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00:00〈かつて筆は言葉を記し思いを伝える道具でした〉
00:08鉛筆もボールペンもなかった時代人々の暮らしに寄り添ってきた筆その伝統を150年以上にわたり守り続けてきた工房があります
00:22広島県呉市川尻町にあるしかし時代は大きく変わりました筆で文字を書く文化が徐々に失われていく中誇り高き職人たちはある現実に直面します
00:40この猛質産業が継続ができるかどうかと守るだけでは守れない伝統の重みがもはや足枷になる時代彼らは苦渋の末に一つの決断を示す書くための筆ではなく記憶に残すための筆何の知識もないノウハウもない
01:07素材も違えば届ける方法も全く違うそれは新たな挑戦でしたしかしそこには確かに人を笑顔にする力があったのですこんな商品は非常に喜ばれるんだなと思う
01:25一体どんな筆を作り上げたのかそして届け先を広げるために編み出したまさかの販売戦略とは大きな決断の先に見えた希望の筆筆工房の知られざる逆転劇のそうだったのかに迫ります
01:46広島県呉市川尻町
02:09古くから筆の産地として知られ書道用の高級筆では全国屈指の生産量を誇ります江戸時代末期に創業しこの地で150年以上にわたって筆を作り続けてきた豪文堂
02:27現在その舵を取るのは9代目吉村和弘社長です
02:35書道用の筆をずっと作っておりました金工業で小さくですね
02:40川尻府ではヤギや馬たぬきいたしなどの毛を使いすべての工程を手作業で仕上げるのが特徴
02:50江戸時代から受け継がれる伝統の技です
02:54しかし1970年代後半ボールペンやサインペンなど筆記用具の多様化が進み伝統の筆は次第に売れなくなっていきました
03:11先代の吉村三松さんは静かに進む筆離れに強い危機感を抱いていたのです
03:19将来的にですねこの毛質産業が継続ができるかどうかということが一番の気になっておりましたですね
03:27毛質技術の伝統ですね何かの形で継承したいというテーマがあったんですね
03:35そんな危機感が高まる中1978年カンパニーにある依頼が舞い込みます
03:42子供が生まれた記念に体毛筆を作ってもらえませんか
03:47それは伝統の技に新たな光が差し込む運命の転機となったのです
03:54体毛筆とは生まれてから一度も切っていない赤ちゃんの髪の毛だけで作る特別な筆
04:01古くから健やかな成長と頭脳明石を願い子供の誕生を祝う記念品として作られてきました細くとがった毛先を持つのは赤ちゃんの時だけまさに一生に一度世界に一つだけの筆なのです依頼者から預かった大切な体毛を伝統的な筆づくりの技術で一本の筆へ投げ出します。
04:30毛の量は限られておりやり直しのきかない緊張感の中で作り上げていきました。
04:37世界にこの子の髪の毛はこれしかないっていうのでそれは貴重なものなので大事に失敗しないように作ってます。
04:44そしてついに完成したその1本を依頼者のもとへ届けたところ。
04:51これは自分のこの可愛い子に対して生涯綺麗になるんだった。
04:58こっちが予知した言葉じゃなくて生のそういった言葉を聞かせていただいた。
05:05で、笑顔をいただいた。こんな商品は非常に喜ばれるんだなと。
05:14この1本の筆がカンパニーにとって大きな転機となりました。
05:23業者に納めるだけの筆作りでは得られなかった感動。
05:29直接ありがとうの声が届くものづくりの喜びを初めて実感したのです。
05:35これはきっと多くの人に求められる。
05:39そう確信した先代三松さんは赤ちゃん筆として事業家に踏み出します。
05:45しかし新たな挑戦にはいくつもの壁が立ちはだかります。
05:51カールした赤ちゃんのクセ毛はどう活かせばいいのか。
05:55そして知られていないこの商品をどうやって広めればいいのか。
06:00そんな中三松さんが見いだした突破口はまさかのあの場所だったのです。
06:13いや何ていうか筆のね産業としてはまあいろいろ大変なんでしょうけれど子どもたちを見ているとこっちも自然に笑顔になるしああこれはいいものだなっていうふうに感じますですねスタジオには公文堂の9代目吉村和弘社長にお越しいただきましたよろしくお願いします
06:34先代の青の父様やっぱり筆離れというのはすごい危機感を持ったというふうにおっしゃってましたけれどもやっぱりどうですかご自身でもその実感はある?
06:44やはりあのスマホやですねあのパソコンがまあ普及してきた中あのやはり手書きで書くといったことが少なくなってきましたからねで実際にあのまあ約30年間振り返ってみるとやはり筆事業者っていうのももう4分の1ほどに減ってきましたので実際もうそれぐらいになっていると。
07:03そして今日スタジオには先ほどVTRにもご紹介させていただいたカンパニーの赤ちゃん筆をご用意しましたこれですか赤ちゃん筆赤ちゃん筆っていうオーラじゃないですよこれ何か殿様の短剣ぐらい入ってるんじゃないかなっていう健常品のね健常品でこれまさにすごいじゃあちょっと開けてみますねはいどうぞはあすごい立派な筆だまあもちろん中もすごく立派ではありますけどこれはじゃあどんな?
07:33どなたかのそうです体毛で体毛で作っておりますうわーこれはもう最高級仕様ということですか最高級仕様ですはいピンから切りまであるわけですよねなるほどなるほどすごいこの一番最初に赤ちゃん筆っていうのを作ってほしいという依頼があったってことですかそうですね先代の友人からご依頼をいただきましてそれじゃあ作ってみるかと
08:03その喜びをですねやはり今後ビジネス展開としていけるんじゃないかなということで取り組んだのも大きなきっかけの一つだったと思います
08:12じゃあでもその筆を商品化していくっていうねそれが本当にいくつも課題があるって言われるとそうかな技術があるからすぐできるんじゃないかって我々しようとは思ってしまいますが一体どういうことがあったのか見ていただきましょうこちらです
08:25赤ちゃん筆商品化への課題とは一体赤ちゃん筆の商品化への道のりには2つの大きな壁がありました
08:41何だろう
08:421つは赤ちゃんの髪に多いクセ毛
08:46そのままでは筆に加工するのが難しいのです
08:50しかしここで生きたのが職人たちの熟練の技
08:55一度お似た髪にお身柄の灰をくりかけ加熱しながらゆっくりと抑えていく
09:02丁寧な手仕事でクセを伸ばしていったのです
09:082つ目の課題
09:10それはどうやってこの商品を知ってもらうか
09:13どれだけいいものでも知られなければ届きません
09:18そこで三松さんが目をつけたのは意外な場所でした
09:22それは親戚が営むクリーニングチェーン
09:27地域の母親たちが集まるその場所に赤ちゃん筆のポスターを掲示してもらったのです
09:33クリーニング店ではお客さんが家族の衣服を店に預けて受け取るという
09:422度の来店があるため店頭に掲示された情報は自然と目に止まりやすいのです
09:48必ず2度来るのね
09:50一見筆とは無縁でも赤ちゃんのいる家庭と深くつながるこの場所が
09:57思わぬ形で販の拡大の突破口となっていきました
10:01掲載していただいて半年待たずして
10:06もう数十件の注文をいただいたので
10:08びっくりしましたね
10:10赤ちゃん筆には大きなニーズがある
10:15そう確信した三松さんが次に目をつけたのは
10:19利用室でした
10:21紙を切ってその場で注文できる利用室は
10:26まさに最適な窓口
10:28しかしそう簡単にはいきません
10:31赤ちゃん筆の取り扱い経験がない利用室がほとんどで
10:36協力を得るにはまたしても壁が立ちはだかったのです
10:40はじめはITしていただけなかったんですよ
10:44利用店の組み合いにしても
10:46そういう商品説明に行っても気持ち悪いとかイメージ的にですね
10:52へえ。
10:53しかし、カンパニーには確信がありましたこの赤ちゃん筆では必ずお客さんの喜びにつながるその思いを胸に三松さん自らが動きました広島県内の利用組合を一軒一軒回って粘り強く説得を続けていったのです
11:13やがて広島県内で手応えを感じると次は全国へ
11:1810年以上の歳月をかけて協力してくれる利用室の輪を少しずつ広げていきました
11:25作って売れるだろうかじゃないし絶対的にこれはいいんだということが証明されてるから自信持って説明できるわけですよ感動ベースに進めることができるわけですからもういけいけですよそれがエネルギーになりますね
11:43今では全国4万点以上の利用室が取り扱い窓口となりこれまでに手がけてきた赤ちゃん筆はなんと100万本以上そして現在カンパニーが作る筆はほぼ全て赤ちゃん筆にその一本一本が伝統的技法で職人の手によって丁寧に仕上げられているのです現在赤ちゃん筆はその形もスタイルも相応していますね。
12:13手のひらサイズのコンパクトなタイプや写真と一緒に飾れる額縁仕様のものまね実はこれ赤ちゃんのくせ毛をそのまま生かして仕立てた筆なのです
13:33一緒に一度しか作れないから後から作りたいと思っても戻れないのがねそうなんですよねだから余計これを知ったら作っておいた方がいいなというふうに思いますがあともう一つびっくりしたのはあのまあもちろんねあのちっちゃい子くせ毛の子もたくさんいらっしゃるんでそのくせ毛を伸ばす方法がちゃんとあるんだっていう面白いですねこれはですねやはりその書く書道の筆というのを
14:03毛を伸ばす方法としてあったものを赤ちゃんの赤ちゃんの筆に利用したと。
14:09現在申し込みは大体どれぐらいの数があるんですか?
14:13実際にですね申し込みに関しては出生数で言えば分かりやすいと思うんですが約出生数に対しての約4%ほどがご注文いただいている本数で言うとどのぐらいなんですか?
14:25本数で言えば4万本ほどですね3万本から4万本ですね申し込んだから出来上がるまでっていうのはどのぐらいなんですか?
14:37大体約平均で2ヶ月ほどお時間いただいております。
14:40うーんあのちょっと気になるのはおでなんの方なんですが。
14:43大きくツーラインナップございまして切り箱タイプと飾るタイプがございます。
14:49切り箱タイプですと1万2千円ほどからご用意しておりまして飾るタイプですと2万円からご用意しております。
14:56あの先ほどあれがまあ超高級品だと思うんですけどあれでどのぐらいですか?
15:02あれは40万円。
15:04はいその筆を飛び越えて今度は筆じゃない髪の毛を使ったあれという一体どうなるのか見て頂きましょうこちらです筆ではなくまさかのあれを作る?
15:232010年。
15:29カンパニーは誰も予想しなかった新たな挑戦に踏み出しました。
15:33それはなんとウィッグ。
15:36はぁー。
15:37きっかけは赤ちゃん筆で知り合った全国の利用室からの相談です。
15:42そっかそっか。
15:44当時のウィッグは価格が高く一般の人が気軽に手に取れるものではありませんでした。
15:51もっと使いやすくもっと身近な存在にできないか。
15:55そんな現場の声がカンパニーへ届いたのです。
15:59はっきり言って筆やがるですねウィッグやりとは何の知識もないノウハウもないさてこれもどうするかということですよところが当時の社員たちは全員に反対全く経験のない分野無理だと思うのが当然ですしかし三松さんはウィッグへの挑戦を決めましたそれはカンパニーの理念とも言うべき思い
16:28一言で言えばやっぱり喜びがいただいた喜びを感じていただいたというときが基本でしょうね。
16:35ウィッグも赤ちゃん筆と同じく一人一人のお客さんに喜びを提供するものその喜びのために動こうと考えたのですしかし同じ髪の毛を扱うとはいえウィッグは全くの未知の世界。
16:54カンパニーにとってそれは新たなものづくりへの挑戦でしたまずは専門の技術者を招き入れ頭の形を正確に再現する型取りから学び直すまさにゼロからのスタートだったのです
17:10お客様のあの頭の形を取るためにプロテープなんですけどもそれでえっと
17:17アールに合わせてのその綺麗に型を取るための作業になります。原始的ですけどこれが一番
17:25簡単でコスト的にもいいのかなということでウィッグ作りで要となる型取りをカンパニーの職人でも扱えるようになればコストを抑えられるそれまで専門家の力を借りながら熱を使う型取りなどあらゆる手法を模索しましたそしてたどり着いたのは低コストで精度も高い現在の技術
17:54人毛100%の自然な仕上がりを保ちながらも価格は抑えましたフルオーダーでは20万円から部分用のプチウィッグは1万5400円100万円近くするウィッグもある中低価格を実現したのです
18:14高発に参入というところもございましたのでそこで価格差というところとあと尋問100%という特徴をつけて価格メリットも出したというところでまずは知っていただくというところが重要だと思ってですね
18:33はいそこで差をつけました手の届く価格が女性たちの心をつかみましたウィッグは気軽に楽しめるおしゃれ増えましたもんね実際にカンパニーのウィッグを取り扱うエアサロンに話を伺うと
19:03お金もかかるということでウィッグだと自然に隠せるということで髪の毛を増やすというよりも隠すものとして使うことがいい気がしますなるほど実は従業員の岩本さんもカンパニーのウィッグの愛用者
19:19ウィッグをおしゃれのアイテムとして前向きに楽しめるそれは手に届く価格だからこそちょっと一番最初に手に取ってつけるかつけないか分からないウィッグとして手に持つのはいいなって言われます
19:48ウィッグという未知の分野でカンパニーは確かな手応えをつかみました年間80代だった販売数は今や2000代を突破売り上げのおよそ2割を占める事業に成長したのですそして今新たな挑戦が始まっています9代目和弘社長のもとで取り組むのはペットの毛で作るペット筆あなるほど
20:16毛並みや色合いまで丁寧に再現しまるでなでているかのような温もりを届けます大切な存在を形に残したその思いに寄り添うもう一つの記憶の筆が誕生したのです
20:35どうしても人間と違ってですねやっぱり寿命も短いですからやはり愛情を注いでいっても自分より先になくなってしまうとこういった思い出を形に残すことでやっぱりその子はこれからもずっと残り続けると
21:05受け継がれてきた技はこれからも人々の笑顔を生み出していくことでしょう筆っていう入り口から入ったもんですから引き用具っていう何かそういうことから頭がね離れなかったけど毛の方にどんどんいくんですね。
21:27考えてみたら確かにその毛の扱いにものすごくプロフェッショナルな方々が集まってるわけだからそりゃそうかそういうお願い事も来るんだろうなとは思いましたがここに今ありますよねウィッグこうぶん堂さんのウィッグは全部100%人毛ってことですかいやあの100%がメインでやってはいるんですけどもやはりフルオーダーとかあと物によってはミックスっていうのもございますなるほどなるほどじゃあ手軽に何となく使うと
21:57尋問100%の方があの毛になじむと思います次元にそりゃそうだけど
22:04で実はですねはい私も今スケております嘘でしょこれですねえっ すごい全くわなかったふーん全くわかんないもんだ
22:21A
22:23It's a
22:25It's a
22:31It's a
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22:50あとペット筆の方なんですけれどもやっぱりそっちは大事なワンちゃんとか猫ちゃんとのお別れを機に作られる方が多いんですかはい実際にそういった方もおられるんですけどもやはり出会った時の記念とかあとはトリミングの時の毛をカットしてやはりそれを今残しておきたいという方の声で作られる方も多いです
23:13うわー
23:15触れるのいいのかもな
23:17仕事の時とかに持ち歩いたら
23:21だからこれじゃないですかこういう
23:23このキーホルダー方式みたいなこれは飾るためにこうなってますけどこれ別に持ち歩いたってもいいんでしょうね
23:29はい取り外せますので
23:31でカバンに着けてなんか仕事中にクソッと思った時に
23:39あいっかいろいろあるもんなっていう癒やされるってこれで八島さん最後にきょうの学びをお願いします今回は笑顔が水元
23:53Thank you so much.

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