00:00神崎?
00:06いいだろう。
00:07ギルマールは9時過ぎにここへ来る。
00:13それまでに用意できれば、今回のことは不問にしよう。
00:15本当ですか、社長?
00:22君なら、不可能なことではないかもしれない。
00:58アンリーしちゃいえ残ってるワイン飲んでみよううんうんすごいああ昨日飲んだどのワインとも桁が違う探してみよう!
01:01銀座だもんな。ワインショップならたくさんある。
01:04な、何言ってるの?聞いてたでしょ?世界に700本しかないって。
01:12そうじゃない。俺たちが今感じ取った味と香りを頼りに探し出すんだ。
01:18アンリーじゃいえの、クロパラントゥ、割れたボトルの代わりになるワインを。
01:25そっか、しずくさんの力があればできるかも。
01:29行こう。タイムリミットまで。あと3時間。
01:33神様の代わりを探し出すんだ。
01:39あなたが大嫌いで大嫌いで会いたくてしょうがない冗談じゃない。
01:42売れはされて止められないみたい。
01:44I miss you!
01:50I miss you!
01:54誤魔化さないでと言っても、とぼけたように笑うから。
01:58伝えたい話もできずに。
02:00甘いビロードに乗っかる。
02:03想い出と今のマリアジョは戻れない。
02:05足跡を辿ってく。
02:09現実なんて興味ない。
02:11ほら幻想だっていいんじゃない。
02:14グラスを傾ける。
02:19あなたが大嫌いで大嫌いで会いたくてしょうがない。
02:23願いにやっと気づいても、もう叶えはしないでしょ。
02:27勘違いさないだなんて酔っぱれてるんじゃない。
02:28冗談じゃない。
02:31胸を裂いて止められないみたい。
02:31I miss you!
02:34I hate you!
02:35I love you!
02:36I miss you!
02:40そんなに何みたいな。
02:40I miss you!
02:42I hate you!
02:43I love you!
02:44I miss you!
02:48あなたが大嫌い。
02:52誤魔化さないでと言ったら、とぼけたように笑ってよ。
02:56あの日の続きをしようよ。
02:58雨にビロードに乗っかる。
03:01想い出と今のマリアジョは終わらない。
03:01永遠の幻しい。
03:05なるほど。
03:10それで、神様のDNAが入ったワインばっかり買ってきたってわけか。
03:14どれもあのワインと共通点はある。
03:16だけど、根本的に何かが違う。
03:21同じ作り手なら、味わいの傾向も似てると思ったんだけど。
03:25しずくくんは、どれが一番神様に近いと思う?
03:29Cといえば、これですかね。
03:30なるほど。
03:31だったら。
03:34大サービスだ。
03:35おごりで開けるよ。
03:37レボーバー!いいんですか?
03:40高いの?
03:41エマニュエル・ルージェ!
03:45ジャイエの老いっ子が作ったワインだよ!
03:49宮城ちゃん、ずいぶんうちにつぎ込んでくれてるからね。
03:51たまにはいいだろう。
04:00どうぞ。
04:14どんな人なんだろう。
04:36待って待ってくれ逃げないで振り向いてくれ失礼します社長ギルマール様からお電話がありましてあと1時間ほどでお見えになるそうですああそろそろワインの用意をしないとなえっ?先ほどジャイエの代わりはいないと?変わりはなくとも客が喜ぶワインならいくらでもある金さえ詰めばな。
05:12駄目だまた逃げられたまたさっきのワインもそうだったけど見えたと思って浮かけると消えてくんだやっぱり無理なのかな神様の代わりを見つけるなんていやまだ1時間ある諦めなければ手遅れってことにはならないそれを確かめてみたいんだしずくつ
05:23君がその気ならとっておきの人を紹介しようとっておき?ああひどく気難しいって評判だけど銀座で一番ワインに詳しい人物さ。
05:38いかにもわしがどいロベールじゃんがすみません突然無理なお願いをあの俺こういうものですお前いつからワインを飲んである?俺?えっと昨日…
06:13面白い!実に面白いぞ!
06:26お嬢さんが割ったのはジャイエのクロパラント99年じゃったな。
06:27あ、はい!お嬢さん。お嬢さん。お嬢さん。このあたりじゃ。は
06:48?さっさとある。あ、はい。あ、はい。
07:07このあたりじゃ。ははは。これ、もしかして。そっか。土の中なら温度差が少ないし、いちども十分。自然のワインセラーなんだ。うーん。ほれ、お前たちの望む一本じゃ。
07:36いや日本語で話しましょう総一郎まったくのうあの小僧ボトルに残った香りだけで銘柄を当てるとはしかも昨日ワインを飲み始めたばかりだと?
08:05豊よお前のブドウは実ったぞどんなワインに化けていくか見物じゃのう95年のサロンねすばらしいお待たせしました
09:07ソーテルヌのデザートワイン それと
10:09あなたが飲みたがってたから
10:51ここは?そうだ 15年前のあの夜も私はここにいた
11:02待ってくれ振り向いてくれお願いだ
11:07アンヌ
11:30ようやくわかったよ 君があの日私に伝えたかった本当の気持ちが
11:36まるで永遠に続くかのような長い余韻
11:3915年前のアンヌさんの気持ちは?
11:41ずっと一緒にいたい 飲みましょう総一郎もう一度
12:11ソムリエルあっはいそちらのムース油にも1杯さしあげてよろしければあなたもいかがああくうまい本当にすばらしいですねこのワインどんな事情だか分からないけれどこれを探すのは大変だったでしょうえ?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん
12:14?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん?ん
12:16?ん?ん?
12:43私が送ってくれたワインはうちの家室で割ってしまったんだしかしなぜ君が送ったワインではないと分かったんだこれは全く同じワインのはず俺にも教えてくださいなぜこんなワインが存在するのかあなた何も知らずにこのワインをはいある人にお願いしてもしその客が本当にワインを理解しておればこれを飲まされて納得しないわけにはいくまい
12:52俺もデキャンタージュするときに一口飲ませてもらったんですそしたら不思議なことにこれは99%ジャイエのクロパランテューだと感じた
13:02アンネさんこのワインはなぜジャイエの味がするんですか?
13:21エマニエルルジェジャイエの老いであるルジェはジャイエからワイン作りを学んだというがジャイエとは明らかに別物だ俺もレボーモンを飲んだときルジェのワインは素晴らしいけれどまだ神様の代わりとは言えないと思いました
13:36こんな噂を知っていますか?99年のエマニエルルジェの中で少なくともこのクロパランテューについては体調を崩したルジェに代わっておじのアンリジャイエが作っているという噂です
13:54あくまで噂ですがこれはジャイエという神様が作ったいえもしかすると空や大地人の心の中に住む本当の神様がいたずらをしたワインなのかもしれません
14:24俺このワイン好きですよなんていうかふくよかだけど繊細さが隠れていて神様が誰だろうとその人はきっとワインが大好きでこのワインを子供みたいに楽しんで作ったんだろうなふぅ
14:41おやすみなさい 総一郎おやすみ三島さんああ
14:43今日は助かった
14:52礼を言うよアンヌさんのそばにいてあげてくれませんかせめて彼女が日本にいる間だけでもどういうことだ
15:02三島さんには言わないって約束でしたけどアンヌさん
15:10どこか体調が悪いんですかデザートワインまで素晴らしいものをいただいたからちょっと酔ってしまったみたい
15:12嘘だ あのデザートワインはぶっ壊れてた
15:23俺たちが持ってきたワインの正体を一口飲んだだけで見抜いた人がかすかだけどカビ臭いコルクの匂いに気づかないわけがない
15:35そうブショネだったのねブショネコルクが原因の劣化ですよね
15:39三島さん達は普通に飲んでたけどあなたなら気づけたはずだ
15:52脳腫瘍だそうです時々感覚が途切れて味と匂いが分からなくなってしまう量生とのことですが大きくなってるから手術をしなきゃいけないって
16:14そうなれば繊細な感覚が失われる可能性もあるもう三島さんとワインを楽しむことができなくなるかもしれないフランスからわざわざやってきたんだ何かあることくらい想像がつく私にできるのは知らずに見送ることだけだそんなアンヌさん
16:19こうも言ってました家同士の戦略結婚は自分を幸せにはしてくれなかった
16:36離婚するまでの十四年間あなたと過ごした一年間の思い出だけを大事に思って生きてきたって十五年も前の話だアンヌさんは教えてくれたじゃないですか自分の気持ちをいいんですか
16:46このままで神崎君 君は不思議な男だな神崎豊氏のご子息だからというわけではないが
17:03まるでワインの申し子のような感謝するよ急いでタクシーをはいへぇ
17:10ビジネスの鬼で有名な三島総一郎がねすっごくロマンチックでしたよ
17:25俺も早く飲んでみたくなった親父の残した別れのワインあの不思議な感覚が何なのかその答えが分かる気がして雫
17:29なあ雅ちゃんん
17:44?一ついや二つ頼みがあるんだけどそれでは始めさせていただきますなあにあの子この勝負に関係あるわけ
17:48?雫君が同席してくれるよう頼んだそうですよ
17:58あなたも同じようなものでしょ私は一世さんのパトロンだしそれにところで勝敗の判断基準はどうなさるおつもりです
18:10?うん優れた表現を成し得たものを勝者とするとのことですが私が知っている限り神崎先生のご著書などにこのワインを表現したものはないはずだ
18:21ご心配には及びません今日から始まる勝負には豊先生が最も信頼なさっていたご友人でもあるベテランテイスターをお招きしてあります
18:22テイスターだと?わしはただの飲ん兵衛じゃよおう一世ロベール先生3年ぶりか随分出世したなあ何だ親父の知り合いだったのかよさ早く始めてくれわしも早くそいつが飲みたいはいうん
19:14おう答えてみよこのワインが何であるかこのワインは未礼の番称
19:43大地の恵みへの静かなる祈りはこのワインの元となるブドウが育った畑の特性すなわちテロワールを表現していますすごいこのワインの本質が見えるよソムリエやワインの評論家にとって表現力は大切な才能だからすごいのよ神崎豊や一世さんは雫よお前は何を見た?
20:13ボルトーのブドウ畑だブドウ畑だ
20:22このワインを飲むまでは俺にとってこのワインは母との永遠の別れ
20:45そんなに悲しい味わいかしらねこのシャトームートンロートシルトン82年は?
21:10君のお母様が亡くなった年は82年この数日君なりにワインの勉強をしたんだろうだがそこに個人的な思いを結びつけるとはそれではワインのテイスティングにはならないそうですねロベール先生お前の言うとおりだ一世お前の表現こそこのワインの本質を言い表している
21:26ムートン82年が飲みたくなったなだとすれば判定は明白だこの勝負東峰一世氏の勝ちとします異論は?
21:50ねえよ俺はこのワインの香りが見せたものが何なのかその答えを知りたかったんだただしおやじのワインは譲れないしずくさん桐生さんこのワインもらってっていいっすか今夜じっくり付き合ってみたいんだどうぞお持ちください
22:09神の雫と十二使徒はこの俺が探し出してみせる行こう
22:18ああ待ってよ早く飲みたいな俺が立つから早く早くちょっと気をつけて
22:44口づけたあとふくほほえむきみがいたわれどしのかおりにおどけあうかんのひのうるごい
22:51美しい日々重ねそして終わる日は
22:58スタインベイの元の海と涙すてて
23:07並んだもんなシェグラスのようにと
23:15ふたりはとわに寄り添うと信じた
23:22銀河に煌めく星座指差し
23:32年を重ねるほど綺麗になってゆく君を見ていた
23:36今日を歌にしようなんてはない
23:43髪の雫にたたずむ君を
23:46頂くまってくれ
23:48こんでもゆく寄り添えた
23:48今の髪の雫であれば
23:48今の髪の雫にたたずむ君い
Comments