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トランスクリプション
00:00第1話 沖縄県名護市の辺野古です
00:19米軍のための基地建設工事に反対する人たちを取材する
00:25明真奈さん
00:26琉球新報に入社して当時2年目
00:31沖縄の新聞記者です
00:33会場の埋め立て工事に向け準備が進められていた2015年の夏
00:45辺野古に通って取材を続けていた明さんは
00:50機動隊と接触し眼鏡を壊されたこともありました
00:54沖縄本島には地元市が2つあり
01:05辺野古の動きを連日報じていました
01:09現場から那覇市の本社へ記事を送ります
01:14明さんは大学4年間を東京で過ごし
01:19その経験から記者を目指しました
01:22どうせ基地内と沖縄はやっていけないんでしょとか言われて
01:29でも何も答えられなかったのが悔しくて
01:35新聞記者になったら現場も見ながら
01:40読者に伝えるっていうのもできるからいいなと思って
01:47今年入社10年目を迎えた明さん
01:58東京へ移動
02:00防衛省を担当する政治記者になっていました
02:04国会内で木原実防衛大臣の会見が始まろうとしていました
02:16定例の大臣会見には
02:19全国紙や地方紙
02:22テレビの記者たちが集まります
02:24この6日前
02:29在日米軍のオスプレイが墜落
02:32救助活動が続いていました
02:34薬島沖で
02:37米兵の遺体が見つかっていました
02:39オスプレイが日常的に飛び交う沖縄県では
02:44強く飛行停止を求める声が上がっていました
02:49成人
02:51琉球新報の明です
02:53米側に今措置を確認しているということなんですけれども
02:57その措置が納得できるものであれば
03:00これ以上飛行を止めなくても
03:04容認するお考えであるということで
03:06理解してよろしいでしょうか
03:07これまでも類似申し上げておりますけれども
03:13米側に対しては事故発生を受けた直後から
03:17私やあるいは外務大臣から
03:20用意された紙を読み上げる木原大臣
03:24正式に飛行停止を米軍に求めない政府の姿勢を問いただす
03:30明さん
03:30この2日後
03:32米軍は全世界でオスプレイ全機の飛行を停止したと発表しました
03:38国会に出入りする記者たちの拠点となる記者クラブがあります
03:52この部屋は琉球新報など地方紙の記者たちが利用しています
03:59東京に赴任して2年
04:16周りの記者たちを見て気づいたことがありました
04:20ここで働いている記者は
04:24皆さんやはり与党のところに集中してまた取材も行くっていうのが
04:30沖縄とはまたちょっと違うなというふうに思いました
04:35政府と国会の与党の関係性の強さが驚きました
04:43沖縄では与野党を問わず
04:56県民から選ばれた議員を同じように取材していました
05:00ところが東京で国政に携わる記者の多くは
05:05権力の中枢を握る与党に接近し
05:08記事になる情報を入手する取材をしていると感じたのです
05:13明さんは4年前の2020年
05:25沖縄の宜野湾市出身のシングルマザー
05:29ゆきこさんと結婚しました
05:31料理は得意です
05:35休日は家族のために腕を振るいます
05:38小学生の娘さんは東京で犬を飼えるならと
05:52転勤を受け入れてくれたそうです
05:54早く県民に知らせたい
06:01本土というか東京のこととかも
06:05自分が書くことで早く沖縄に情報が知れるために
06:11頑張っているって言ったのは
06:13本当にその通りだなって
06:152700メートルの滑走路を有する
06:22米軍普天間飛行場
06:24この基地の近くにゆきこさんと娘さんは住んでいました
06:292017年
06:34娘さんが通う緑ヶ丘保育園の敷地に
06:37米軍機の部品が落下
06:39しかし米軍側が落下物を否定したため
06:44SNS上で保育園の自作自演と
06:48避難するデマがあふれ
06:49保護者たちに向けても
06:51誹謗中傷が殺到したのです
06:53低空を飛ぶオスプレイの爆音を
07:01日頃から耳にしてきたゆきこさん
07:03この保育園での出来事を取材したのが
07:07あきらさんでした
07:08政府に出す探願書に
07:13バカ野郎って書いても
07:16暴言入ってるんですかとか言ってました
07:19もっと丁寧な言葉じゃなくて
07:24怒りを表したいっていうようなことを言ってました
07:28防衛局に要請をしに行った帰り道に
07:34ずっと米軍の追従姿勢を見た時に
07:38あ、なんかすごいこう現実が怖くなって
07:43こんなに自分たちは誰にも守ってもらえないんだと
07:46なんか死に行っても国に行っても米軍を擁護するような感じに
07:53もう愕然として
07:55もうこれ以上どこに行ったら
07:58もうこの子たちの空は守れるのかなって
08:02っていう血の気が引いたのは
08:05もうすごい今でも
08:07なんかよく沖縄に市は変更しているとか
08:12いろいろ言われるんですけど
08:13その置かれてる状況が多分沖縄の状況状態が
08:17政府と米軍によって歪められているものなので
08:22おととし防衛力を抜本的に強化する
08:36安保三文書が閣議決定されました
08:41沖縄の基地負担はますます重くなっています
08:44沖縄の現状を分かりやすく話してほしいと
08:50この日お寺の集会に呼ばれました
08:53これは日本版海兵隊と呼ばれる水陸機動団が
09:00沖縄県内で米軍と共に訓練をした時の映像なんですけれども
09:12中国を脅威とみなし
09:14戦争の準備といえるミサイル配備が
09:17沖縄でどんどん進んでいることも
09:20全国では十分に報道されていません
09:23いわゆるキー局のニュースを見て
09:29本土のメディアへの不信感みたいなのは
09:34抱きますか
09:36そうですね
09:38不信感というよりはもともと
09:41あまり取り上げないというのは
09:44分かっていたことなので
09:46そうですね
09:49これって
09:51メディアが取り上げないから
09:55関心が下がっているというのもありますけど
09:57国民の関心が低いから
10:00メディアが取り上げないという
10:01両面あるんだろうなと思って
10:04メディアって鏡じゃないですか
10:06世論を映す鏡でもあると思うので
10:09そもそも国民の関心が低いんだなという
10:12より深い絶望というか
10:14日米政府が
10:18普天間飛行場の移設先を
10:20辺野古に決めたのは
10:211996年
10:23県民が反対する中
10:262017年に
10:27埋め立てが始まりました
10:29ところがその後
10:31大浦湾の軟弱地盤が明らかになり
10:34必要な工事の変更を認めない県に対し
10:38国交省は
10:39その権限を奪う大執行を進めようとしていました
10:43年の瀬も押し迫るこの日
10:52明さんが帰省する荷物を抱えて
10:55防衛省の門をくぐりました
10:57午前10時
11:01大執行により
11:02県に代わって
11:03国交省が防衛省に工事許可を出したのです
11:08今出したんですか
11:11はい
11:11もうじゃあ大執行されたって
11:15そうです
11:15政府が地方自治をないがしろにし
11:22工事への道筋をつけたのです
11:25この大執行してまで
11:30理解を得られていない
11:33公共事業っていうのを
11:36この一つの地域に
11:38またこのもともと過重な基地負担もある中で
11:42さらに
11:43そこを進めていこうとするっていうのは
11:48他の都道府県であればできないだろうなと
11:52沖縄県民だから
11:53この声が無視され続けるっていう
11:57ところはあるのかなと思います
11:59差別です
12:03家族が待つ空港へと急ぐモノレールで
12:16解説を書き続けるアキラさん
12:18アキラさんが書いた4本の記事が掲載されました
12:26前代未聞の手法を使ってでも
12:30事業を進めようとする
12:32政府の強硬姿勢が際立つ
12:35地方自治を崩壊させる道に
12:39突き進むことになる
12:41アキラマナット
12:43この辺は原爆の後の台風がすごい大変だった地域
12:59原爆の被害者の取材を続けている
13:03小山美沙さんです
13:05広島市から山口県との県境にある
13:09大竹市に向かっていました
13:11後部座席には被爆者の山本進さん
13:16山本さんのふるさとまで1時間以上かかります
13:21小山さんは毎日新聞広島市局で
13:26被爆者援護施策の矛盾や問題点を追求してきました
13:31そっかこれ確かに山に囲まれてますね
13:36この地域ね
13:391945年8月
13:41米軍による原爆の投下後に降った黒い雨
13:45その雨を浴びた人たちの健康被害は
13:50長年放置されてきました
13:52どんな雨が降り始めましたか
13:55最初はね、豪雨ですよ
13:58豪雨?
13:58西口豪雨
13:59はぁー
14:00スコールには
14:01うわぁーって降って
14:02はぁはぁ
14:03降ってうわぁー
14:04この後にね
14:05だんだんだんだん色がついてくる
14:07最初は普段の雨のように無色透明だったってことですか?
14:12そうですよ
14:12はぁー
14:13そうですよ
14:14だからその上山座って雲が増すごとにその量が増えてた
14:19雨の降りの中にもたくさんの
14:21あのー
14:23黒い雨がね
14:25這い込んだけど
14:27ただね、あのー
14:29日本の政府はね
14:31ここに雨が降ったってことを認めてないというか
14:34否定しているわけじゃないですか
14:36これについてはどんなふうに思いますか?
14:39そりゃあ嘘を言いなさい
14:41ん?
14:41嘘を言うなきゃいけない
14:44実際降ったらいい
14:50黒い雨が降った区域は国が定め
14:53その区域外の人たちを被害者と認めていません
14:57しかし、区域外にも黒い雨が降っていたと証言する人は多く
15:04山本さんもその一人です
15:11黒い雨に含まれた放射性物質によって健康が蝕まれてきた
15:17そう訴えて長く運動が続いてきた黒い雨訴訟
15:232021年、区域外で雨を浴びた原告84人が広島高裁で勝訴しました
15:33毎日新聞記者として取材を続けた小山さんは
15:37原告たちに手帳が交付された瞬間にも立ち会いました
15:42被爆者を取材したいとの思いから記者を目指し
15:47戦後75年目に意欲的に記事を連載して
15:51それを一冊の本にしました
15:54黒い雨の取材をする前の自分って
15:59なんで黒い雨の被害を軽視したかっていうと
16:01ちゃんと現場にも行ってなかったし
16:04当事者にも話を聞いてなかったからなんですよね
16:07自分自身が権力側の意見を勝手に擦り込んで思い込んで
16:12自分自身が切り捨ててきたなっていうことを
16:15取材始めてからめちゃくちゃ反省して
16:18否定されても私はこの人は被害者だと思うっていう
16:22確信を持って書くっていうのは
16:24当時も今も大事にしてます
16:27黒い雨による被爆
16:32内部被爆が軽視されたのは
16:35原爆被害を歪症化したい日米政府の歩みと重なります
16:40原告たちに共感し記事を書き続けた小山さんは
16:45全国指揮者から批判された言葉が忘れられません
16:49小山さんの記事は熱いけど
16:53中立公平じゃないからダメだよねっていう風に
16:56言われたことがあって
16:57なんか私すごいその時ひるんじゃって
17:01あそうですかすいませんとかっていう風に
17:03まだ4年目とかだったから
17:06なんか反論することもできなくても
17:08その方は20年目とかだったから
17:10やっぱそうなのかなって
17:12私すごい思い持ってやってるけど
17:14なんか近視眼的でダメなのかなって思ったんですけど
17:18今振り返ると全然ダメじゃなかった
17:20ダメじゃダメではないって
17:22自分自身に言ってあげたくて
17:25中立公平っていうのを隠れ身のにして
17:28被害者の声を伝えない記者の方がずるいというか
17:32ちゃんとやるべき仕事を果たしてないんじゃないかなって
17:35今は思います
17:36広島での仕事を評価された小山さんは
17:42大阪社会部へ移動します
17:44活躍を期待されて
17:47大阪府警記者クラブに配属されますが
17:51高齢の被爆者たちを残してきてしまったと
17:55事件取材に追われる中で苦悩します
17:58他社より先んじて逮捕を報じる
18:03金融商品をめぐる事件のスクープも打ちましたが
18:07誰のために書いているのかわからなくなり
18:11消耗していきました
18:132022年末新聞社を辞めました
18:18新聞記者を落題してしまったって
18:23思ってすごい悔しかったんですけど
18:26給食もしてすごくよくしてもらったのに
18:31だから新聞記者ちゃんとやれなくて申し訳なかったなっていう気持ちも
18:36すごくあるんですけど
18:39でもここにいて腐っていくというか
18:43辛い辛いって思いながら府警にいて
18:46我慢するよりもやりたいことやった方が
18:49多分自分の生き方としてもいいし
18:51多分社会にとってもいいもの出せるんじゃないかなって思ったから
18:55なんかある意味決断しました
18:58泣いちゃったけど全然後悔しないです
19:00大丈夫です
19:01なんかこれはちょっと悔し涙です
19:04新聞はかつて社会の牧卓と呼ばれてきました
19:12しかし日本の新聞全紙の発行部数は
19:1720年前に比べると半分近くに減りました
19:20各社が競ってデジタル記事に移行し
19:25ページビュー数や有料会員数を気にします
19:28社会全体でニュース離れが起きています
19:33小山さんは大阪市で生まれ育ちました
19:42同世代は新聞のみならずネット記事も読まないそうです
19:48最近はニュースは基本YouTubeとかTikTokで見てるっていう風に言われた時に
19:53うわーなんかもうそうかみたいな
19:57同じような勉強をしてきた友達でもそうなんやって
20:02すっごいこう愕然とした気持ちになって
20:05おじいちゃんが被爆者の友達に
20:08そもそもなんで被爆体験を伝えていく必要があるん
20:11って言われた時
20:12めっちゃ衝撃的でしたね
20:15繰り返さないために伝えていくっていうことさえも
20:20共有されなくなっているのが怖い
20:22小山さんは被爆者たちをさらに取材し
20:28戦後80年を迎える来年
20:32後世へと記録にとどめる2冊目の本を
20:36出版しようと決めています
20:45神奈川県川崎駅前です
20:56この駅前で2ヶ月ごとに演説している
21:00日の丸外戦クラブ代表の渡辺健一氏です
21:05川崎市長選の出馬を表明しています
21:09在日コリアンを排斥するヘイトスピーチを繰り返してきました
21:14ヘイトスピーチの現場を欠かさず取材する記者がいます
21:35石橋岳さん 神奈川新聞川崎総局の編集委員です
21:41渡辺氏の外戦活動を6年前から取材し
21:47講じた記事はすでに80本以上に上っています
21:531日は早く北朝鮮は拉致被害者を返しなさい
22:00これがどこでヘイトスピーチなのか言ってみよう
22:03はい フェイクメディア クソメディア
22:072023年11月に行われた海老名市議選に渡辺氏が立候補した時
22:16石橋さんは投票日の前日
22:20嘘つきレーシストに投票してはいけないと警鐘を鳴らす記事を出しました
22:25地方選挙の報道ルールを踏み越えた新聞記事としては極めて異例のことです
22:34なぜここまで書くのでしょうか
22:38差別扇動の現場を取材してきた石橋さん
22:43この日も渡辺氏に共鳴する一人が抗議する市民たちに罵声を浴びせました
22:51あなたが何かをされ落とした
22:53それをした?
22:54何をされ落とした?
22:56いや あの妨害をやめされ落としただけだよ
22:57私の言ったこと聞いた?
22:59朝鮮人は死ねえって怒られただけだよ
23:01朝鮮人は死ねえって
23:03なぜそんなことになるのか
23:04朝鮮人って言いながら クズだから
23:06生かしておいたら異世界のためにならないから
23:08それはお役の場で発言してはいけない
23:12平等の人です
23:13なぜ 言論の自由だよ
23:15お前 新規者だよ
23:16それって知ってろ
23:16監察室にはそういう条例があります
23:18死で殺せというふうなことを言ってはいけない
23:20何であそこにいる人たちが
23:28朝鮮人だというふうに思ったんですか
23:30京浜工業地帯の川崎市
23:35軍事産業で栄えた戦前
23:38朝鮮半島から多くの人々が動員
23:42徴用されました
23:46在日コリアンの集中地区 桜本を狙い
23:50ゴキブリ朝鮮人は出て行け
23:52一人残らず出て行くまで 首を絞めてやる
23:56そんな主張を繰り返す 津崎直道氏がデモを主導しました
24:02最初のデモから2年が過ぎていました
24:06現在 ヘイトスピーチの常連をレイシスト 差別主義者と表現し
24:24個人名を記して記事を書いている石橋さんですが
24:28以前はそうではなかったといいます
24:32いざ桜本襲撃のデモになるまで
24:40私は書けなかったんです
24:43だからやっぱりそういうね あの事態になって
24:53何の歯止めにも慣れてなかった
24:57それは地元主として 役割を全く果たせていなかった
25:07自分の中での客観報道や 表現の自由とかということは
25:15全部方便だったわけですよ
25:18そしてそういうふうに やり過ごせていられる自分
25:22さして考えずに やり過ごせる自分
25:26そういう自分の特権性というんですかね
25:30これこそが 差別の構造なんだということを
25:35後にですね あのヘイトデモによって
25:38この町の人たちが どれだけ傷ついていたかということを
25:42知ることによって 私も気づかされていったということになります
25:46石橋さんを変えたのは 川崎市桜本に住む
25:59一人の少年の訴えでした
26:01外国にルーツのある市民が 多く暮らす川崎市の桜本
26:14この教会には 太平洋戦争や 朝鮮戦争に人生を翻弄された
26:21在日コリアンの高齢者たちが 集まってきます
26:25石橋さんは この町の人々を 20代の頃から取材してきました
26:32朝鮮人を追い出せ 殺せと叫ぶデモが
26:41町にやってくると分かった時
26:44在日コリアン3世の母と 日本人の父を持つ
26:49一人の少年が マイクを握り
26:52差別のない世の中を 作ってくれると
26:56大人を信じますと 泣きながら声を上げました
27:00新聞記者であることも もちろんそうですが
27:05一人の大人として 中学1年生に
27:09そんなことを言わせてしまっている
27:12泣きながら訴える というふうなことを させてしまっている
27:15これほど傷つけることを 許してしまっている
27:19そういう社会を作っている 一人の大人として
27:22自分はしっかり責任を 果たさなければいけないだろうと
27:31記事を掲載した2日後 デモ予定日に デジタル版をアップします
27:38冒頭に 紙面で書いたことのない 表現を加えました
27:43今日31日 川崎市内で12回目を数える ヘイトスピーチデモが行われる
27:52私は 抗議のカウンターに 一人でも多くの人が 参加するよう呼びかける
28:00桜元のシンボル 川崎市ふれあい館の チェ・カンイジャさん
28:07少年の母親です
28:09町が狙われて以降 名指しで脅迫状が届くなどの
28:14被害を受け続けてきました
28:16刃物を防ぐ手袋は 今も手放せません
28:21石橋さんと約束を交わしたと 振り返ります
28:28書いて守る しっかり書いて守るという 約束をしてくれて
28:35書いて守るというのは つまり 岳さんの書いて戦う
28:42書いて差別や正義と戦うんだという 約束だったんですね
28:48批判や怒りだけにとどまらず その後のあるべき姿を
28:54示しながら 報道している
28:59本当に今日よりいい明日というのを しっかり私たちに届けるんだ
29:03それが守ることが おそらくできるというふうに
29:07ちょっと自分にすごく大きな課題を 課しているのかなというふうに思います
29:14もう十分なんですけどね
29:22石橋さんの記事は同業者たちに 大きな影響を与えました
29:29私は呼びかけるという 私の責任で呼びかけるという記事があって
29:34それにすごく衝撃を受けて 本気で書く
29:38結果を求めて書く それから当事者になることを もちろん恐れないと
29:44安全圏から高みの見物で こっちもこうだけど こっちもこうだよね
29:53みたいなことを書いてても やっぱり世の中一切変わらないので
29:57自分も当たり前ですけど 同じ場に降りていってというか
30:01同じところで当事者として 批判ももちろん受けるわけですけど
30:06当事者になることを恐れずに 書くこと その決意というか覚悟というか
30:14昔も今も石橋さんは 締め切りギリギリまで出筆します
30:363000寺に昇る特報面の生地は じっくり数日かけて仕上げます
31:06ヘイトを止めるルールを 川崎市で作ろう
31:14市民が立ち上がりました
31:162019年 全国初の罰則付き ヘイトスピーチ規制条例が制定されます
31:25公共の場で覚醒器を使ったり ミラを配布したりして
31:32特定の国や地域の出身者に 差別的な言動をすることを禁じ
31:39違反者に対し 最高で50万円の刑事罰を課すものです
31:46人権を守るルールは ヘイト外戦への抑止効果を発揮しています
31:531890年 商人らを苦しめる 不平等貿易を解消しようと
32:04横浜貿易新聞が誕生 神奈川新聞の前身です
32:10そのルーツは 抑圧される人々の側にありました
32:16石橋さんは30代 運動部にいました
32:23当時 山下大輔監督率いる ベイスターズは
32:27最下位に低迷していました
32:32かつて高校球児だった石橋さんは 容赦なく批判のペンを強めていきます
32:39ネット上で野球ファンから 石橋死ねと 罵倒され続けます
32:46ところが バンキシャたちによる スピードガンコンテストで
32:51石橋さんが投球すると ブーイングどころか 喝采を博したのです
32:58批判に動じない原点は ここにあります
33:03ヘイトスピーチをする人々を レイシストと呼んで
33:10退治するようになった石橋さん
33:13曲作者 活動家と 不当なレッテルを貼られます
33:18記事が名誉毀損に当たると 裁判も起こされました
33:24神奈川新聞の名物記者 石橋ガスさん いらっしゃいます
33:315月になると 石橋さんと 私の裁判が始まるんですね
33:37石橋さんが書いた記事を 実は僕は名誉毀損された
33:42だから石橋記者を訴えた その裁判が5月に始まります
33:50訴訟は予想外の展開をたどります
33:54一審は佐久間氏の演説を 悪意に満ちたデマと記した記事に
33:59違法性はないものの デタラメなどと述べた
34:03石橋さんの発言が 名誉毀損に当たると判断しました
34:08ネット検索のワードは 石橋敗訴と出ますが
34:132023年10月 東京高裁は 石橋さんの敗訴部分を取り消し
34:20名誉毀損には当たらないと 逆転勝訴としました
34:25皆さんがですね ガクさんガクさんって呼びかけて
34:29支援してくださっている 自分の人生を
34:34やっぱりこの一人の記者に 託さざるを得ないっていう状況もあるわけで
34:39やっぱりそこの重さ 背負うものの大きさっていうのが
34:46改めてですね やっぱりその裁判を傍聴に行ったときに感じまして
34:51その数多といる記者が ずっと紡いできた報道機関っていうものを
34:57私たちはその遺伝子を持ってるのよっていうところは
35:01絶対忘れちゃいけないし
35:06石橋さんを訴えた佐久間氏が 横浜地裁の前で取材に応じました
35:14東京高裁で石橋さんを相手にした裁判で
35:18そうそう 負けちゃいましたよね
35:192審の方はちょっと弁護士の先生に ちょっと頼ったっていうわけではないですけれども
35:261審で勝ってね
35:28じゃあ先生お願いしますって感じでしたら
35:33コロッと負けちゃいまして
35:36上告している佐久間氏は
35:38自分が高裁で負けたのは弁護士のせい
35:41そう言って立ち去りました
35:53この日最高裁から書面が届きました
35:57石橋さんの全面勝訴
36:00高裁判決が確定したのです
36:03やりました
36:08完全勝利
36:13国の大執行による辺野古の大浦湾側の工事は
36:15いつ始まるのか
36:29全国紙も1月12日と報じていました
36:33その2日前事態は動きます
36:37明さんの元に沖縄タイムスの速報が飛び込んできました
36:46午前9時51分
36:48今日午後にも工事着手かとタイムスが報じたのです
36:53正式な着手の情報は東京でしか裏取りできません
36:59石材投入の直前
37:0211時48分に
37:04新報も工事着手の発表を報じました
37:09辺野古の米軍基地が使用可能になるのは
37:12およそ12年後と政府は説明しました
37:19隊長時に記者の質問を受ける木原大臣
37:23玉城デニー知事はこの事業について
37:27沖縄の苦難の歴史に一層の苦難を加えるというふうに
37:31先ほどちょっと会見が行われて
37:34県庁の方でそういうご発言をされていたんですけども
37:38辺野古の一日も早い全面変化を実現して
37:42これはもうお互いに共有認識だと思っておりますから
37:46基地負担の軽減を図るために
37:49全力で取り組んでいくしかない
37:51お待ちしてください
37:53お待ちしてください
37:55お待ちしてください
38:02お疲れ様です 明です
38:06本機見れました
38:09本機は必要な部分は書かれていると思うんだけど
38:15やっぱりリードにもう少し
38:19この工事問題点とかもっと見出しに取るような
38:23ところがないかなっていう思うんだけど
38:31編集会議を繰り返し
38:33デスクたちのチェックを経て紙面は作られます
38:37統合編集局長の島陽子さんです
38:41めっちゃ綺麗なんですね
38:43めっちゃ綺麗なんですね
38:45なるほど
38:47こうやって迫力出すのに
38:49いいかなとは思いますけど
38:51お疲れ様です
39:05そうその狂犬みたいなもの
39:07いいね
39:09狂犬なんだよな
39:11狂犬に犬反発みたいな
39:13締め切りが迫ってきました
39:37出稿した記事を確認する明さん
39:55翌日の新聞が組み上がっていました
39:59他社に抜かれ
40:11長かった一日が終わりました
40:13まあ案件によっては
40:17そんなに速さを競っても
40:20読者からすると関係ないような
40:23気づきもしないようなこともあるかもしれないけど
40:25今回の着工に関してはやっぱり
40:28みんな注目しているところだったと思うので
40:32ちょっと
40:34あの
40:36ダメでしたね
40:42琉球新報も沖縄タイムスも
40:44大きく一面で報じました
40:52県民の声に耳を澄ませてきた明さん
40:56莫大な公費を投じて
41:00美しい海を米軍基地にする政府方針が
41:04沖縄に苦難を与えているという
41:06自覚すらない人々との間に
41:08断絶を感じるといいます
41:10他のこの全国紙の記者と話してても
41:16もう県は止める手立てないでしょうとか
41:20もうここまできたら無理じゃないかと言われるんですけど
41:26そういうふうに簡単に思える立場ではないので
41:32できる限りのことを食らいついて取材をするしかない
41:38権力に組みせず核
41:44明さんはあと1年
41:46防衛省で取材を続けます
41:50川崎から1時間以上かけ
41:56石橋さんが相模原市役所に来ていました
42:01この日もヘイトスピーチ外線を監視する取材です
42:068年前
42:08障害者45人が殺傷される事件が起きた相模原市
42:13あらゆる差別の根絶を目指す
42:16ヘイト禁止条例の答申が
42:182023年にまとめられました
42:22罰則規定に加え
42:24独立した救済機関を求める
42:26画期的内容でした
42:29ところが市は答申を骨抜きに
42:33この条例を潰そうとする人たちがいたのです
42:38特定の左翼団体への姿勢の予算を
42:43利益誘導する目的の条例ですので
42:47人権尊重のまちづくり条例なんていうものは
42:50制定してはいけない
42:51こんなものが話し合われる時点で
42:53腐っとるんです
42:56デマを流し
42:58条例制定を阻止しようとする
43:00萩山歩美氏です
43:02用事がありまして
43:03まっすぐ普通に行ったわけです
43:06本村健太郎坂見原市長終わりですね
43:09戻ってくる
43:11お前石橋あんまり寄ってくんな
43:14お前なんやねんあんまり寄ってくんな
43:17鼻水が垂れんねん寄ってくんな
43:21石橋さんが何度もレイシストと書いてきた人物です
43:26高見原市長そうですね
43:35記者を貶める言説がネットに踊る中
43:39石橋さんはそれも引き受けて書くのが仕事だといいます
43:44市民の声にいつも耳を傾ける石橋さん
44:11このままできちゃったら
44:14高見原市は全国に恥を探すようなことになっちゃうと思うんですよね
44:20無関心に過ぎゆく日常にこそ
44:26絶望は生まれます
44:29そんな日常の暗がりに光を当て
44:32書くことで検証し
44:35社会の仕組みを変えようと
44:38気になる記者たちに向けられる
44:41一筋の希望
44:46ヘイトスピーチに晒されている人たちを目の前にして
44:51本当に僕らの仕事は
44:53命がかかっている仕事だというふうに実感しています
44:57それは今生きる人たちもそうだけども
45:00やっぱりここで歯止めがかからなければ
45:03差別が広がり、ヘイトクライムが広がり
45:06それは歴史が示しているように
45:08侵略、戦争というものに
45:11やっぱり繋がっていきますよね
45:14ですので、未来の子どもたちを守るためにも
45:18僕らの仕事はあるんだというふうに感じています
45:27罰則規定がすべて消え
45:30ヘイトスピーチ規制の対象から
45:32障害者などが外された最終条例案が示された日
45:37差別扇動の政治活動が相模原で始まった6年前から
45:43石橋さんは、死の姿勢を正面から問う記事を書き続けてきました
45:50繰り返しお尋ねしますが
45:52山揺れん事件が立法事実に当たらないというふうに
45:57考えているのはなぜですか
45:59それは、多くの憲法学者や行政学者
46:05あるいは県弁護士会の弁護士も含めて
46:08この答申の通りに条例を作るべきだ
46:12それは可能なんだと
46:14憲法にも違反しない、地方自治法にも違反しない
46:17そういうふうに述べているわけです
46:19それをあえてしない理由は何ですか
46:24これも何度もお話していますけれども
46:26石橋記者と私の考えの違いだというふうに思っていますが
46:30今言っているのは私の考えではなくて
46:32専門家が言っているんです
46:34石橋記者はそう思っていないわけですね
46:36もちろん私はそう思っています
46:37思っていらっしゃいますよね
46:38だからそうじゃないですか
46:40石橋記者とかそういった専門家のお話は
46:42お話で受けた分におります
46:44ヘイトスピーチを禁止する
46:46罰則を設けて規制をしていく
46:49二度と繰り返さないような仕組みを
46:51市として作っていくんだというふうなところに
46:55なぜ踏み出せないのか
46:57それこそが先ほど市長もおっしゃっていた
46:59チャレンジする相模原市になるんじゃないでしょうか
47:03やっぱりいろんなご意見があるなと
47:05なかなか真ん中という意見がなくて
47:07どちらかというと
47:09左右が分かれるような意見になっているのかな
47:12という感じはしています
47:13どのあたりがですかね
47:15具体的にはいいですけど
47:17私が見た限りでは
47:19答申通りの常連してくださいという声が
47:23圧倒的に思えます
47:26ヘイトスピーチかどうかというのは
47:28先ほど言ったように
47:29私たちが決められないわけですよ
47:33石橋記者は石橋記者の考え方で
47:35一定の支持者がいらっしゃると思うんですが
47:37逆に言うと石橋さんと違う考え方々もいらっしゃる
47:41これはですね
47:43だからこっちの意見が正しいとか
47:45こっちの意見がダメだという話じゃなくて
47:47人権は意見じゃないんです
47:49人権を守るのは市長の責任なんです
47:51いやもちろん責任を持ってやりますよ
47:53それではこちらで
47:55いろいろな意見があるんです
47:56本日の記者会見を終了させていただきます
47:58ありがとうございました
48:00ありがとうございました
48:01ありがとうございました
48:02ありがとうございました
48:03はい、どうも。
48:33ご視聴ありがとうございました。

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