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  • 2025/5/13

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トランスクリプション
00:00戦争の負の遺産は思わぬ場所に潜んでいた
00:155月 私たちが向かったのは
00:20厳重に管理された薬用植物の研究施設
00:24ここに日本の戦争と深い関わりを持つ植物があった
00:32アヘンやヘロインなどは麻薬の原料となるケシである
00:48痛みを和らげる成分があるためケシは医療用にも使われる
00:52ここではその遺伝子を保存している
00:57青い実から出る液体を乾燥させたものがアヘン
01:04大量のアヘンが採取できるこの品種は
01:07日中戦争の前の年 日本で開発された
01:10強い依存性を持つ麻薬を利用して 日本は戦争を行っていた
01:23日本軍とアヘンの関係が明らかになった東京裁判
01:34永久戦犯として死刑となった 東条秀樹元総理大臣
01:41そして板垣誠志郎元陸軍大臣
01:48二人の起訴理由に国際条約に違反し 中国にアヘンを蔓延させたことが挙げられていた
01:55もう一人 陸軍の命令で莫大な量のアヘンを売買した 里見はじめ
02:04検察側の証人として出廷した
02:07上海におきましては アヘンに関する仕事の仕事に従事しておりました
02:16アヘンをめぐる罪は アメリカ 中国側の証拠と 関係者の証言によって裁かれた
02:25日本側の重要資料は焼却され 存在しないとされてきた
02:31しかし今 新たな資料によって
02:38日本軍がアヘンで戦費を賄った事実が 浮かび上がっている
02:42海外の資料からも 日本軍がアヘンを大量に売買させていた実態が
02:52明らかになってきた
02:54日本軍はアヘンを使って 何をしたのか
03:08徹底追跡した
03:09日本の戦争と アヘンとの関わり
03:29私たちは その手がかりを求めて 中国へと向かった
03:37東北部最大の都市 新洋
03:47かつてここは ホーテンと呼ばれ
03:51日本が作った 満州国という 傀儡国家の一部だった
03:54ここに向かったのは 日本が作った 巨大なアヘン工場の跡がある
04:02という情報を得たからだ
04:12それからどこかに向かった 日本の戦争時の事実ができる
04:16日本の戦争時の事実は 日本の戦争時には
04:19ないので 日本が戦争時のことを知っていた
04:21そうすることができます
04:22戦後60年以上が経ち
04:28町の人たちでさえ当時のことはほとんど知らない
04:32研究者から情報を集め
04:37可能性があると指摘された場所を訪ねてみた
04:41神陽郊外にある
04:46中国国営の薬品工場の跡地
04:49経営が悪化し工場は5年前に閉鎖されていた
04:54工場の片隅に戦争の名残があった
05:08同行した地元の研究者によれば
05:12満州国時代の見張り小屋だという
05:19襲撃を警戒して兵士が常駐していた
05:23最も奥まったところに一際古い建物があった
05:36この建物は終戦時に日本から接収したものだった
05:44工場の古い記録に記された位置と
06:03満州国時代の記録が一致した
06:06ここがかつてのアヘン工場だと判明した
06:10満州国政府の記録によれば
06:14ここで年間およそ30トンのアヘンを製造していた
06:19さらにヘロインやコカインなどの麻薬も製造されていた
06:28満州国が生み出していた莫大な量の麻薬は
06:42戦争とどのような関係があったのか
06:45昭和7年
06:53日本が中国東北部に建設した満州国
06:58民族が手を取り合う五族共和
07:02理想の国家を目指す王道落土をスローガンに掲げていた
07:06その満州国の防衛を担当していたのは
07:13日本の関東軍
07:14関東軍は
07:19傀儡国家満州国の建国に大きく関与していた
07:23関東軍とアヘン
07:36私たちはその事実の一端を知る
07:48関東軍の元軍人を探し当てた
07:50お邪魔いたします
07:53具体的にどういうお仕事をされるのか
07:56スパイ
07:57関東軍の特務機関にいた木村明さん
08:04特務機関とは軍の中で
08:07重宝活動や政治経済の工作活動に従事する組織である
08:12木村さんが所属した特務機関の金庫には
08:19現金と官営の工場で製造されたアヘンが入っていたという
08:25現金がそこをつくと
08:28アヘンを監禁して活動の資金を作った
08:31これが記号なんですよね
08:39こういう記号なんですか
08:42これはもうここで記号
08:44こういうことですね
08:46これで用プ用っていう感じでしょ
08:50用プ用
08:52用プ用って
08:52うん
08:53いるかいらんかと
08:54持っていかれたっていうのは
08:59何をするために持っていかれたんですか
09:01金作るために
09:04インタビューの途中
09:22木村さんが取り出したキャンディー
09:25この大きさのアヘン10粒が
09:28当時
09:291月分の給料以上に相当したという
09:32今の幼いこそ
09:43タイマーと一緒
09:46一変手出すと
09:50恐ろしい薬だけど
10:00やはりそれを逆に
10:02いわゆる
10:03暴力団が資金源にするのと一緒ですよ
10:07それが私は
10:10ああそうだなと思ってね
10:13特撃官もそういうこと
10:20満州国時代のアヘンクツとされる映像が
10:24海外の映像会社に残されていた
10:27満州国には
10:31政府指定のアヘンクツがあった
10:33政府の説明では
10:37急にアヘンを禁止すると
10:39中毒者が禁断症状に苦しむので
10:42少しずつ与えて
10:44救済するためとしていた
10:45実態は
10:50中毒者以外でも
10:51アヘンを自由に据える状況だった
10:54アヘンを売った金は
10:58政府が吸い上げていた
11:00昭和12年の満州国の記録には
11:06アヘン
11:07麻薬の中毒者の数
11:09110万人と記されている
11:11一つの都市に
11:164000件のアヘンクツが
11:17乱立したというデータもある
11:18これは
11:23満州国
11:24刑務総局の
11:26調査報告書の写真
11:27報告書には
11:32ハルビンの
11:34アヘンクツ地帯で
11:35年間2000を超す死体が
11:37路上に放置されているとある
11:39満州国を潤した
11:50アヘンマネ
11:51それが
11:54関東軍と
11:55深く結びついていたことを
11:57私たちは知った
11:58手がかりは
12:00思わぬところに
12:02残されていた
12:02関東軍と
12:04密接な関係にあった
12:06企業の
12:07内部文書である
12:08戦前
12:13中国に進出した
12:15大倉財閥の資料
12:17その中に
12:19系列会社
12:20大毛コンスの
12:21内部文書があった
12:23大毛コンスは
12:27関東軍の下で
12:29軍事物資の調達を
12:31行っていた会社で
12:32アヘンに関する業務の担当を
12:34命じられた
12:35中国の現地から
12:40東京の本社への報告には
12:42アヘンに関する
12:44関東軍からの指示が
12:46いくつも残されていた
12:47関東軍
12:54三望副長
12:55板垣製士郎の指示も
12:57残されていた
12:58後に陸軍大臣となる板垣と
13:04その部下の
13:05田中三望は
13:07軍中央の方針とは反する
13:09新たな計画を
13:11練っていた
13:11満州国に隣接する
13:18内蒙古
13:19茶春省北部と
13:22水炎省の一帯に
13:23日本に
13:24協力的な政権を
13:26作ろうという計画だった
13:27その工作活動の
13:36資金源として
13:36着目されたのが
13:38アヘンだった
13:38板垣の指示には
13:41こうある
13:42アヘンの集売に関しては
13:48茶春名9県の農家に
13:50栽培させる
13:51関東軍は
14:07茶春省で実際に
14:09ケシを作らせていたのか
14:16現在の家屋省
14:18張北
14:20当時を知る人を探した
14:21この老人の一家は
14:31当時1.6ヘクタールの土地に
14:33ケシを栽培していた
14:38ケシ栽培には
14:39日本側から
14:40ノルマが課せられており
14:42採取したアヘンは
14:43日本人に渡していたという
14:45中村の中村が
14:46日本人に渡している
14:47米国の内部の
14:49財政を守る
14:50庁の中村が
14:51大人に渡していて
14:52マイナムに渡している
14:53海外に渡している
14:55もちろん
14:56何時は
14:57日本人に渡している
14:58東京に渡している
14:59人間が渡している
15:00関東軍の内部資料には昭和9年の時点で内蒙古の一部だけで
15:13消し畑の総面積は3万ヘクタール
15:16工作に従事する人口は100万人に上ると記されている
15:30昭和12年
15:36日中戦争が勃発すると関東軍はチャハル省に武力侵攻
15:44軍中央の意向を無視して戦線を拡大した
15:49北京の北部に展開する第5師団の師団長になっていた板垣は
15:57関東軍参謀庁で後に首相となる東条秀樹と交流
16:03この一帯に3つの傀儡政権が作られた
16:13関東軍の極意文書にこの時東条が出したアヘンに関する指示が残されていたことが分かった
16:21アヘン
16:27エンム政策の確立にあたりでは
16:29特に
16:31盲強方面の財源捻出に留意
16:34アヘンを傀儡政権の財源とし
16:41敵に奪われることを阻止するよう
16:43東条は念を押していた
16:45アヘン工作が非常に重要な内容を占めていたと
17:02内蒙古に対する関東軍の工作について研究している森久雄教授
17:10軍中央の意向に従わない関東軍にとって
17:15アヘンは機密費となっていたとみている
17:17この関東軍の内蒙古工作は
17:23途中から陸軍中央部の承認を得ない独創状態になっていきます
17:31となりますと正規の予算請求ができないわけですね
17:35そこで軍が自分たちで自由になる
17:40機密費を自分で調達すると
17:44だから本来近代的な軍隊においては
17:48自分で機密費を勝手に年収するということは
17:54非合法なことですけれども
17:55この事実を持ってみても
17:59日本の出先軍部に対して
18:03陸軍中央部の統制が取れていなかったと
18:06アヘンマネーで暴走する関東軍
18:17私たちはそのことによって
18:22日本が国際的孤立に追い込まれていったことを知った
18:25スイス・ジュネーブにあった国際連盟
18:32戦時中の日本とアヘンに関わる文書が
18:50初めて公開された
18:51世界各国が提出した
18:56アヘンに関する広告書などの内部資料である
18:59日中戦争が始まって1年
19:21国際連盟では
19:23日本とアヘンとの関わりが問題となっていた
19:29日本軍が占領した中国各地からの報告書が
19:33多数を占めていた
19:34アメリカの報告書は
19:41満州国のアヘン収入が
19:43前年よりも28%増加する見込みと
19:47警告を発していた
19:49日本とアヘンとの関わりは
19:53世界から徹底的に監視されていた
19:55この5年前
20:13日本は満州国が承認されなかったことを不服として
20:17国際連盟を脱退していた
20:19しかし完全な孤立を避けたいと
20:23その後も重要な委員会に協力を続けていた
20:27その一つがアヘン諮問委員会
20:32アヘン戦争以降
20:35植民地支配にアヘンを利用してきた
20:39ヨーロッパの列強国
20:40非人道的だという声が高まり
20:43国際的な規制へと舵を切っていた
20:46アヘンで不当な利益を得る国を
20:51厳しく監視していた
20:52昭和13年6月
21:15日本の外交にとって大きな打撃となった
21:20第23回のアヘン諮問委員会が開かれた
21:24傍聴席は各国記者団や政府委員らで満員となった
21:32日本の外務省は国際的孤立を避けたいと
21:45エースのアモー英二を代表として送り込んだ
21:50アモーは日本軍の占領地では
21:53麻薬対策がきちんと捉えていると
21:56日本の立場を主張した
21:58日本人による天津での麻薬密造が
22:06たびたび問題となっているが
22:08日本当局の取り締まりによって
22:11現在では麻薬密造がなくなったと断言できる
22:16それに対し中国代表の孤政拓が激しく反論した
22:29南京が日本軍に占領されて以来
22:32アヘンや麻薬が公然と販売されている
22:37日本は長期的な破壊力を持つ麻薬と軍事力とを組み合わせて
22:44中国を侵略している
22:51日中戦争の前までは
22:53アヘンを野放しにしていると非難されていたのは
22:56中国だった
22:59国民政府の財源も
23:01一部アヘンによって賄われていたからである
23:07紹介席はアヘンの根絶を宣言し
23:10日本との違いを内外にアピールした
23:15中国はアヘン諮問委員会で上映するため
23:23日本のアヘン政策を休断する映画も準備していた
23:27日中戦争前
23:51観光の日本疎開で摘発したという
23:54麻薬工場の映像
23:56アヘン諮問委員会の委員を含む200人の前で上映された
24:13国民政府の外交史を研究している
24:15張力教授は
24:17第23回アヘン諮問委員会を
24:20中国は最大限に利用したとみている
24:24国民党は中国の占領地区
24:29日本の戦争と日本の戦争は全面性の戦争
24:34それから日本は日本の戦争
24:35国民の戦争を得るべき会社について
24:39アヘン諮問委員会ではさらに日本が予測しなかった厳しい指摘が飛び出した
25:05アメリカ代表のフラーである
25:09満州国のアヘン専売は継続的に売り上げを伸ばし収益を上げている
25:19この5年間で1億3000万元を売り上げたようだ
25:27麻薬に関しては法典の工場で毎日75キロから100キロのヘロインとモルヒネが生産されている
25:37この会議に先立ちアメリカ国務省からフラー代表に送られた極秘伝が残されている
25:49アメリカの陸軍省や財務省が日本を徹底調査し
25:56ハル国務長官自らがジュネーブにその情報を送っていた
26:00アメリカの麻薬政策の歴史を専門としているマカリスター・ジョ教授
26:15アメリカは日本の占領地からの麻薬の流出とアヘンの生産が
26:26日本軍の拡大と結びついている点を警戒していたと指摘する
26:31アメリカの麻薬を使っている
27:01その年の9月
27:04中国は国際連盟に対し日本の中国侵略を提訴
27:10経済制裁を発動するよう求めた
27:13それを受け連盟は各国に制裁を発動する権限を与えた
27:19アモー代表は日記に外交努力がついに行き詰まったと記している
27:32理事会16条に適用し得ると決定
27:39行くところまで来たれり
27:43連盟と分かるるとき来たれり
27:48日本政府は国際連盟に対し
28:00全ての機関との協力停止を通告
28:03日本は完全に世界から孤立した
28:07戦後アモーは軍部が中心となって
28:13連盟との協力を断つべしとの声が高まったと回想している
28:18日中戦争の拡大は続いていた
28:44日本軍の占領地には次々に
28:47傀儡政府が作られた
28:48軍事費の増大に全く歯止めがきかず
28:54国家予算の7割を超す異常事態となっていた
28:57国際的なアヘン規制の枠組みから外れた日本
29:06日本軍のアヘンへの依存が加速していた
29:14取材を続ける中
29:15陸軍中央の領海の下
29:18アヘンで兵器を購入したという事実が浮かび上がってきた
29:22終戦時
29:32軍中央の指示で
29:35機密文書のほとんどは焼却された
29:37わずかに残ったものの一つがこの陸軍省大日記
29:45この中に大規模なアヘン売買の事が記されていた
29:52昭和13年9月
29:57中国北部に展開していた
30:00北品方面軍司令官から
30:02陸軍大臣板垣誠四郎宛ての文書
30:06そして
30:15北品方面軍参謀庁から
30:18陸軍次官
30:19東条秀樹宛ての文書
30:21大量のアヘンを
30:24どう式に変えるのか
30:25軍中央は
30:27現地軍との間で
30:29やりとりを交わしていた
30:30板垣は陸軍大臣に
30:37東条は陸軍次官に就任していた
30:41関東軍で
30:45軍中央の意向を無視して独走した二人が
30:49陸軍の中央に座っていたのである
30:56軍中央が関与したアヘン売買は
30:59その数量
31:0033,000キログラム
31:02およそ
31:0433トン
31:06関東軍を通じ
31:11満州国へと売却
31:13現在の末端価格に換算すると
31:16110億円相当の量であった
31:19その資金は
31:29北京にあった
31:30傀儡政権の兵器購入に
31:32充てられていた
31:3333トンものアヘンは
31:41どこから入手したのか
31:43資料には
31:45次の記述しかない
31:46三聖書基地圏において
31:50第二十四弾の
31:52欧州施視アヘン
32:10現在の三聖書基地圏
32:12日本軍はアヘンを敵から奪い
32:15調達していた
32:16日本軍の第二十四弾が戦っていたのは
32:26中国の軍閥
32:27遠尺山
32:28小海石の
32:32アヘン禁止政策にも関わらず
32:34国民政府の支配下にあった
32:36軍閥の中には
32:37アヘンを生産し
32:39戦費を稼いでいるものが
32:41少なくなかった
32:41日本軍はどのように
32:52アヘンを奪ったのか
32:53遠尺山の下で働いていた
33:21という村の頃が見つかった
33:23日本軍から追われて
33:28基地圏に逃げ込んだ
33:29遠尺山は
33:30大量のアヘンを
33:31村の外れに隠したという
33:33日本人との関西山と戦が
33:36仕事は
33:37垂直偉の外側から
33:40òn
33:41あとは
33:43あと私は
33:45仕事は
33:45仕事は
33:48仕事
33:51仕事は
33:52仕事は
33:54仕事は
33:56仕事は
33:57仕事を
33:59あなたは
34:01後見
34:02ヤオトンと呼ばれる
34:15この地方独特の横穴式住居
34:18エンシャク山がこのヤオトンに隠していたアイヘンを
34:27日本軍は押収し武器を購入した
34:32日本軍は戦費獲得のためには手段を選ばなくなっていた
34:38最前線の証言者がいた
34:47第39師団232連隊の情報将校だった鹿田雅夫さん
34:57鹿田さんの部隊では補給が常に欠乏し
35:00民間人からの略奪でしのいでいたという
35:03敵からの情報を取るにもアヘンに頼りしかない状況だった
35:11handing out
35:17密定というのは守護自分を教育して
35:25密定にスパイアに使うわけですよね
35:28スパイアに使っても
35:31当時日本人が使ったのを軍兵をといて
35:37軍隊だけベロベした殺術は
35:45そのまま中国人は何らか価値ないんですよ
35:50だから敵地を生かすときには
35:53アヘンが一番有効なんですよ
35:56軍票と呼ばれる物資調達のための軍事士兵
36:03鹿田さんによれば前線では紙くず同然だったという
36:08頼りになるものはアヘンだった
36:18アヘンをどうして手によるかと一般の人は手に入りません
36:28県庁業っていわゆる我々が日本が教師ときにさせた
36:36偽県庁ですから
36:39それによってアヘンを汚せといて
36:43毎月何本何本持ってきて
36:47たらの月また出て要求して
36:49死活の問題だったんですよ
36:52陸軍の中央から最前線の兵士まで
37:01アヘンは深く浸透していた
37:05日本の占領地が大都市にも拡大するにつれ
37:20アヘンも広く蔓延していった
37:23上海の超高層マンションの谷間
37:34取り壊しを待つばかりの一角に
37:37かつてアヘン靴があった場所が残っていた
37:40それまで国民政府によって捉えていた
37:48アヘンの全面禁止政策
37:50日本軍が上海を占領して以降
37:54中毒者救済のためだとして政策を転換した
37:58アメリカ上海総領事から本国への報告には
38:04日本軍占領地でアヘン麻薬の取引が
38:08活発化しているとある
38:10アメリカ上海総領事から本国への
38:40上海以外に置かれたアメリカの大使館や
38:43領事館からも本国に情報が挙げられていた
38:46南京ではこれまでヘロインは広がっていなかったが
38:54推定では40万の人口のうち
38:585万人がヘロイン中毒になっている
39:02天津の日本人居留地内のアヘン窟は
39:10中国の支配地域へも広がり
39:13少なく見積もっても500件はある
39:16当時に日本人のアヘン、アヘン窟は
39:31あなたの名前は何でございますか?
39:34サトミハジメと申します
39:36サトミハジメ
39:38東京裁判で日本軍とアヘンとの関わりを証言した民間人
39:59里見はじめ
40:00中国名を名乗っていたという里見は
40:04一体どのような役割を担っていたのか
40:07去年
40:16満州国の日本人官僚が持っていた資料の中に
40:21里見に関する重要な文書が残されていたことが分かった
40:24渦中高裁全道外機
40:32里見が運営していたアヘン商社
40:34高裁全道の業務について記されていた
40:37活動の目的は
40:43戦争期間中
40:46アヘン業務を日本の把握下に置くこと
40:50里見の中国名である里見
40:59その下に8人の中国人アヘン商人の大物が並んでいた
41:05昭和16年度のアヘンの売上は3億元に達していた
41:17これは当時
41:22南京にあった傀儡政権の国家予算に匹敵する金額である
41:27ここに新国民政府は品における唯一の政党政府として正式に成立しました
41:36日本は紹介席の国民政府からたもとを分かった王朝名を担ぎ出し
41:45新たに南京国民政府を立ち上げた
41:49南京市の一月の実収入に占めるアヘンの利益は
41:58多い時は5割を超えていた
42:03傀儡政権の運営に欠かせないアヘン
42:06それを取り仕切ったのが交際前導だった
42:11失礼いたします
42:13どうぞどうぞお会いください
42:17一体
42:18民間人の里見にそのような大きい役割を担わせたのは誰だったのか
42:28里見と戦後に至るまで深い付き合いのあった塩野谷幸太郎さん
42:35関東軍の元大尉である
42:38塩野谷さんは内蒙古のアヘンを買い付けに来ていた里見と知り合った
42:51里見は当時関東軍の参謀長だった東条秀樹とも親しく話していたという
42:58アヘンの大会社
43:05しかも陸軍が一番信頼をし
43:11全面的にこの人に陸軍が集めているアヘンを殺す
43:17どういう風に行わすか何を使ったかそれは分かりません
43:21ただ相当な量ではなかったですか
43:25これやっぱり軍命だと言っていましたね
43:31私たちはアヘンと金の流れについて里見に聞いたことがあるかと塩野谷さんに尋ねた
43:42アヘン
43:49どっから私もあの食べてく聞きましたよ
43:53いやいや余分なこと聞かない方がいいぜのしたことです
43:58怒るじゃないですよ
44:01何も君に必要ないじゃないか
44:03俺もね言葉に違い合ってはいかんから
44:07必要以外のことはね
44:09お互いに言うそうや
44:11マージャンでもやろうや
44:13何してもマージャンだ
44:15日本軍の絶大な信頼の下
44:23巨額のアヘン真似を取りしきった里見
44:26その動向が戦時中からアメリカによって中止されていたことが分かった
44:34里見に関する資料が大量に残されていた
44:38アヘン王とも呼ばれた里見
44:47陸軍は国際社会の風当たりが厳しくなる中
44:52自分たちがアヘンに関わっていることが知られないよう
44:56民間人の里見を表に立てた
44:59上海のアメリカ総領事から財務省へ送られた報告書
45:07里見と交際全道
45:16そしてアヘンマネーの動きが追跡されている
45:29そして陸軍特務部の楠本の名前
45:34アメリカの里見への関心はただ一点
45:43巨額のアヘンマネーがどこに流れているのか
45:46上海のかつての日本疎開に今も交際全道の建物が残されていると聞き尋ねた
45:57あの垂れ物ですね 真正面の赤い看板が出ている
46:06赤い看板が出ている
46:15交際全道が入っていたこの建物には日中戦争の勃発食後陸軍の特務部も置かれていたという
46:25特務部とは中国の日本軍占領地に設けられ
46:34現地の傀儡政権の育成指導などにあたった
46:38当時
46:45特務部長を務めていたのが
46:47楠本実鷹
46:50アメリカが里見と共に注目していた人物である
46:55里見をアヘンバイバイの仕事に引き込んだのが楠本だった
47:01昭和13年4月
47:09この建物の一室に国家規模の金を扱う交際全道の事務所が設けられた
47:16アメリカ財務省はその3ヶ月も前から具体的な情報をつかんでいた
47:26日本当局は中国における麻薬政策に対する国際的な批判が
47:36これ以上高まるのを防ぐため
47:38アヘンバイバイを交際全道と呼ばれる
47:42慈善団体の名前で偽装する予定です
47:46この組織はアヘン商人で構成されており
47:52副会長に日本人が選ばれる予定です
47:56アメリカが里見のアヘンマネーの全貌を把握したのは戦後の事だった
48:08戦犯容疑で逮捕された里見は国際検察局の尋問の中で
48:17アヘンバイバイの流れを詳細に説明した
48:22里見はアヘンマネーの行き先についてこう述べている
48:36アヘンの収益は最初は陸軍の特務部に
48:41南京国民政府ができてからは南京政府に金を流した
48:47里見が書いた図
48:55高安院
48:57ここが盲郷や満州国などの生産地から集められる
49:02アヘンの年間総生産を管理した
49:05大消費地である北京や上海への廃棄を仕切ったのも高安院だった
49:14アヘン流通の中心にあると里見が指摘した高安院
49:29昭和13年占領地経営のため設立された高安院は
49:33烈気とした日本の国家機関である
49:42昭和16年に東条秀樹が総理大臣となった
49:48高安院は総裁を首相が副総裁を陸軍海軍など4人の大臣が務めた
49:55そこにアヘン行政が置かれた
49:57今回私たちは取材の中で高安院の主催で開かれた
50:07ある会議の存在を知った
50:12シナ・アヘン受給会議
50:19昭和17年8月東条内閣の時に開かれた会議の内部資料が残されていた
50:31会議には陸軍を筆頭に日本の関係省庁満州国
50:37すべての植民地行政と占領地行政に携わる官僚たちが一同に会していた
50:50太平洋戦争が激しさを増す中
50:53アヘンの流通にも支障が出るため
50:56日本の植民地占領地の中で自給自足する計画が練られていた
51:07大東亜共栄圏の確立の鍵はアヘン政策
51:20これは当時朝鮮と中国の国境付近で撮影された
51:24キス栽培の貴重な映像である
51:27日本を名刺としてアジアの共存共栄を図るというスローガン
51:35大東亜共栄圏
51:37その下で叫ばれたのはアヘン蔵さんの掛け声だった
51:45昭和20年8月9日
52:00突如100万を超すソビエトの大軍が国境を超えて満州国に侵入した
52:07中国における日本の戦争の終わりの始まりだった
52:14混乱の最中
52:22逃げる軍人たちが頼ったのもアヘンだった
52:26もう金は使えないとアヘンだと
52:37いやそれはね
52:41結局避難するために
52:48逃げなければ行動もできないし
52:52今回の取材で
53:02交際前導の最後の姿が初めて明らかになった
53:07昭和18年末
53:12南京や上海で学生による反アヘンデモが起こり
53:17交際前導に膨大な損失が生じていた
53:24交際前導から買っていた数多くのアヘンクツが火をつけられ壊された
53:33このことがやめるきっかけになったと
53:35後に李明子と里見はじめは語った
53:40関東軍司令部が最後に行ったのは
53:51大量のアヘンの隠蔽だった
53:55満州国の高官を務めた古見忠之は
53:59関東軍との会話を回想録に記している
54:08やがてソ連軍が新疆に進軍してくるに違いない
54:14その時関東軍司令部にアヘンの山があったことが明るみに出たなら
54:20それこそ日本軍は弁明の余地なく
54:24非常な痴辱となるであろう
54:29困り果てた末、原三望はアヘンの始末を懇願し哀願した
54:43徹夜で穴を掘り、夜明けまでに大部分のアヘンを埋めてしまった
54:50戦後、日本軍とアヘンとの関わりが
54:56初めて白日の下にさらされた極東国際軍事裁判
55:02永久戦犯として死刑となった東条秀樹
55:08そして板垣聖士郎らの基礎流の中にアヘンも数えられた
55:19検察が証人として証言台に立った林間人の里見はじめ
55:26アヘンへの日本軍と国の関与を明言した
55:33上海の東方部というところから
55:39アヘンが近く到着するから
55:42これの販売をやってくれろということを依頼されました
55:47それから始めました
55:49半年か7、8ヶ月じゃない
55:53それから後輩員ができまして
55:56後輩員がこれを扱うと
56:03証言に先立つ尋問の中で
56:05里見は日本の指導者たちが
56:08アヘン条約に違反したことを認め
56:10次のように述べた
56:15国際条約違反は分かっていました
56:18しかし我々の戦争はアヘンなしでは
56:22アヘンなしではできなかった
56:24アヘンによって行われた戦争
56:34里見はそのことがどれだけの人を蝕んだかということについては
56:40一切触れなかった
56:42最大で100万を超す兵力を送り込み
56:508年間にわたって中国全土で続けられた日本の戦争
56:56日本の侵略がアヘンによって支えられていた
57:03その構造の一端が浮かび上がった
57:08私たちは研究用にケシを栽培している場所を再び訪れた
57:26一般の栽培が法律で禁止されているケシ
57:38研究が終わると高温で跡形もなく焼却処分される
57:44戦後63年
57:56アヘンに関わった多くの軍人や政治家たちは
57:59過去を隠蔽し何も語らぬまま戦後を生きた
58:04日本軍とアヘンとの関わりは私たちの記憶に残らなかった
58:14日本軍とアヘンとの関わりは私たちの記憶に残らなかった
58:18日本軍とアヘンとの関わりは私たちの記憶に残らなかった
58:34日本軍とアヘンとの関わりは私たちの記憶に残らなかった
58:40日本軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍軍

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