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外国人労働者受け入れについて 司馬遼太郎
fire1338
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8 か月前
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00:00
さて文明の基準の中に自由と人権それにやや声を小さくして市場開放ということを 入れてもいいでしょう
00:07
市場ということには労働市場も入ります 千数百年自然的な閉鎖国家であった日本の場合辛いですね
00:15
私などどうも怯む思いがします 日本がまだまだ外国人労働者に対しオープンに迎え入れるということにはなっていないことに
00:23
密かな喜びを感じます しかしこれは文明の担い手としては従前ではありません
00:30
私はそういうあたりを百も知りつつこっそり喜んでいるのです しかも将来に不安を覚えつつです
00:37
このあたり雑談風に述べます 今ここで遠いローマ文明や紀元前後から78世紀の遠ぐらいまでの遥かな昔を頭に置きながら
00:47
文明という普遍的な価値というものを考えてみます 文明はある条件の下に起こり内部事情によって崩壊
00:53
します 国の内外を一元的につまり極めて開放的な市場経済を基礎にして起こった
00:59
アメリカは文明という意味では人類が久しぶりに持ったものです 日本は文明を起こす条件としては欠けているように思えます
01:07
まず圧倒的な農業生産力が必要です そこへ行けば異民族でも食べられるというものでなければなりません
01:14
大東帝国というのはそのようなものでした インドから仏教や極芸を持って行くもの
01:20
さらには後来から遥か北アジア平原から来るものそれぞれが文化を持ってきて 広大な農業地帯乗る壺の中でそれぞれが溶けて
01:28
普遍性を生み出したのです 東は帝室そのものが異民族でありました
01:33
東帝国の創設者の利縁は先輩族モンゴル系のでとされている アメリカの場合もっと徹底した土着性がほとんどない形での文明であります
01:42
わずかに原住民がいる中へイギリスを中心としたヨーロッパそのものが引っ越して きて法を唯一市場のものにして互いが互いを収めあったのです
01:51
日本はそうはいきません 自然に成り立った国家のことを仮にネーションと呼ぶとしますと日本史の発展のほとんどは
02:00
ネーションであり法による国家ステートができたのは明治憲法以来近々100年に過ぎません その間つまり旧憲法時代
02:09
ネーションという古くからの根がはびこって東水圏という形で国家そのものを 虐殺したこともある国です
02:15
戦後憲法1947年始古日からわずかに44年です もはや東水圏などという怪しげなものを持っていませんがいつ日本に自然国家が
02:26
蘇るか少なくともアジアは用心深く見つめています もっとも今日の日本をよく見てくださればそんな用心はご無用でありますが
02:34
法によって万人は平等である ということを日本人は一人残らず知っていますがしかしその平等性がタフであることを
02:43
試されていないのです 例えば
02:45
隣も向こう隣もそして町内の半分が外国系である しかも法によって平等である
02:52
というふうな試され方はしていないのです そういう国が経済においてのみつまり製造業と貿易においてのみ
03:01
優位に立ったのです ずいぶんつまらないことになったものです
03:04
私どもは現在の文明の担い手としてはほとんど近日まで言っているように思います 例えば自由であること
03:15
日本社会は自由ですね かといって自由を世界に売り出すほどに文明の担い手は文明の押し付け手でもあります
03:23
タフな自由ではありません 例えば先に触れました労働市場の自由性についてです
03:28
仮に他国に自由を押し付けるからには自らも自由でなければなりません どうぞご自由に好きなように日本にいらしてください
03:37
そして永住して働いてください一定の緩やかな基準によって日本国民になることが できますというふうなレベルには私どもは達していないのです
03:46
少なくとも私などは遠い将来は別としてたった今のこととして申しますと とんでもない今のままの日本がいいんですと思ってしまうのです
03:55
何分都市を取りましたから目の前の安寧秩序を愛してしまうところがあります そしてししそんそん日本が平穏無事であることを祈る気持ちが強いのです
04:05
ともかくもアメリカの開放的な市場経済の社会に行っても足も突っ込んで成功した 以上は自らもアメリカと同様のレベルで市場開放せざるを得ないことは当然なことです
04:16
このままの成長を続けていればやがては労働市場も今の幅などよりはるかに大きな規模で 開放せざるを得なくなるでしょう
04:23
国際化などというような高当然で済む規模ではありません もし大きな規模で労働市場を開放すれば国家そのものが変質します
04:32
より純粋度の高いステートたらざるを得なくなるでしょう そこまでして我々は文明の担い手にならざるを得ないのかというのが新しい日本をどう作るか
04:43
という問題に入る前の私どもの少なくとも私の当枠であります もはや剣刀市の日本も鎌倉武士の日本も江戸の長人文化の日本も
04:53
すべて思い出の中の日本にならざるを得ないのです これ以上の道は古い日本を大きく捨てるということだということの怯えが私にあります
05:02
お大師さんのご利益も中心蔵の物語も遠い思い出になるでしょう むろん半分冗談です
05:09
私は子供の頃からアジアが大好きでしたからこの想像には多少の楽しさが入ってます ともかくも日本が閉鎖的であり得た段階は今がギリギリいっぱいのところだろうと思います
05:20
あとは多様性の中で根幹になる日本の炉心のようなものが溶けてしまうか つまり骨なしの多様性になって泥沼のようになるかそういう国は滅びるでしょう
05:30
それとも日本の炉心アメリカで言えば初期のプロテスタンティズムのようなものです 日本の場合は武士道と受け取ってもよく江戸っ子の心意気と受け取ってもいいでしょう
05:40
江戸っ子の心意気は流入してくる立ち方からの人々の中で普遍性として 醸し出されたものですを高々と残して残すことによって多様性に耐えられる精神的
05:51
体力を作っておいて日本を普遍化させていくしかないのではないでしょうか 要するに日本人はいい奴らだというものを再生産していくことしかないのではないでしょうか
06:01
やや抽象的に言えば古来の日本精神史におけるいい感じの日本というものを再発見して 再充電しつつ多様性に耐えていくしかありません
06:11
日本も組合に入らなければいけませんね という言葉に対する答えは以上のようです私の話はほとんどためらいの連続です
06:20
日本人がもし腰を入れて世界の組合員になる気なら今の日本の場合 文明の責任を持たざるを得ません
06:27
古くからの先進国イギリスやフランスのようなは内心滑稽さを感じて 日本にそれをやるだけの哲学があるのかね
06:36
と囁くかもしれません 実は日本にはそういうものはあるんです
06:41
老古としてあります 唐突のように思われるかもしれませんが華厳の哲学です
06:48
華厳の哲学というのは日本人が大好きだった大日教 仏説阿弥陀教などに入っている思考法もしくは世界把握法です
06:56
今は俗哲学として日本人の血肉の中に入っています キリスト教のような絶対者がいる思想ではなく世界を相対的なものとしてそれが
07:06
光明の根源に相和されているという考え方です 光明を産業しつつ万物はお互い様という思想です
07:13
皆関連しあって昭和原子や分子のレベルから大は宇宙に至るまで すべてがお互いのおかげで生かされているという考え方であります
07:21
日本の青年海外協力隊なども意識するしない和別としてこういう伝統思想を どこかで感じているからこそあのように熱心にやっておられるのだろうと思います
07:31
組合に入る ただそれだけで私は以上のようにためらっています
07:37
明治時代の日本は電車で言えば小児切符でした 大正時代の国際連盟これは例えですでも日本は半分尻をずらしていました
07:46
昭和初年から20年までは半組合でした 戦後はオキュパイドジャパンで出発しました
07:53
近代化を遂げてから一度も大人の精神として組合に入ったことがないのです これは例えですが国連でも旧敵国ですから常任理事国ではありません
08:04
無論常任理事国であろうとなかろうとそれは形に過ぎません 日本が精神として世界の大人として世界の面倒が見られるかつまり文明の基準たり得るか
08:15
そういうことだけです 誠に私は日本国民の意識という上から見てそのことにすぐさまには自信がありません
08:22
自由と人権
08:24
がどうもここ当分おそらく半世紀以上の文明の基準だと思います この基準は時に世話人が人数のために
08:33
スイカに飛び込む覚悟がなくては基準足り得ないように思います 無論西部劇のスターのようにして飛び込むのではなく日本的なやり方でもって
08:42
己の問題としてその課題に肉迫するということです とても今の日本ではまだまだ無理かもしれませんね
08:49
我々が自分自身を教育してからでないと今日の現状のままそのような場に立つというのは 間違いなことになります
08:56
何しろ文明の主役になるということはこいつばかりはやったことのないゲームですから それとも引き返しますか
09:05
つまり今の日本経済を大きく減速させて中心国の段階にまで日本を戻しますか 無論敵に背を向けるのは鎌倉以来日本人は恥としてきました
09:16
日本人の誰もがそんなことを望まないでしょう それならば一歩踏み出しますか
09:22
あるいはこのままで次の100年やって行きますか もしそれができれば相当な玉だと言えそうですな
09:29
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