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  • 6 か月前

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テレビ
トランスクリプション
00:00蛇行する川
00:03思い通りにならない現実に
00:07不満や諦めをため込み
00:10右へ左へ迷いながら
00:13下流に向かって流れ続ける人生のよう
00:17作家桜木篠さんは
00:22母校の図書部のこの席から見ていた
00:26串路出現の串路川に
00:28そんな思いを抱き
00:30ある小説を書いた
00:32その小説は
00:36蛇行する月
00:37物語の中心は
00:40同級生たちの目から見た
00:43串路出現のほとりの高校を卒業した
00:46純子という女性の生き方
00:48同級生の多くは
00:52人と比べないと
00:54幸せを見出せず
00:56悩みや孤独を抱えている
00:58でも純子は
01:01自分の価値観だけで生きて
01:04東京での貧しい生活を幸せと伝えてくる
01:08幸せって
01:12どこにあるのだろう
01:14私はこの本と一緒に
01:19この夏最後の旅に出た
01:22行き先は
01:24桜木志乃さんがいくつかの小説で描いてきた
01:28北海道の端っこ
01:29根室半島へ
01:31そこは観光ルートから外れ
01:40失われてしまった
01:42人の営みや自然が
01:44辛うじて残る場所
01:46その先に
01:49この世の果てと言われる風景があるという
01:53ある人が写真で教えてくれた
01:57その場所で
02:00蛇行する月の純子の生き方を感じながら
02:05自分にとっての大切なものを
02:09確かめたかった
02:14恋する文学
02:16夏の旅
02:17最後の作品は
02:19直木賞作家桜木志乃が
02:22幸せというテーマを真っ向から描く
02:25蛇行する月
02:26それは
02:30串野の高校を卒業した
02:32同級生たちの25年の物語
02:35その中心にいるのが
02:38純子という女性
02:40彼女たちが高校を卒業した
02:471984年
02:49札幌の和菓子屋に就職した純子は
02:53同級生の一人に
02:55思いもよらない電話をかけてくる
02:57私これから東京に行くの
03:01子供ができちゃって
03:04と純子が言った
03:06だから東京に逃げることにしたの
03:10逃げるって
03:11あんた一体何考えてんの
03:14仕方ないの
03:16向こうには奥さんがいるから
03:18和菓子屋の職人さんなの
03:21逃げたいって泣くの
03:23だからもう
03:25ここにはいられないんだ
03:2720歳以上も離れた男性と駆け落ちし
03:36東京での親子3人の貧しい生活を
03:40幸せと伝えてくる純子
03:42旗から見て
03:44決して幸せな人生ではないのに
03:47自分が大事にしたいもののために
03:50まっすぐに生きる純子に
03:52同級生たちは
03:53後ろめたさや
03:55憧れを感じながら
03:58本当の幸せとは何か
03:59自分を振り返っていく
04:01橋本七海のこの夏最後の旅は
04:13この蛇行する月と
04:15北海道の東の果て
04:17根室半島へ
04:18そこにあったのは
04:21失われたはずの美しい風景
04:25そして
04:26人の営みだけではなく
04:29故郷の自然さえも
04:31永遠ではないと気づかされる旅
04:33この世の果てと言われる場所で
04:38全てを失っても
04:40幸せはあると伝えてくる
04:43小説蛇行する月と一緒に旅をして
04:45橋本七海が
04:47最後にたどり着いた
04:49一番大切なもの
04:51自分にとって
04:55最良の選択をする上で
04:57必要だったことだと思えば
04:59なくすことが必要だったと思えるはずなので
05:04ご視聴ありがとうございました
05:34ご視聴ありがとうございました
06:04ここに立ったのは
06:05橋本七海も知らない街
06:08漁港区と思ったら
06:09めっちゃ人住んでそう
06:14根室市の
06:15落石地区
06:17この集落に
06:19時代の流れの中で
06:20失われた風景が
06:22今も残っていると聞いて
06:24やってきた
06:26やっぱり
06:45めっちゃ久々に見た
06:47煙突がある家
06:49全然見ないですよね最近煙突がある家って
06:54だいぶ久々に見た気がする
06:59集落の人に話を聞いてみる
07:05すいません
07:05こんにちは
07:12すいませんいきなり
07:15この辺りってどんな集落なんですか
07:18何をされている集落なんですか
07:21昆布です
07:25今日も芸術で今観測経営で終わったばかりだから
07:31今時代下がってきたんだ
07:33今日はお仕事おしまい
07:35今日はこれで終わり
07:36なるほどだからあんまり人が今日見えないなと思って
07:41いつからここら辺でみんな昆布漁を始めたんですか
07:46いつから来たらな
07:49まあ渦の間渦江さんのあたり柄だからもう
07:53こんなから200年増えたずでいいか
07:56ありがとうございます
07:57お仕事終わったばかりだったのに
07:58うちのおじいちゃんと話してるみたいだったら
08:04話し方とか名盛り方がやっぱ
08:07その世代の方だなって思った
08:11私昆布漁なんですね
08:13なんかそこに二の次みたいになっちゃったけど
08:15昆布なんだ
08:18知らない町もそこで暮らす人たちと話すと急に身近に感じ出す
08:27断崖絶壁の幻想的な風景に囲まれた
08:35根室市落石地区
08:37酒増す昆布を生産する漁場として
08:41江戸時代後期から漁業が営まれてきた
08:45戦後
08:53根室半島周辺の漁村は北洋漁業で活気にあふれた
08:58しかし1977年の200回力制で
09:05急速に人は去り衰退していった
09:08観光ルートからも外れたこの辺りは
09:14今もかつてのままの懐かしい風景を残している
09:28今回の旅の目的
09:33橋本奈々美も知らない北海道の端っこで
09:37自分にとっての幸せを探すこと
09:40小説
09:43蛇行する月と一緒に
09:48綺麗なものを見れたらいいなと
09:51それはずっと考えてることなんですけど
10:01特に
10:05高校生ぐらいから自分の進路を決める時とか
10:10今この仕事
10:13この芸能界の活動をしてて
10:15すごく考えるんですけど
10:17幸せなのはなんか
10:20自分が大事だと思えるものを
10:24大事にできる環境に
10:26自分がいることなんじゃないかな
10:27っていうのは思ってます
10:29小説蛇行する月
10:38作家桜木篠が
10:41幸せというテーマを真っ向から描く
10:43感動作
10:44舞台は
10:47串野と東京
10:49串野の高校を卒業した同級生たちは
10:54それぞれに
10:55家族や仕事
10:57恋に行き詰まり
10:58他の人より自分はマシだと思うことで
11:02やり過ごし生きていた
11:03そんな中
11:08高校を卒業した年に
11:1020歳以上も年上の男性と駆け落ちし
11:14故郷を捨て東京へ逃げた
11:17純子という女性
11:186年後の1990年
11:25串野でフェリー会社の乗組員として働く
11:29同級生桃子の元に
11:32純子から年賀状が届く
11:34そこには
11:38私今すごく幸せと書かれていた
11:43桃子は
11:47純子の言う幸せがどれほどのものか確かめたくなり
11:51東京へ向かう
11:53待ち合わせ場所に現れたのは
11:55思ってもいない純子の姿だった
11:59桃子は体の線が出るモスグリーンのワンピースを着て
12:06八甲のすぐそばで純子を待った
12:08東京暮らしの同級生に会う
12:12油断すると
12:14おかしな見栄がこぼれてしまう
12:17しかし何より
12:20流行りの服を着た女たちが行き来する都会の街角で
12:24気遅れするのは嫌だった
12:26桃子
12:30桃子だよね
12:32自分の名前を呼んだ女の頭からつま先まで
12:37遠慮する余裕もなく眺めた
12:40首のだらりと伸びた黄色いTシャツとジーンズ
12:44手入れされているとも思えない
12:47髪を三つ編みにして両肩に下げている
12:50桃子を驚かせたのは
12:53純子の手を握っている男の子だった
12:56幼稚園には通っているのだろうか
13:00母親にそっくりな瞳をこちらに向け
13:04右の鼻からたらりと鼻水を垂らしている
13:07純子なの?
13:11桃子すっごくかっこいいね
13:13声かけていいのかどうか迷っちゃった
13:16急に周囲の視線が気になり始めた
13:21全て自分たちに注がれているような気がする
13:25純子は桃子を電車で1時間半もかかる自宅のラーメン店へ連れていく
13:33そこは東京とは思えないような
13:37さびれて時代に取り残された場所
13:39桃子には幸せとは程遠い生活としか思えなかった
13:46純子が立ち止まったのは
13:49降り立った駅から20分ほど歩いたところだった
13:53東京にやって来ても
13:55めったに目にすることがない
13:58さびれと商店街の端っこだ
14:00目の前に宝食堂と書かれたのれが下がっていた
14:06うちのお父ちゃんラーメン屋なの
14:11もともと和菓子の職人だから
14:14手先は器用なんだ
14:15住み込みで働けるところを探していたら
14:19ちょうどここの配達の口があって
14:23大将が倒れた後
14:25そのままお家賃払ってお店引き継いでるの
14:28お店を持ったってことなの
14:31そうだよ
14:33一応独立
14:35これが純子の言う幸せと思ったら
14:41全身から力が抜けた
14:43自分よりずっと恵まれた暮らしをしていたら
14:48という恐れは消えた
14:50純子の幸せは
14:53自分の求めるものとは全く違う形をしていた
14:57ラーメン屋の2階にある
15:02六畳二間が純子一家の住まいだった
15:06親子3人で暮らすには
15:09広さとしてどうなんだろう
15:11窓の外には洗濯物がかかっている
15:16通り側にあるので
15:18ラーメン屋の看板から視線を上げれば
15:21すぐに見えるだろう
15:23今着ているものと色違いのTシャツ
15:27シワだらけの短パン
15:29トランクス
15:30パンツ
15:31パンツ
15:32トランクス
15:33ブラジャー
15:35生活のど真ん中だ
15:38ホックの部分からだらりと下がったブラジャーは
15:42フリルもワイヤーもない白の安物だ
15:4540代半ばになった
15:48桃子の母でさえ
15:50つけるのにためらえそうな実用的なデザインだった
15:53ここどこなの
16:05湿った座布団に座りながら尋ねてみる
16:10どこって
16:12ここって東京のどのあたりかわかんなくて
16:17純子は特別に卑下する気配もなく
16:21ちょっと外れと答えた
16:24桃子が想像もしていなかった東京だった
16:28私もそうですけど
16:39なんかやっぱ
16:40自分の中の過去たり指標を持っている人って
16:45絶対生きている人の中で少ないし
16:47自分を評価するときに
16:49自分の物差しだけじゃなく
16:52他の人と比べて自分を評価する
16:55絶対日常ありふれたことで
17:00私全然わかります
17:09全然わかります
17:12私は自分に満足したことがないから
17:16だけど
17:17比べます
17:20バリバリに比べます
17:22集落の中に
17:27蛇行する月の純子が働いていそうな食堂を見つけた
17:31登場人物の一人になったつもりで
17:35入ってみる
17:36いらっしゃいませ
17:37お願いします
17:38はい
17:39一番のおすすめメニューって何ですか
17:43何でしょうエビリラーメンかな
17:45エビラーメン
17:46じゃあそれお願いしていいですか
17:49いいですか
17:50ちょっとありがとうね
17:51いやありがとうございます
17:52地元の名物
17:53北海島エビを使ったアーメン
17:56いい匂いする
17:57すごい
17:58ラーメン大好きなんですか
18:01そうなの
18:02でも口に合うかどうかな
18:03いや絶対
18:04じゃあ食べて入れてください
18:07はい
18:08いただきます
18:10はいどうぞ
18:11スープの名物が入ってる
18:13こちらの方初めて
18:17初めてです
18:19ああそうか
18:19おいしいね
18:20おいしいか
18:21ありがとう
18:22はいこれどうやって食べるのが
18:25
18:25向いてやろうか
18:27じゃあ
18:27全然全然
18:28わかった
18:29頭から食べる
18:30大丈夫かな
18:34うん
18:34向いてやろうか
18:37うん
18:42エビで聞きたいからね
18:44私エビのカラー好きですよ
18:45全然
18:46いや
18:46あのカルシウムがね
18:48うん
18:49じゃあ少し残してあげようか
18:51うん
18:52頭だけ取って
18:54すいませんありがとうございます
18:55いただきます
18:58うん
19:03お天気よくてよかったね
19:05うん
19:06よかったです本当に
19:09昔からこの辺
19:12水戸住まれてるんですか
19:14昔か
19:15昔はね
19:16私は子供の頃
19:18子供の頃はね
19:20貧乏で貧乏で
19:22小学生の頃
19:23大変だったの
19:24それこそ学校行っても
19:25うん
19:26学校行っても
19:27お金持ちの人は
19:30お城お弁当持ってくるのね
19:31うん
19:32だけどうちらは
19:33体育館でお城遊んでる
19:35親がそういう畑とかやるから
19:38うん
19:39学校休め
19:40休めって言うと
19:41もう嬉しくて嬉しくてね
19:43勉強しなくてもいいでしょ
19:45うん
19:46だから今度ね
19:47休むでしょ
19:47授業したって
19:48どこがどこ
19:49あれしてるか分かんないんだ
19:51もう休んでるから
19:52だからこの鳥頭が悪いの
19:55うん
19:55でもね
20:00貧乏も
20:01なんちゅうなら大きくなるとね
20:04逆に
20:05うん
20:06すっごく貧乏してよかったな
20:08と思うの
20:09なんちゅうんだろう
20:10耐えられる
20:11自分が耐えられるっていう感じ
20:14うん
20:16あんまり人を
20:18お見かけずに来たんですけど
20:21昔はね
20:22昔はもう
20:23すごかったんで
20:24あの漁師が
20:25今みたいに
20:26こういう200カイリとかってないでしょ
20:28どこまででも行って
20:29お魚を捕れる
20:30時代だったの
20:31うん
20:32それはその頃が楽しかった
20:34っていう感じ
20:35うん
20:36徐々に徐々に
20:38少しずつ変わっていった感じ
20:40なんですかね
20:41その頃はね
20:42軍艦マーチっていうのを
20:44もうガンとかけて
20:46大量バタを立てて
20:49そして入ってくるの
20:50うん
20:51それが今度も
20:52200カイリっていうのが
20:53なくなってから
20:54もう船の量もなくなったし
20:56今度あちこちに
20:57もう敷き上げていってしまって
20:59今の状態になっちゃったの
21:01ソーマン照子さんは80歳
21:08この場所で50年間
21:10ラーメン店を続けている
21:12どうですか
21:15今こうやっておいしいラーメンを
21:17ここでずっと作り続けてくれて
21:1950年続けて
21:2150年続けて
21:23私に分けがあるの
21:24私もね
21:26この店を何でやったかっていうと
21:29お父さんがね
21:30私28歳の時に
21:32船でね
21:33自分の
21:34それこそお家の船で
21:36お父さんの実家の船で
21:371人だけ落ちちゃったの
21:39うん
21:40そうすると
21:40こうなくなったの
21:41その時に
21:432、3、4で3人ね
21:45とし子がいたの
21:46やっぱり3人子供さ
21:48そばに置いて
21:49やる仕事ったら
21:51こういう
21:51この商売をやったの
21:53うん
21:54なんでこうやって
21:55自分ばかりが
21:57つらい思いをしないと
21:58なんないのかな
21:59と思う時期もあったの
22:01そうまんさんはそれでも
22:043人の子供を育てるため
22:06働き続けた
22:07こんな狭いとこでも
22:10いろんなお客さんが来て
22:12お互いにこう
22:13何ちゅうの
22:14何回かも来てるうちに
22:15悩み事とか聞いてると
22:17ああこれじゃ私は全然
22:21苦労のうちには入ってない
22:23うん
22:24ああこれは私の方が
22:25まだまだ幸せっていう
22:27そういう感じで
22:29もうこうやって通してきた
22:30うん
22:31だから今ともなってみれば
22:33苦労が一番
22:34やっぱり大切だな
22:36と思う今思えば
22:37うん今はねもう孫六に四孔六にいるから
22:41うんもうね今考えてみると今が一番幸せな時なんだなと思うね
22:50うん人と比べて幸せを図り迷いながら新しい一歩を踏み出していく気が付くと蛇行する月の世界に入り込んでいた
23:05蛇行する月と根室半島を旅しようと思ったきっかけ
23:19この場所に失われゆく人の営みや自然が残っていると教えてくれた人がいたから
23:26お疲れ様です
23:28よろしくお願いします
23:30それは恋する文学冬の度
23:34羊をめぐる冒険で
23:36美深町で出会った北海道出身の写真家
23:40岡田敦史さん
23:42岡田さんは2008年に
23:47写真界の芥川賞と言われる
23:49木村井平写真賞を受賞
23:51その鋭く繊細な才能が高く評価され
23:55海外からも注目される写真家
23:5820代は主に人物を撮っていたが
24:0630代になった6年前から
24:09自分の原点である北海道の自然を撮り続けている
24:13岡田さんから教えてもらった
24:18失われゆく風景はこの先にあるという
24:21その場所を管理している佐々木徳太郎さんに案内してもらう
24:28そこは岬の先端まで広がる馬の放牧地だった
24:44あ、でもこっち見てるな
25:12こんにちは
25:17警戒しながらも近づいてくる馬たち
25:21おー、ビビってる
25:23行っちゃうの?
25:27ああ、行っちゃった
25:28ああ、でもすごいこんな近くで
25:31ここは落石地区の漁師たちが
25:44漁のない時期に馬を放牧していた場所
25:47その場所を佐々木さんが引き継ぎ
25:51愛情を持って管理している
25:53かつて根室半島では馬は漁業をする上で欠かせない動力だった
26:02漁師たちが馬を飼う光景は生活の中に当たり前にあった
26:09こんな走ってんの初めて見るな
26:22すごい近くにいる
26:30すごい
26:31こんにちは
26:33いいですか
26:35こんにちは
26:36イケメンだね
26:39イケメンだよ
26:43ニンジンの匂いする
26:47かわいい
26:50ありがとう来てくるってね
26:55怖かったろ
26:57バイバイ
27:02かっこいいな
27:04かつての北海道に当たり前にあった美しい風景
27:19これが岡田敦史さんが私たちに伝えたかったもの
27:27この風景は76歳の佐々木さんがいなくなれば
27:33失われてしまう
27:40小説
27:43蛇行する月
27:45高校時代の仲間
27:47純子と東京で再会し
27:49時代と逆行するような
27:51純子のどん底の暮らしを目の当たりにした桃子
27:55自分が思い描いている
27:57幸せとは程遠い暮らし
28:00それでも幸せと言い切る純子に
28:03バブルの時代に快楽に溺れる生活を送っていた桃子は
28:08次第に自分の幸せが何かわからなくなる
28:12純子と一緒にいると
28:15どこにも桃子の居場所がないような気がしてくる
28:19畳の毛羽立ちを眺めているのも居心地悪く
28:23かといって窓を見れば風にそよぐこともない下着とブラジャーが下がっている
28:29これが純子の幸せなら
28:33自分は海の上で何を探しているのだろう
28:38純子の両肩に下がる三つ編みから飛び出す
28:43不揃いな毛先を見ていた
28:47桃子の口から思いもかけない言葉がこぼれ落ちた
28:52ねえ純子
28:56年賀状に幸せだって書いてあった
29:00私あれ信じたんだよ
29:04だから会いに来たの
29:06純子の眉が酔った
29:09桃子の言葉が理解できないようだ
29:13ねえ純子
29:20ここで何してるの?
29:23あんなブラジャーして
29:25席も入れられないような男の子供を産んで
29:29あんた何やってんの?純子
29:34北海道を出てから今が一番いい暮らしなの
29:39だから桃子が来てくれて本当にうれしい
29:43こんな日が来るなんて思ってなかった
29:47ねえなんでこんなことになっちゃってるの?
29:51席も入れないで子供を産んで
29:54おしゃれもしないで
29:57これじゃまるで私がバカみたいじゃないの
30:03飲み込んだ自分の言葉に傷ついている
30:07純子は少し眉を寄せ困った顔をした
30:11そして数秒後晴れ晴れとした表情で言ったのだった
30:18お父ちゃんのこと好きになっちゃったから
30:23私も好きになっちゃったから仕方ないんだ
30:27なぜ笑っているのか
30:33問いたいのに声が出なかった
30:37理由の分からない涙が次から次へとあふれてくる
30:43純子の言う幸せが悲しいのか
30:46ズタズタの唯一感が寂しいのか
30:49純子の前で泣いた男たちそれぞれのズルさが憎らしいのか
30:55分からなかった
30:57気づくと純子の名前を呼びながら泣いていた
31:02岬の前にある無人島ゆるり島にも
31:14気づかない間に失われていく美しい景色があると
31:18岡田さんが教えてくれた
31:22岡田さんがゆるり島で撮影した写真
31:26かつて昆布漁のために馬が持ち込まれたが
31:30人だけが引き上げ今は5頭のメスだけが残っている
31:34岡田さんはその光景を大切なものとして撮り続けている
31:46なかなか地元の人もゆるり島のことを知ってる人が少ないので
31:52自分たちが住んでる場所の価値とか大切さに気づいてくれたらいいなとは思ってるんですけどね
32:00何か自分で見えてきたものとか見つけたいものとかってあった気しますか?
32:10見つけたいなって思うのは私はそういう本を読んだりとか今岡田さんの話を聞かないとこういう里の世界を全く知らなかったんです
32:20来たこともなかったですし知りもしなかったところもありましたし
32:25そういうところを今は人から教えてもらっているのですごく学びになっているけど大人になっていくにつれてもっと自分からいろんなことを見つけていかなきゃいけないというか
32:43見つけるのが本当の学びなのかなっていうのはなんか自分が今後これから見つけていかなきゃいけないことなのかなと思いました
32:56どうなんだろう
32:59次回恋する文学はついに最終回
33:101年間にわたった旅は終わりを迎える
33:14小説、蛇行する月と一緒にたどり着いたのは自然さえも永遠ではないと気づかされるこの世の果てと言われる場所
33:24環境的にどうしても人に流されないとうまくいかない環境にいるんですけど
33:30そこよりも大事にするべき自分の気持ちとか感覚っていうような
33:37全てが失われていく風景の中で橋本奈々美がたどり着いた幸せ
33:45どうも大好的
33:51結nings
33:54また次回恋二年間
33:55全部頑元
33:56最後というわけは
33:57既に好きだった
33:59地球へのミケット
34:01地球への難omination
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