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テレビトランスクリプション
00:00ご視聴ありがとうございました
00:30今回の表現者は
00:51美術館横尾忠則
00:551960年代からグラフィックデザイナーとして活躍
01:02コラージュや独特の色彩を用いた作品は
01:06海外でも高い評価を受ける
01:09現在は美術家として絵画に主軸を置き
01:16作風やモチーフを変えながら
01:19独創的な作品を作り続けている
01:22白の美術館は
01:29表現者が今伝えたい思いを
01:32自由に表現する場
01:34横尾は白い空間に
01:49自分で描いた50点もの絵を置いた
01:52面白いですよね
01:57こんな風に上から映せると思ってなかったから
02:01全ての絵に
02:23白い猫が描かれている
02:25飼っていたメス猫
02:44玉の絵を並べた空間で
02:47横尾は何をするのか
02:49タマの絵を描くという
03:08これはタマの写真
03:17これは家の中
03:20自分が撮った写真だから
03:47下書きなしで
04:15描いていく
04:17これを展覧会で発表するというか
04:28そういったことを目的にはやってないからね
04:31僕の普段のスタイルじゃない
04:33非常に写実的な描き方をしているから
04:38これだけ見ても誰の絵か分からない
04:41芸術作品を作ろうという気持ちは
04:44あれですね
04:47ゼロですね
04:47発表の予定もなしに描き始めたという
04:52猫のタマ
04:53出会いは20年前のことだった
04:57この猫がね
05:0015年間ぐらいいたんだけども
05:04野良で家に入ってきたの
05:06迷い込んできたというのか
05:09家に来るべくしてきたんじゃないかな
05:11と僕は思っているんですよね
05:14今は今でおでんという猫がいるんですよね
05:18その猫はまだ死んでないから描かない
05:22死んだら描いてあげる
05:25かつて生活していた頃の時間をね
05:32絵を描くことによって
05:34一緒にその時間を共有できるんですよね
05:40描いていると
05:41タマと一緒に生活しているような気分になれるわけ
05:45ちょっと寒くなってきた
05:52アトリエでタマを描くことはほとんどないという
06:06タマに関してはむしろ家で描くよりも
06:11旅先で描いたものの方が多い
06:15今日もそうだけれども
06:18旅先にキャンバス持って行って
06:20旅先で描いたり
06:23だから旅先に連れて行っているみたいな感じなのかな
06:26この日は白い空間にタマを連れ出す
06:35どんな絵に仕上がるのか
06:50今回の表現者は美術家横尾忠則
07:09飼っていたタマの絵
07:1350点に囲まれながら
07:16新たに描く
07:17カメラの前で
07:30一枚の絵が完成するまでを見せるのは
07:33ほぼ初めて
07:35こんな感じで
07:37面白い空間に描くことができるのか
07:39この上で
07:43前に見せるのは
07:45私が一枚の絵が
07:47私が一枚の絵が
07:49私が一枚の絵が
07:51私が一枚の絵が
07:53私は一枚の絵が
07:55私が一枚の絵が
07:57私が一枚の絵が
07:59私が一枚の絵が
08:01私が一枚の絵が
08:29現在82歳
08:31描きたいモチーフは
08:33無数にあるという横尾が
08:35今回
08:36タマを選んだ理由があった
08:391936年
08:44兵庫県に生まれた横尾
08:47物心つく前から
08:49絵を描いていた
08:51今描きたくて描いてたんでしょうね
08:55僕はもうほとんど
08:57人の描いたものを見て
08:59模写するのが好きだったから
09:01頭で想像して想像画を描くとか
09:04いうことじゃなくて
09:06絵は人のものを見て描くのが
09:08絵だと思ってた
09:10横尾が5歳の時の絵が残されている
09:14絵本の写絵を模写した
09:16宮本武蔵
09:18岸流島の血統シーン
09:20ずば抜けた才能を持ちながら
09:23画家になるつもりはなかったという
09:26昔の人はね画家になるっていうことはもう不良になるっていうことそれからもう生活ができない職業っていうことでそういうことにあんまり親は賛成しなかったと思いますねそれでも絵を続けていた横尾は高校生の時にポスターデザインの検証に応募し当選
09:55その後高校に通いながらデザインの依頼をたびたび引き受けていたという
10:02昔の僕なんかの時代はデザインっていう言葉もなくって図案ですよね織物のねあの産地で生まれたのでうちも豪福省の仕事やってましたからねだから豪福に貼っ付ける
10:24ラベルがたくさんあったんですよだからそういうラベルを見て書いたりね模写の延長っていうのかいろんなものをこう見たり集めたりしたものをコラージュにしてね検証出して入選したりそれが知らないうちに職業になってきたんだけども
10:461956年横尾は二十歳で神戸新聞社に入社しポスターのデザインなどで腕を磨いたそして24歳で東京へ一流デザイナーが集まる広告制作会社に転職するところが
11:06周辺がみんなねもうキラボシのごとくのデザイナーばっかりですよオリンピックのポスター作った亀倉さんとかさ右を向いても左を向いてもそういう人たちばっかりの仲だからしんどかったですというのはスタイル持ってなかったから今日はこんなスタイルの絵を買うけども明日は違うものになっちゃうからね
11:36スタイルでも持ってればねそれを追求していけばいいんだけどそれがなかったからね不安といえば不安だったんですよね
11:46自分のスタイルがないことにコンプレックスを抱き葛藤していた横尾
11:54会社を辞めフリーになるもデザインの依頼は来ない横尾は空いた時間に絵を描きため展覧会を開いたすると
12:07ちっちゃい展覧会をやった時に三島さんに案内状を出したら三島さんが見に来てくれてで三島さんが週刊誌のエッセイを連載エッセイの差し絵を買うことになったんですよね
12:27それからいろんなところの仕事が来るようになったっていう感じですよね
12:34作家三島幸男との出会いがきっかけで仕事が広がっていった横尾
12:441966年当時全盛だったアングラ演劇のポスターを手掛けると独特な色彩感覚とコラージュで構成されたデザインが注目を集める
12:56その後広告の依頼が次々舞い込み一躍日本を代表するグラフィックデザイナーに
13:06しかし45歳の時に大きな転機が訪れる
13:13きっかけはピカソ展をねモマで見てピカソみたいにその日その日その日の気分でもう昨日の絵と今日の絵が違う明日の絵が違うってコロコロコロコロコロスタイルの違う絵を描いたピカソの作品が時系列で並んでるのを見るとこういう生き方をしたいと思ったんですよね
13:37自分を固定したり限定しないスタイル限定しない生き方
13:42そしたら辞めるより一生はなかったんですね
13:47グラフィックデザインの仕事を全て断り画家として描きたいものだけを描くと決めた
13:58グラフィックにはクライアントがいるわけですよ
14:04制約条件締め切りいろんなものが来るわけです
14:10絵になったらクライアントは自分がクライアントなんですよ
14:15自分が自分に発注するその自分に従おうと思ったらこのクライアントが全然ダメなクライアントでちゃんとした発注してくれないんですよ
14:28描き方も昨日の描き方と今日の描き方が違うじゃないか
14:33こんなことやってたらって言われるんだけど結局それしかできない自分っていうものをどっかで
14:42それは欠点といえば欠点なんですよね
14:45欠点だけども欠点はその人の一番個性をはっきりさせてる性格ですよね
14:54だから欠点に従えばいいんだっていうことで
14:59これでいいんだっていう自分を信じたんでしょうね
15:06独創的な作品を次々と生み出していく横尾
15:10作品によってテーマも描き方も変わる作風が彼の持ち味となった
15:19若い時は自分のスタイルがないことを欠点だと思っていた
15:32しかし画家になるとそれが変幻自在という利点に変わったのだ
15:38画家として生きていくと決めてから40年近くになる横尾
15:52今回数々の作品を生み出してきたアトリエを特別に見せてくれた
16:01今日は朝からこれとこれをちょっと半分描いて
16:08昨日は昨日1日で1点2点3点3点半ぐらい描いたんですよね
16:19今日はこれ昨日の続きとこれを描いて午前中
16:24今これを描いてるんです
16:26描いていたのは上海で開催される古典に向けた作品
16:34僕の場合はあんまりじっくり考えて絵描かないですよね
16:40子供がいろんなお遊びしますよね
16:43あれいちいち考えてやってると思わないんですけれども
16:46ああいう状態に近いんじゃないかな
16:49どんどんどんどんその瞬間瞬間に手が動くとか
16:54瞬間瞬間に思いつくとかいう感じで
16:58あんまり評価だとかね
17:01そういうことを考えるとやっぱり考え込んでしまうことはありますけどね
17:10もう僕の年齢なんかになるとそんなことあんまり考えないですよね
17:15描きたくなければ描かない
17:18非常に単純です
17:20アトリエの片隅にはあの玉の絵が飾られていた
17:29買い主だった横尾の仕事を見守っているかのように
17:34そして今回50点もの玉の絵が並んだ空間で
17:44新たに玉を描く
18:04これまで描いた玉はおよそ70点
18:23描こうと思った最初のきっかけは
18:271枚目っていうのは玉が死んだ夜の12時過ぎに死んで
18:33それで朝8時とか9時ぐらいに描き始めたんです
18:39それが1枚目
18:41だからデスマスクですよ
18:44デスマスクっていうのかデスボで死んだね
18:48姿をそのまま描いたっていうことが
18:51こういうのを描かせたのかなと思うんですよね
18:54終わりました
19:15椅子の上でくつろぐ玉の絵が完成した
19:26思い出に近い形で描こうとしておけ
19:31死んだ玉に対するレクイエムの気持ちですよね
19:45横尾は新しいキャンバスを用意し
19:55もう1枚描き始めた
19:58絵っていうのはなかなか思い通りにならないんですよね
20:06だから思い通りにならない
20:10そういう対象ですね
20:15猫っていうのはね
20:17たくさん猫飼ったけれども
20:19どの猫もこの猫もなかなか思い通りにならない
20:23また玉を描いている
20:28横尾がこの表現に込めた思いとは
20:35今回の表現者は美術家横尾忠則
20:45飼っていたメス猫
20:50玉の絵は2枚目に差し掛かっていた
20:54絵は2枚目に差し掛かっていた
21:11ん
21:12筆が止まった
21:40ちょっと休憩ですね
21:41はい
21:41この後横尾が筆を取ることはなかった
21:59僕のねほとんどの絵がね
22:04みんな未完のまま終わってるんですよね
22:08その日に完結させてしまうと明日っていう未来につながらないんですよ今日は今度終わったってそこで食べ残した食べ残したら明日の朝麺覚めたら夕べの残りがあるそれを食べればいいみたいな感じで残してるから次へ行くっていうそういう完璧なものを作ってしまうと逃げ道がなくなっちゃう
22:36未完にしとけばそっち行けるしまた明日の作品もまた描けるっていうことですよね
22:44描きたい時に描きたいものを描く
22:51横尾が長年貫き通してきたこの生き方には猫との暮らしが大きく影響しているという
23:00猫は礼儀礼説を尽くさないで気ままでしたいことしかしない
23:12そこをね見習おうとしてるんです
23:16猫の存在そのものが学ぶべきことばっかりですよね
23:29雨が降って家の中で布団の上とか廊下でおしっこされるのは別に学ばなくてもいいけれども
23:38それ以外は学ぶべきことのところがすごく多いですよね
23:44玉の絵に囲まれた空間で新たに描いた横を
23:51この表現に込めた思いとは
23:56猫は銃そのものなんですよ
24:01銃が歩いてる銃が寝てる銃がご飯食べてる銃がおしっこしてる
24:06だから僕は猫をモチーブして猫を描いてるっていうのは銃への憧れっていうのかな
24:15目の前に銃の塊がいるっていう
24:19これはすごいことだと思うんですよね
24:22だから猫のように生きれば
24:26最もアーティストらしい生き方もできるし
24:32もっと言うと人間らしい生き方もできるんじゃないか
24:37我々は社会の中で人に気を使ったり
24:42社会に順応したりしながら少しずつ
24:48自由っていうのから遠ざかっていってると思うんですよね
24:52猫のようになりたい猫のように生きられれば一番いいなと思って
24:58美術家横尾忠則
25:20本能に従い自由に生きる
25:24この番組はポーラの提供でお送りしました