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  • 1 日前

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トランスクリプション
00:00ここはとある地方の街
00:04そしてここに一軒の銭湯があります
00:08まるで時代に取り残されてしまったかのような
00:13古く錆びれた銭湯
00:15しかしこの銭湯には
00:17ある不思議な言い伝えがあったのです
00:21僕の名前は石原徹
00:30ある大手新聞社の新人記者だ
00:34新人は地方支局で鍛えるという会社の方針で
00:38東京出身の僕もこの街へとやってきた
00:42しかし仕事ではいつも怒られてばかり
00:45あげくにアパートのフロア壊れるしで
00:49踏んだり蹴ったり
00:51早く東京に戻りたいな
00:54あったあった
00:58ここか
01:00なんかボロチい銭湯だな
01:04まあいいか
01:05贅沢は言ってられないし
01:09すいません
01:15すいません
01:18なんだよ
01:22誰もいないのか
01:25なんだ
01:29なんでこんなところに対銭箱があるんだ
01:33えーっと
01:37なになに
01:38
01:39入浴料をこの箱に入れるべし
01:43ただし
01:45音楽は自由なり?
01:47恩返し銭湯
01:49ここにお金を入れろってことか?
01:52うーん
01:54再銭箱だし
01:56おい
01:57しかし
02:01おかしなところは再銭箱だけでもなかった
02:05この銭湯は変なとこだらけだったのだ
02:09え?
02:10なんだこれ
02:14なんだこれ
02:15何か気味悪いな
02:19とにかくお湯だけ使って
02:25何か気味悪いな
02:35とにかくお湯だけ使って
02:38何か気味悪いな
02:39何か気味悪いな
02:40何か気味悪いな
02:44えっ
02:47
02:48なんだよ
02:49オイウ入ってないじゃん
02:53ん?
02:55なになに
02:58入浴の心へ
03:00入浴に際しての努力を惜しむべからさ
03:03恩返し銭湯
03:05いったいどうなってんだよ
03:07この銭湯は
03:09嘘は、でもな、家に帰っても風呂壊れてるしな、自分でお湯を食べるか。
03:18しかし、お湯も水も出ず、銭湯の外に出て調べてみると、どうやら水道管に何かが詰まっているようだった。
03:29あった、これが詰まってたんだな。
03:33あとは風呂がもないんだけど、あれや、こいつはいたらなんでも無理か。
03:40ま、仕込まないでな。
03:51うわ、冷てぇ。
03:55結局僕は、冷たい水で体を洗うことしかできなかった。
04:00そして次の日。
04:03へっ!
04:05ああ、参ったな。
04:10今日は動物園に取材に行くことになってたのに。
04:14ちきしょ。
04:16何が恩返し先頭だよ。
04:19恩返しどころか、これじゃ、しっぺ返しじゃねえか。
04:23次のニュースですね。
04:24ひっきしょ。
04:25今日午前10時ごろ、市内の道路で崖崩れが発生し、数台の乗用車が巻き込まれる事故がありました。
04:34崖崩れが発生したのは、郊外の動物園に通じる指導。
04:38え?
04:38この大雨によって、地盤が緩んでいたことが原因とみられています。
04:44現在道路の復旧に全力を注いでおりますが、開通には少し…
04:49午前10時だって。
04:50じゃあ、予定通路に動物園に行ってたら、
04:55もしかしたら僕も、事故に巻き込まれていたかもしれない。
05:01ま、まさか。
05:03水道を直したから、銭湯が僕に恩返しを。
05:08雨が上がると不思議なことに、僕のやつも、嘘のように聞いていって。
05:14まさか。
05:16本当にあの銭湯は…
05:18翌日、僕は再び恩返し銭湯に向かった。
05:23水道を直しただけで、あんなに良いことがあったんだ。
05:28もし本当にご利益があるなら、
05:31湯船を掃除してお湯に入れば、
05:34きっと、もっと良いことがあるに違いない。
05:37そう思ったのだ。
05:42ちょっと少ないけど。
05:46ま、入れなくはないよな。
05:48おー、湯船に湯が。
05:53これは久しぶりじゃ。
05:55お若いの、あんたかい?
05:58この湯を沸かしたのは。
06:01あ、はい。
06:03そうですけど。
06:06なるほど。
06:06そういうわけか。
06:08さすがは、恩返し銭湯じゃ。
06:11え?
06:12知ってるんですか?
06:14このお銭湯のことを。
06:16うーん、ここにはな、もともと神社があったのじゃ。
06:21神社。
06:22神社。
06:22神社。
06:22神社。
06:22神社様じゃよ。
06:25昔はどこにでもあった、その土地土地の守り神じゃ。
06:30その神社が、大正時代の終わりに他のところに移ることになった。
06:36そこで、村の人々が残ったごしん坊や石などを使って、銭湯を作ったんじゃ。
06:45その頃には、どこの家にもお風呂などなかったからな。
06:51銭湯はみんなのもんじゃった。
06:53だから、掃除をしたり、釜を炊いたりするのも、みんな交代でやったもんじゃ。
07:00ところが、そうやって掃除をしたり、修理をしたりすると、決まっていいことが起こるようになった。
07:10長い間、こだがらに恵まれなかった夫婦が赤ん坊を授かったり、
07:16戦争で死んだと思っておった息子が、無事に帰ってきたり。
07:23それからじゃよ、ここが恩返し銭湯と呼ばれるようになったのは。
07:29しかし、時代が進むにつれ、銭湯に来るものも少なくなった。
07:36自分で掃除をしてまで、入りたいとは思わなくなってしまったんじゃな。
07:42今日、あんたが銭湯に入って行くのを見かけて、わしも久しぶりに来てみたんじゃが、やはり銭湯はいいもんじゃ。
07:56それに、あんたの話を聞くと、まだまだこの恩返し銭湯のご利益も薄れていないようじゃな。
08:05それなら、ぜひこの湯船がいっぱいになるまで、お湯溜めてみたいですね。
08:12うん。しかし、それは無理じゃ。湯を沸かすには、窯をたかねばならんが、もう長いこと使っとらんから、煙突はすすでいっぱいじゃ。
08:26あれを掃除するのは、相当大変なことじゃからの。
08:32そっか。残念だな。
08:37でも、これでわかった。この銭湯は本当に、恩返し銭湯なんだ。
08:47おはようございます。
08:56どうしたんですか?みんなは?
08:59それが、今日に限って、みんな結婚式だろ、取材だろで、やらってるんだ。
09:07へぇ。そのときの僕は、それが特別に不思議なことだとは思っていませんでした。
09:15ところが…
09:20はい。編集。
09:24なに?
09:26ああ、わかった。至急、誰かを向かわせる。
09:30どうしたんですか?
09:31大ニュースだ。市内の病院で5つ子が生まれた。
09:37石原、今すぐ現場で取材してこい。
09:41えぇ?新人の僕がですか?
09:44下げろ!他に誰もいないんだ!
09:48ぐずぐずしてないで、僕との現場に行ってこい!
09:53はい!
09:54信じられないことだった。
09:58新人の僕が、こんな大きな記事を書くことができるなんて。
10:08いやぁ、まさか新人の石原が、一面を担当することになるとは、思いもしなかったよ。
10:18これからも、この調子で、がんばれよ。
10:21はい!
10:23それからも僕は、恩返し戦闘に通い続けた。
10:28そして、戦闘を直していくたびに、僕は、その後も次々と、大きなスクープを物にしていったのであった。
10:38そして、ついにね、僕に待望の指令が届いた。
10:42よく頑張ったな。その若さで、東京本社の社会部へ配属とは。
10:51ありがとうございます。
10:53地局長はじめ、地局の皆さんと、あの恩返し戦闘のおかげです。
11:00恩返し戦闘?
11:01お前まさか、あんな迷信信じているんじゃないだろうな。
11:07迷信じゃありません。
11:09こうして僕が出世できたのも、あの銭湯のおかげなんです。
11:14まあ、信じるのは勝手だがな。
11:17しかし、あの銭湯も、もう終わりだよ。
11:21近く取り壊すことが決まったそうだ。
11:24え?ほんとですか!?
11:27ああ、跡地には、ショッピングセンターが立つそうだ。
11:32これも時代の流れだろう。
11:43考えてみたら、僕は今まで、この銭湯に助けてもらってばかりだった。
11:50だからせめて、一日だけでもいいから、銭湯を昔の姿に戻してやりたい。
11:58それが、今の僕にできる、たった一つの恩返しだと思ったのだ。
12:04決意を固めた僕は、翌日から仕事を休み、街の人々に協力を求めた。
12:10恩返し銭湯を元の姿に戻してあげましょう。
12:15ご協力、お願いします!
12:18しかし、街の人たちの反応は冷たかった。
12:22そして、そんなことをしている間にも、銭湯の横の空き地には、
12:28次々とショッピングセンターの資材が運び込まれていった。
12:31そして、ついに、取り壊しの日がやってきた。
12:34チキション、諦めないぞ。
12:38絶対、元の姿に戻してやるからな。
12:43煙突さえ掃除すれば、お湯が沸かせる。
12:45僕は、必死に煙突をのぼった。
12:51僕は、必死に煙突をのぼった。
13:00高いな。
13:02こんな高いところから、お前はずっとこの街のみんなを、見守ってきたんだな。
13:06そして、苦しんでいる人や、困っている人たちのことを、助けてあげてきたんだな。
13:16待ってろよ。どこまでできるかは分からないけど、頑張ってみるよ。
13:22でも、本当に、僕が煙突装置なんて、できるんだろうか。
13:28やる前から、こんなことを言うんじゃない。
13:30え?
13:33支局長!?
13:35なんで!?
13:36恩返し戦闘は、迷信だって言ってたじゃないですか!
13:40ああ、確かに。しかしな。
13:44俺も昔は、この戦闘に通っていたんだ。
13:47いざ、亡くなってしまうと思うと、寂しくてな。
13:51それに俺だけじゃない。出てきてみろ。
13:56下を見てみろ。
14:00みんな。
14:02おじいさん。
14:08こうして、街の人たちの手によって、恩返し戦闘は、どんどんかつての姿を取り戻していった。
14:19そして、ついに。
14:20あ、まるで昔のまんまじゃ。懐かしい。
14:35本当に懐かしい光景じゃ。
14:37よかった。
14:40銭湯が元の姿に戻って。
14:43そして、街の人が帰った。
14:46僕とおじいさんは、二人きりで、銭湯の湯船に浸かった。
14:50これで、この銭湯も、無くなってしまうんですね。
14:57ああ、しかしきっと、お前さんに感謝していると思うよ。
15:02いえ、お礼を言わなきゃならないのは、僕の方です。
15:08僕が成功できたのも、みんな、この銭湯のおかげなんですから。
15:13しかし、二人が最後の湯を楽しんでいたその時、銭湯の外では、とんでもないことが起こっていた。
15:25ずさんに置かれていたショッピングセンター用の取材から火が出て、銭湯に燃え移ってきたのである。
15:32おじいさん、早く、こっちへ!
15:52ちきしょう。
15:53駄目だ。出口にも火が回ってる。
15:56大人、炎の勢いが強すぎます。
15:59弱音を探すな。
16:00まだ中に人が残っていなかったぞ。
16:03もう、ダメじゃ。逃げる場所はない。
16:05おじいさん、諦めちゃダメだ。
16:08きっと、きっと助かる方法があるはずです。
16:11僕は、必死にこの危機から脱出する方法を考えた。
16:14くそ、どうすればいいんだ。
16:17でも、その時、僕たちの知らないところで、信じられないようなことが起こっていたのだ。
16:23おい、あれを見ろ!
16:26あ、危ない!
16:28何だ?何か聞こえる?
16:30船長が!
16:39うわぁ!
16:41うわぁ!
16:42うぉぉぉぉぉぉ!
16:43うぉぉぉぉぉぉぉ!
16:45あ、あ、あぶねっ!
16:47何だ、何か聞こえる。
16:50ああ、船長が!
16:52ここが!
16:54うわああああああああ!
16:57うわああああああ!
16:59大丈夫だね!
17:01大丈夫かよ!
17:07その時、僕たちに向かって一陣の風が吹いてきた。
17:15なんだ、この風は?
17:19おじいさん、大丈夫?
17:22あああああ!
17:24ん?
17:26これは、まさか!
17:32そう、僕たちの目の前に倒れたの。
17:35それは紛れもなく、恩返し銭湯の煙突だった。
17:39そして煙突は、まるで僕たちの道を示すかのように、空へと続いていった。
17:46暑くない。
17:48おじいさん、この中を通って行きましょう。
17:52あああああああ!
17:54あああああああ!
18:04こういう時、どういう事をしていますか?
18:07ご視聴ありがとうございました
18:37違います
18:38きっと戦闘が僕たちのことを助けてくれたんです
18:43終わり
18:45信じてくれなくてもいいんです
18:47でも僕はそう信じています
18:51恩返し戦闘が最後の最後に自分の身を壊してまで
19:00でっかい恩返しをしてくれたんですよ
19:03こうして恩返し戦闘はその長い歴史に幕を下ろしたのだった
19:14その後戦闘の跡地には予定通りショッピングセンターが完成した
19:21しかしその一角には人知れず小さな記念記が立っています
19:28そしてそこにはこんな文字が刻まれているんです
19:33恩返し戦闘
19:36この街を守り続ける素晴らしい戦闘に
19:39ありがとうの気持ちを込めて
19:42ご視聴ありがとうございました

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