TsumikiCastleは、体験者は積み木を積み上げるという単純な動作を行うだけで、自分が想像する精巧な城を仮想世界に生成することができる「新しいつみき遊び」である。積まれたつみき木の形状を各種センサで認識し、バーチャルの世界で積み木を、城の形状に変換する。仮想世界と現実世界をシームレスにつなぎ合わせる積み木遊びのインタラクションを実現するための、タンジブルなインタフェースを設計した。このシステムを用いれば、現実世界で積み上げた積み木が、仮想世界でダイナミックに城に変化するという体験を楽しむことが出来る。体験者は、積み上げるブロックの形に対応したリアルな城の3次元CGを仮想世界に生成することが可能である。さらに、このタンジブルなインタフェースとリアルタイムにグラフィックを生成する技術を用いれば、現実世界と仮想世界をより滑らかに接続することができる。
子どもがタッチ型ディスプレイを搭載した情報機器で遊ぶ機会が増加してきている近年。子どもの成長過程の早い段階において、そのようなデバイスに長時間接することが望ましいかどうかについて議論する余地があると考える。発達心理学の領域では、子どもにとって、五感を使ってモノと物理的に触れ合い、遊びを通して創造力を養うことが、非常に重要であると言われている。また、タッチ型のディスプレイを搭載した機器での多くのアプリケーションは、あらかじめ目標やゴールが設定されており、一から何かを作り上げるというような、創造的な体験を提供できるものが極めて少ない、という点が挙げられる。子どもにとって遊び相手になる情報機器は非常に魅力的であるため、幼児教育では深刻な状況であると言える。この課題に対し、子どもの興味を惹きつけ、創造的でかつ触れることの出来るタンジブルなインタフェースを用いた遊びやデバイスを提供することが必要であると考えた。積み木遊びにVRのシステムを導入することで、子どもにタンジブルなインタフェースを介し、遊びのモチベーションを持たせることを試みる。これにより、遊びを通して子どもの創造力や五感で感じる力を育むことを目的とする。
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