00:00ロシアによるウクライナ侵攻から4年半を迎えます
00:04ドローンが大きく戦況を変える中
00:07日本企業にも軍事ドローンに参入する動きが相次い
00:11でいます
00:11一方で戦場でドローンは新たな傷も生み出しています
00:16その実態を取材しました
00:25群馬県桐生市にあるウクライナ料理店
00:37鮮やかな赤いビーツに肉と野菜が煮込まれた郷土料
00:42理ボルシチ
00:43この店はウクライナから避難してきたナタリアさんが
00:48おととしオープンした
00:51母国で40年シェフを続けてきたが
00:54ロシアによる侵攻が始まって間もなく
00:58日本に暮らす長女を頼って避難してきた
01:05私は日本が大好き
01:07人が良くてとても友好的だからです
01:17仕事の合間
01:19故郷の親族の安否を確かめる日々が続いている
01:25電話の先はウクライナ西部
01:28テルノーピリに暮らすメイのラディアナさん
01:32ほんの数時間前までサイレンが鳴っていたという
01:37サイレンが鳴った時は寝てたのですか
01:41サイレンで起こされて
01:43ミサイルの音が聞こえてきました
01:47すぐにテレグラムで
01:49ミサイルがどこへ向かっているのか確認しました
02:00電話の直後にも
02:02ラディアナさんの自宅周辺ではサイレンが鳴り響
02:07いた
02:09前の日から眠れない夜を過ごした
02:15去年11月
02:16テルノーピリでは
02:18ロシア軍による攻撃を受け
02:2126人が死亡した
02:24破壊された住宅に住むナタリアさんの友人も巻き
02:28込まれ
02:28命を落とした
02:31攻撃の中心となったのは
02:33ロシア軍の470機以上のドローンだった
02:40激しい空爆はいつも夜にあります
02:43明日のことをどうしようか考えられる日なんてありません
02:53これは去年6月
02:54ラディアナさんが撮影した映像だ
02:58自宅上空を
03:00ドローンと見られる多数の物体が飛び交い
03:04そして
03:08戦争が始まって4年半が経ってますけど
03:11今の状況というのはどうなんでしょうか
03:17今ドローンがすごく増えています
03:20大規模な攻撃の時は無数に飛んできます
03:27すごい音とともに落ちてきて爆発するのです
03:34ドローンにより大きく変わった戦闘の形
03:39日本でも軍事ドローンに参入しようとする動きが
03:43相次いでいる
03:50ロシアによるウクライナ侵攻から4年半
03:55今ロシアウクライナの間で
03:57ドローンによる攻撃が激化している
04:046月
04:05大統領府があるモスクワのクレムニンからわずか
04:0916キロ
04:11ロシア最大級の声優女がドローンの攻撃対象に
04:17施設の上部が吹き飛び
04:20立ち上る黒煙は雲の高さまで達した
04:33あっちからもこっちからも飛んできている
04:41ロシアのアマゾンといわれる
04:43ネット通販大手ワイルドベリーズの倉庫を破壊
04:48したのは
04:49ウクライナのドローンだ
04:53今月15日夜から16日の朝にも
04:58ワイルドベリーズの倉庫が
05:00ウクライナのドローン攻撃を受けた
05:05600機のドローンが飛来したといい
05:08ロシア国営のタス通信は
05:10過去2年間で最大規模だったと報じた
05:17ウクライナが標的にした
05:19ワイルドベリーズの倉庫は7カ所
05:22ロシアとウクライナ国境から
05:25およそ1800キロ離れた倉庫もあった
05:31これは東京から
05:33沖縄・宮古島までの距離とほぼ同じだ
05:39民間企業の倉庫を攻撃した理由について
05:43ゼレンスキー大統領は
06:00ウクライナはドローンの生産能力を強化している
06:06ロシアの侵攻が始まった当初
06:09年1200機程度だったが
06:12今年は700万機で
06:14実に5800倍になる
06:19一方ロシアも大規模な攻撃を繰り返している
06:24今月5日にはドローンや弾道ミサイルを使って
06:28首都・キューグなどの民間企業の倉庫や商業
06:33施設を攻撃
06:3517人が死亡
06:3744人が負傷したという
06:42さらに21日には
06:44ゼレンスキー大統領の出身地でもある中部の町
06:48クリビー・リフにあるショッピングモールが
06:52ドローンの攻撃にあった
06:55これまでに15人が死亡
06:57子供を含む130人が負傷したという
07:04ロシアによる空からの攻撃のうち
07:07ドローンが占める割合は
07:092022年およそ4割だったが
07:13現在はおよそ9割になっているという
07:19まさにドローンが戦場の主力になっているのだ
07:30新しい戦い方が広がる中
07:33日本も防衛戦略の見直しを迫られている
07:39今月公表された防衛白書
07:44ロシア・中国・北朝鮮などを念頭に
07:48大量のドローンを使って国を守る
07:52シールド構想を打ち出した
07:56空中や水上・水中でドローンを使い
08:00敵の艦艇や無人機を迎え撃つという
08:05政府は今年度シールド構想に
08:09およそ1000億円の予算を計上
08:13異例の速さで来年度中には
08:16数千機規模の無人機を
08:19日本の沿岸に配備する計画だ
08:23新しい守り方という観点からも
08:26国産ドローンをいかに持てるかということは重要であって
08:30その国産ドローンを大量に運用していく
08:37政府が導入を推し進める
08:39軍事ドローンの分野には
08:42今国内企業の参入が相次いでいる
08:49防衛装備庁の迎撃ドローン計画には
08:5338社の応募があり
08:554社が実証試験に進んだ
09:05そのうちの1社が報道特集の取材に応じた
09:10都内にあるスタートアップ企業
09:13エアモビリティ
09:17空飛ぶ車や産業用ドローンの
09:20輸入販売などを手掛けてきたが
09:24今回初めて防衛分野に参入した
09:29我々のところには防衛省の帯も一人もいませんし
09:32過去に防衛省との取引もないですし
09:34こんなスタートアップとかベンチャーが行っても
09:36しょうがないだろうという思いでいましたので
09:38あんまり本気にしてなかったんですが
09:41今年の1月ぐらいから防衛省からも
09:43迎撃ドローンが作れるようなところは
09:45どんどん提案してくれないかと
09:49エアモビリティが提携する
09:52海外ドローンメーカーの一つ
09:54ポルトガルのビヨンドビジョン社
09:58軍事ドローンはすでにポルトガル軍に採用されて
10:02いて
10:03NATO経由でウクライナの戦場にも
10:06投入されているという
10:12今回実習試験に使われたのは
10:14ビヨンドビジョン社が新たに開発した
10:18AI搭載の迎撃ドローンだ
10:23この辺にカメラがついていて
10:25カメラ認識をしてロックオンしたら
10:28あとはちょっとダーッと追っかけていくわけです
10:30バッとドローンが来た時に
10:31お前はここに行け
10:32お前はここに行けって指示は
10:34人が知らさなきゃダメなんです
10:36行ったら先は自由にやるんですけど
10:41こうした軍事ドローンは
10:43驚くほどのスピードで進化しているという
10:49一番有名なのがシャヘド136という
10:51イランが開発してロシアとかに密室して
10:54ウクライナにどんどんどんどん打ち込んでいるやつ
10:56です
10:57あれがついこの間までは速度200キロだったわけです
11:01この8月になったら今回
11:03速度500キロの攻撃ドローンが出てきているわけです
11:06よ
11:07アメリカだウクライナだイランだ
11:09イスラエルが本気で開発していますから
11:11ヨーロッパもNATO経由でやっていますので
11:14日本がかなり置いていかれちゃっているという状況ですね
11:18今回はこの迎撃用ドローンということですけれども
11:22攻撃用ドローンというのは
11:24授業としてやられるおつもりは
11:27そこはやっぱり慎重な判断をしたいなと思っていますし
11:30攻められてきたのを守らなきゃならないというのは
11:33やっぱり社会的に意義があるかなと思っているんですね
11:37撃たれてきちゃったらやっぱり迎撃しない限りは
11:40どこかの被害を受けるわけですから
11:44日本にも押し寄せる軍事ドローン開発の波
11:51今週あの楽天グループが動きを見せた
11:59ドイツのヘルシング社と提携して
12:02自衛隊への軍事ドローン導入を目指し
12:06国内での量産化も検討しているという
12:12ドローンは社会の防衛に寄与する
12:16今後も防衛産業のイノベーション促進に貢献して
12:21まいりたい
12:24これに対して通販生活を運営するカタログハウスは
12:30憲法9条に託した視線の誓いを守る
12:34という企業理念に相入れないとして
12:37楽天市場への出店中止を発表している
12:45安全保障が専門の拓殖大学の佐藤平吾教授は
12:51防衛産業への民間企業の関わりについて
12:55日本は今広に立たされていると指摘する
13:01民間企業が平均生産に関与することについては
13:06これまでの日本国憲法の平和主義の考え方の下で
13:10抵抗感を持つのはすごく理解できるんですけれども
13:13これまでの伝統的な防衛産業だけでいいのか
13:16それとも情報抵抗を含めた
13:20広範な民間企業に依存していく形に転換していくのか
13:24そこが今大きな分かれ道として
13:27示されているんだろうとは思います
13:30軍事ドローンのどんどん日々進化していく中で
13:35今後の問題点どう考えるでしょうか
13:39兵器システムにおける倫理的な側面というのは
13:43常に兵器システム開発の中核にあることは間違い
13:47ないと思います
13:48作戦の仕方 運用の仕方によって
13:51倫理的にもないし倫理的にもならないということになったときに
13:55どこまでが許容できる倫理的な基準なのかということに
13:59これについては我々としては十分に考えておくべきなんだ
14:02ろうなとは思います
14:05ドローンという新たな兵器の登場は
14:08人々の体や心を新たな脅威にさらしている
14:15訪ねたのはウクライナの国立リハビリテーションセ
14:20ンター
14:22現在戦闘で心身に傷を負った兵士や民間人300人以上
14:29が入院通院している
14:34この施設に通う兵士のミコラさん
14:38神経を損傷した左足の治療と
14:41PTSD 心的外傷後ストレス障害のリハビリを続
14:47けている
14:52激戦地の南部 ザポリージャ州で前線に配置された
14:57が
14:572年前の3月 ドローン攻撃を受けて負傷した
15:08私が走って移動していた時
15:10敵のドローンが追いかけてきて
15:12左足から70センチほどのところで爆発したのです
15:19左足に重傷を負い捕虜となったミコラさん
15:24治療は一切受けられなかった
15:30去年6月 捕虜交換で解放された後に
15:35医師からPTSDと診断された
15:41原因の一つにドローンの影響があると話す
15:48ウクライナに戻ってから半年ほどは緊張が消えず
15:54様々な音に反応しては周りを確認していました
16:02攻撃的になります
16:05腹が立って
16:07どこだ なぜドローンが飛んでいるんだ
16:10誰が許可したんだと反応してしまうんです
16:15こうした精神疾患について
16:17薬物療法で治療できるのは2割程度
16:22残りの8割は心理療法や
16:25最新の神経科学的治療が必要になるという
16:32このセンターでドローン攻撃などの要因で
16:35PTSDとなった患者たちに行われる
16:39リハビリの一つがニューロフィードバック療法
16:47脳波をリアルタイムで測定しながら
16:51脳の働きを整えるトレーニングだ
16:56これは治療開始前の男性の脳の活動状態のマップ
17:04緑は正常で健康的な状態
17:07黄色や赤は脳活動が過剰になっていることを示す
17:15トレーニングでは黄色や赤を減らし
17:20緑の部分を増やしていくことを目指す
17:25画面に意識を集中させ
17:28黒い枠の外側に
17:30緑の円を安定的に出すことが望ましいが
17:36この男性の場合
17:37黄色の円が現れることが多い
17:41集中力が途切れた状態になるのだ
17:56爆風の衝撃などで
17:58ダメージを受けた脳の神経回路を構築し直し
18:03不安やストレスの軽減につながると期待されている
18:10ドローン攻撃の矛先は
18:13民間人にも向けられている
18:23ドローン攻撃による
18:25民間人への被害も拡大している
18:31今月ウクライナ国家警察が公開したのは
18:36ドローンが野菜売りの男性を追い回した末に
18:40爆発する瞬間の映像
18:48持っていた2つのニンニクをドローンに見せました
18:53ここには野菜しかないと知らせたのに
18:56追いかけてきたんです
19:00男性は脳震盪を起こし
19:03足や背中も負傷した
19:09ウクライナの発表によると
19:11侵攻開始以来
19:13ロシアによるドローン攻撃で
19:16民間人967人が死亡
19:20およそ7000人が負傷している
19:27ロシアの侵攻開始から4年半が経ち
19:31いまだに出口の見えない戦争
19:35国立リハビリテーションセンターで
19:38治療に携わる医師は
19:40先月から軍人や民間人の
19:44自殺未遂が増え始め
19:46人々の心の傷が悪化していると指摘する
19:53過去の戦争では
19:55海戦から5年6年と経つにつれ
19:59自殺未遂や
20:00死にたい思いを抱える
20:02軍人や民間人が
20:04著しく増えることが分かっています
20:09継続的な緊張と
20:12アドレナリンなどの過剰分泌による疲労が
20:16心身のエネルギーを枯渇させてしまうのでしょう
20:21私たちにとって
20:23これは新たに大きな課題になりつつあります
20:34戦火を逃れ
20:35ウクライナから避難してきたナタリアさん
20:413年前
20:41一度ふるさとへ戻ったことがあった
20:45しかしそこで待っていたのは
20:49あのサイレンの音本当に恐ろしいです
20:53あちこちで鳴っておかしくなりそうでした
20:59明かりを消して
21:00光が漏れないようにしなければならないんです
21:04本当に大変です
21:08うんざりして
21:09とにかく早く
21:11明日にでも日本に戻りたいと思っていました
21:16自宅から5分ほどのところにあった町の墓地には
21:22戦場で命を落とした多くの兵士たちが眠っている
21:29若い人たちが死んでいっています
21:32ただ単に殺されてしまうのです
21:35戦争が早く終わり
21:37ウクライナに安らぎが戻ってほしいです
21:41みんな自分の故郷に帰りたいんです
21:44ご視聴ありがとうございました
21:46ご視聴ありがとうございました
21:47ご視聴ありがとうございました