00:13俺の彼女の兄貴は昔高校生という若さで自ら命を絶ったそれからというもの両親も彼女もうつ病になってひどい状態だったらしいそんな時彼女の家に犬が一匹引き取られることとなった
00:20するとペットセラピーとでもいうのかな犬と接しているうちにみんなだんだん良くなってまた家族で笑い
00:33会えるようになったらしい彼女も両親も犬のおかげだとそれはそれは犬を可愛がっていたよ 旅行にも一緒に連れて行ってあげていて本当に家族みたいだった彼女なんて犬の散歩の時間になるとデートの途中でも家に帰っていたよ
00:47何の変哲もない雑種だったのにあの子はうちにとっては特別な子なのといつも言っていたその犬はもう高齢だったからさ最近は弱っていたんだ 病院へ連れて行ってももうダメだと言われたから連れて帰ってきたらしい
01:01うちで最後を迎えさせてやるんだってそれでとうとう昨日の朝から呼吸が途切れがち になったらしく彼女は仕事を休んでずっと犬につきっきりだった俺は犬なんて別に好きではないし正直どうでもよかったんだけれど
01:12彼女が心配だったから仕事が終わってから寄ったんだもう暗くなっていたけど月が明るかった 彼女は犬小屋のそばの金冠の木の下に毛布を敷き座って犬を抱いていた
01:25そこは木陰で涼しく犬がいつも寝ていたお気に入りの場所だった 犬はもう動けなくなっていて彼女がスプーンで水を飲ませてやろうとしても飲めなかったそうしているうちにだんだんと呼吸も浅くなってきた
01:33彼女はボロボロ涙を流しながら犬を撫でていたよう彼女の両親も涙目になってそばに立っていた
01:35それでついに犬の呼吸が止まった
01:44そしたら彼女がイルジって叫びながら泣いたんだ ちなみにイルジってのは犬の名前それで彼女の亡くなったお兄さんの名前もイルジだった
01:54つまり彼女は亡くなったお兄さんの名前を犬につけていたんだその時の彼女はもう泣くというか悲鳴みたいな声でおえつしていた
01:5720歳を超えた大人とは思えない泣き方だった
02:03俺と別れ話になって泣いた時とは全然違っていたから しばらく呆然としていたんだけどさ犬ごと彼女を抱きしめてやったんだ
02:12それでも彼女は泣き止まなくてさ庭先であんまりわーわー大声で泣いているもんだから隣の家の人が出てきたり
02:16自転車の高校生が立ち止まったり手を合わせたりしていく通行人もいた
02:21気づいたらいつの間にか自分まで泣いてんの俺が来るたびに吠えまくっていたから
02:26ちっとも好きじゃなかったのに犬を埋めるために金管の下に穴を掘ってやってんの
02:28俺は動物を飼ったことがなかったから 犬の扱い方も知らなかった撫でてやることすらしなかった
02:47初めて撫でてやったのはもう吠えなくなった固い体だった 彼女が将来もし俺と結婚してから犬が飼いたいと言い出したら飼ってもいいなと思ったよでも俺はその時彼女より先に行くのだけは絶対に避けたいとも同時に思ったけどね
02:58ご視聴ありがとうございました