- 6 weeks ago
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00:00How are you?
00:05How are you?
00:07I'm sorry.
00:14I'm Niki Tashori.
00:17I'm Niki Tashori.
00:19I'm Niki Tashori.
00:28I'm Niki Tashori.
00:29You're in the hospital.
00:32What if you're in the hospital?
00:34What is it?
00:36No, I'm not sure.
00:37I'm not sure if you're in hospital.
00:40I'm not sure if you're in hospital.
00:43I'm not sure if you're in hospital.
00:45I'm not sure if you're in hospital.
00:47I'm not sure if you're in hospital.
00:52What is it?
00:53I'm Niki Tashori.
00:55I'm Niki Tashori.
01:15Okay.
01:16Why?
01:17Why is it here?
01:19Why is it here?
01:20Why is it here?
01:22Why is it here?
01:23This is not the case.
01:24Why is it here?
01:26I'm Niki Tashori.
01:29It's not the case here.
01:30It's not the case here.
01:31It doesn't happen.
01:32It doesn't mean to me.
01:34I'll be in hospital.
01:36次第です。
01:37で、私は何をお話しすれば。
01:40ここ数日、杉下警部は、ある殺人事件の捜査に関与していると聞いていますが。
01:46関与と言いますか、事件の一報が届いたとき、偶然…
01:52いや、DVDで延長祭りが見れるとは思ってもいませんでした。
01:56貴重なものありがとうございました。たまたま見つけたものですから。
02:00落語ですか。
02:01よかったら君もどうですか。
02:03いやいや、僕は遠慮しておきます。
02:04そうですか。
02:05あ、ちょっと失礼。
02:09はい、もしもし。ロネザワですが。
02:12え?
02:13場所は?
02:15分かりました。すぐに臨場します。
02:19どうかしましたか。
02:20西新宿のマンションで不審死体が発見されたんですが。
02:23それがあの、金谷秋光らしいということで。
02:26金谷って、アルタエル証券の社長の?
02:29これから現状に向かいますので、失礼します。
02:32行ってらっしゃい。
02:33それが事実だとするなら、
02:36監視機械の臨場要請の情報を、
02:39あなたが杉下警部に漏らしたことになりかねません。
02:42いや、しかしそう言われましても、あの、
02:44今回の事件はたまたま杉下警部のお目がなにかなったというか、
02:48あの、引っかかったとでも言えばいいのか。
02:50事件に興味を持ったという意味でしょうか。
02:52何しろ、死体で発見されたのが、金谷秋光でして、
02:59携帯電話を使った株取引で、ネット証券会の長寿となったものの、
03:04最近一部の週刊誌が脱税疑惑を報じている。
03:07要するに、被害者が渦中の人物だったということでしょうか。
03:11はい。なおかつ。
03:14被害者は、会社も自宅も六本木のはずですよね。
03:29被害者は、会社も自宅も六本木のはずですよね。
03:33ええ。にもかかわらず、このような離れた場所に部屋を借りていた。
03:38いささか気になりますね。
03:41死因、わかりました。
03:48典型的な中毒死です。
03:50あの容器とカップのコーヒーから、生産化合物が禁止されました。
03:55それから、パソコンにあのような文書が保存されています。
04:00自らの死をもって償うしかないと判断しました。
04:04どう見ても異性ですね。
04:06見たところ、争った痕跡もないしな。
04:09自殺の可能性が高いか。
04:12何か。
04:27じゃあこちらへ。
04:29ああ。第一発見者の佐橋さんですね。
04:33発見された時の状況をお願いします。
04:36奥様から。
04:38社長が朝になっても戻られず、連絡も取れないと、会社に電話がありまして。
04:45ひょっとしてこちらかと思い、来てみたら、こんなことに。
04:49その時、鍵はかかってたんですよね。
04:52どうやって中に。
04:53社長から、合鍵をお預かりしてたものですから。
04:57つまり、金谷さんの奥様は、この部屋の存在をご存じなかった。
05:02そう解釈してよろしいでしょうか。
05:04はい。
05:05この部屋の存在は、社内でも一部の人間しか知らない、隠れ家のような、そんな場所ですから。
05:12隠れ家ってことは、ひょっとして。
05:14浮気のために使ってたとか。
05:17マスコミには、ご内密にお願いします。
05:22社長だけでなく、我が社のイメージに関わる問題ですので。
05:25そこまで明らかに捜査に加わっているとは思ってもいませんでした。
05:30お話の通りなら、杉下警部の行動は、職務執行法違反の可能性があります。
05:37しかし、あの、これだけは言わせてください。
05:40杉下警部が、些細な引っ掛かれに気づいたからこそ、自殺ではなく、他殺の可能性も浮上してきたわけでありまして、あの…
05:49何か、ご不審な点でも。
05:52指紋の採取は、もう済んでいますね。
05:54いい。
05:57文書が保存されたのは、今朝方3時52分。
06:01死亡推定時刻は、3時半から4時半の間です。
06:05遺書を書いた時刻と一致しますね。
06:07僕には、中途半端な時刻に思えてなりません。
06:09ニューヨーク市場ですね。
06:11これから死のうという人間が、株価のチェックなどをしたりするでしょうか。
06:16なるほど。
06:18それから、もう一つ。
06:21このコーヒーメーカーは、一杯から入れることができますが、ポットにはまだ5杯分は残っています。
06:30毒を飲むためなら、一杯分だけ入れればいい。
06:32市場が閉まるのは、日本時間では朝6時。
06:35仮に、このコーヒーが、金谷社長が最後まで取引を見るために起きていようと入れたものだとしたら。
06:42被害者には死ぬつもりはなかった。
06:44僕ならまず、残された遺書を疑ってかかります。
06:49米澤さん、キーボードの指紋を詳しく分析していただけますか。
06:53そして、あなたはその言葉に従った。
06:56はい。
06:57キーボードをセンサーした結果、
06:59磯に使われた文字のキーの中で、
07:02被害者の指紋がかすれていたり、
07:04指紋自体が検出されなかったキーがいくつも見つかりました。
07:08捜査上、それはどういう意味を持つのでしょう。
07:11つまり、亡くなった金谷さん以外の第三者が、
07:14手袋をした手でキーを打った可能性が高いということでしょうか。
07:18なるほど。
07:19自殺だと思われた金谷氏の死に、多殺の疑いが出てきたわけですね。
07:24それも、杉下警部は現状にいたからこそ、
07:28速やかに初動捜査を行うことができたわけです。
07:31確かに、犯罪の可能性が見逃されなかった点は評価できますが、
07:36警察組織の捜査は結果論ではなく、
07:39全てのプロセスが法に則って行われなくてはなりません。
07:44今回の捜査でも、関係者の聴取に杉下警部が介入してきたそうですが、
07:49そのあたりのことをお聞かせください。
07:52多殺の疑いが出たので、まずは被害者が代表取締役を務めるアルタイル証券に向かいました。
08:01また先回りしてるし。
08:04じゃあ、特にそういう話を聞いてください。
08:06はい。
08:07あっ。
08:08警視庁の方です。
08:09はい。
08:10佐橋専務いらっしゃいますよね。
08:11そっそ、お待ちくださいませ。
08:13特命係はお引き取りください。
08:16そろそろお見合いになる頃だろうと思ってました。
08:19それでも、杉下警部はその場を去ろうとしなかった?
08:23ええ。いつものことですけど。
08:26捜査権のない人間が捜査員の退去勧告に従わなかったとすれば、十分な職務執行法違反にあたります。
08:35だったら、なんとかしてください。
08:37その後、どうなったかを続けていただけますか。
08:41お待たせしました。 こちらへどうぞ。
08:44では、失礼。
08:45どうも。
08:48つまり、杉下警部と寛部警部補は、あなた方と同じ捜査一課の捜査員を装い、オフィス内に侵入したということですね。
08:57装ったかどうかは知りませんが、勝手についてきただけです。
09:02厳密に言えば、不法侵入を問われかねません。
09:07佐橋専務からはどのような調子を。
09:11ということは、社内には金谷社長のことを恨んでいるような人間はいないってことですか。
09:18私が知る限り、そのようなことは。
09:21おや。
09:24金谷社長は、クレー射撃がご趣味なんですね。
09:29こっちは大会のトロフィーみたいですよ。
09:32準優勝ですか。 かなりの腕前のようですね。
09:35申し訳ありませんか。お手を振れないように。
09:38これは失敬。
09:40話の腰を折らないでいただけますか、警部殿。
09:45一つだけ。
09:47一部の報道では、こちらの会社と金谷社長ご自身にも脱税の疑惑とありましたが、それは事実なのでしょうか。
09:55私からは、お答えで聞かねます。
09:59そもそも、社長が亡くなった件と一連の報道とは無関係だと思いますが。
10:05それは、事情聴取を妨害したということでしょうか。
10:09それは、多少はやりにくかったですけど。
10:12こっちだってプロですから。
10:16聞くべきことは、ちゃんと聞き出しましたし。
10:19聞くべきこととは。
10:21顧客の中に損失を返せってしつこく言ってくるクレーマーが何人かいて、中には脅迫めいた電話をかける奴もいたそうです。
10:33被害者の金谷あきみつの携帯電話の通話記録です。
10:39うん。
10:41会社関係者と自宅ばっかだな。
10:43見ろ。事件の夜の午前3時35分に着信があるぞ。
10:47森浩次郎?会社の人間でいましたっけ?
10:51既に確認済みです。テイト新聞の記者でした。
10:54どんやかよ。何だったらこんな時間に。
10:57とにかく当たってみよう。
10:59はい。
11:00あっ。
11:02お前、この通話記録、匿名係に渡したりしてねえだろうな。
11:06まさか、渡したりはしていません。
11:09が。
11:10が?
11:11杉下警部のことですから、一目見ただけで内容をすべて覚えてしまってる可能性はあるかと。
11:16やっぱ見せてるんじゃねえかよ。
11:18仮に見て記憶しただけだとしても、捜査資料を無断で持ち出したのと同じことになります。
11:24森井さんですね。
11:26やっぱ来てるし。
11:28警視庁特命係の杉下と申します。
11:31同じく寛兵衛です。
11:33警察の方が何か。
11:35実は今朝方、アルタイル証券の金谷社長が亡くなりました。
11:40え?
11:41金谷さんの携帯電話に昨夜、あなたの携帯電話からの着信記録があったことも確認済みです。
11:47その時の会話の内容を教え願えませんか。
11:50はい。
11:52実は金谷社長にはずっと前から独占取材をお願いしていまして、その件でした。
11:59なるほど。しかし3時35分というのは電話をかけるには遅すぎやしませんか。
12:04はい。
12:05ニューヨーク市場をチェックして起きているから遅い方が助かると。
12:08社長にはそう言われてましたか。
12:09邪魔ですよ。
12:10すいません。
12:11森井さんですね。
12:12はい。
12:13捜査一課です。
12:14酒屋の3時半から4時半、どちらにいらっしゃいました。
12:18自宅にいましたけど。
12:19どなたかとご一緒では?
12:21いえ、離婚してずっと一人ですから。
12:24最後にもう一つだけ。
12:26金谷さんが亡くなった西新宿のマンションの部屋のことはご存知でしたか。
12:31いえ、そんな部屋のことは聞いてませんでした。
12:34やはり捜査を妨害したのは明らかなようですね。
12:38あの、もう終わりにしてよろしいでしょうか。
12:42こんなことしてる時間があったら早く捜査に戻りたいって。
12:46監察官聴取は警察官にとって重要な責務です。
12:50現場の人間にとって大事なのは、星をあげることで警察官同士、ちくり合うことじゃありません。
12:57失礼。
12:59少し意外ですね。
13:01意外。
13:02捜査一課にとって杉下警部は対立する存在であり、決して擁護するべき相手だとは思っていませんでした。
13:10誤解しないでください。
13:12杉下警部の考えることもやることも、ほとんど自分には理解できません。
13:17ですが、事件解決のためなら、利用できるものは何だって利用する。
13:23ただ、それだけですから。
13:25貴重なお時間、ありがとうございました。
13:28失礼します。
13:33何でこれ。
13:38いや、私に杉下右京のこと。
13:45報告によれば角田課長は、素体誤課に隣接する特命係を、暇つぶしを装い常に監視しているとありますが。
13:54あれ、そんなこと言いましたっけ。
13:58素体誤課の捜査中に、杉下警部と遭遇した事象に関して説明をお願いします。
14:04はい。
14:05あれは何と言いますか。
14:11密輸拳銃絡みの垂れ込み情報をもとに、ある不動産会社を張り込んでいった時のことです。
14:19見たとこ、片木のビルだけど、ガセネタじゃねえのか。
14:26いえ、フォーイースト不動産なんて、灰柄の名前つけてますが、実態は、桐生組の三家です。
14:36あれ、匿名の二人じゃねえのか。
14:41当然、杉下警部たちがどうしてそのような行動に出たか、確認はされたのですね。
14:47ええ、もちろん。出てくるとこ、待って。
14:53あ、おや、今日は一体何でしょう。
14:56おい、お前ら何やってんだよ。
14:59フォーイースト不動産の鮮堂信吉社長を訪ねてきたところです。
15:03え、鮮堂にあったんですか。
15:05お見受けしたところ、内定捜査のようですね。
15:08いいから。ちょっと、こっちこい。
15:18実は、拳銃密輸の疑いがあるって、垂れ込みがありまして。
15:22お前ら、建物なんか入ったんだろ。なんか不審なものとか見なかったか。
15:26いや、別に。第一、僕たち警視庁を名乗りましたけど、すぐに入れてもらいましたし。
15:30あくまで僕があった印象ですが、鮮堂社長は、拳銃などをしのぎとするタイプの人間には見えませんでした。
15:37なんだよ。やっぱりガセネタじゃねえか。
15:40いや、しかし、鮮堂信吉に千葉ってやつがいて。
15:44やばいことも平気でやるモサだって聞いてますし。
15:47内定中ということは、鮮堂信吉とあの会社に関する情報をお持ちですよね。
15:54教えていただけませんか。
15:55教えるも何も。典型的な経済役座だよ。
15:59いや、得意分野は企業強括。だよな。
16:02ちょっと待ってください。
16:03素体誤化と匿名係は、命令系統も業務も当然異なるはずです。
16:08安易な情報のやりとりは機密保持の観点から見て、問題ありと言わざるを得ません。
16:14堅いこと言うな。
16:17何か。
16:18いや、匿名係には、摘発の人手が足りないときなんかに、たまに定価してもらったりしてるもんですから。
16:27正式な応援要請の記録は残っていませんけど。
16:31ですから、それはなんというか、ねえ、お隣さんですから、持ちつもたれつみたいなところね。
16:38捜査協力と慣れ合いは別問題です。
16:43誰が送ってきたかわからないんですか。
16:47杉下警部が横髪破りなのは、何も今に始まったことじゃないでしょう。
16:56それを、いきなり匿名の告発状を送りつけるなんて、妙に気な臭く思えて。
17:04状況が変わったんです。
17:07杉下浮世警部や、匿名係の存在をうとましく思う人間は、長男にかなりの数いると、私は思います。
17:16それって、まさか。
17:20杉下警部補
17:21杉下警部補
17:25神部武補、匿名係、在籍1年11ヶ月。
17:30現在は杉下警部の唯一の部下。
17:33あなたなら、杉下浮世の違法行為に関して、より正確な事実を話すことができると思います。
17:40さあ、ご期待に添えるかどうか。
17:42と言いますと。
17:43自分は杉下警部の部下ではありますが、警部は警察の常識では測れない行動をとる人です。
17:48目を離すとすぐにどっかへ行ってしまって、老いてきぼりを食らったことも一度や二度じゃありません。
17:55なるほど。
17:56では、今回の事件でお二人が臨場した時のことからお伺いします。
18:00はい。
18:01杉下警部が事件はただの自殺ではないと気づいたのは、やはりニンヨーク市場の画面とポットのコーヒーからということですね。
18:10いや、たぶんもう少し前だと思いますけど。
18:15この部屋は社内でも限られた人間しか知らない隠れ家のような場所ですから。
18:21隠れ家ってことはひょっとして浮気のために使ってたとか。
18:28マスコミには、ご内密にお願いします。
18:33僕だったらあの部屋に女性は呼びませんね。
18:37装飾品も一切なし、ベッドはシングルだし、バスルームにはアミニティグッズもなかった。
18:43浮気用に使ってたって話、あれ嘘ですよね。
18:46ええ。問題は、佐橋専務がなぜ金谷社長があの部屋を浮気に使っていたかのように供述したのかです。
18:55だとすると、杉下警部は最初から、佐橋専務が何か隠し事をしていると睨んでいた。
19:02なら、どうして佐橋専務に会ったとき、本人に問い立たさなかったのでしょうか。
19:07たぶん、その理由にも見当がついたからだと思いますよ。
19:11東日本呉衛射撃大会。
19:15先導信吉、ありました。
19:18紀流組系上層会の元若頭で、現在は不動産会社を経営しています。
19:22そもそも、アルタエル証券に脱税の疑惑が上がったのは、
19:26業績が右肩上がりなのに対して、経常利益があまりにも少なかったためです。
19:31仮に、金谷社長が利益の一部を暴力団参加の企業に流していたとしたら。
19:36クリーンなイメージでネット証券会の長寿に上り詰めた金谷には、
19:39致命的なスキャンダルになりかねない。
19:41副審の佐橋専務ならば、あの部屋が先導信吉との密会に使われていたことも知っていたのでしょう。
19:46だからこそ、あの部屋を浮気相手との密会場所だと、ごまかすしかなかった。
19:51だから、先導という男の会社を訪ねたわけですか。
19:55社長の先導と申します。
19:59今日は、どういったご予言で?
20:03金谷さんが、今朝型、死体で発見されました。
20:08金谷、それはどちらの?
20:12アルタエル証券の金谷社長、ご存知ですよね?
20:15ああ、あの金谷さんね。テレビや雑誌で、お顔を拝見したことは何度か。
20:23おや、東日本クレー射撃大会のことは覚えてらっしゃらないのですか?
20:28そうでしたか。あの大会にも金谷さんがね。
20:33あの大会だけでなく、去年1年間に行われた大会のほとんどに、お二人揃って出場してますよね。
20:39何度も優勝を争ってらっしゃるじゃありませんか。
20:43少々冷たくありませんかね。
20:46いや、そう言われましてもね。
20:49あくまでも趣味が同じだというだけで、それ以上のお付き合いをしていたわけじゃありませんから。
20:55鮮堂社長と被害者には特別なつながりがある。
20:59杉下警部はそう確信したようでした。
21:06ありました。鮮堂信吉が企業強括を仕掛けた会社のリストです。
21:12こっちは金谷秋光が大口の顧客向けに出していたメールマガジンを送ってもらいました。
21:17金谷社長自らが毎月推奨株、つまり特定の銘柄の株を選んで売買を進めていたようですね。
21:24オルカ製薬に上信銀行、長石建設。
21:29見事なまでに一致しますね。
21:33まず最初に鮮堂信吉がいくつかの上場企業を狙って企業強括を仕掛ける。
21:40その強括の過程で知り得た情報、例えばTOB、つまり株式公開買い付けや企業合併などの極秘情報を密かに金谷社長に流す。
21:50株価が上がると見込めば当然買いを推奨すると。
21:53確実に当たる推奨株のからくりですね。
21:56でもこれってインサイダー情報に基づく取引ですよね。禁償法違反の疑いもありますよ。
22:01おそらく捜査にかも着手寸前だったと思いますよ。
22:05それが事実だとして、どうして金谷氏は殺されなくてはならなかったんでしょう。
22:09その鍵を握っているのが森井浩次郎という記者です。
22:13森井というと帝都新聞の?
22:16杉下警部は最初にその記者を訪ねたときに、すでにかなり重要なヒントをもらっていたんです。
22:25えっと、ここが森井さんのデスクですね。
22:30勝手に見たらまずいですよ。
22:34すべて金融商品取引法関連の本ばかりですね。
22:39なおかつ、インサイダー取引に関するページに付箋も付いています。
22:43当人の許可なく盗み見をしたわけですか?
22:46いや、念のため僕はやってませんから。
22:49その件は後ほど当人の聴取で確認します。
22:52肝心なのは、杉下さんがその時点で、すでに森井という記者が今回の事件に何らかの関与をしていると見抜いていた点です。
23:00どうしてそう言い切れるんでしょう。
23:02森井が金融商品取引法のことを調べていたのは明白です。
23:07社会部の記者でも経済絡みの事件を追うことは普通にあると思いますけど。
23:11ですからそれを調べるために杉下さんは、これあんまり言いたくないんですけど。
23:18神戸君。
23:22はい。
23:24見合っててください。
23:27ちょっと、ちょっと。
23:30ありました。
23:34え?
23:36金谷秋光の隠れ部屋の住所と殺された日時でした。
23:41やべ、杉下さん。
23:44何してるんです。
23:46いや、その。
23:50はは。
23:53神戸君。
23:54え?
23:55ありました。
23:56ああ。
24:00あ、ありがとうございます。
24:02思い出の品なんです。見つかって助かりました。
24:05あなたたち一体。
24:06おかげで森井さんはかなり怪しくなりました。何しろ。
24:09金谷さんが亡くなった西新宿のマンションの部屋の事はご存知でしたか?
24:14いえ、そんな部屋の事は聞いてませんでした。
24:18知っているはずの隠れ家を知らないふりしたんですから。
24:21つまり、杉下警部は森井という記者の事を最初から容疑者だと考えていたという事ですか?
24:27おそらく。
24:28当然、その情報は捜査一課にも報告されたんですか?
24:32まあ、報告しようにも向こうは聞く耳を持ちませんから。
24:36何しろ株で保存した顧客の方を調べるのに忙しいみたいだし。
24:40匿名係だけが情報を占有しているというわけですか。
24:44意外ですね。
24:46杉下警部は手柄を独り占めするタイプだと思っていませんでした。
24:50いやいや、あの人は手柄になんて興味ないですよ。
24:54だからこそ焦らずじっくり動機の方を探ろうとしているんです。
24:57ということは証拠はすでに見つかったと。
25:00いや、これもあんまり言いたくないんですけど。
25:03森井浩二郎の下も手に入ってますし。
25:07ありがとうございます。
25:09やっぱり違法でしたよね。
25:11当然です。証拠能力はありません。
25:14でも、捜査を進める上では確実な手掛かりになります。
25:18監視金頼んで現場周辺の防犯カメラの映像も取り寄せましたし、
25:22真相はすぐに明らかになると思いますよ。
25:24失礼。
25:35はい。
25:37今、神戸警部補の聴取中です。
25:40本日中には、ええ、戻られてから主席には報告させていただきます。
25:47失礼します。
25:50あれ、大河内さんですか。
25:52ええ、本来なら主席観察官が聴取すべき案件だったのですが、急な出張が入ってしまいまして。
25:59珍しいですよね、大河内さんが出張なんて。
26:02そういえば、主席観察官とは個人的に親しいそうですね。
26:07主席が聴取したほうがよかったでしょうか。
26:10いやいや、かえってお互いやりにくいと思いますよ。
26:15聴取は以上です。
26:17あの、これだけいろいろ喋ったんですから、少しは教えてもらえませんか。
26:24何のことでしょう。
26:26杉下警部がいくつもの事件を非公式ながらも解決していることは紛れもない事実です。
26:33なのに突然の特別監査、これってあまりに作為的すぎませんか。
26:38作為的とはどのような。
26:40何者かが匿名の告発状を送り、杉下武家を観察対象にして、あわよくば懲戒処分にしようと狙っている。
26:48観察官ならその理由を知ってるんじゃありませんか。
26:55あえて一つだけ理由をあげるとしたら、後ろ盾がなくなったから、そう言えるかもしれません。
27:03後ろ盾って、小野田官房長のことですか。
27:06上層部の中には、去年の警視と人質牢状事件で匿名係のしたことを心よく思っていない方々も多く残っています。
27:15まさか、副総監一派が杉下さんや匿名係を本気で潰そうとしているとでも。
27:20誤解のないように、私は監察官としての職務を全うするだけです。
27:26ただ、今回の特別監査の結果次第では、あなたが言うような結果を招く可能性も否定できません。
27:36その場合は、警察庁に戻られることをお勧めします。
27:42神戸警部補のキャリアから見れば、匿名係はあくまでも通過点に過ぎない。
27:49私はそう思っています。
27:51分かりました。では、後ほど。
27:59あのニキタって監察官、かなり手強いですよ。
28:05おや。そうですか。
28:08僕の過去まで調べて、絡め手で攻めてきました。
28:11間違いなく杉下さんを懲戒処分にするつもりです。
28:14それどころか、本気で匿名係を潰そうとしているのかも。
28:18ならば、僕も心してかからなければなりませんね。
28:22お入りください。
28:34杉下警部ですね。
28:44どうぞ。
28:46これまでの聴取の結果、匿名係、杉下警部に対するいくつかの刑法違反、
29:01並びに職務執行法違反の疑いは濃厚であると申し上げればなりません。
29:07捜査対象に対する業務妨害、証拠の不正な入手、命令違反、それらすべてを認めるということですね。
29:22はい。皆さん、余すところなく伝えてくださったようですね。
29:27その場合、処分が決定するまでの自宅禁止、同時に24時間観察の監視下に置かれることになりますが。
29:36致し方ありません。
29:38釈明する気はないということですか。
29:41釈明ではありませんが、事件の続きをお話ししてもよろしいでしょうか。
29:49今回の事件には、何人かの鍵を握る人物がいました。その中で。
29:54僕が最も気になったのが、帝都新聞の森井という記者の方です。
30:00そのようですね。
30:02実は、つい先日も森井さんをお尋ねしたのですが。
30:07事件の夜、あなたは本当は犯行時刻に、金谷社長と会う予定だったのではありませんか。
30:15いきなり何なんですか。
30:20金谷さんのマンション近くの商店街の防犯カメラです。
30:25金谷さんが部屋を借りていたことは知らない、そう言ってましたよね。しかもこれ、犯行時刻なんですけど。
30:31す、すみませんでした。あの時は、とっさに。でも私は本当に部屋には行ってないんです。
30:40おや、どういうことでしょう。
30:42確かに。
30:43あの日の夜は、午前4時に部屋を訪ねる約束でした。
30:47ですが近くまで行って、3時半に電話をしたら、取材はもう一日待ってほしい。
30:52そう言われて、仕方なく引き返しました。
30:55金谷社長は、どうしてあなたにだけ独占取材を許可されたのでしょう。
31:07さあ、それは私には。
31:09ひょっとして、何かあなたにしか分からない情報があったからではありませんか。
31:16率直に言って、お話の限りでは、森井という記者は態度や供述に不審な点は多々あるようですが、
31:23容疑者とするには、まだ不十分だと思います。
31:27ええ、僕も森井さんが犯人だとは思っていません。
31:31え?
31:32金谷社長は、森井さんにとって大事な取材相手です。
31:36殺すとお気がありません。
31:39取材の最中に、何かしらの諍いが起きた可能性も考えられなくはありませんが、
31:45あらかじめ、致死性の毒を用意した計画的な犯行とは、矛盾します。
31:52それが分かっているのなら、どうして森井記者を何度も必要に聴取したのです?
31:57事件の背景に隠された動機を知るためです。
32:01隠された動機?
32:03今回の事件の背景には、心身気鋭のネット証券と暴力団参加の企業の黒い癒着がありました。
32:10おそらく、金谷あきみつと先導信吉は、互いの趣味であるクレー射撃を通じて知り合い、
32:17不正なインサイダー情報の取引を思いついた。
32:22ご視聴ありがとうございました。
32:40ところが、そんな癒着の構造に変化が訪れました。
32:46急成長したネット証券会の長寿を妬む筋からの脱性の噂です。
32:52それが週刊誌の記事となった。
32:54ええ、そんな矢先。
32:57独占取材、冗談じゃない。そっちで断ってくれ。
33:02ですが、向こうは先導の名前を知っているようでして。
33:06なに?
33:12はい、花屋ですか。
33:15帝都新聞のモリーと言います。
33:18フォーイースト不動産の先導社長とのビジネスのことで、
33:22特選取材お願いできませんか。
33:26モリーさんのデスクを見たときに、すぐにピンときました。
33:30モリーさんが熱心に調べていたのは、脱税ではなく、インサイダー取引に関してです。
33:36すなわち、他のマスコミがまだ突き止めていなかった、
33:40金谷あきみつと先導信吉の関係に気づいていたんです。
33:45だとしても、金谷氏はどうしてモリーという記者から、
33:48特選取材を受ける気になったのでしょう。
33:50あくまで僕の推測ですが、
33:53金谷社長は、モリーさんにすべてを告白し、
33:57自主するつもりだったのではないでしょうか。
34:00どうして自主なんか。
34:02捜査にかは、このインサイダー取引での強制捜査に着手寸前でした。
34:09その情報を、モリーさんが金谷社長に教え、
34:13金谷社長は、事件が公になる前に先手を打とうと考えた。
34:19先手?
34:21マスコミを捜査して、自らを守ろうとしたんです。
34:25はい。つまり、金谷さんはあくまでも被害者だったと。
34:30ああ、もちろんだ。
34:32悪いのはすべて、私を脅した仙道社長なんだ。
34:36その件をちゃんと記事にするなら、
34:39独占取材でも何だっておける。
34:42経済ヤクザで、一枚も二枚も上手な仙道は、
34:46金谷社長の裏切りにいち早く気付くや、
34:49次の手を打った。
34:51自殺なら何でもいい。
34:53方法は任せる。
35:03ちょっと、待っててもらえますか。
35:05どうしたんですか、こんなんそこに。
35:17ああ、ちょっとトピック裂いてるんで、
35:20待っててもらえますか。
35:22あははは。
35:24あぁ。
35:26あぁ。
35:27あ。
35:28あぁ。
35:29あぁ。
35:31あぁ。
35:32あぁ。
35:34あぁ。
35:36あぁ。
35:37あぁ。
35:39仙道には、そんな仕事にも最適な部下がいました。
35:43千葉文博、今、捜査一家が逮捕に向かっている。
35:48千葉文博。
35:50今、捜査一課が逮捕に向かっています。
35:53捜査一課には情報をあげていなかったのでは。
35:56おや、寛兵衛君がそんなことを言いましたか。
35:59彼は時々、肝心なことを勘違いするようで、
36:04困ったものです。
36:07あ、今度の事件は、ごくごく簡単な構図でした。
36:12ですが、もう一つの謎の方は、いささか厄介でした。
36:17もう一つの謎?
36:19なぜ、今になって急に、僕に対する観察官聴取が行われたのか。
36:26この聴取は適法であり、何ら問題はないと思いますが。
36:30少し調べさせていただきました。
36:33記者の森井浩二郎さんとは同じ高校。
36:37学年もクラスも一緒でしたね。
36:41ただの偶然です。観察官聴取には関係ありません。
36:45卒業後、連絡を取られたりは?
36:48いえ、新聞社にいることすら知りませんでした。
36:54それ、嘘ですね。
36:57森井が金融商品取引法のことを調べていたのは、明白です。
37:02社会部の記者でも経済絡みの事件を追うことは普通にあると思いますけど。
37:07聴取を受けた米沢さんや伊丹刑事にも聞きました。
37:11誰もが、森井さんが定都新聞の記者であることは説明しましたが、
37:17所属が社会部であるとは一言も口にしていません。
37:22なおかつ、先ほどあなたはこうおっしゃった。
37:26それがわかっているのなら、どうして森井記者を何度も必要に聴取したのです?
37:31必要に聴取した。
37:34それは紛れもなく、聴取を受けた側の人間の感想です。
37:38それこそ、あなたと森井さんが、つい最近まで連絡を取り合っていた証拠じゃありませんか。
37:45ずっと気になっていたんです。
37:50捜査にかが、極秘で内定捜査をしていた、
37:54金谷社長と千道信吉の黒い癒着を。
37:58どうして、一階の記者である森井さんが突き止められたのか。
38:04情報を流したのは、あなたですね。
38:10例の板橋の保険金卒人なんだけど。
38:15容疑者の逮捕が近いって噂。
38:19あれ、本当のとこどうなんだ?
38:22どうって、知ってても言えるわけないのわかるでしょ。
38:30移動が迫ってるんだ。
38:33ここらで、大きなネタを物にしないとまずいんだよ。
38:38そんなこと言われても。
38:40頼むな。
38:43俺に記者を続けさせてくれ。
38:46ねっ。
38:49監察官の立場を利用し、
38:51あなたは求められた情報を手に入れ、
38:54彼に教えた。
39:01もしもし、私。
39:04例の件、近々動きがありそうよ。
39:07捜査にかが、インサイダー取引の容疑で金谷社長と千道信吉の周辺を内定していることを知った森井さんは、その情報をもとに、金谷社長から独占取材の確約を取った。
39:22しかし、取材寸前で金谷社長が殺害されてしまった。
39:28そして、あろうことか、森井さんが容疑者に名を連ねることになってしまった。
39:34俺だ、俺。
39:41また杉下とかいう刑事たちが来て、あれこれ聞かれた。
39:45えっ。
39:48言うわけないだろ。
39:49情報芸能否得は記者の権利だ。
39:51根拠のない推論です。
39:53聞くに耐えません。
39:55おや、こちらの携帯ではないようですね。
40:04あっ、もう一台、ポケットに持ってらっしゃる。
40:13出なくて結構ですよ。
40:16かけてるのは、僕ですから。
40:20どうして?
40:23もう一つ言い忘れていました。
40:26無断で拝見したのは、森井さんの手帳だけではありませんでした。
40:40警視庁内も、まさにインサイダー情報を伝えるのに、
40:44本人名義の携帯電話は危険すぎます。
40:47当然、個人が特定できない携帯を使っていたことは、
40:51容易に推測できました。
40:53許可なく個人情報を盗み見ることは違法です。
40:56証拠能力はありません。
40:58ですが、捜査を進める上では、
41:01確実な手がかりになりました。
41:03僕に対する告発状を書いたのも、
41:06仁木田観察官、あなたですね。
41:15森井さんとご自分の秘密を守るために、
41:18僕を観察官に置き、捜査から遠ざけようとした。
41:21観察官聴取は以上です。
41:24遺跡観察官。
41:28出張というのは、実は嘘だったんです。
41:33君の普段の言動には不審なものが感じられた。
41:37そのため、密かに監視を続けたところ、
41:39君が外部の人間に情報を漏らしている可能性が浮上した。
41:43だが、証拠も確証もない。
41:45そんな矢先、匿名で、
41:48僕への告発状が届いたそうです。
41:51告発状?
41:54こんなもの、まさか大口さん、間に受けたりしませんよね。
41:58この件で、観察官聴取を開始することにした。
42:01えっ?
42:03観察官は、これを利用されるおつもりなんですね。
42:07協力していただけますか。
42:10この観察官聴取自体、最初から私のためだったんですね。
42:28上層部が匿名係をつぶそうとしているなんて、すごいブラフですよね。
42:33思わず信じちゃいそうになりましたよ。
42:35森井さんにもいずれ、あなたが犯した国家公民法違反に関与した容疑で聴取が開始されるでしょう。
42:43彼のしたことは、記者の取材行為の範囲内です。
42:47なおかつ、私が漏らしたという確証はありません。
42:50肝心なことをお忘れです。
42:52あなたが流した情報で、森井さんが金谷社長を脅さなければ、金谷社長が殺されることはありませんでした。
43:01あなたがたの愚かな行為が、人ひとりの命を奪ったんです。
43:06あなたがまずすべきは、自らや森井さんを弁護することではなく、
43:19そのことを、一警察官として心から恥じることですよ。
43:49ただいまから、刑務部人事課、仁北しおり警視に対する観察官聴取を始めます。
43:58ありがとうございました。
44:00観察官聴取、ご苦労様でした。
44:15正直、あまり気分のいいものではありませんね。
44:19だったら、これに懲りて、今後は少し慎んだほうがいいんじゃないですか。
44:24まぁ、今更ですけど。
44:27今更ですよ。
44:31今更ですよ。
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