- 2 日前
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テレビトランスクリプション
00:01こんなに面白いものだとは思わなかったので
00:04アダルトビデオと同じでしょみたいに思っている方も結
00:08構多いと思うんですけど
00:15それは時代と戦った映画だった
00:46ロマンポルノ
00:50刺激的な名前ですね
00:53わざわざテレビでそれもNHKで
00:56ポルノなんて何を考えているんだ
00:59眉を潜める方もいるでしょうか
01:05でもこちらをご覧ください
01:11セーラー服と機関銃
01:14リング
01:15天と地と
01:18皆さんもご存知のこれらの名作は
01:21ロマンポルノがなければ生まれていなかったかもしれません
01:28ロマンポルノの現場からは
01:30その後の日本映画を支える多くのスタッフが育っている
01:34のです
01:38あのキルビルを撮ったクエンティン・タランティーノは
01:42こう語る
01:44僕はロマンポルノの虜だよ
01:47あんな映画が存在できたことが信じられない
01:53今年8月
01:55スイスロカルノ映画祭で
01:5843年前の一作が上映された
02:23ロマンポルノの虜だよ
02:25日本映画祭で
02:26企画的については
02:28大切に変化している
02:3020時から
02:36日本映画により
02:36制作したのは
02:38石原雄次郎など多くのスターを配出した
02:42名門
02:43日活
02:48経営難に陥った
02:50それは70年代
02:54苦肉の策で打ち出したのがポルノロセンだった
03:01だが日本映画史上の傑作と言われるものも少なくない
03:14うちな何や逆られたんや
03:22これは大阪西成で撮影された作品
03:27売春の世界で一人生きる女のたくましさをセン
03:32セーショナルに描いた
03:41一方こちら
03:48舞台は大正時代
03:51戦争が近づく日本
03:55やめて
03:57それでも愛欲に溺れる男女を通じて
04:01戦争の愚かさを風刺した
04:04戦争行くんだ
04:09その制作の裏で時代に翻弄された映画人たちは何を
04:15思っていたのか
04:18工場両族に反する極めて恥ずべき映画であると
04:24これで飯を食っていくしかない
04:29撮影者のみんなの思いのあの映画の日を消したくない
04:32って思いだけは
04:32その日だけは絶対に消してはいけないと思って
04:3945年を経た今だからこそ
04:42明かせる思いとは
04:50運命の分岐点は
04:531971年11月20日
04:56ロマンポルノが初めて公開された日です
05:04第一作
05:05ダンチズマ
05:06昼下がりの上司
05:09名門映画会社日活がその謝恩をかけて
05:14初めて挑戦したポルノでした
05:22その時現場のスタッフたちは一体何を思っていたのか
05:33一つ目の視点は
05:34ロマンポルノ立ち上げを託されたプロデューサー
05:37の一人
05:38イジチケア
05:41覚悟は決めていたものの
05:43いざ実際に出来上がった作品を見た時に
05:46衝撃を受けたといいます
05:51突然
05:52ポルノを作ることになった男の
05:55葛藤の物語です
06:03九州
06:04鹿児島
06:06ここに日本映画史にその名を刻む
06:10プロデューサーがいる
06:16手がけた作品は
06:18きっと誰しも聞いたことがあるに違いない
06:37イジチケイ
06:4380歳になった今も
06:45その腕を下に映画作りを目指す若者たちが集ま
06:50る
06:52そこで窓から強い光が
06:57指すと言うんだが
06:59こんな幕開けは必要なんだろうか
07:03イジチは自らの人生を振り返り
07:07こう語る
07:10それは今もって自分を支えてくれているのは
07:13ロマンポルノだったという意識はもっとある
07:17あれがなかった日には一体どうなっているか
07:20少なくとも
07:22俺が今生きていることの
07:25支えが大きくあったという
07:29ロマンポルノであったことは間違いない
07:32だがもともとは
07:34ポルノに関わる人生など
07:37思いもしないことだった
07:47イジチが日活に入ったのは1960年
07:54社会派の映画監督を志していた
08:01石原雄二郎に小林明
08:06彼らを専属で抱える当時の日活は
08:09まさに全盛期
08:14吉永さゆりが日活に入ったのも
08:16この年だった
08:20君たちは幹部候補生である
08:22将来の日本映画を背負って立つ
08:24幹部候補生であるみたいなことを言われて
08:27勝ちに行くことを監督室もって
08:29走り始めたんだけども
08:32助監督を務めて10年
08:35監督への昇進がようやく見えた頃
08:40その事態は起こった
08:46会社の映画制作中止が報じられる
08:55この頃カラーテレビの普及で
08:58映画は人気が低下
09:03日活は経営が悪化し
09:06倒産寸前の崖っぷちに追い込まれていた
09:15混乱の中
09:17イジチはストレスで倒れ
09:19入院
09:21だがそのベッドの上で
09:24さらにショッキングなニュースを聞いた
09:28病院への未満客が
09:31お前早く退院した方がいいぞ
09:34看護婦ポルドが取れるぞ
09:35みたいなね
09:36今後ロマンポルドになるんだ
09:47日活が打ち出した再建構想
09:53そこにはピンク映画の文字が踊っていた
10:04ピンク映画とは
10:06中小の映画会社が低予算で作っていた
10:10成人映画
10:15日の目は見ないが
10:16ニーズはある
10:21そこで日活は
10:23映画の技術と質の高さで差別化し
10:27ロマンポルノと名付けて
10:29売り出す方針を決めた
10:34だが多くの社員にとって
10:37それは受け入れがたかった
10:42自分たちには
10:45日本映画を支えてきた
10:47誇りがある
10:51まず社員がね
10:53俳優さんはもとより
10:56メインスタッフ
10:59監督
11:02ほとんどが
11:03事業を出した
11:05うん
11:07おそらく当時300人ぐらいの人間が
11:09辞めてったんじゃないかと思うんだけど
11:13そんなまでやってられるかっていうね
11:15やっぱり工場両属に反する
11:20極めて恥ずべき映画であると
11:25先輩や仲間が辞める中
11:28いじちの選択は
11:33まあ日活を辞めるっていう選択肢は
11:35どういうわけか自分の中ではなかった
11:39なんか映画に関わっていたいんだというね
11:42関わっていることで
11:44なんか次の
11:46自分の生き方っていうのは
11:49選べるだろうという
11:53間もなく
11:55いじちは上層部に呼ばれ
11:58プロデューサーへの転向を打診される
12:03ロマンポルノを絶え間なく量産するために
12:06監督よりも
12:08企画を立ち上げる役割が必要だったからだ
12:15いじちを含め
12:16ベテランの助監督たちが
12:19プロデューサーに転向
12:21企画作りを一手に担うことになった
12:29その中の一人
12:31岡田豊
12:33後に
12:35天と地とや
12:36家族ゲームなどをプロデュースすることになる
12:43プロデューサーと聞いて
12:46今までは考えてもなかったけど
12:48自分のところ10年もやってるんだから
12:50もう
12:51岡田はぜひ
12:52監督も何をプロデューサーなんてっていう
12:54っていう風なね
12:56師匠筋たちの反対はあったんですけど
13:01逆にそれがね
13:03そんなに反対するならやってみようみたいな
13:05逆のバネになったところもあった
13:10会社からの条件はシンプルだった
13:14とにかく安く大量に売れるものを作れ
13:22撮影日数はおよそ10日
13:26予算はこれまでの4分の1
13:29長さは70分以内
13:32その中で
13:3510分に1度は
13:38濡れ場を入れること
13:41それは
13:43今までの映画作りを根本から捨てることを意味していた
13:48何しろ10分に1度となると
13:51物語が成立しない
13:56だから本作りにしろ
13:5810分間に1回と計算するとね
14:01余計なこと書いてると
14:03時間がなくなっちゃうわけだ
14:05俺は脚本家にはまず
14:06奇想転結をやめろと
14:11っていう作り方を
14:13やったことは事実
14:16どんなタイトルなら売れるのか
14:20そもそも
14:21ポルノでは何が受けるのか
14:25議論の末
14:27第一作の舞台は
14:29当時流行していた団地に決まった
14:35だが
14:36役者探しで壁にぶち当たる
14:40裸になっても良いという女優は
14:43なかなか見当たらなかった
14:47とにかく役者はどこにもいないわけだから
14:51ある意味では会社をあげて
14:55そういう女優さんのいそうな場所は
14:59かなり網羅してチェックをした
15:04そんな中
15:05一人の女優に白羽の矢を立てる
15:10当時ピンク映画の世界で
15:13お色気ナンバーワンと言われていた
15:17白川和子だ
15:23だがその出演交渉は
15:26思いがけず難航することになる
15:34ロマンポルの第一作主演
15:37白川和子
15:47オファーを受けた時の気持ちを覚えている
15:53会いたくなかったですよね
15:56なんか自分たちがやってる世界を
15:59荒らされるような感覚がすごく強くて
16:02なんで今さらって言う?
16:05そんなの卑怯だと思ってたから
16:08だって自分たちのピンク映画の世界
16:10みんな必死で一生懸命取ってきたじゃないですか
16:15今さらなんでそんなものを真似しないでよみたいな
16:19思いがすごく強かったから
16:21ただどうしてもお会いしたいって言われたんで
16:24よしじゃあ文句言ったろぞみたいな感じで
16:28白川が身を置くピンク映画は
16:31日の当たらない世界
16:37白い目を向けられても
16:39必死に生きてきた
16:43そこに経営難とはいえ
16:47資金も技術も豊富な日活が
16:50抜け抜けと入ってくることが
16:53白川には許せなかった
16:56大体はね映画に出れるよって言ったら
16:59ワクワクしていくじゃないですか
17:02多分もしかしたら
17:03そういうの期待されてたのかもしれないけど
17:07だから
17:08あっけに取られてました
17:10言いたい放題言って
17:11はいじゃあさよならっていう感じだったんですよね
17:18だが再び日活から連絡が
17:28びっくりしましたまず
17:30えぇって
17:31それでその後台本読んだら主役だったんですよ
17:36それでまたえぇってびっくりして
17:40それで
17:42まあ男子妻は通ったんですけどもね
17:44でもやっぱりピンクの仲間にはすっごく言われました
17:48裏切り者って言われました
17:50うん
17:531971年10月12日
17:58撮影開始
18:03実は白川が本気になったのは現場に入ってからだった
18:11日活の製作スタッフに触れ合う中で
18:14あることに気づいた
18:19やっぱり橋橋に出てくんですよね
18:22どっちかに揺らいでるんですよね
18:24こんなのやらなきゃよかったのかなっていうのと
18:29あの
18:29いや
18:30もう残ったんだからやろうみたいな
18:33その気持ちがすごく分かるんですよね
18:36いろんな方があのロマンポローの作るってことで
18:38辞めてくれた方もいっぱいいらっしゃるじゃないですか
18:42そこの中で残られたっていうのは
18:44映画が大好きな人なんだろうなって思って
18:48これで
18:50その
18:51ダメになったら
18:53どうなるんだろうってすごく思ったんです
18:57じゃあこの団地妻で頑張ろうって
19:00絶対ここで負けたらいかんって
19:04あの撮影所のみんなの思いの
19:06あの映画の日を消したくないって思いだけは
19:09その日だけは絶対に消してはいけないと思って
19:13気合い
19:1411月のある日
19:19撮影所内に突如アナウンスが流れた
19:25その当日アナウンスがあったの
19:28全社員全署員
19:30被写室に集まってくださいみたいな
19:35そう語るのは
19:37当時渡り撮りシリーズなどで
19:40撮影内容を記録していたスクリプター
19:44白鳥茜
19:51後にロマンポルノの多くに関わり
19:55現場で泣き出す女優の相談相手を務めることにな
19:59る
20:06もちろんロマンポルノ第一作を西村翔吾郎が
20:10白川家族の主演で撮ってるってことは知ってたよ
20:12その作品が団地妻だっていうことも知ってたけど
20:17その死者を私たちまで見せられるとは全く思ってなかった
20:26あの時のその死者室の熱気っていうのは多分もう一生忘れら
20:31れないと思うけど
20:32もうぎゅうぎゅう詰めの死者室の一番後ろの方
20:35で
20:36初めてポルノっていうものを見たのよ
20:54日活ロマンポルノ第一作
20:57団地妻昼下がりのジョージ
21:02団地を舞台に売春の世界に落ちていく人妻が主人
21:06公
21:17やっぱり見た時の衝撃というのはね
21:20言葉にはならない
21:28上天しましたね
21:31本当に上天したんですよ
21:37その時はちょっとそっと押しそうに驚いたけど
21:41ああそうかと
21:47そして衝撃のラストシーン
22:05それはエンドマークが出て明るくなった時には
22:09なんかこうね
22:11いたたまらないような雰囲気になったことは間違いない
22:16死者を見てやっぱり私はダメだって言って辞めた人とか
22:21ね
22:22例えば女性では生理が狂った人とかね
22:26いろいろ言いたけど
22:30しかしこんな思いも
22:35腰抜かすほど驚いたけど
22:38なんか逆に腹が座った
22:42腹が決まった
22:42そうね腹が決まるっていうことかな
22:46まあある意味の傑作でね
22:48あれがだから一つアンポルノの方向性を決めた
22:54みんなでこれで飯を食っていくしかないっていくんだみたいな
23:01ある動詞的な意識が芽生えたっていうことだろうね
23:05だからある意味とっても素晴らしい世界がそこで
23:11新しく生まれたっていうことじゃないかなと思う
23:15それは今だからそういうふうに言えるのであってね
23:17当時はもう必死だったけど
23:24そして11月20日
23:26ロマンポルの第一作が封切られる
23:32映画館に一回見に行って
23:33私どっちかっていうと自分の作品を必ず見に行くようにして
23:36るんですよ
23:36宣伝の方と
23:38どういう反応があるのか
23:40そしたらもう映画館がはみ
23:42さらなる茨の道が
23:47待ち受けていたからだ
24:01ロマンポルノが制作されたのは
24:051971年から17年間
24:08およそ1100本もの作品が作られました
24:16しかし制作は波乱続き
24:19公開からわずか2ヶ月で事件が起きます
24:26作品が歪説だと摘発されたのです
24:34でも意外なことに
24:36この騒動がきっかけとなって
24:38ロマンポルノには追い風が吹き始めます
24:46第二の視点は
24:48自分の作品が摘発された映画館とか
24:54ポルノで時代と戦うことになった男の
24:58通気なアナザーストーリーです
25:071972年1月28日
25:14グアムから帰還する日本兵
25:17横井松一氏の記事の横に
25:20一つのニュースが踊った
25:27警視庁が上映中のロマンポルノ3作品を摘発
25:33フィルムを押収したのだ
25:42この摘発をきっかけに
25:45一人の映画監督と日活の運命は
25:49大きく揺さぶられることとなる
25:57まずは問題の映画を見てみよう
26:06後半に初霜が降りると
26:09森の姿が急に荒れ始める
26:13枯葉の人根にこぼれる優しい日だまりも
26:17小枝のささやきも
26:19すっかり姿を変えてしまう
26:23私が初めて彼らと会ったのも
26:26森の最後の美しさを飾る
26:29そんな季節だった
26:40作品は裏若き主人公が倒作した生と出会う物語
26:49めちゃめちゃにして
26:54性行為のシーンで下着をつけていない
26:58などの理由で摘発された
27:06監督は入社10年目の山口誠一郎
27:14助監督として叩き上げ
27:16初めて握ったメガホンだった
27:25生前の山口を知るプロデューサーの岡田
27:34あんまり山口は映画っぽくなかったな
27:38むしろ社会的論理派でね
27:42映画なんかよりか
27:44それこそ論理的な学者に
27:46どうなったほうがいいんじゃないかな
27:50社会派の監督を目指していた山口は
27:54わずか一作で起訴されることになる
28:02日活社内にも動揺が走った
28:09ポルノ路線を打ち出した時から
28:12摘発の可能性を覚悟していたとはいえ
28:15今後どうなるのか
28:21社運を賭けたシリーズだけに
28:24引き返すこともできない
28:31そんな中
28:32一人の監督が
28:34大胆な行動に出る
28:37くましろ
28:38たつみ
28:43山口の師匠でもあったくましろは
28:46ある作品を発表する
28:58なんと
29:00歪説罪で
29:02逮捕歴のある実在のストリッパー
29:05一条さゆりを題材として取り上げた
29:10ストリッパーもラーメン食うのんか
29:13ストリッパーがラーメン食べたら
29:15あきまへんか
29:17物語はストリッパーとして誇りを持って生きる
29:21一条さゆりと
29:26その座を狙う
29:29野心ある若手の視点から語られる
29:42そこには警察の摘発など
29:46物ともせずに生きる女の姿が
29:49生き生きと描かれた
29:53おまわりさん
29:54何回ぐらいあげられたら無所行かんならんようなりますの
30:01警察への
30:03挑戦状ともいえる作品
30:12緊張関係のまま迎えた
30:16翌1973年
30:20思わぬ追い風が吹く
30:29権威ある映画雑誌
30:31キネマ・ジュンポーが
30:33前年の日本映画ベスト10に
30:36あの熊城の作品など
30:39ロマンポルの2作品を選んだのだ
30:42さらに
30:43女優賞と
30:45脚本賞も獲得
30:49時の編集長
30:51白井良雄
30:53彫るのであろうと
30:54良いものは良い
30:57そう断言した
31:07いいものはいい
31:09差別がなくなったってのかな
31:18フランス絵画の
31:21フランス絵画の印象派なんかもさ
31:41避難されたが
31:43フランス絵画の
32:12新しくなっていくんだろうな
32:13って気がしてたから
32:15それを指示した
32:16っていうことだね
32:21そして渦中の
32:22山口誠一郎も
32:25戦いを開始する
32:29自らの裁判を控える中
32:32摘発された映画の第2弾を発表した
32:41主人公は
32:43舞台で裸になり
32:45検挙された女子大生
32:48このシーンの撮影は
32:50実際の警視庁で行われた
32:58そして劇中には
33:00日活関係者らが受けた取り調べを
33:02彷彿させるやり取りも
33:04盛り込まれた
33:13山口は
33:15当時の心境をこう語っている
33:19歪説かどうかというのは
33:22人の心の中の問題でしょう
33:26土足で国家が踏み込んできて
33:28裁くなんてことは
33:30ナンセンスなことです
33:37考えれば考えるほど
33:38すごい無弱だと思うわ
33:41だいたいこの世の中に
33:42歪説なんてことはあり得るのかしら
33:45でも彼らは
33:45歪説だ歪説だって言うでしょ
33:48それでね
33:49取り調べたときに
33:51刑事に行ったの
33:53みんながね
33:54言うことが本当に歪説だったら
33:57こういう私たちのねやり取りなんても
33:59もっと歪説じゃないですかって言ったら
34:01そうだって認めるのよね
34:03だから彼らが一番歪説なんじゃないかな
34:10今回
34:11山口の思いを共有した同志が
34:14インタビューに応じた
34:18田中
34:20マリ
34:22あの作品の主演女優だ
34:26当時の話をテレビで語るのは
34:3035年前に女優を引退して以降
34:33初となる
34:39戦い抜ける場所っていう
34:42そこにあの日活ポルノを持ってましたね
34:45思ってることを映画に焼き付けられないかってことでは
34:48監督と気持ちは一つだったんですね
34:51やろうっていう
34:52それしかなかったんで行きましょうっていうことで
34:55私も結構後押ししちゃったんですけど
34:59当時は学生運動も下火となり
35:03反権力の思いが行き場を失っていた時代
35:10摘発の後
35:12田中は警視庁のアイドルの異名を取り
35:16多くの大学の学園祭に呼ばれる存在となっていた
35:25歪説っていうのがもしあるとすれば
35:28多分個人個人の心の中に持ってる感覚だと思うんですよ
35:33これはあのあってはいけないことではなくて
35:36持ってて構わないと私も思うんで
35:39その歪説感をお上が裁くっていうことは
35:43私の心の中に入ってくるのみたいな
35:46それを裁いちゃいけないっていうことは
35:49ものすごく思ってましたね
35:56くしくも摘発されたことで
35:59社会の注目を集めたロマンポルノ
36:05以後関わる監督たちは
36:08独自の表現を求め挑戦していく
36:1410分に一度を守れば
36:17後は自由
36:19そうして名作が生まれ始める
36:25監督の一人
36:27田中昇
36:29その作品は屈指の評価を受ける
36:34うちな
36:35何朝からいたんや
36:45主人公は
36:46体を売りながら
36:48一人で生きようとする女
36:54あのー
36:55この辺のお店
36:57どこでもお客取らなあかんのやろか
37:00撮らんつもりでも
37:01撮るようになってまうんや
37:07大阪
37:08西成の労働社外で
37:10実際の撮影も行われた
37:20社会の底辺で生きる女の
37:23たくましさを描いた
37:41一方
37:43熊城達美
37:50独自の世界観を展開する
37:58舞台は
38:00戦争の足音が近づいてくる
38:02大将
38:06そんな中
38:07花町で繰り広げられる
38:09男女の営み
38:12せいっぱい急いできたのに
38:14国家がいかに大義を掲げようとも
38:17人は
38:18所詮そんなもの
38:23時間がないんだよもう
38:26それでもまだ
38:27会えないよりはいいってもんだ
38:29いやよ
38:31ねえ
38:32ちょっとだけ
38:34せめてちょっとだけ
38:39戦争に進む社会を
38:41痛烈に風刺した
38:44俺怠け者
38:46あの家はお前にくれてやる
38:49熊城達美なんての面白い人でね
38:51ロマンポールの以前の日活で
38:53一本撮ってるんですよ
38:54これがあんまり全然面白くないんだよね
38:57ところがセックスを媒介にして
38:59安く早く撮って
39:01なんかこう
39:03狡猾な理論なんか言わないんですよね
39:05そこがなんかロマンポールにぴったり合っちゃってね
39:07彼が撮る映画は
39:08次々と素晴らしいものが出てきた
39:10っていう感じがありますよ
39:14監督たちが腕を競い合う中で
39:18日活の経営は持ち直していく
39:22ポルノに転向した
39:251971年からの10年間
39:28好調な配給収入を稼ぎ出した
39:34そして
39:35歪説の罪に問われた裁判も
39:38終わりを迎える
39:46判決は
39:47無罪だった
39:52これからもポルノ映画の主役をされますか
39:56ええ、あと5つ若かったらやりたいんですけど
39:59ごく自然に
40:01またいい出会いができれば
40:03関わっていくと思いますけれども
40:05まあ
40:07果たしてあの時のような
40:08熱い出会いができるかどうかは
40:10ちょっと約束できません
40:14山口の言葉
40:18歪説罪に問われながら
40:20およそ歪説とは距離のあるものを作って
40:24恥じている
40:30だがこの戦いは
40:32傷跡も残した
40:35過激な闘争を続けた山口は
40:38途中で会社を解雇される
40:41以後
40:43映画を撮る機会には
40:45ほとんど恵まれなかった
40:51そして
40:52共に戦ったこの女優も
40:55映画界から姿を消す
41:02警視庁のアイドルという印象が
41:05他の映画からのオファーを激減させた
41:11やっぱりあのイメージとして裁判とか
41:14それから物を言うとかっていうことで
41:17皆さんの怖がって使ってくれなくなりましたんで
41:21裁判を正直だと思う
41:24うん
41:25恨んでいる
41:28まあ相手は感謝
41:30だって恨んだらね
41:32向こうのもつぼになっちゃうじゃないですか
41:35だからあくまでも自分たちはそれを受けてたって
41:37なおかつ勝ちをとって
41:39でしっかり作品が残ったじゃないですか
41:42これでいいんですよ
41:44と思います
41:56ロマンポルノからは数多くの映画人が育っていきました
42:05その顔ぶれと代表作は
42:07いずれも日本の映画史に残るものです
42:13ポルノでありさえすればあとは自由
42:16それが数々の若い才能を育てました
42:22第三の視点はこちら
42:25映画リングで日本を恐怖に陥れた中田秀夫
42:33彼もまたその始まりはロマンポルノの助監督でした
42:39自ら不器用な助監督だったという中田さん
42:46そんな男を世界に羽ばたかせたアナザーストーリー
43:04自ら不器用させたアナザーストーリー
43:08自ら不器用させたアナザーストーリー
43:22ジャパニーズホラーを世界に知らしめた映画
43:25リング
43:38そんな時
43:42後の東大総長
43:44ハスミシゲヒコのゼミに参加
43:49そこでロマンポルノにのめり込んだ
43:53大学で映画のゼミに出会って
43:56ロマンポルノを見ずして法画を語るなみたいな
43:59現在の日本映画を語るなっていう
44:03大学の先生に出会ってからですかね
44:06本格的にロマンポルノを見始めた
44:08とりわけ中田を惹きつけたのは
44:15演じる女性たちの常年
44:20覚悟を持って出演している女優たちには
44:24生半可な演技にはない
44:27リアルさがあった
44:30ロマンポルノを
44:321100本あると言いますけど
44:34その中の精神っていうかな
44:38裸にはなるけど演技したことないんですけど
44:41いいですかっていう人を
44:42平気で捕まってくるわけですよね
44:44いわゆる女の子
44:47情念というか情実というか
44:50生の心の震え
44:53心の震えが体の震えになって
44:55情動をくすぐというか
45:00そんな映画を作る現場に身を置きたい
45:04中田は日活の門を叩く
45:12そもそも映画が下火だった当時
45:15新人の女監督を募集していたのは
45:18日活だけ
45:23ロマンポルノは腕を磨ける
45:26唯一の場所だった
45:32だが中田は
45:34生来不器用
45:36新人時代は
45:38散々だったという
45:45僕は非常に段取りが悪かったので
45:48長官としてですね
45:50とにかくロケバスから降りて
45:53はいじゃあ自分右に行くんでしょうか
45:55左に行くんでしょうか
45:56誰か教えてくださいって
45:57ダラッと汗をかいてるっていう
45:59女監督があってです
46:00そんなことがあって
46:01後ろからパッカンとやられて
46:03とにかく子どもくんとこ行って
46:04なんか手伝ってこいみたいな
46:06女監督だったので
46:11中田と
46:12かつての撮影所を訪ねてみた
46:24まあ何せあのあちら
46:26今も食堂ですけど
46:28あの食堂ですぐロマンポルの1本目に
46:32着いた時に
46:33とにかく納豆と生卵と
46:34海苔をちぎって
46:36ガーッとかき混ぜて
46:38朝6時にそれを食べて出発とするという
46:43文字通り朝から晩まで
46:46映画のことだけを考えた
47:14理屈よりとにかく数をこなす
47:20実地で繰り返す経験が
47:22実地で繰り返す経験が
47:22不器用な中田に
47:24映画の色波をたたき込んでいった
47:32だが
47:33中田が監督する日は
47:35ついに来なかった
47:411988年
47:43客足が遠のいたロマンポルノの制作を
47:46日活が打ち切ったからだ
47:54中田は活躍の場を社外に求める
47:59映画を撮るべく企画を売り込んだ
48:07考えたのは
48:09女性の情念を描けるもの
48:13それが
48:18ホラーだった
48:21中田の映画デビュー作
48:26映画の撮影現場に
48:28女優の霊が現れ
48:30奇怪な出来事が巻き起こる
48:36舞台には
48:37勝手しったる
48:39日活の撮影所を使った
48:55この成功により
48:57中田は次々
48:59ホラー作品を発表していく
49:04中田は
49:05こんなことを語っている
49:09ホラーとロマンポルノは近い
49:13不安と
49:14性
49:16どちらも人間の本能に根ざすから
49:22そうだよ
49:25女優を現場で追い込み
49:27その心の震えを映し出す
49:31それはロマンポルノ以来
49:33変わらない
49:34やめてよ
49:36やめてー
49:44そして
49:45今年
49:48中田に
49:49念願のチャンスが到来した
49:53ロマンポルノの新作を
49:56現在の日本を代表する
49:585人の監督が取るプロジェクト
50:01中田は
50:02その中の1人に名を連ねた
50:17中田が今回こだわったのは
50:20あえてヌードの経験がない女優を起用することだった
50:26ためるよね
50:28非常にういういしい女優さんたちが
50:32肌を晒してる
50:34やるっていうところが
50:35僕はきっと
50:36やっぱり患者たちにとってそれは一大決心ですね
50:40でもその
50:42ためらいとか恥じらいとか
50:43心の震えみたいなものが
50:47僕画面に残って出てると思うんですね
50:50ここにかけてみようと
50:542人で魂をつけ合うことによって
50:56和解の儀式がね
50:59ちゃんとできるんだって
51:00お互いにそれが何か分かってるぞ
51:02お互いにそれが何か分かってるぞ
51:04お互いにそれが何か分かってるぞ
51:09中田の戦いは
51:11終わらない
51:27数奇な運命の中で誕生したロマンポルノ
51:3217年の歴史の中で
51:34その後の日本映画を支える
51:36多くの人材を生み出しました
51:41そして今なお
51:42その作品性に注目が集まっています
51:46ロマンポルノは終わらない
51:50そこで腕を磨いた人々のアナザーストーリーは
51:54今も続いています
52:18プロデューサーのいじち
52:21そんなにガッカルしてるわけじゃない
52:25未来の映画界を担う若手が育つことを
52:29夢見ている
52:33戦時に切ったってそんな意識はない
52:36やっぱり時代の
52:40狭間をたまたま埋めた
52:44そういうロマンポルノだったと思うから
52:47それが胸の腫れるもんでは決してない
52:50でもね怖いものが何もないっていうか
52:53映画作る上で
52:55何だっていいよ何だって怖くねえよっていうのは
52:59きっとその結果だという気はする
53:04その中での誇りっていうのはすごくある
53:07何かもっとあるか
53:10何かまとめに来たわ
53:11いえいえ
53:19そしてあの女優は現在も活動を続けている
53:27主治医でない私に何かお力になれることでも
53:34原先生お時間をとってくださりありがとうございます
53:40お時間ならたっぷりとありますよ
53:43そう言っていただけると
53:44第一作に主演した白川和子
53:52この日は間近に迫った舞台の稽古の真っ最中
54:03取材の最後
54:05白川はある思いを語った
54:12それは長い時を経た今だからこそ
54:15言える告白だった
54:25あのね、私ずっと孫がいるじゃないですか
54:29もう中学3年と中学1年
54:31内緒にしてたんですよね
54:35で、去年、一昨年かな
54:37一緒に、ばあばあ一緒にお風呂入ろうって言うんで
54:41娘の家で近いもんですが入ったらね
54:44ロマンパールヌ
54:45ロマンパールヌって言われた時に
54:49へぇーって
54:51でも孫たちのは知ってたんですね
54:52もうパソコンで見れるから
54:55私は悪いなぁ
54:56やっぱり何か言われるだろうなぁ
54:58運動会も見に行きます
54:59いろんなとこに参加するんでね
55:02でもきっと孫たちは自分の中で
55:04目の前にいるばあばしか知らないから
55:06きっとどっかでは一生懸命私は応援してくれてると思って
55:09たけど
55:11それはものすごく私の中で
55:14わぁーって
55:16かたのにこれで降りたーと思いましたね
55:20だがこういう形で
55:2245年経ってますけども
55:25インタビューを受けるのも
55:28すごく楽になりました
55:30今更って思う気持ちもあるんですね
55:3245年経ったって
55:34でも45年経っても生きてるんだっていう
55:40今はそういう方が
55:42気持ち的には
55:44ほいっ
55:51時代の変わり目に
55:53生まれた
55:55数奇な絵
55:57だがそこに過ごった情熱は
56:02紛れもなく
56:04熱かった
56:09だがそこに過ごった
56:12だがそこに過ごった
56:12やっぱり
56:14ねえ
56:32だがそこに過ごった
56:40ご視聴ありがとうございました
57:09ご視聴ありがとうございました
58:03ご視聴ありがとうございました
58:33ご視聴ありがとうございました