派住民の不満が広がっていきました
18:44イラクのアルカイダ系組織は
18:46そうした不満を利用しながら
18:48アメリカ軍への抵抗を掲げる一方で
18:51シーアハの政権や
18:52住民への攻撃も繰り返していきます
18:54彼らは
18:55宗派対立をさらに激化させることで
18:58社会の混乱を広げ
19:00その中で
19:01自分たちの存在感を強めていきました
19:03その後
19:04この組織は
19:05名前や形を変えながら
19:07イラクイスラム国と呼ばれる組織へと
19:09変化していきます
19:10ここで言うイスラム国は
19:12まだ後に世界を侵犯させる
19:14あの巨大組織そのものではありません
19:17しかし
19:17イラク戦争後の混乱の中で
19:20すでにその土台は
19:21作られ始めていたんです
19:22さらに大きな転機になったのが
19:252011年以降の
19:26シリア内戦です
19:28シリア内戦とは
19:29シリア国内で
19:30アサド政権
19:31反体制派
19:32クルド勢力
19:33過激派組織
19:34さらに外国勢力までが
19:36入り乱れて続いた
19:37非常に複雑な戦争です
19:39イラクで生まれた
19:40過激派組織は
19:41このシリア内戦の
19:42混乱を利用しました
19:44国境を越えて
19:45人や
19:46武器や
19:46資金を集め
19:47シリアとイラクに
19:48またがる形で
19:49支配地域を
19:50広げていきます
19:51つまり
19:52イラク戦争後の
19:53混乱で生まれた
19:54過激派の土台が
19:56シリア内戦という
19:57新たな混乱と
19:58結びつくことで
19:59一気に
20:00巨大化していったのです
20:02そして
20:022014年
20:03イスラム国は
20:04イラク
20:05第二の都市
20:05モスルを
20:06制圧しました
20:07当時の指導者
20:08アブー・バクル
20:09アル・バグダディは
20:10モスルの
20:11ヌーリー・モスクで
20:12カリフ製国家の
20:13自立を宣言します
20:14カリフ製とは
20:15非常に簡単に言えば
20:17イスラム共同体
20:18全体を導く
20:19政治的
20:20宗教的指導者を
20:21中心にした国家を
20:23作るという
20:23考え方です
20:24もちろん
20:25イスラム国が
20:26残ったカリフ製は
20:27国際社会からも
20:28多くのイスラム教徒からも
20:30正当なものとは
20:31認められていません
20:32しかし
20:33彼らは自分たちこそが
20:35正しいイスラム国家だ
20:36と主張しました
20:37そして実際に
20:39支配地域では
20:40税金を取り
20:41裁判を行い
20:42警察のような
20:43組織を作り
20:44人々を
20:44恐怖で
20:45支配していきます
20:46こうして
20:47イスラム国は
20:48単なるテロ組織ではなく
20:49国家のような
20:51統治機能を持つ
20:52国家もどきの
20:53存在になっていったんです
20:54前回の動画では
20:56私がその
20:57ヌーリー・モスクを
20:58実際に訪れた
20:59映像も
20:59紹介しました
21:00興味のある方は
21:01ぜひイラク取材シリーズの
21:03過去動画も
21:04ご覧ください
21:05今回の動画で
21:06強調したいのは
21:07イスラム国は
21:08突然現れた
21:09怪物ではない
21:10ということです
21:11イラク戦争によって
21:12国家の仕組みが壊れ
21:14軍や行政が
21:15解体され
21:15政治から排除された
21:17人々が生まれました
21:18そこに
21:18アメリカ軍の
21:19占領への怒り
21:20アブグレイブ刑務所が
21:22残した
21:22屈辱
21:23ブーカ刑務所で
21:24生まれた
21:24人脈
21:25宗派対立
21:26そして
21:27シリア内戦の
21:28混乱が
21:29重なり
21:29イスラム国は
21:30一気に
21:31勢力を
21:32拡大していきました
21:32もちろん
21:33こうした
21:34複雑な
21:34背景が
21:35あるからといって
21:36イスラム国の
21:37残虐行為が
21:37正当化される
21:38わけでは
21:39ありません
21:39しかし
21:40私たちが
21:41見なければ
21:41ならないのは
21:42こうした
21:43過激派組織が
21:44生まれてしまう
21:45土壌です
21:46世界情勢を
21:47見るときに
21:47大切なのは
21:48表面に
21:49現れた
21:49怖い組織や
21:50衝撃的な
21:51事件だけを
21:52見ることでは
21:53ありません
21:53誰が
21:54戦争を
21:55始めたのか
21:55その戦争によって
21:57どの社会が
21:58壊されたのか
21:59誰が
21:59排除され
22:00どんな
22:01怒りや
22:01屈辱が
22:02残されたのか
22:03そして
22:03その隙間に
22:04どのように
22:05過激派が
22:06入り込んでいったのか
22:07そこまで
22:08見なければ
22:08なぜ
22:09同じような
22:09暴力が
22:10別の場所で
22:11別の形で
22:12繰り返されるのかは
22:13見えてきません
22:14これは
22:15イラクだけの
22:16話では
22:16ありません
22:17今私たちが
22:18見ている
22:18中東情勢
22:20そして
22:20これから
22:21起きるかもしれない
22:22新たな戦争を
22:23考える時にも
22:24同じ視点が
22:25必要です
22:26軍事力で
22:27敵を叩けば
22:28それで問題は
22:29終わるのか
22:30体制を
22:30弱体化させれば
22:32その後に
22:32安定した社会が
22:34自然に
22:34生まれるのか
22:35攻撃された
22:36側の社会に
22:37どんな怒りや
22:38不信が
22:39残るのか
22:39そこを
22:40見ないまま
22:40戦争を
22:41始めれば
22:42たとえ
22:42目の前の
22:43敵を
22:43倒したように
22:44見えても
22:44その先に
22:45また
22:45別の
22:46暴力の
22:47種を
22:47残して
22:48しまうかもしれません
22:49戦争を
22:50始めるのは
22:50簡単です
22:51しかし
22:52壊された社会を
22:53立ち直すには
22:54何十年もの
22:55時間がかかります
22:56これが
22:57イラク戦争と
22:58イスラム国の
22:59歴史から
22:59私たちが
23:00学ばなければ
23:01ならない
23:01本質だと思います
23:04今回の動画では
23:05イスラム国の
23:06誕生を
23:07単なる
23:08影響組織の
23:09問題としてではなく
23:10イラク戦争や
23:11占領政策
23:12その後に
23:13残された
23:13怒りや
23:14排除の
23:15構造から
23:15考えてきました
23:16皆さんは
23:17ブッシュ政権の
23:18イラク戦争が
23:19イスラム国の
23:20台頭に
23:20どれほど
23:21影響した
23:22と思いますか
23:22そして
23:23現在の
23:24中東情勢を
23:25見る上でも
23:25同じような
23:26視点が
23:27必要だと思いますか
23:28ぜひ
23:28コメント欄で
23:29皆さんの
23:29考えを
23:30聞かせてください
23:31大手メディアの
23:32報道だけでは
23:33見えてこない
23:33現地の声や
23:34世界の問題が
23:35どのように
23:36繋がっているのかを
23:37これからも
23:38ハラカントの
23:38チャンネルでは
23:39分かりやすく
23:40お届けしていきます
23:41今後も
23:41一緒に
23:42学び続けてくださる方は
23:43ぜひ
23:44チャンネル登録を
23:45よろしくお願いします
23:46今回の動画で
23:47紹介した
23:47イラク取材の
23:48詳細は
23:49過去の
23:49イラク取材シリーズでも
23:51公開しています
23:52アメリカ軍による
23:53占領や
23:53戦闘の傷跡が
23:55残る地域
23:55かつて
23:56イスラム国が
23:56支配した
23:57モスルの現在
23:58そして
23:59現地で活動を続ける
24:00高藤直子さんとの
24:02対話など
24:02ニュースだけでは
24:03なかなか見えてこない
24:04イラクの現実を
24:05記録しています
24:06イラク取材シリーズの
24:08再生リストを
24:08用意していますので
24:09ぜひ
24:10現地取材の動画も
24:11合わせてご覧ください
24:12私が運営する
24:13オンラインサロンシナジーでは
24:14YouTubeでは
24:15話しきれない
24:16海外取材の裏側や
24:17現地で見聞きした
24:18小さなエピソードも
24:20メンバー限定で
24:20シェアしています
24:21過去には
24:22今回の
24:22イラク取材で
24:23案内役をしてくださり
24:25イラクで20年以上
24:26支援活動を続けている
24:27高藤直子さんを
24:28お招きして
24:29現地の状況について
24:30学ぶ勉強会も
24:31開催しています
24:32ニュースだけでは
24:33見えない
24:34現地のリアルを
24:35知りたい方
24:35私の海外取材や
24:37発信活動を
24:38応援したいと思って
24:39くださる方は
24:40ぜひシナジーに
24:41参加していただけたら
24:41嬉しいです
24:42少しでも興味があれば
24:43概要欄のリンクから
24:44ホームページを
24:45ご覧ください
24:45ということで
24:46今回も最後まで
24:47ご視聴くださり
24:48ありがとうございました
24:49また次回の動画で
24:50お会いしましょう
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