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  • 21 minutes ago
Bartender: Kami no Glass (2024)

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😹
Fun
Transcript
00:00別の候補を探す本当にそんなこと言ってたのはい
00:09部長がそうですラウンジバーで西沢チーフと話してたの聞いちゃったんですよ
00:16新たに候補者を保険ということでしょうか
00:22ああ 会長は笹倉龍に入れ込んでるが本人が首を縦に振らないんじゃ話にならない
00:29会長がカウンターバーにこだわるのは ホテルダイヤモンドスターのバーKに対抗するためでしょう
00:38製材界の重鎮も通う超一流バー 総評されるのはバーテンダー 葛原龍一氏の存在によるものです
00:49ミスターパーフェクトと呼ばれる彼に対抗できるバーテンダーは私の知る限り存在しません
00:56それじゃ拉致が明かないんだよ 看板にできそうな奴をどうにか探さないと
01:02今更また別の人なんて
01:06あ 先輩
01:08ごめんゆかりちゃん その話明日聞くね
01:11えっ ちょっと
01:13珍しい 仕事が恋人の先輩が
01:18誰かとデート?
01:22ドアを開けたら まだ見ぬ未来の先へ
01:28それぞれの物語を今 星空を旅して
01:37きらめく空から 聞こえた声は
01:41憂鬱な夜を彩る
01:47空から 聞こえた声は
01:53憂鬱な夜を彩る
01:59ふと吹き消せば 消えてしまいそうな僕ら
02:09ああ 今日はいい夢が見れそうな星が降る夜に
02:19君に会った歩幅でそっと
02:25流れ着いた この場所は
02:31どこか懐かしくて
02:33瞳を晒す 高くメモリー
02:39バーテンダーなのに勲章をもらうなんて
02:57葛原さんってすごい人なのね
03:01日本のバーテンダーの地位を世界レベルに高めたたて役者といわれておるからなその完璧な技術の前には客すら比例伏すゆえにミスターパーフェクトなどとあだ名されておるやあおめでとうこれは珍しい黒島会長亡くなったらラパンのマスターの酒しか飲まれなきゃあおめでとう
03:19いやおめでとう これは珍しい黒島会長亡くなったラパンのマスターの酒しか飲まれなかった会長がいらっしゃるとはぜひ何か作らせてください
03:32最近はイーデンホールのバーテンダーが気に入っていてね
03:38新しく入ったやつなんだがこれがなかなか面白くてな
03:44新しいバーテンダーですか じっと間が抜けておるがの
03:53いらっしゃいませ
03:56今日はお二人一緒なんですね
03:58実はこれわしの愛人
04:01普段お客様同士の関係をお聞きすることはないのですが
04:06おそらくとても仲の良いおじいさまとお孫さんというところでしょう
04:12わしがおむつ変えたのちゃんとバレてる
04:15もう
04:16ご注文はどうなさいますか
04:20肩こりに効くやつを頼む
04:22私も
04:23ほう
04:24ちっと肩苦しいパーティーがあってな
04:27なんだか気疲れしちゃった
04:29なるほど
04:30かしこまりました
04:32いらっしゃいませ
04:35あのまだ大丈夫ですか
04:42閉店時間でしたらお気になさらず
04:45ありがとう
04:46じゃあ
04:47B&Bをお願いします
04:50B&Bって
04:53ブランデーとベネディクティンを同量混ぜるだけのカクテルですよね
04:57はい
04:58両方の頭文字をとってB&B
05:01どんな時に飲むのがいいんですか
05:04ナイトキャップ
05:06寝る前のお酒に適していると言われますね
05:09ブランデーの風味と
05:12ベネディクティンの独特な甘み
05:19飲むと一気に酔いが回って
05:22ぐっすり眠れそうだから
05:24でしょうか
05:26どうぞ
05:28B&Bです
05:30バーテンダーさん
05:43この仕事は長いんですか
05:458年になります
05:468年?
05:47あのお客さん
05:52どうしたんだろう
05:53お前はまだまだ見る目がないな
05:56え?
05:57ごちそうさま
06:00
06:02今日で仕事を辞める決心がつきました
06:06遅い時間にありがとうございました
06:10泣いてた?
06:16何があったんでしょう
06:18バーテンダーを辞めるだなんて
06:21あの人バーテンダーなの?
06:24普通のお客様なら
06:26店に入るなり閉店時間を気にしたり
06:29噛みつくような顔でステアの動きを見たりしませんから
06:34ほんとよく気づくわね
06:36やはり君はうちのバーに必要な人材だな
06:41その話ならお断りしたはずです
06:44どうにも高所恐怖症なので
06:47ラッツホテルのフロアバーって最上階じゃないですか
06:53笹倉さん
06:55その高所恐怖症って
06:58ん?
07:02いらっしゃいませ
07:03まだいいかね?
07:05もちろんです
07:06どうぞ
07:07くると思っていたよ
07:14どうして?
07:16お知り合いですか?
07:18ちょっとした取引先の知り合いでな
07:21そうでしたか
07:23ご注文は?
07:26ジンフィズをいただこうか
07:28かしこまりました
07:29ジンフィズは有名なカクテルだが
07:43誰が考えたんだろうね
07:451888年ニューオーリンズ
07:50インペリアルキャビネットサロン
07:52ラモス氏の創作とされています
07:55ではフィズとは?
07:57炭酸のはじける音から来ているそうですが
08:00フィズフィズなんて聞こえませんよね
08:05くっ、ミスターパーフェクトに言うことか
08:09そうか
08:11フランスで修行してたから
08:13クズハラさんのことを知らないのね
08:16どうぞ、ジンフィズです
08:19この味は?
08:29お気に召しませんでしたか?
08:31いや、美味しいよ
08:33ただ、この微妙なコクは何だ?
08:37熟成して古いラムか?
08:40これは君のオリジナルかな?
08:42はい
08:44普通のレシピでは少々退屈ではないかと思いまして
08:48プロの、それもおそらく一流バーテンダーの方に
08:52なぜ、私がバーテンダーだと?
08:56理由は二つあります
08:58プロが新しいバーに入って、力量を測るには何を頼むか
09:04ジンフィズです
09:06そうなの?
09:08これじゃ
09:14エイ?
09:15うん
09:16エイの字には、縦、横、点、跳ね、止め、払い、書道のすべての要素が入っとる
09:25同じように、シェイクの技から、酒と果汁の比率、炭酸や氷の扱いまで、バーテンダーとしての基本技術がすべて含まれるのが、ジンフィズというわけだ
09:38もう一つの理由は?
09:40お客様の右手の小指です
09:43シェイカーを長年振り続けてできたタコではないかと
09:47こんな短い時間に、よくそこまで観察したね
09:52評価し、批評する
09:55お客様がいつも仕事のためにお飲みになるのでしたら
09:59せめて、ご自身が客の立場でカウンターに座られたときは、楽しんでいただけたらと
10:05楽しむ?
10:07君はこの私に推理ゲームを楽しませてくれたと?
10:12生意気なことをして、申し訳ありません
10:15それでジンフィズにラムを入れたんだな?
10:18いえ、これは和三本です
10:21何?
10:22おう
10:23和三本って和菓子に使う?
10:26ええ、和三本は上品な甘みが特徴なんです
10:30その風味がラムに似てるから勘違いしたというわけか
10:34フフッ、ミスター・パーフェクトが一本取られたな
10:38なるほど
10:40確かに君は面白いバーテンダーだ
10:43しかし、私は木をてらった酒を作り、消えていったバーテンダーを何人も知っている
10:53君が今後もバーテンダーを続けるつもりなら、一つだけ教えてあげよ
11:02君のカクテルは完璧からは程遠い
11:06おう
11:12怒っちゃったのかな?
11:14こんなことを目に持つほど小物じゃなかろう
11:18それより、わしにも和三本のジンフィズを作ってくれるか
11:23ああ、私も!
11:24ええ、もちろん
11:31昨日のデート、どうでした?
11:35デート?祖父と出かけてたのよ
11:38ええ、ていうか、仲いいんですね、おじいちゃんと
11:43祖父が父親代わりだったから、私が小さい頃に両親が亡くなって
11:49あ、そうだったんですか、ごめんなさい
11:53ううん
11:54喋ってないで働け
11:57はーい
12:00君のカクテルは完璧からは程遠い
12:05笹倉さん、随分な言われようだったけど、大丈夫かな?
12:10ね、先輩
12:12な、彼氏、いないんですか?
12:15井口
12:17はーい
12:19ん?
12:23あれ?
12:24ああ、今の仕事に自信がないわけね
12:28やっぱり、辞めたほうがいいんでしょうか
12:31まだパーテンダー、辞めてなくてよかった
12:34あ、あなたが?
12:36この前の…
12:37実は、あの日、初めてお客様にB&Bを作ったんですけど、どうぞ、B&Bです
12:50おお、どれ?
12:51うーん、まだまだかな、ステアが分かってないね
13:04ジョホレンさんとマスターにそう言われちゃって、ステアは氷を溶かさず素早く、しかもムラなく混ぜる。
13:16豆が潰れるまで、何度も何度も練習してきました。
13:31なのに、これ以上、何をどうすればいいって言うのよ。
13:37バーテンダーがグラスの中で本当に混ぜているものは何か、分かりますか?
13:43分かりますか?
13:44え?
13:45お酒への想像力です。
13:48酒はグラスの中でどう動き、お客様の口元に触れるときはどう変化しているのか。
13:57ブランデーとベネディクティンが、お客様の口の中で理想の状態になるようステアするためには…
14:04想像力が必要…
14:07B&Bは簡単に見えるけど、そこが落とし穴なんです。
14:12多分、世界中のバーテンダーが一度はやってしまう失敗。
14:17でも、大切なのはその後です。
14:20その後?
14:22そんなことで逃げ出すなら、最初からバーテンダーなんか目指さないほうがいい。
14:30なによ、なんであんたにそんなこと言われなきゃならないのよ!
14:35悔しかったら、ぜひもっと美味しい一杯を。
14:39私は、バーミナミのバーテンダー。
14:44川上京子。いつでもお店にお越しください。
14:48フフッ、頑張れ。
14:55えっ今からですか?
15:06まあ、この雨でお客様も少ないでしょうし、オーナーがいいとおっしゃるのでしたら…
15:13いらっしゃいませ。
15:23いらっしゃいませ。
15:28いらっしゃいませ。
15:30やあ、急にすまないね。
15:33いえ、オーナー、マキさんとお知り合いなんですね。
15:38まあな、今日はちょっとばかり無理なお願いがあるんだが。
15:43なんでしょう?
15:44実は君と彼に同じカクテルを作ってもらいたいんだ。
15:49えっ?お客様。当店ではそのようなことは?
15:53チェン、店をクローズドに。
15:56もう何なのおじいちゃん面白いもの見せてやるから飛んでこいってこの2人が同じものを作る何が飲みたい?えっどうして同じカクテルを作るって急にそんなこと言われてもあかんマンハッタンとかどう?
16:23うん。カクテルの王様がマティーニならマンハッタンは女王。
16:29よし、それで頼む。
16:31一つよろしいでしょうか。
16:34もし私のマンハッタンの方がおいしいとなりましたら、会長に私の酒を飲んでいただきます。
16:42君ほどのバーテンダーがなぜそんなことにこだわる?
16:46バーテンダーとしての意地とプライドでしょうか。
16:50よかろう。だがもし君が負けたら?
16:55この場でバーコートを脱いで引退しなければなりませんね。
17:00では始めましょうか。
17:03君はカクテルに一番大切なものは何だと思う?
17:09バランスでしょうか。
17:11そう。ただし足し算ではいけない。掛け算にならなければ意味がない。
17:17スプーンの背は常にミキシンググラスの外側に触れ、氷の動きに逆らわず回す。
17:26混ぜすぎれば氷が溶けて薄くなり、混ぜ足りなければ一体感が出ない。
17:33ミワ、目を閉じていなさい。
17:40いいぞ。
17:45これが。
17:50どちらが作ったのか分かっていてはつまらんからな。
17:54グラスが違うだけで、同じように見える。
18:00じゃあ、飲んでみます。
18:04こっちから。
18:09おいしい。
18:10ウイスキーベースなのに、すごく味が軽くてさっぱりしてる。
18:15こっちは。
18:20私、こっちのほうが好きです。
18:23味に丸みがあって、おいしかった。
18:26それは、笹倉くんのマーハッタンじゃ。
18:30そっか。
18:31でも、どうして味が違うの?
18:34人の舌は、体温よりプラスマイナス25度から30度離れている温度をおいしく感じます。
18:42たぶん、僕が作ったもののほうが少しだけ。
18:46温度にして、1度か2度高い。
18:49もう、なんなの、おじいちゃん。
18:52おじいさまに呼ばれて急いで駆けつけた君は、汗ばむほど体温が上がっていた。
18:59だから、少しだけ冷えすぎないように作ったんです。
19:05そこまで考えて作るのね。
19:07未熟というのは、ある意味で微笑ましい光景ですね。
19:13カクテルは嗜好品ですから、好き嫌いがあるのは当然です。
19:19問題は、これをカクテルとマンハッタンと呼べるかどうか。
19:25笹倉さんのは、ちゃんとおいしいマンハッタンでした。
19:28もう一度飲んでいただければ。
19:31うっ、うっ。
19:42さっきと味が違う。
19:44もう、失礼します。
19:47これは・・・
19:54分かったかね。それが完璧な味だ。
19:59客に媚び、カクテルとしての完成度を目指さなくなった時、
20:04バーテンダーとしての堕落が始まる。
20:07バーテンダーは、常に客がひれ伏すような、
20:11完璧な味を目指さなくてはならない。
20:14自分の未熟さが分かったら、帰りなさい。
20:21笹倉さん!
20:22待って!
20:25若いというのは、いいもんじゃな。
20:28未熟ということは、熟成の可能性を秘めていますからね。
20:33彼にカウンターバーを任せるおつもりで?
20:36さあな、どうだろう。
20:39さて、約束ですぞ、会長。
20:42ご注文は?
20:44うーん、そうだな。
20:48ねぇ、ちょっと待ってよ。
20:51今日は負けちゃったけど、この前は勝ったじゃない。
20:54それに、最初はあなたのほうがおいしかったんだし。
20:58次は、きっとうまくできるわよ。
21:01素人には分からないよ。
21:04な、何を!
21:05人が心配してるのに!
21:07ねえ!
21:10うっ、うっ。
21:14あの人のカクテルは、ただ混ぜてるんじゃない。
21:17マンハッタンという、全く新しい酒を作り出しているんだ。
21:22だから、少しくらい時間がたっても味が崩れない。
21:26ミスターパーフェクトか。
21:30今日は乾杯だったな。
21:32それは違うと思う。
21:35えっ?
21:36バーテンダーの技術は、経験と努力で磨くことができるよね。
21:42でも、お客様を満足させたいと思う心は、簡単には磨けない。
21:48あなたは、私のための一杯を作ってくれた。
21:53その気持ちは、葛原さんにも負けなかった。
21:57でしょ?
21:58ありがとう。
22:00君って、意外といい奴だな。
22:03うっ、うっ、うっ、急に、そんな真面目な顔でそめないでいいや!
22:10うっ、うっ、ケルルじゃないの!
22:13せっかく乾いたのに!
22:15おとのない宇宙に、ひとりぽつり、ゆられて消えてく。
22:34月陰に、目に見える世界は、誰かの夢で、目覚めたら消えてしまうかな。
22:52だから、もっと、ずっと、微笑んで、君が消えないように。
23:05時をかけて、ゼロから始まる世界に。
23:13伸ばした、その手で、見つけて、私を強く。
23:22引き寄せ、めぐりあってく二人。
23:30鏡に映った、無限の星。
23:43ご視聴ありがとうございました。
23:48ご視聴ありがとうございました。
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