00:00はい、日本初の女性総理となった高市早苗氏、分厚かった政界のガラスの天井にどう挑んだのでしょうか、総理の座を目指してきた4人の女性たち、その波乱万丈の政治家人生を追いました。
00:16スティックを打っているのは、31年前の高市早苗氏。TBSに残る新人議員時代の貴重映像です。
00:391961年、奈良県生まれ、高校時代のあだ名はコッテウシ。
00:47西日本の方言で、力強い牛を意味し、どっしりと構え、何事にも粘り強く取り組む姿を言うそうです。
01:00まさに、粘りで掴んだ日本初の女性総理の椅子でした。
01:07今回、かつて自民党総裁選に挑んだ女性たちを、ゼンマキャスターが取材。
01:13その波乱万丈の歩みをたどります。
01:26始まりは、1993年の衆院選。
01:30自民党からは、野田誠子氏が初当選。
01:41レスゴーレスゴーレスゴーレス!
01:43浸透ブームに乗って、衆院選初当選の小池由里子氏。
01:50そして、無所属ながら地元奈良でトップで初当選を決めた高市早苗氏。
01:57無所属時代の高市氏に密着した映像が残っています。
02:04当選してから、いろんな会派から誘いがあったんじゃないですか。
02:08今入ってくれれば、選挙の追加公認料ということで、おいくらぐらいご用意できますよとかね。
02:16住まいは、家賃6万円の議員宿舎。
02:20秘書の弟との暮らしぶりも見せてくれました。
02:22当時はまだ女性議員は数えるほど。
02:41衆議院全体でも14人しかいませんでした。
02:471996年、高市氏は自民党へ。
02:50その2年後、小池内閣で同期の野田氏が早くも閣僚入りしますが、政権の支持率は低く、崖っぷち内閣とも、野田氏は自身の抜擢はただのイメージアップだと考えていました。
03:11自民党も、男性がスキャンダルを起こしたところに、女性が必ずに行くみたいな、非消し役で、でも頑張るんですよ、女性は真面目だから。
03:23でもそこでまた安定すると追い出されちゃうのね。
03:28困った時の女性頼み、セクハラ発言も日常茶飯事。
03:33少子化対策関係閣僚会議を作ったんだけど、こんな会議をするより、まず女のあんたが産んだらどうだって、少子化って。
03:40信じられないかって。
03:41男性より働くことでやっと存在感を示せたといいます当時連立与党の自由党にいた小池氏も。
03:54私は一時期二十いくつ肩書き持ってありとあらゆる北朝鮮問題から医療から何でもかんでもやってやりましてそうするとさすがに体調悪くなって半年で2回おなかを回復手術したんです。
04:14その後小泉内閣で高い支持率を取り戻した自民党に2002年小池氏も加わり翌年環境大臣として初入閣しました。
04:33そんな3人に2005年分岐点が。
04:37衆議院を解散する。
04:40郵政民営化の是非を問う選挙。
04:43法案反対の議員の選挙区に小泉総理は資格を送り込みました。
04:48その一人が小池氏です。
04:51郵政民営化が問われている。家しか農家が問われている。
04:56圧倒的な知名度と発信力を武器に反対派を打ち破りました。
05:02一方、反対派の休戦法とみなされたのは野田氏。
05:09資格を立てられます。
05:11野田誠子はもう自民党じゃないんだっていう人がいます。冗談じゃありません。
05:16私は生まれた時から自民党、最後の最後まで力の限り声が潰れても頑張ってまいります。
05:23僅差で勝利するも、その後自民党を追い出され、一時無所属となりました。
05:31この優勢選挙でTBSは高市氏に密着。
05:38電話は資格としての出馬要請でした。
05:45奈良肉で戦えとの指令に高市氏は。
05:50肉って聞いた時に、瀧先生の顔も目に浮かびました。
05:56対立候補の瀧誠氏と家族緩みの付き合いがあったのです。
06:03瀧先生のお嬢ちゃんもなんかちょっと妹みたいに思ってましたんで。
06:15と涙するも、2日後にはここはもうなんとしても立ち上がらなきゃ女がすたると思いましたので、精いっぱい戦ってまいりたい。
06:26資格として立ち、タクシーを破って勝利しました。
06:33翌年、第一次安倍内閣で念願の初入閣。
06:48しかし、自民党は再び低迷し、短命政権が続きます。
06:57そんな中2008年、総裁候補の一人として名乗りを上げたのが。
07:04この国の縦割りのこの行政を横串で刺し、そして引っ張り上げて進化をさせていく。
07:16小池氏ですどういった決意で出馬されたのか。
07:25省庁の壁を破って物事を決めるそして日本としてなすべきことをスピード感を持って進めるにはあっ総理になったら早いんだわと思って。
07:36しかし結果は麻生氏の圧勝でした。
07:454年後の自民党総裁選。
07:50高市氏は安倍氏を支援しました。
07:55一方小池氏は石橋を支援。
07:59この選択が後の二人の運命を分けたのです。
08:06安倍氏が石橋を破り、第二次安倍政権が発足すると。
08:11高市氏が女性初の政調会長。
08:15野田氏が総務会長。
08:18女性二人が党の四役に入るのは初めてでした。
08:25安倍総理は女性活躍を前面に打ち出し、他の要職にも積極的に起用します。しかし総務会長時代、野田氏は安倍総理と衝突で、集団的自衛権の公私容認を巡る議論で。
08:43安倍さんとよくけんかしましたあっそうですかあの時安倍さんとけんかできたんですかだって同期だもん早く出さなきゃっていうまあ総理の思いも受け止めつつでも党内がガチャガチャのままやってしまうと後で取り返しがつかないことになってしまうから2014年野田氏は総務会長を退任高市氏はこのタイミングで女性初の総務大臣に任命されます
09:13勝利の部位からせーの安倍総理の長期政権を支える存在に一方総裁選で石破氏を支援した小池氏自身の政策を進めようとする中で驚くことがありました
09:39ダイバーシティについてどうあるべきかっていうのをみんなで話していたんですねちょっとそのダイバーシティっていうのはどこの駅が近いんですか?
09:51でもねなかなかこれは国会でやっていてもマイナーなアジェンダですしねこれは無理だなと
10:03そして意を決し本当に崖の下にパラシュートなしで飛び込むという覚悟ではございますけれども
10:13東京都知事選に出ることに相談もなく出馬を表明した小池氏が自民党は激怒東京都連は小池氏を応援したら除名処分とする通達まで出していたのですしかしひそかに応援していたのが
10:43可能だったら手伝ってって小池氏を影で支えたのです小池氏は自民党候補に100万票以上の大差をつけ女性初の都知事に就任その1か月後野田氏への感謝を公に
11:11励ましのメールから電話からもうこれ確実に処分の対象ではないかと
11:19だからシスターフッドってあるんですよみんななんかこう男のメディアの人は女性と見ると喧嘩すると思っているんだけど
11:27でも違いはあっても同じところってあるじゃない私はそれを大事にしたから
11:31首都東京のトップとして連日メディアに発信を続ける小池氏
11:38これが政治における女性の地位を高めたと野田氏は言います
11:44小池さんがいることで少なくとも東京の有権者は男だと思ってた政治がトップが女性でいて当たり前っていう風に波及してきますよね
11:57そして2021年
12:01未来を開く覚悟を持ってここに自民党総裁選挙への立候補を表明いたします
12:09高市氏が総裁選に初めて名乗りを上げました
12:15この時野田氏も初挑戦
12:18複数の女性が出馬するのは初めてでした
12:23党内の風向きも徐々に変わり
12:282024年の総裁選に高市氏が再び出馬すると
12:35今度はこの方が声を上げました
12:39総裁選に立候補し
12:42日本の総理として新たな日本を築いていきたい
12:47上川陽子氏です
12:51外務大臣としての能力の高さには
12:54あの人も
12:56あんなことできた外務大臣今までいません
12:59俺たちから見えても
13:02もうこのおばさんやらねえと思いながら
13:05あなた女性だからっていう風な
13:07ぐさっと来たり
13:08つらいなって思われることは
13:10逆に奮闘します
13:13奮起します
13:15うん立ち向かっていくには
13:18自分自身がやっぱり
13:20しっかりと大方針を持って
13:22それを変えない
13:23ぶれない
13:259人が争った総裁選
13:28上川氏が掲げたのは
13:32女性のリーダーシップが発揮される社会の出現でした
13:37高市氏は女性として初の決選投票へ
13:43石破氏に敗れる
13:47ついに今年
13:49内閣総理大臣に指名することに決まりました
13:54女性初の総理大臣となったのです
14:00先月
14:05高市総理と小池都知事
14:072人のリーダーが初めて面会
14:10女性初の総理に小池氏は
14:15私はこれまでの日本を具体的に変えていく
14:21まさにゲームをチェンジする
14:23ゲームチェンジャーとしての女性というのは
14:25極めて意味があると
14:26女性初の総理が誕生したということで
14:33ガラスの天井は破られました
14:36しかしこれはゴールではないんですね
14:38スタートです
14:39日本社会における女性の活躍をさらに進めるため
14:45旗を振り続けています
14:47そして野田氏は
14:51天井というのは
14:54一つは割れたんでしょうけど
14:58まだ多分高市総理にも青空は見えてないんだと
15:02そこで総理をやっているというのは
15:04本当に大変なことで
15:07多分青空はまだ高市さんも見れてないし
15:11私たちも見えてない
15:12青空の手前にまだ天井があるのか
15:18本当の戦いはこれからなのかもしれません
15:23政治の世界
15:27特に自民党というのは
15:29本当に他のどの業種よりも
15:32男性中心の価値観で回っているなと
15:35取材をするたびに感じるんですけれども
15:38女性総理の誕生で
15:41日本の政治文化も変わっていくのかどうか
15:44注目したいと思っています
15:45個人的には野田瀬子さんがおっしゃっていた
15:48シスタフッドがあるという言葉に
15:50本当にグッときまして
15:51そうやって支え合いながら
15:54この状況を変えていこうと
15:55自分の思いを貫いていこうとしている
15:59皆さんにお話を伺えてよかったと思っています
16:02岸谷さん
16:03これから政治文化変わっていくかもしれない
16:07そういった期待感ってありますか
16:08すごく国や社会全体として
16:11今期待感があるというのは
16:13まさにそういうところなんじゃないかと思います
16:15やっぱり小池さんが当たり前のように
16:17ずっと東京都のトップでいて
16:19そしてついに高市さんが総理になって
16:23国のトップと東京のトップが
16:262人とも女性で
16:27何か新しいことをやろうとしているというのは
16:29すごく全体の期待感につながっていると思いますし
16:32それこそやっぱりこの人たちは
16:33女性だから男性だからというよりは
16:36単純に優秀で選ばれたという
16:38そこがすごく健全で素晴らしいなと思いますし
16:41この流れに乗っていければなと
16:42すごく思っております
16:43では高市政権の支持率見ていきたいんですけど
16:46デミズさん
16:47こちら政権発足直後の内閣支持率をまとめたもの
16:512001年以降で見てみますと
16:53小泉内閣が88%次いで
16:56高市内閣が発足直後に82%となっています
17:0120代30代の若い層で見てみると
17:04さらに支持率高いということで
17:06松村さんこの高市政権に期待することって何でしょう
17:09私はですね
17:11そんなに実は政権の内容とかについては
17:16あんまり詳しく私は分からないんですけど
17:18でもやっぱり同じ女性として
17:20私も今年結婚して来年子供が生まれるという立場で
17:24やっぱりこの日本のトップが女性で
17:27ご家族のケアもされながら
17:29でもご自身は働いて働いて働いてっておっしゃってるように
17:32すごい日本のためにこうやって働いてくれてるっていうのは
17:36なんか同じ女性としても
17:37私もやっぱり一人の松村さゆりとしても生きていきたいし
17:41でもその母としてとか妻としての立場を大事にしたいって
17:45思っている人間からするとすごく勇気をもらえる存在だなと思いますし
17:50これから生まれてくる子供とか
17:53今若い層の皆さんも
17:55この日本っていう国に生まれてよかったなとか
17:58日本で生きていきたいって思うような国に
18:01どんどんしてくれるんじゃないかなっていうことはちょっと期待しています
18:04濱田さんようやく女性総理誕生しましたけれども
18:07課題を挙げるとしたらどんなことが
18:09確かに歴史的な転換点だと思うんですけども
18:12例えば先進国の中で最もジェンダー格差が大きいのが日本で
18:16女性の管理職比率は13%だし
18:18男女の賃金格差は大きい
18:20そして家事、育児、介護というのは女性に偏っている
18:23ここに対して高市さんがどういう政策を打っていくのかというのが
18:26今のところはまだまだ見えない部分があると思うので
18:29ジェンダー平等政策はしっかり進めていただきたいと思います
18:32では続いてです
18:361968年に時間を戻します
18:40テレビの影響力を悪用した事件がこの年に起きます
18:44脅迫犯が警察に対しテレビ放送で謝罪するように要求しました
18:49日本で初めて起きた劇場型犯罪の結末です
18:53ご視聴ありがとうございました