00:00独身誰も身寄りがなく一人ぼっちの老後を過ごして
00:04今考えると一度しかない人生
00:08もっと積極的に生きるべきだった
00:11やっぱり一人ぼっちは寂しい
00:14そんなことを考えていた時の出来事じゃった
00:18おや
00:19こんにちは
00:22いらっしゃいませ
00:25ん?
00:26懐かしいの?
00:28聞くの聞か
00:29聞くの聞き
00:31そういえば家に古いジャズのレコードがあったな
00:35プレイヤーが壊れてしまって聞けなかったんじゃ
00:38ちょうどいい
00:40おばあさんおいくらですかな
00:43一万円でございます
00:45買いますぞ
00:47お買い上げありがとうございます
00:49わしは早速うちに帰ってレコードを聞くことにした
00:59懐かしいの
01:01懐かしいの
01:02I want the way to move to the water
01:05I want the way to move to you
01:08ん?
01:09ん?
01:10ん?
01:11ん?
01:12どうしたんじゃ?
01:13レコードが逆に回っとる
01:15なんじゃい?
01:17戻る地困機とはレコードが逆回転して曲が戻るということにな
01:22ん?
01:23ん?
01:24なんじゃこの曲は今時の若者が聴きそうな曲じゃがうるさいだけでちっとも良くないわい
01:39わぁぁぁはあびっくり
01:43イタッ!
01:45足の丸がなる友達のこっちに
01:46いや全くいい曲だと思わんかったのに気分が楽しくて思わず体が動いてしまう
01:56それになんだか気持ちが若返ったようじゃわい
02:00そうか戻る蓄音機とは曲が戻るだけじゃなく
02:05わしが遠の昔に失っていた若い気持ちを取り戻してくれる蓄音機のことだったのか
02:12よーしこのまま追いぼれていくわけにゃいかん
02:16もう一度青春を楽しむぞ
02:19どうやらわしが気に入ったのはラップとかいう音楽のようじゃった
02:25そしてそのラップとかいう音楽はクラブとかいうところで流れとるもんだし
02:33ここじゃな
02:35おーこれがクラブか
02:45あ、痛い、何するんだ
02:48あ、痛い
02:52あの中じゃ立ってることさえできんかった
03:03ああ気持ちは若くなっても体がついていかん
03:07おばあさん
03:12いらっしゃいませ
03:14おばあさんが売っていたのはだるまの形をした戻るペンダントじゃった
03:20わしはなんとなくピンときてそのペンダントを買ったのじゃった
03:25こうしてわしは戻るペンダントをぶら下げてもう一度クラブへ入ることにした
03:33iosh
03:39よし
03:41おおっ
03:45サン
03:47うっ
03:48いったい何が起こったんじゃ
03:52がwin
03:56おお、また体が戻った
04:02どんなにバランスを崩しても
04:04だるまのように元に戻る
04:07そうか、戻るペンダントとは
04:09どんなに無理な体勢になっても
04:11元に戻るペンダントのことなんじゃ
04:13よし、これなら何とか立っていられるぞ
04:17しかし、実はこのペンダントには
04:21もっとすごい力が隠されていたのじゃ
04:24おい、エンバーの地震見てみなよ
04:26あんなダンス、初めてみるぜ
04:31なんと、戻るペンダントのおかげで
04:34わしの動きは最先端のステップとなり
04:37若者たちの注目の的となったんだ
04:40そしてわしはカリスマダンサーとして
04:43若者たちの仲間に入ることができた
04:46若者たちと付き合うようになって
04:50ファッションセンスや食事の趣味も
04:53どんどん浮かがえっていった
04:55今やわしは中身こそ老人だが
04:58気持ちや格好は若者と同じになっていた
05:02そう、わしは戻るペンダントのおかげで
05:06精神を取り戻すことができたのじゃった
05:09しかし
05:11なあ、お前ら
05:13将来何やりてえわけ
05:15俺的にはミュージシャン?
05:18俺はファッション関係って感じかな
05:20いくら若い連中と薄い遊んで
05:23格好や気持ちだけが若くなっても
05:26所詮、わしは老人じゃ
05:28若い連中には未来があるが
05:31わしは追い先短い
05:33ああ、昔に戻りたい
05:35若い頃に戻って
05:38仲間とゆえや将来のことに
05:41そんな時、わしはあのおばあさんに出会った
05:48そしてわしは
05:50昔に戻れるものを売ってくれと
05:53頼み込んだのじゃ
05:54これは
05:58戻るパラシュートでございます
06:01これで昔に戻れるのじゃな
06:04そうか、ばあさん、買うぞ、買いますぞ
06:09お買い上げ、ありがとうございます
06:11果たして老人は若い頃に戻れるのか
06:15飛行機をチャーターし
06:17戻るパラシュートを使うことにした
06:19昔に戻れる
06:21そう思うと
06:22嬉しくって嬉しくって
06:24待ってることなんとできなかったからじゃ
06:27よーし
06:28そろそろいいじゃろ
06:30いよいよこれで
06:34わしは昔に戻れるのじゃ
06:36もう一人ぼっちの寂しい老人とはおさらわじゃ
06:39行くぞ
06:40それー
06:42すごいすごいぞ
06:56体中にパワーがみなぎってきた
06:58昔に戻るってなんて素晴らしいんだ
07:02わしは戻るパラシュートの力に寄り知れておった
07:06これでわしは昔に戻ることができる
07:09そう確信しておった
07:11じゃがわしは甘かった
07:14この戻るパラシュートの力はわしの想像を遥かに超えるものだったのじゃ
07:19ようやく地上に着いたな
07:26なんじゃろう
07:30みんながわしを見とる気がするが
07:33ん?なんじゃ?手が煙くじゃなと
07:37どうしたんじゃこの顔は?もしかして
07:44そう、確かに昔に戻りたいという私の夢は叶えられた
07:54戻るパラシオとは間違いなく私の体を昔に戻してくれたのじゃ
08:03しかし昔に戻りすんて人間から原始人
08:09そしてエンジンを通り越し猿まで戻ってしまうとは
08:15私にも想像できんかったのじゃ
08:18だが私は後悔はしておら
08:28猿になったことで体中に今まで感じたことのない
08:33パワーを感じるのじゃ
08:35これが野生のパワーというやつじゃのか
08:39今では広い野山で仲間と駆け回って
08:44充実した生活を送っている
08:47多少予定は狂ってしまったが
08:50私は幸せじゃ
