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  • hace 3 meses

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02:58¡Gracias!
03:28キヌ殿すまないいえこの度は夫が無茶を言ったようで気にするな私としても得るものはあったそう言っていただければいいえ
03:57幸いです
03:58ところで
04:00何だ
04:01いい加減この喋り方やめてもいいかい
04:05浪人
04:06そうしてくれた方がありがたい
04:11あんたもよたかでいいんだよ
04:13人の妻を娼婦呼ばわりできん
04:17固いねえ
04:18あたしらのこと話すまでまるで気づかなかっただけのことはあるね
04:23何度言うつもりだ
04:24神谷様野まりさん
04:26ああ忠信
04:27おかえり
04:29稽古ですか
04:30ああ一段落ついたところだ
04:33ねえ見たかったです
04:35野まりさんもこんにちはお日柄もよく
04:40はい
04:41お日柄もよく
04:43ただの部は野まり嬢がお気に入りのようで
04:49どうですかアジン殿
04:51娘を武家の嫁にする気はありませんか
04:55娘はやらんぞ
04:58と言いたいところだが
05:00どこの馬の骨とも知れんやからよりは
05:03真がおけるか
05:04だが結局は野まり次第だ
05:08大きくなった時
05:10あの子自身が決めればいい
05:12なぜ笑ん
05:14いえ
05:15互いにこう案じるなんて
05:17どうにも不思議で
05:18私たちも
05:20年を取ったものです
05:22初めて会った時からは想像もできんな
05:25神殿は
05:27変わりませんね
05:30
05:34申し訳ない
05:36忘れてください
05:37さてそろそろ失礼させてもらおう
05:40野まり帰るぞ
05:41待ってください
05:43あなたを責めるつもりでは
05:45気にしてはいない
05:46貴兵に顔を出そうと思っただけだ
05:49そうですか
05:51おやもう帰るのかい
05:58なあ
05:59随分と暗い顔してるけど
06:01あの人が何か言った
06:02特には
06:04そうかい
06:06まあ
06:06懲りずに来てやっておくれよ
06:08どうしたんだい
06:11意外だ
06:12私は歓迎されていないと思っていた
06:15そんなことはないさ
06:17浪人の方は
06:19私が苦手なんだろうけど
06:21相変わらず分かりやすいね
06:24じゃあもう一つ
06:28あんたは少し自虐が過ぎると思うよ
06:31生きてるんだ
06:33よしよしはあって当たり前だし
06:35変わるものも同じようにあるさ
06:37何を抱え込んでいるかは知らないけど
06:40それをひっくるめてのあんただろ
06:43私は浪人をそれなりに気に入ってるよ
06:46多分あの人もね
06:50まさかお前に気遣われる日が来るとは
06:54つれないね
06:56でもその方が私たちらしいか
06:59何も言わないんですか
07:29何か言ってほしいのか
07:32いえ
07:33きっと何を言われても
07:35素直には受け取れませんから
07:37今日はジージ
07:44ずっと寝てたね
07:46そうだな
07:49いらっしゃい旦那
07:55ああジージだ
07:58ジョーちゃんもいらっしゃい
08:00大丈夫なのか
08:03いやいや今日はえらく調子が良くて
08:06久々にそばを打とうと思ったんですよ
08:09お父さんあまり無理はしないでくださいね
08:12えいお父
08:14すまない
08:15俺お風間
08:17
08:18でも
08:19いいじゃねえかたまには
08:21そうだな
08:22こんな機会はめったにない
08:24しかし旦那とも
08:30いい加減長い付き合いですね
08:3210年以上になるか
08:34初めての時も
08:37旦那はここでかけそばを食っていた
08:39今と全く同じ姿で
08:42あの時
08:43ジョーちゃんはいませんでしたが
08:45旦那のそんなにやげた面を見れるなんて
08:59長い気はするもんですね
09:01そう言ってくれるな
09:03自分でも似合わないと思っている
09:06いえいえ似合ってますよ
09:07多分鬼退治なんかよりずっと
09:11娘ができたんだ
09:14鬼と戦うなんて危ないまんね
09:17辞めるには頃合いだと思いますぜ
09:19仕事がなくなるってんなら
09:21うちのそば屋で働いたっていい
09:24そうですね
09:25ここはやっぱりお風と一緒になって
09:28うちを継ぐのはどうでしょう
09:30悪いな
09:32それはできそうにない
09:34鬼は鬼である己から逃れられぬ
09:37昔そう語った鬼がいた
09:40ただ己の感情のために生き
09:43成すべきことのために死ぬ
09:45だからずっと思っていた
09:47どれだけ歳月が流れても
09:49私は何一つ変えられず
09:52胸にある感情のまま
09:54生きて死ぬのだと
09:57でも旦那変わりましたよ
10:00少しはな
10:01だが違うんだ
10:04寄り道を覚えただけ
10:05結局その時が来れば
10:07全てを自ら切り捨ててしまう
10:10だから普通の暮らしはできない
10:13旦那それでいいんですか
10:16辛いと思ったことはない
10:18私には目的があった
10:20だけどなぜだろうな
10:22今はそんな生き方が少しだけ重い
10:27なら捨ててもいいでしょうに
10:31それができれば鬼にはならなかった
10:34まあでも嬉しい
10:38俺はそう思っちまいますね
10:40旦那がこれまでの生き方を重く感じるのは
10:44それだけ今の生活が気に入ってる証拠でしょう
10:48だから切り捨ててしまうのは寂しい
10:50ほら俺たちは
10:53旦那の目的に肩を並べるくらい
10:56価値のあるものになれたってことだ
10:58嬉しくなるじゃねえですか
11:01そうか
11:03私は寂しかったのか
11:05相も変わらず軟弱者だな
11:09私を
11:10大夫
11:11それに旦那も
11:13二人は
11:18俺よりも遥かに長い歳月を生きて
11:21多くのものを失っていく
11:23当たり前だが
11:25亡くしたものは帰ってこない
11:26そして何でかな
11:28得てしてそういうもんの方が
11:31綺麗に見えるんだ
11:33でもな
11:34それは決して悪いことじゃない
11:36ふと過去を振り返って泣きたくなったら
11:40それを誇れ
11:41その悲しみは
11:43お前たちが悲しむに足るだけのものを
11:46築き上げてきた証だ
11:48ただ頼む
11:50どうか
11:51別れに怯えて
11:52今をないがしろにしないでほしい
11:55昔を思い出して
11:57何もかもが嫌になることだってあるさ
11:59だけどお前たちには
12:01それを乗り越えた先で
12:03誰かと笑って
12:05長く生きるからこそ
12:07誰よりも今を大切に生きてほしい
12:10俺はそうあってほしいと思う
12:15ふぅ
12:17なんてこと言ったら
12:19ちょっと親父らしく見えますかね
12:21らしくも何も
12:22お前はお風の父だろう
12:24ただ少し始まりが他と違っただけだ
12:27えぇお父さんは私の自慢なんですから
12:31そうだ
12:32旦那
12:33嬢ちゃんも
12:34ちょっと立ってもらえませんか
12:36どうした
12:37ちょっと
12:38
12:38お風は旦那の隣
12:41そうそう
12:42そのくらいの位置に立ってくれ
12:44最後に嬢ちゃん
12:46父ちゃんとお風の手を
12:48握ってやってくれるか
12:49本当にいいもんを見せてもらいました
13:14ああ
13:18久々に働いて
13:20血と疲れた
13:21お風
13:22後片付けは頼まう
13:24それじゃ
13:25また明日
13:27寝床に戻った天守
13:34三浦貞長氷磨が目を覚ますことは
13:37二度となかった
13:39こんなに広かったんですね
14:08分かってたんです
14:10私たちは寿命が違う
14:12いつまでも一緒にはいられない
14:14だから
14:16私はお父さんを
14:18ヒョウマを
14:20幸福の庭から追い出したかった
14:22なのに
14:24結局あの人の優しさに甘えて
14:27分かってたはずの別れに傷ついて
14:30ダメですね
14:31私は何も変わってない
14:34深夜君
14:37少しだけ
14:40こうさせてください
14:42思えば天守はいつもお前のことを心配していたな
14:47全く
14:48私のことを親バカと言ったが
14:51あの男の方がよほど親バカだ
14:54はい
14:55本当にあの人はいつも私のことばかりで
15:00私たちはこうやって
15:02多くのものを失っていくんだろうな
15:06長いですね
15:12すみません
15:27いや
15:27ありがとうございます
15:31私は何もしていない
15:33一緒にいてくれたじゃないですか
15:36それで十分です
15:38失礼
15:40父様
15:41ただいま
15:42預かってもらってすまない
15:43構いませんよ
15:45野まり楽しかったか
15:48うん
15:48神殿
15:50話があるのですが
15:53分かった
15:55場所を変えよう
15:56いえ
15:57お風さんにも聞いてほしいので
15:59ここで
16:00私もですか
16:01ええ
16:02私にとってここは
16:04大切な場所でしたから
16:06京へ行こうと思います
16:10江戸を離れ
16:12倒幕に身をやつすつもりです
16:14いいのか
16:16講義はすでに機能していない
16:19人々の暮らしは困窮しているのに
16:21依然として諸外国の言いなりです
16:24私は武士として
16:26徳川に宙を誓ってきましたが
16:28武士が刀を持つのは
16:30力なき者を守るため
16:32この後に及んで形にすがりつき
16:35人々が苦しむ様を
16:37見てみぬふりはできない
16:38私は戦います
16:41そして
16:42その果てにある新時代を
16:44未来を見てみたいのです
16:46そのために命を落とすことになってもか
16:49私の命が
16:51未来への礎になるならば本望
16:54あの
16:55絹さんは
16:57納得してくれています
16:58共に京に行くと
17:00あれも武家の女
17:03なかなかに強情で
17:06そうですか
17:08ならば行ってこい
17:10それがお前の決めた生き方なのだろう
17:13はい
17:13戦に出たところで
17:15どれだけ役に立てるのかは分かりません
17:17ですが私は武士です
17:20武士に生まれたからには
17:21最後には
17:22誰かを守る刀でありたい
17:25全く難儀な男だ
17:32神道のだけには言われたくないですね
17:35せっかくの門出だ
17:39今日はおごろ
17:41出発はいつされるのですか
17:46明日には
17:47できるだけ早い方がいいと思いまして
17:49ならば明日に残さぬよう
17:52酒の量は控えた方がいいな
17:54いえ
17:55そもそも昼間から飲む気はありませんが
17:58のまりちゃんもいるんですし
18:01じんやくんも控えてくださいね
18:03仕方ない
18:04京へ行くと決めましたが
18:06この景色が見られなくなるのだけは残念ですね
18:09やめてくださいな
18:11そんな言い方
18:12まったくだ
18:13根性の別れでもあるまいに
18:15ほう
18:16京へ行くか
18:17面白い話をしている
18:20相変わらず方々で動いているらしいな
18:23いい加減
18:24私が目障りになってきたが
18:26用があるのはそちらの男だ
18:29私ですか
18:30我が主には
18:32抗議につてがあってな
18:33その筋より妙な話を聞いた
18:36何でもある武士が文書を盗み出したと
18:39盗っとは表優筆
18:41造反は認めるべきではないというのが
18:44主の考えだ
18:45言いかかりです
18:46詰まるところ
18:47お前の主の狙いは
18:49直継の命か
18:51俺の役目は
18:54主を妨げる者
18:55全ての排除
18:57故に貴様はここで潰す
19:11おい
19:15あれ
19:15なんだあの化け物
19:18さすがに鋭い太刀
19:33刀一本で鬼を撃つというだけはある
19:36野まりを頼む
19:37はい
19:38直継
19:39お前も離れていろ
19:40ですが神殿
19:41あれは私を狙って
19:43鬼を撃つ
19:45それが私の成り割だ
19:48結局はこうなったな
19:54引けと言っても聞く気はなかろう
19:56無論
19:57残念だった
20:25いかな名刀であっても
20:28俺を割くことは敵わん
20:30この体は決して壊れんのだ
20:33本当
20:39この方は私の友だ
20:44やらせはしない
20:45笑わせる
20:47お前ごときが勝てるつもりか
20:49私も武士だ
20:51引けぬ時がある
20:52ならば三浦直継
20:58我が主の命にてここで死んでもらう
21:02直継
21:03引け
21:05お前では
21:06行ったはずです
21:07引けないと
21:09潰す
21:16また何一つ守れないのか
21:21ゴーリキ
21:41不末
21:59壊れない体こそが俺の力だ
22:02直継
22:03逃げろ
22:04直継
22:06神殿
22:11逃げろと言っている
22:18すみません
22:18何のつもりだ
22:28俺の目的は三浦直継
22:31いなくなった以上争う意味はない
22:34以前お前に言ったな
22:37鬼は人と相入れんだ
22:40どうだ
22:42言った通りだろ
22:44思った
22:45歩きると共に
22:45溶けてなくなっても
22:47誰くはなって思わせてただよ
22:50後の祭りしらら
22:53いつもつけるべく
22:54俺の他に
22:54あ、バケモノだ
22:56知ってるぞ
22:57アイス
22:58あ、私の存在ことの果てを
23:00何?
23:01私…
23:02父さんも
23:03何?
23:04何?
23:04何?
23:05あ、あ、我が
23:06何?
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