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  • 7 hours ago

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00:00E-TLE木曜夜8時
00:01関節がこわばって痛くなる
00:07鼻から頬にかけて赤い発疹ができる
00:1238度を超える熱が出る
00:16さらには腎臓、血管、神経など
00:20全身に様々な症状が現れる
00:23全身性エリテマ等です
00:26免疫の誤作動によって起こる抗原病の一つで重傷の場合は命に関わることもありますしかし最近になって新しい薬が次々に登場し10年生存率は90%を超えるようになりました今では健康な人と変わらない社会的活動を行える状態社会的慣慨を目指せるようになっています
00:55どんな治療が可能になってきたんでしょうか
00:59教えてくださるのは全身性エリテマ等です診療ガイドライン策定委員長 厚見達也さんです
01:07今回は抗原病の一つ全身性エリテマ等ですについてお伝えします
01:22私これ初めて聞く病名なんですけどどんな病気なんでしょうかはい全身性エリテマ等ですは英語の頭文字を取ってSLEとも呼ばれます全身性という病名の通りですね関節や皮膚腎臓血管神経など全身の臓器に障害を起こしやすいという特徴があります
01:46厚見さん、全身にさまざまな症状が現れるというのはかなりやっかいですねはい、全身性エリテマ等ですは、国から難病に指定されていまして、根本的な治療法はありません。
02:00重症の場合は命に関わることがあります十数年前までは患者さんの予後を3年生存率で表現するほど治療が難しい病気でしたしかし現在では効果の高い薬が次々に登場して10年生存率が90%以上を超えるようになり
02:30SLEは慢性の疾患なので完治してSLEで亡くなるということはありませんそこで治療の目標を病気がコントロールされてSLEによる症状が何もない状態である慣慨を目指すということになります
02:49さらに仕事や家事妊娠・出産など健康な方と変わらない社会活動を行える状態が社会的感慨ですそれだけ治療法が進歩してきたということですよね
03:05ただそれでも重症の方はいらっしゃいます早く症状に気づいて適切な治療につなげることが大切ですそこで今日の豊かな人生の処方箋は治療目標は社会的感慨では全身性エリテマ等ですSLEがどういった病気なのか詳しく見ていきますSLEは細菌やウイルスと戦うはずの免疫機能が異常をきたして
03:35自分自身の体を攻撃してしまうという抗原病の一つです 初期症状で多いのは関節の痛みや発熱
03:46倦怠感体重の減少です さらに紫外線が多く当たる鼻から両方にかけて現れる腸のような形の赤い保身
03:56腸経口犯といった皮膚の症状があります さらに
04:02むくみや食欲不振、抗戦過敏症、脱毛、口内炎、筋肉痛、ドライアイ、息苦しさ、腹痛、下痢などの症状もあります
04:14そして重症になりますと腎臓や心臓、神経、血管などに障害が起こることもあります
04:24ものすごくいろいろな症状がありますけれどもこの症状が全部出るということなんでしょうかいえどの症状が現れるかはあるいはその重症度をですねこれは患者さんによって異なりますいくつかの症状が一度に現れることもあれば少しずつ現れることもあり良くなったり悪くなったりを繰り返すこともあります
04:54発症に関わる遺伝的な要因遺伝子ですねそれに加えて何らかの環境要因が複合的に関わって発症すると考えられています
05:05環境要因では日光紫外線に長時間さらされることが発症のきっかけとなる場合があります
05:14タバコを吸う人は吸わない人よりも発症率が高くなります そのほかウイルス細菌などの感染症
05:23妊娠出産特定の薬怪我や手術なども発症の引き金になることがあります
05:31sleの患者さんはどれくらいいらっしゃいますか 指定難病として認定されている患者さんはおよそ6万5000人です
05:41しかし申請をしていない方 医療機関を受診していない方も多く
05:47実際は10万人ほどの患者さんが日本にいると考えています
05:52男女別では女性が全体の9割以上と圧倒的に多いのも特徴です
05:59小さいお子さんから高齢者までどの年代でも発症しますが
06:0420代から40代に多く見られます
06:07sleと診断された場合はどう治療していくんでしょうか
06:13根本的な治療は難しいです
06:15かつては亡くなる方が多かったんですけれども
06:19治療が大きく進むことになったのはこの薬
06:23グルココルチコイド いわゆるステロイドが使われるようになってからです
06:30炎症や免疫反応を強力に抑える働きがいます
06:35じゃあ本当に非常に画期的な薬というわけなんですけれども
06:40このグルココルチコイド どんなふうに使われるんですか
06:43基本的には飲み薬 内服薬です
06:46重症度によって量が変わってきます
06:49軽症の皮膚症状では塗り薬を使うこともあります
06:54重症の場合は入院していただいて
06:58大量のグルココルチコイドを点滴するパルス療法を行うこともあります
07:04非常に効果が高いということですけれども
07:08ステロイドということで副作用も気になりますが
07:11そこはどうでしょうか
07:12グルココルチコイドはとても副作用の多い薬になります
07:15正常な免疫の低下による感染症
07:20満月のように顔が丸くなってしまうムーンフェイス
07:24肥満 糖尿病 脂質異常症
07:28高血圧 骨粗小症
07:32不眠 欲うつなどがあります
07:35特に長期間グルココルチコイドを使用すると
07:40骨が弱くなって背骨を骨折してしまうことがよくあります
07:45動脈効果も進んでしまうので
07:48脳梗塞を起こして
07:49麻痺が残ってしまう患者さんをよく経験しました
07:52副作用がかなりあるということですけれども
07:56副作用がつらいと
07:58もう薬やめたくなってしまうという人も
08:01出てくるのではないでしょうか
08:02はい そのとおりです
08:03ただ薬を急にやめると離脱症状が起こります
08:07離脱症状
08:09倦怠感 血圧低下
08:11重症の場合はショック状態になってしまうこともあります
08:15症状が良くなっても薬は勝手にやめないでください
08:19薬の減量は状態を確認しながら
08:23医師が慎重に行っていますので
08:25それを理解していただきたいというふうに思います
08:28効果は高いけれども
08:30さまざまな副作用があるステロイド薬
08:33グルココルチコイド
08:34その使う量を減らすためには
08:37ほかの薬と組み合わせたり
08:39ほかの薬で置き換えることが検討されます
08:42その候補となる薬が
08:44こちらになります
08:46免疫調整薬のヒドロキシクロロキン
08:49免疫抑制薬のシクロホスファミドやミコフェノール酸などです
08:55では順番に伺っていきましょう
08:57まず免疫調整薬のヒドロキシクロロキンですね
09:02これはどんな薬ですか
09:03ヒドロキシクロロキンはもともとマラリアの予防と治療を目的に開発された
09:09抗マラリア薬ですけれども
09:11SLEの炎症を抑えて
09:13免疫を調整する働きを持っていることが分かっています
09:18SLEと診断されたら
09:20どんな症状の場合でも
09:21最初に使用される薬が
09:23今はヒドロキシクロロキンです
09:25これに関して副作用はどうなんですか
09:28まれですけれども目の網膜症を起こすことがありますので
09:33眼科の先生に見てもらう必要があります
09:36ほかにアレルギーによる皮膚の症状
09:39吐き気、下痢などが見られることもありますけれども
09:42軽いものがほとんどですね
09:44では続いて免疫抑制薬です
09:48具体的にどんな場合に使われるんでしょうか
09:51以前はグルココルチコイドだけでは
09:53症状が抑えられない場合に使われていました
09:56今はグルココルチコイドの必要な投与量を減らすためもあって
10:02最初からSLEの治療薬として使われることが多くなっています
10:07また腎臓に炎症が起こるループス腎炎といいますが
10:11ループス腎炎やその他の重い症状がある場合は
10:15免疫抑制薬とグルココルチコイドで
10:18両方使って治療を開始することがほとんどになっています
10:21免疫を抑える薬となると
10:25やはりステロイドのような副作用が心配になるんですけど
10:28副作用はどうですか?
10:30副作用は免疫を抑えるために
10:33肺炎、退場方針などの感染症に注意することが必要です
10:38それから血液の細胞を作っている骨髄ですね
10:42この骨髄が障害されて
10:44血液細胞が少なくなってしまうことがあります
10:47薬によってはリュウザン、気系の原因になってしまうものもあるので
10:52治療を受けている間は否認が必要なものもあります
10:55さらに、ここ数年、新しい薬も次々に登場しています
11:00注目されるのは生物学的製剤のベリムマブ、リツキシマブ、アニフロルマブなどです
11:09この生物学的製剤というのは
11:13これはどんなお薬のことを言うんでしょうか?
11:15免疫の中の特定のタンパク質だけを狙って働く薬です
11:21これまでお伝えした薬で症状が改善しない場合に用いられます
11:26SLEでは免疫細胞が過剰に活性化して
11:30自分に対する抗体
11:32自己抗体を作ることが問題ということですけれども
11:36自分に対する免疫
11:38自己免疫を抑えて
11:40自己抗体ができにくくする薬ということですね
11:44具体的にはどんな作用があるんでしょうか
11:48自己抗体はB細胞という細胞から作られます
11:52ビリムマブはB細胞の働きを抑えて抗体を作るのを邪魔する働きをします
11:59リツキシマブはB細胞を破壊する強力な薬で
12:04ループスジンエンに対して使えるようになりました
12:07アニフロルマブは免疫の働きを活発にさせる
12:121型インターフェロンというタンパク質を抑える薬です
12:17薬の種類というのが本当にずいぶん増えてきているように感じますけれども
12:22それによって治療というのはどういうふうに変わってきましたか
12:26グルココルチコイドを最小限に抑えられるようになりましたし
12:31場合によっては使わないで治療ができるケースも増えています
12:35SLEというのは非常に多様性のある疾患です
12:40私たちよく100人のSLEの患者さんがいたら
12:43100通りのSLEがあるというふうに表現しています
12:46薬の選択肢が増えたことで
12:49その人にとってより効果が高くて
12:52より副作用の少ない
12:54そういう治療法を選べるようになってきているといえます
12:58全身性エリテマ等です
13:00SLEの症状や治療については
13:03新しいインターネットサービス
13:05NHK-1にも詳しく掲載しています
13:08画面左上のQRコード
13:10またはインターネットから
13:12ぜひアクセスしてみてください
13:13日常生活での注意点って何かありますか?
13:18SLEは紫外線を浴びると
13:21皮膚症状が悪化したり
13:23病気の勢いが強まることがあるので
13:26紫外線対策については
13:28しっかりしていただきたいというふうに思っています
13:30ただしこれは一歩も外に出てはいけない
13:34ということでは決してありません
13:35私たちは患者さん方が外に出て
13:39社会生活をしっかりと
13:41営んでいただくために
13:42治療しているということですので
13:44勘違いのないようにお願いしたいと思います
13:46ですので
13:47十分に紫外線対策をした上で
13:50日常生活を楽しんでいただきたいと思います
13:53では最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします
13:57全身性エリテマ等です
14:00SLEは適切な診断と治療を受けない場合は
14:05重大な臓器障害につながることがあります
14:08しかし早期からしっかりと治療すれば
14:11多くの場合コントロールが可能です
14:14気になる症状が続いたら
14:16早めにかかりつけの先生を受診してください
14:19SLEと診断された後も
14:21定期的な通院
14:23薬の継続によって
14:24安定した状態を長く保つことができることが
14:28多くなっています
14:29主治医としっかり協力しながら
14:32社会的慣慨を目指して
14:34治療に取り組んでください
14:36今日ご紹介した内容は
14:38今日の健康テキスト12月号にも
14:41詳しく掲載されています
14:42番組と合わせてご覧ください
14:44明日は目が乾くドライアイや
14:48口が乾くドライマウスの症状が現れる
14:51抗原病・シェイフレン症候群についてお伝えします
14:54あすみさんどうもありがとうございました
14:56ありがとうございました
14:57ありがとうございました
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