今夜、秘密のキッチンで 解説放送版 2026年04月16日放送 Ep02 第2話 【解説放送版】主婦とシェフ、2人の恋が動き出す_2
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00:06深夜、坪倉家のパントリー。
00:09横たわっていたケイが目を覚まし立ち上がる。
00:18コックコートの胸に刺繍。
00:25キッチンで歩みがブランデーをマグカップに注いでいる。
00:30反応のない歩み。
00:34ケイの体をすり抜ける。
00:39伸ばした手が透き通る。
00:42動揺するケイ。
00:50食材や調理道具を手に取ってみる。
00:54でも、何も思い出せない。
00:56自分の名前さえも。
01:02約1ヶ月間、あの人のことを見続けた。
01:08どうやら俺は、もう死んでるらしい。
01:09歩み。
01:13一本の髪の毛をつまみ、ソファーから立ち上がる渡る。
01:15君は専業主婦だよね。
01:16掃除はしたんだけど。
01:20家事を完璧にやれないなら、この家にいる意味ないだろ。
01:22部屋を出て行く渡る。
01:24ごめんなさい。
01:26謝るなよ。
01:30もっと言い返せばいいのに、おかしいのは旦那だって。
01:31別の日、倒れ込んだ歩み。
01:33大丈夫ですか。
01:35駆け寄るケイ。
01:37大丈夫ですか。
01:39しっかりしてください。
01:49死んじゃだめだって。
01:53彼女が死の淵をさまよったからなのか。
01:57歩みさんにだけは、俺の姿から見えるようになった。
02:03多分、俺はもう死んでるんだと思う。
02:06歩みの前からスーッと消えていくケイ。
02:11呆然と立ち尽くす歩み。
02:15揺れってこと。
02:18雲が取れ、再び月が現れる。
02:20俺はね。
02:21ケイが姿を現す。
02:23言ったとおりでしょ。
02:24本当に死んじゃってるの。
02:26キッチンに立つケイ。
02:28うん。
02:33残念ながら、そうみたい。
02:35信じる。
02:39信じ…られない。
02:41だよね。
02:42えっ。
02:43なんで、うちに現れたんですか。
02:45なかんない。
02:46えっ。
02:46目が覚めたら、そこのパントリーにいた。
02:49えっ。
02:52怖かったですか。
02:54うん。
02:55うん。
02:55まあ、でも今は違うから。
03:01こうして歩みさんと話せてるし、料理も作れるしね。
03:05なんか、ごめんなさい。
03:11私なんかよりずっとつらいのに、励ましてもらっちゃって。
03:15歩みの前に立ち、腕組みをするケイ。
03:16歩みさんはさ。
03:18はい。
03:20正直、どうなの?
03:23ん?
03:25家にいるとき、全然終わられてないじゃん。
03:32旦那にあそこまでボロクソに言われてるのに、なんで何も言いかせないの。
03:37それは、私がいたらないから。
03:38それ、本気で言ってる?
03:46本当は気づいてんでしょ。
03:49あの人が言ってることはおかしいって。
03:55お酒でごまかすくらいつらいなら、この家から出ていけばいいじゃん。
03:58そんな簡単に言われても。
04:01結婚してるので。
04:04椅子に腰を下ろす歩み。
04:15母親のことでパッシングされて、逃げるように仕事やめて、やっと手に入れた居場所なんです。
04:21もうすぐ40になる専業主婦が今更どこ行くってんですか。
04:28でも、俺はこの1ヶ月間、歩みさんがたくさん傷ついてるのを見てきたから。
04:33あの人が歩みさんを大事にしてるとは思えないって。
04:35歩みの隣に座る。
04:42何であんな人と結婚したの。
04:50ホタルさんは、私が一番苦しかったときに救ってくれたから。
04:56残念だけど、決まってた仕事を交番することになった。
04:57芸能事務所の社長。
04:59時間が解決してくれるのを待とう。
05:02ねっ、歩み。
05:15容赦ない誹謗中傷は続き、ある朝、突然起きられなくなって、病院に通いだし、長い休養に入った。
05:15神社をお参りする歩み。
05:20おみくじで同じ番号に手を伸ばす男性。
05:22あ、すいません。
05:23あれ、坪倉さん。
05:24あっ、沢村さん。
05:29一度、挨拶したことがある坪倉社長だった。
05:30大吉。
05:32大吉だ。
05:35よかったらこの後、お茶でもどうですか。
05:36えっ。
05:39両縁は身近にありって。
05:40あー、ほんとですね。
05:42中華街。
05:47極自然な流れで、渡るさんとのお付き合いが始まった。
05:48病院につき添う渡る。
05:53体調を崩していた私に、いつも寄り添ってくれて。
05:55大丈夫。
05:58プロポーズ。
06:02だから、結婚してほしい。
06:03はい。
06:05現在、歩みとK。
06:08だから渡るさんには感謝してるし、
06:13あの時の言葉を、今でも信じてる。
06:17っていうか、あなたに関係ない話ですよね。
06:19いや、関係なくないって。
06:20えっ。
06:23だって俺、今唯一話せるのは歩みさんだけだよ。
06:25うん。
06:28もっと話聞きたいし、料理も食べてもらいたい。
06:32大切なお客さんには、元気で笑ってもらわないと。
06:33お客さん?
06:35うん。
06:37じゃあ、私の専属シェフってことですか?
06:39何なりと、お申し付けください。
06:40ほほほほ。
06:46じゃあ、スープのお礼ってわけじゃないんですけど、
06:48私、調べてみましょうか。
06:52あなたがどこの誰で、どうしてここにいるのか。
06:53ほんとに?
06:54うん。
06:54いやー、それめちゃくちゃ助かるな。
06:56うん。
07:00まあ、身元不明の幽霊を調べるって、なんかおかしいけど。
07:03でも、まあ、私も気になるんで。
07:04あなたが誰なのか。
07:09じゃあ、歩みさんのトゥードゥリストに追加ってことで。
07:10はい。
07:12契約成立ですね。
07:13右手を差し出す2人。
07:16ああ。
07:19お玉とフライ返しでタッチをかわす。
07:20なるほど。
07:23今夜、秘密のキッチンで。
07:29翌朝、スマホにイタリアンシェフケイと入力し、検索する歩み。
07:34そんなに簡単に見つかんないか。
07:59かばんを手にした渉が入ってくる渉さんイタリアンのシェフでケイっていう人知らない?いや知らないそっかごめんなさい変なこと聞いて戻っていく歩みを目で追う渉歩と目が合い視線をそらすん?
08:06それより今週末、うちでホームパーティーを開く。
08:07スケジュールを開けておいてくれ。
08:09今週末?
08:11休山で。
08:14新しく迎える加藤シェフのお披露目だ。
08:17取引先とうちの役員入れて30名ほどになる。
08:19分かりました。
08:21ヒナが入ってくる。
08:27ヒナ、パーティーではお前もホストの一員だ。
08:29バイオリンを練習してみんなの前で披露してくれ。
08:34でも、ヒナちゃん最近宿題多くてやること多いから。
08:38いいか。これは単なる食事会じゃない。
08:41坪倉グループのブランド力を示すプレゼンテーションなんだ。
08:42視線を落とす歩み。
08:44何だその顔。
08:46えっ。
08:47不満か。
08:49いや。
08:55歩み、君はもう女優じゃない。
09:00俺の妻という肩書がなくなれば君には何の価値も居場所も残らないぞ。
09:05歩みさんは歩みさんのままでいいんだから。
09:08いいな。
09:10ちゃんと練習するから。
09:15じゃあ、行ってくる。
09:17小倉トーコ監修 大人のお子様御膳のチラシ。
09:25全国20カ所の店で大々的に展開していく予定です。
09:26トーコ。
09:27さすが坪倉グループですね。
09:32全国のお客様に楽しんでもらえるなんて光栄です。
09:37これで和食部分も一気に盛り上がりそうです。
09:44そういえば今度、イタリアンの新しいお店ができると伺いました。
09:45ええ。
09:50次は高級志向の店を考えていまして、今準備を急がせています。
09:57シェフ探しに難航しているという噂を聞きましたが、どなたか見つかったんですか。
09:59ああ。
10:02三ッ星レストランにいた加藤凌介シェフです。
10:21そうですかそれは楽しみですあっ今週末その加藤シェフのお披露目パーティーをやるんですがもしよかったらいらっしゃいませんか伺ってもよろしいんですかもちろんです桃子さんが来てくれるならゲストも喜びますありがとうございますあっ失礼。
10:26渡るが席を外した瞬間、トーコの笑顔が消える。
10:27俺だ。
10:31トーコが帰った後、渡ると秘書の小林。
10:33次の店が勝負だ。
10:35知ってるだろう。
10:36既存店の数字。
10:40赤字補店が予想以上に膨らんでる。
10:43今度の店がうまくいかなければ。
10:46坪倉グループは終わる。
10:49謝恩がかかってるんだ。
10:51絶対に失敗は許されない。
10:53承知しました。
10:56坪倉家、食器を準備する歩美。
10:59歩美さん、パーティー今週末ですって?
11:01はい。
11:02京子が来ている。
11:09ああ、お皿はこれじゃなくて、カップボードの下にまとまったものがあるから、それ使ってちょうだい。
11:10はい、わかりました。
11:19それと、もう料理はシフが作るとしても、歩美さんも何か手作りのものをお出ししたほうがいいわね。
11:21あ、私もですか。
11:21お野菜のテリウムがいいんじゃない?
11:28作り置きもできるし、お蔵入れるとね、パーッと華やかにきれいなの。
11:30はい、わかりました。
11:38ああ、それと、ひなのヴァイオリン、しっかりお稽古させてちょうだいね。
11:44あの、お母さん、ひなちゃんにはちょっとプレッシャーなんじゃないかなと。
11:48ただでさ、あの、習い事や塾で忙しいですし。
11:53できない理由を探す前に、まずはお稽古でしょ。
12:03歩美さん、ホームパーティーはね、ゲストに家庭園間をアピールする場でもあるの。それが渡るの信頼につながっていくの。
12:08坪倉の人間なら覚えといてちょうだい。
12:09はい。
12:10すいません。
12:14小学校の帰り道。
12:18ああ、すごいじゃん、ひなちゃん。
12:19成績表を見ている。
12:25大変だけど、ヴァイオリンの稽古も頑張ろうか。
12:26うん。
12:27ひなは、うつむきながら歩いている。
12:33そっと手を伸ばすあゆみ。
12:37ひなの手を取ろうとしてやめる。
12:40はっと立ち止まるひな。
12:43通りかかった女性のもとへと走り出す。
12:45ひなちゃん。
12:47女性の手をつかむひな。
12:49女性が振り返る。
12:51ごめんなさい。
12:53笑みを浮かべ歩いていく女性。
12:57あゆみがひなに駆け寄る。
12:59どうした?
13:02別に。
13:03坪倉家。
13:06リビングでバイオリンの練習をしているひな。
13:15歩みはキッチンで買ってきた食材をしまいながら聞いている。
13:26歩みがインターホンに出る。
13:28はい。
13:29加藤です。
13:30少々お待ちください。
13:33玄関へ向かう歩み。
13:37その隙にひなが食パンの袋から何かをはがす。
13:39どうぞ。
13:41凌介と戻ってくる。
13:43あっ。
13:44ひなちゃんおなかすいちゃった?
13:46うん。
13:47宿題やってきます。
13:49うん。
13:50部屋を出ていくひな。
13:52あっ。
13:53どうぞ。
13:53調味料でもなんでもご自由にお使いください。
13:56ありがとうございます。
13:56荷物を下ろす凌介。
13:59ちょっと緊張しような。
14:02えっ。
14:05実は僕、歩みさんのファンだったもので。
14:06あっ。
14:07ありがとうございます。
14:09少し経って。
14:10お帰りなさい。
14:12加藤さんいらしてます。
14:13うん。
14:13聞いてる。
14:14社長、お帰りなさい。
14:16上倉様。
14:20ちょうど今、メインの施策が出来上がったところです。
14:21あっ。
14:23あっ。
14:25はい。
14:262人の前にエビ料理。
14:28いただきます。
14:30いただきます。
14:33料理を口に運ぶ2人。
14:36うん。
14:42火入れは悪くないが仕上げのオイルが主張しすぎじゃないかな。
14:46今度の店の客層はもっと精細な味付けを求めてるんだ。
14:48調整します。
14:49うん。
14:50奥様はいかがですか?
14:52すごくおいしいです。
14:55オイルの香りもエビとよく合ってて。
14:57渡るの冷ややかな視線に気づく。
15:01でも、そうですね。
15:07あの、主人の言う通り、もう少し軽やかに仕上げてもいいかもしれないです。
15:10妻もそう言ってる。参考にしてくれ。
15:13ありがとうございます。勉強になります。
15:34ひなの成績表
15:40ひな、なんだこの点数は。こんなテスト満点取らないとダメだろう。
15:42ごめんなさい。
15:47ちゃんと見てるのか。ひな、勉強さばってるんじゃないのか。
15:54ひなちゃんのちょっと復讐が足りなかったかな。
15:57次はもう少し頑張ろうか。
15:59無言で部屋を出ていくひな。
16:01自己嫌悪に陥るあゆみ。
16:10夜、キッチン。冷蔵庫から冷やしたテリーヌを取り出すあゆみ。
16:24大きなため息をつくシンク下からブランデーを取り出しマグカップに注ごうとする。
16:27だめでしょ。
16:29ケイが現れる。
16:33まあ、飲みたくなる気持ちも分かるけどね。
16:35出ました。
16:36うん。
16:40ひなちゃんに悪いことしちゃいました。
16:44一生懸命やってるのにかばってあげられなくて。
16:46なんで言いたいこと言わなかったの。
16:48うん。
16:52私なんかが言っても意味ないですし。
16:56いや、その方があゆみさんが楽だからでしょ。
17:01今のままじゃ誰も幸せにならないんじゃない。
17:02考え込むあゆみ。
17:05これは?
17:07あ、テリーヌです。
17:12今度ホームパーティーがあってオードプルとして出すように言われてて。
17:14うん。
17:15出るかな。
17:16よいしょ。
17:19テリーヌの型を角皿に合わせ、持ち上げる。
17:21あ、あっ、あっ、ちょっと待って。
17:23ぐしゃっと崩れてしまう。
17:25なんで?
17:28慣れてない人が作ると崩れやすいんだよね。
17:32それに、旬じゃないオクラはおすすめしない。
17:33え、じゃあ何がおすすめですか?
17:38今だったら、菜の花の料理は?
17:39菜の花?
17:40うん。
17:45薬膳的にも血行を流したり、冬の間に溜まった老廃物を排出したりするって言われてる。
17:46身近な野菜でも薬剤になるんですね。
17:49そう。
17:53特別な食材じゃなくても季節ごとの旬な野菜で体調を整えてくれる。
17:55うん。
17:56なるほど。
17:57あ、菜の花のクロスティーニなんかどう?
17:59うん。
18:08美味しそうなんですけど、お母さんに言われた料理を作らないわけにもいかないかなと。
18:13うん。
18:17今度来るときまでに一応レシピ考えておくよ。
18:18今度?
18:19うん。
18:19で、いつですか?
18:21わかんないけど。
18:22窓の外を見る。
18:26月が出てるとき、気づいたらここにいるんだよね。
18:32えー。確かにケイさんが来るときはいつも月がきれいだったかも。
18:36ケイでいいよ。俺、かなり年下だし。
18:42いや、かなりは余計ですけど。じゃあ、ケイ。
18:47星見大総合病院。診察を受けている歩み。
18:5530代後半の方は特に妊娠を望んでから1年以上かかることも一般的です。
18:59はい。わかってはいるんですけど。
19:00京子の言葉。
19:04まずは、あなたも後取りの男の子を産んでちょうだい。
19:14その、プレッシャーもあって、夫にはあの子供がいるので、やはり自分が原因なのかなと。
19:22お子さんを授かっていても、その後授かりにくくなる2人目不妊というケースも多いんです。
19:27ご主人にも検査を受けていただくのが近道だと思いますよ。
19:28はい。
19:34病院のロビー。複雑な思いで歩いてくる歩み。
19:38椅子に腰掛け、一点を見つめる。
19:44歩みの背後を、トーコが通り過ぎていく。
19:48病室。
19:51ベッドサイドの椅子に腰掛けるトーコ。
19:56開いた手帳には、ふだんの山での持ち物などとある。
20:02トーコは思い詰めた表情で、ベッドで眠る人物を見つめる。
20:05夜、坪倉家。
20:07検査。
20:08そんなものやる必要があるのか。
20:11先生はそうしちゃってて。
20:13俺にはヒナだっているんだ。
20:17俺に問題がないことは娘が証明してるだろ。
20:19そうなんだけど。
20:23まずは君一人で治療に専念してくれ。
20:26カフェ、舞と梨花に会っている歩み。
20:27渡るさんとはどう?うまくいってる?
20:39妊娠治療は続けてるんだけど、渡るさんが俺には問題ないって言って検査受けてくんなくて。
20:44何それ。妊活って夫婦で協力してやるもんでしょ。
20:50誰さんとの子供がわしくて始めたはずなのに、分かんなくなってきちゃったっていう。
20:56疑問からのプレッシャーもすごいし、義務みたいになってるか。
20:57何か歩みらしくない。
21:02お前はもっと言いたいことガツンと言ってたじゃん。
21:05本当は気づいてんでしょ。あの人が言ってることはおかしいって。
21:08その方が歩みさんが楽だからでしょ。
21:15もうそりゃまあまあ無理にも入るよ。もう荒方だし。
21:17エリカはどう?仕事忙しい?
21:23今ね。とある転落事故の裏取りをしてるの。
21:29男性が意識不明で入院中なんだけど、警察は単独事故で処理しようとしてる。
21:34でも私は何かの事件に巻き込まれたんじゃないかって疑ってるんだ。
21:38えー、すっかり社会武器所だね。
21:40舞はどう?彼氏とうまくいってる?
21:44うん。デートもしてるし、ラブラブだよ。
21:45うん。え、いんない人なの?
21:52えー、とっても優しくって、会社を経営してる年上の人。
21:53うん、いいね。応援してる。
21:55ありがとう。
22:00歩みを見つめる舞。道。考え事をしながら歩く歩み。
22:04君には何の価値も居場所も残らないじゃん。
22:05なんか歩みらしくない。
22:07ごめんなさい。
22:09今のままじゃ誰も幸せにならないんじゃない。
22:14立ち止まる歩み。夕空に月が出ている。
22:20坪倉家。パントリーでKが薬膳を見ている。
22:26おお格子歯科事長もある。
22:52網傘だけの袋が目に留まる触れた瞬間山から転落した記憶がフラッシュバックする視線を落とすと自分の手が消えかかっていることに気付く恐怖に震えるK。
23:04坪倉家の前。小春が食パンから何かを剥がしヒナに渡している。
23:06ありがとうございます。
23:07こんにちは。
23:09こんにちは。ただいま。
23:16ヒナは小春に頭を下げ、そそくさと家に入る。
23:17何かありました?
23:19いや、別に。
23:20いや、すいません。失礼します。
23:34道端で2人の様子を見ていた凛太郎。歩が気付いてえしゃくすると、凛太郎は深々とお辞儀を返してくる。坪倉ホールディングス。
23:48加工する売上グラフを見ていた渡る。先代社長の父親の写真に目を向ける。坪倉家。キッチンで菜の花を見つめている歩。
23:57お野菜のテリウムがいいんじゃない? 食事は明日の自分への贈り物だから。お母さんに歯向かっていいものか。
24:05シンク下の収納棚からブランデーを取り出し、マグカップに注ごうとする。
24:11お酒でごまかすくらい辛いなら、この家から出て行けばいいじゃん。
24:16ケイの言葉を思い出し、元の棚に戻す。
24:18ケイが現れる。
24:23よくできました。何の心境の変化。
24:32今日友達に前の私と違うって言われて、前はもっとはっきり言いたいこと言ってたって。
24:37ほらね。なんかやっぱ無理してるんだよなあ、由美さん。
24:39私も同感です。
24:41リンタロウがいる。
24:43落ち着いて。
24:44俺のこと見えてる。
24:47確かに。
24:52私、鈴木リンタロウと言います。去年52歳。
24:55じゃああなたも死んでるんですか?
25:03はい。3年前に事故で。ただ、一人娘の小春が心配でね、成仏できなかったんですよ。
25:10オワールさんのお父さん。えっと、どうしてここに現れたんですか?
25:17いや、私のことが見えてたみたいなんで、なんか嬉しくなっちゃって。
25:26ひなちゃんのことも気になるし、たまに寄らせてもらってます。
25:32渡る君も、京子さんも厳しい人だからね。
25:35うちのこと詳しいんですね。
25:37もちろん。
25:43ひなちゃんのお母さん、優しい人だったんだけど、坪倉家と会わなくてね。
25:44離婚して追い出されたんだ。
25:49親権も養育圏も全部取られて。
26:00最近のひなちゃん。もしかしたら、お母さんが会いに来てくれるのを待ってるのかもしれないな。
26:06通りかかった女性の手をつかむひな。人違いだと分かり、手を離す。
26:14あの、もし、ひなちゃんのことで何か分かることあったら、教えてもらってもいいですか。
26:16了解。
26:17俺にも教えてくれませんか。
26:19ん?何を?
26:23どうやったら、自由に動けるようになるのか。
26:25俺、キッチンの中から出られないみたいで。
26:27自由になって、どうすんの?
26:35自分が誰で、どうして死んだのか、本当のことを知りたいです。
26:39うーん。
26:42キッチンの中だけのほうが幸せかもよ。
26:45どういう意味ですか。
26:48知れば知るほどつらいこともある。
26:54この世に未練を残すなら、さーっと成仏したほうが身のためだ。
26:57ま、考えとくよ。
26:58はい。
27:01じゃ、またお邪魔するね。
27:08凛太郎は壁をすり抜け去っていく。
27:13いやー、まさか仲間がいるなんて。
27:14でも、なんで私、急に見えるようになったの?
27:19倒れて、生死をさまやったせいじゃないかな。
27:20それ以来、俺のことも見えてるし。
27:23なるほど。
27:26あっ、で、メニューはどうすんの?
27:32あー。
27:37菜の花のクロスティーニ、教えてください。
27:39おー。
27:40おまかせください。
27:41菜の花をざく切り。
27:42バゲットをスライス。
27:46フライパンにガーリックオリーブオイル。
27:51唐辛子とアンチョビを入れて、菜の花を炒める。
27:54手際よく調理していく。
27:57かわいい香り。
27:59でしょ?
28:01にっこり笑うケイ。
28:02一瞬見とれてしまうアユミ。
28:10ケイがバゲットの上に、炒めた菜の花とパプリカをのせ、クロスティーニが完成。
28:11よし。
28:13アユミの前に置く。
28:15どうぞ召し上がれ。
28:17いただきます。
28:19手で取って口に運ぶアユミ。
28:27うん。
28:29うん。
28:29おいしい。
28:30うん。
28:34アンチョビと菜の花のほろ寝がさがすごい合う。
28:36うん。
28:36よかった。
28:37うん。
28:39なんでこっちを作ろうと思ったの?
28:41うん。
28:47大事なパーティーだし、絶対失敗は許されないし。
28:53でも、ヘイが教えてくれるレシピなら、絶対においしいし、体にもいい。
28:54いいだろうと思って。
29:04ゲストの方には、私が心から食べて欲しいって思える料理を作りたいって思ったから。
29:05自分の心に素直になったんだ。
29:07ケイノカル。
29:12うん。
29:16お母さんとか、旦那さんに怒られないの?
29:19うん。
29:24怒られる、だろうね。
29:33でも、今の自分のままじゃダメだって思って。
29:41本当は、急にパーティーとか言われても困るし。
29:49頑張ってるヒナちゃんに、さらに要求するのもやめて欲しいし。
29:56テストだって、立派な点数だったと思う。
30:04作った料理に文句ばっか言われるのも、つらい。
30:14全部、全部、なんか違うって思ってたんだけど。
30:24本当はちゃん、ちゃんと言いたかったんだけど。
30:31でも、完璧な妻でいたくて。
30:38私、僕らの妻じゃなくなったら、何にもなくなっちゃうから。
30:52でも、本当は自分の弱さに向き合うの怖くて、気づかないふりしてただけかも。
30:57やっと本音が聞けた。
31:07正しいかどうかなんて後回しでいいんだって。
31:14歩美さんの本当の気持ちをぶつければいいんだよ。
31:15うん。
31:42パーティー当日、クロスティーニの準備をしている歩美。
31:45菜の花の薬膳的な説明を添える。
31:52洋風の広間にクロスティーニを運ぶ歩美。
31:53あら?
31:58京子がやってきて、クロスティーニの匂いを嗅ぐ。
31:59何これ。
32:03あの、テリーナがうまくできなくて。
32:04でも、これならちゃんとできたので。
32:08それに、菜の花は旬の食材で。
32:09どうして私の言うこと聞かなかったの。
32:14もう、見た目ももうガチガチで。
32:15もう、ザスだし。
32:16歩美、勝手なことするな。
32:19母さんの言う通りにしてればいいんだよ。
32:22今日は失敗できないんだなぞ。
32:24でも。
32:25さっさと下げてくれ。
32:28虚ろな表情で片付け始める歩美。
32:30よく行ってきますから。
32:34このやりとりを物陰で聞いていた凌介。
32:38いつもの渡るとは別の一面を見てしまう。
32:42時が過ぎ。
32:46投庫や取引先を招いたパーティーが始まっている。
32:50ワインを手に会場を回る秘書の小林。
32:54京子はゲストと談笑している。
32:58本日はお忙しい中ありがとうございます。
32:59自然がいつもお世話になっております。
33:01こちらこそお世話になってます。
33:02お待たせしました。
33:06凌介がメイン料理を運んでくる。
33:07これはうまそうだ。
33:09そうですね。
33:11ありがとうございます。
33:12おまるいですか?
33:13はい。
33:14おまるいのパポーレ。
33:15時計を気にするヒナ。
33:18時刻は午後1時半。
33:22トーコさん、妻の歩美です。
33:25奥様にお会いしたかったんです。
33:28坪倉社長には大変お世話になっています。
33:30トーコさん、こちらに。
33:36はい。
33:42廊下。
33:46トーコがあたりを見回し、何かを探している。
33:48秘書の小林。
33:50どうかされました?
33:53お手洗いは?
33:55こちらです。
33:56そうなんですね。
33:58失礼しました。
34:02キッチンからワインを運ぶ歩美。
34:05坪倉グループのスタッフが来る。
34:06あ、奥様。
34:08はい。
34:11バイオリンを演奏する時間なのに、ヒナちゃんが見当たらないですか。
34:12えっ。
34:14子供部屋に入る歩美。
34:16ヒナはいない。
34:19なんでちゃんと見ておかない。
34:20何してんだ。
34:21ごめんなさい。
34:21私探しに行ってきます。
34:23君は家にいる。
34:24秘書を行かせる。
34:25いや、でも。
34:29ゲストを残してホストがいなくなるなんてありえないだろ。
34:30俯く歩美。
34:31出て行く渡る。
34:35歩美が意を決し、声を上げる。
34:41今は、ヒナちゃんを優先するべきだと思う。
34:44駆け出る歩美。
34:46おい、歩美!
34:50外、歩美が近所を探し回る。
34:56パン屋の店頭で、1枚のポスターが目に入る。
34:58第3土曜日午後2時から、
35:03集めたシールを記念品に交換できるという案内。
35:06はい、シール。
35:07ありがとうございます。
35:10パンのシールを集めていたヒナ。
35:12歩美が公園を覗き込むと、
35:161人ポツンと座っているヒナの姿がある。
35:17よかった。
35:19隣に座る歩美。
35:25それ、シールと交換してきたんだ。
35:27キャラクターの描かれたサラ。
35:29これが欲しかったんだ。
35:31サラを見つめているヒナ。
35:34マボが好きだったから。
35:38ねえ、そうなんだ。
35:44いつか、マボに渡そうと思って。
35:50いい子にしてた俺。
35:54どうしてママが入りきてくれないの。
35:55言葉を失う歩美。
36:02ヒナが顔を上げ、歩美を見る。
36:06ヒナが悪い子だから。
36:08違うよ。
36:12ヒナちゃん全然悪い子じゃないよ。
36:14そうか。
36:18だからずっと1個で頑張ってたんだ。
36:21ヒナの肩を抱く歩美。
36:30うなずくヒナ。
36:382人は立ち上がり、歩き出す。
36:44そっとヒナの手を取る歩美。
36:49パーティー終了後のツボクラ家。
36:50トウコはまだ残っている。
36:53凌介をねぎらう渡る。
36:57お疲れさま。お疲れさまでした。
36:59歩美とヒナが戻ってくる。
37:03ヒナに顔を寄せる渡る。
37:05いいな。
37:09みんなに心配かけちゃだめだぞ。
37:27優しく頭をなでる渡るはすっと表情を変え冷ややかな目で歩美を見るこれって歩美さんが作られたんですか?
37:29キッチン。
37:31いただいてもいいですか?
37:36片付けを手伝っていたトウコがクロスティーニを食べる。
37:40いただきます。
37:46うん、おいしい。
37:47本当ですか?
37:50ニンニクとアンチョビが効いてますね。
37:52このパプリカのアイディアもすごくいい。
38:00あの、赤唐辛子とパプリカは体を温めるので、薬膳的にも菜の花と合わせるのがいいらしくて。
38:01歩美さん、薬膳にお詳しいんですか?
38:06あ、いえ。まだ勉強中です。
38:10この味、どこかで食べたことあるような。
38:12え、ど、どこですか?
38:15もし思い出したらご連絡しますね。
38:18よかったら友達申請してもいいですか?
38:19あ、もちろんです。
38:21スマホを取り出す二人。
38:25トウコの顔からすっと笑顔が消える。
38:28ゲストが皆帰った後。
38:32今日のパーティーが坪倉グループにとってどれだけのアイディだったか。
38:34君は分かってないだろ。
38:38ヒナもこんな皿のために抜け出すなんて。
38:40それ、ヒナちゃんの大事なお皿。
38:42余計な口出しをするな。
38:47ヒナの母親にでもなったつもりか。
38:52ヒナちゃんは私の大事な娘です。
38:54こんな安い皿。
38:56くだらない!
39:14キャラクターの皿を床に投げつける歩みはゆっくりと膝をつき皿のかけらを拾い上げるKの言葉を思い出す今のままじゃ誰も幸せにならないんじゃない?歩みさんの本当の気持ちをぶつければいいんだよ。
39:17意を決して口を開く。
39:21仕事が大変なのも分かる。
39:27大事なパーティーだったのも分かる。
39:36でもいつもちゃんということを聞くヒナちゃんが突然亡くなったら心配でしょ。
39:41事故にあったらどうしようとか思うでしょ。
39:43だから秘書を行かせればよかった。
39:45違うでしょ。
39:46何が違うんだ。
39:51俺が必死に会社を守ってるのは誰のためだと思ってるんだ。
39:52君はヒナのためだろ。
39:58私とヒナちゃんのため。
40:01本当にそうだもん。
40:10みんなにいい家族、いい会社って思われるために、私たちを思い通りにしたいだけじゃないの。
40:13うるさい。君に何が分かる。
40:23私はずっとあなたとヒナちゃんと幸せの家族になれるって信じてた。
40:28結婚するときに言ってくれた言葉も。
40:37だから何とかしてあなたの理想に応えたいって思ってやってきた。
40:47でも、それも全部違ったの。
40:52感情論はやめろ。見苦しい。
40:55渡るは部屋を出て行く。
41:02一人残された歩み。夜空には月が浮かんでいる。
41:07少し経って歩みがカウンターに顔をうずめている。
41:09ジャスミンちゃんはいかがですか?
41:11キッチンにケイ。
41:13何も聞かないの。
41:18何かがあったのは顔を見ればわかるよ。
41:22顔を上げる歩み。
41:28毛がけしかけるからだよ。
41:39私頑張ったんだけどこれでよかったのかよくわかんない。
42:09はい。
42:22ただ、一度は信じて好きになった人だし、感謝もあるし。
42:36自分の中でぐちゃぐちゃしてて、まだ幸せな家族を作りたいっていう気持ちもある。
42:53あるんだけど、なんかやっぱり違うのかなって。
43:02これって途中で放り出したらさ、逃げたことになるのかな。
43:08たまには逃げてもいいんじゃない。
43:15あゆみさんは今までたくさん戦ってきたんだから。
43:16涙を拭うあゆみ。
43:21いいのかな。
43:23うん。
43:26いいよ。
43:31なんでそんなに優しくしてくれるの。
43:34言ったでしょ。
43:40俺の世界にはあゆみさんしかいないって。
43:50他の人に俺の姿は見えないし、声も聞こえない。
43:57死んでる俺にとってあゆみさんが全てなんだよ。
43:59ケイを見つめるあゆみ。
44:05そんな俺を、あなたはちゃんと見てくれた。
44:12料理を美味しいって言ってくれた。
44:18美味しかった。
44:26俺の方こそ、あなたに救われてるんです。
44:41だからあゆみさんには幸せになってほしい。
44:56その指がケイの手をすり抜けてしまう。
45:02未来を語るより、君とここにいる今を抱きしてたい。
45:05あなたは、
45:06生きてこれてたらよかった。
45:08愛してたよ。
45:09ケイを見るあゆみ。
45:12歩みに目を向けるケイ。
45:22互いをじっと見つめ合う。
45:33星見台総合病院ベッドで眠る人物の手に女性がそっと手を重ねる。
45:39そこに横たわっていたのはK。
45:57トーコがベッドの横からKを見つめている。いつか全部思い出せる日が来るよきっと。俺の理想が何か分かってるわけ
46:07?坪倉グループが関係している。事故に見せかけられた可能性があるっていう。K、来てたんだ本当に。あゆみさん、どうしてここに?
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