00:00はって私は物語を書いたことはありませんよ
00:13ということにしてあるんですよね
00:15なんと清少納言は密かに物語も書いていたのマッキー
00:21公式部は言うのだ
00:23先輩の文才が通室なんかで満足するはずがない
00:27あの清少納言ならば必ずや源氏物語に匹敵する
00:31いや超えるような物語を書いているに違いない
00:36えーと中寛博家の人々とか
00:40ちょっと待って随筆なんかって
00:43まるで随筆が物語よりも劣るみたいじゃない
00:47いやそれはいやいやそこじゃなくて
00:51そうよ先輩書いてくださいよ
00:54私は先輩の書く物語が読みたいの
00:58まあいいわ私はどちらがいいではなく
01:02どちらもいいということを言いたいだけ
01:04優劣などつけないでどちらも楽しめばよい
01:09さすが美の審判長清少納言先輩
01:13尊い
01:16おお何かを輝かせるのならば清少納言
01:20余人をもってかえがたし
01:22そうそれです道永様続けてくださいませ
01:26俺はこれまであらゆるものから褒め添やされてきた
01:30だから俺は嫉妬や煽望を交えず
01:33何かを褒め称えることの難しさを知っている
01:37先輩の枕の草子では描かれている何もかもが輝いています
01:42そこには愛がある何もかもが愛おしい
01:46私には書けません
01:49だからこそ面白いわね源氏物語
01:54先輩がそう言った
01:56あの日が私の源氏記念日
01:58そうよ清少納言先輩こそが私の執筆動機
02:04我が名中宮天使様を描いてくれた清少納言よ
02:08同じ要領で月の物語を書いてくれぬか
02:12同じ要領って
02:14天使様のあの輝きを世の人に覚えていてほしくて
02:20思い出してほしくて
02:21その一心で記したものこそが枕の草子
02:25春は明け物夏は夜
02:28秋は夕暮れ冬は努めて
02:32世界はこんなにも美しい
02:34だからどうぞ天使様
02:36死にたいなどとおっしゃらないで
02:38この世界で咲いていてください
02:41でもそんな願いも虚しく花は散ってしまった
02:45枕の草子は中宮天使様よりの
02:50帝より神を賜ったの
02:53帝は四季を書き写されたけど
02:56こちらは何を書こうかしら
02:59との五過文に清少納言が
03:02帝が四季ならば枕こそ
03:06と四季を四季と
03:09シャレたのが始まり
03:10だから始まりが春は明け物
03:14その帝子様はもういない
03:17私には書きたいものはない
03:19だからもう書かない
03:21私にはもう書く理由がない
03:24中宮帝子様こそが
03:26清少納言の執筆動機だったのね
03:29私は書きません
03:32中宮帝子様こそが
03:45中宮帝子様こそが
03:50中宮帝子様こそが