- 3 か月前
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テレビトランスクリプション
00:00あ
00:00ついにここまで来たか
00:16氷に閉ざされた朝日川の街で羽川を持った
00:20失踪した友人はきっとこの町のどこかにいる
00:24ごめんなさい雪に足を取られてしまって
00:32宿に着いたらまず雪道をの靴を買いに行きましょう
00:37羽川は静かに惹かれそうになる自分を今しめた
00:42この女性は親友の婚約者なのだと
00:46でも本当にあの人は生きてこの町に
00:51いるはずです
00:55このメッセージによれば
00:59友人が残した暗号のような手がかりを
01:07朝日川と解読したのは昨日のことだ
01:13どうした
01:21どうした
01:25一回しろ
01:25これ見て
01:38これ来年払う税金が
01:41嘘だ
01:44だって会計士の浜崎さんが
01:47とりあえず浜崎を奪え
01:48間違いに落ちた
01:49残念だが間違いじゃない
01:59税金が増えるってことは売れっ子作家になった証だよ
02:03じゃなくてないよこの大金残った貯金全部使ったって
02:07ごめんなさい
02:11その貯金ももうほとんど全部
02:15使っちゃったのか
02:16だって
02:18この10年何の贅沢もしないで我慢してきたのよ
02:26実家の両親にも高校したかったのよ
02:30いかん君は明日に行ったろ
02:38浜崎
02:45何とかならないのか
02:47ええ
02:47言われた通り領収書を渡したの
02:50その領収書が問題なんだよ
02:53ほとんどが
02:54必要経費とは認めがたい白紋ばかりだからな
02:58まずはこれだ
02:594月のハワイ旅行
03:02取材旅行費ってことでいいじゃないか
03:05今年書いた作品の中に
03:07一度でもハワイが出てきたか
03:10あ、いや
03:10まずいだろそれ
03:13最近じゃ税務署内に
03:15分筆家専門のチェックマンがいて
03:17全ての作品に目を通してるって噂だぞ
03:19じゃあ
03:21何人の写作品にハワイ出す
03:24つもりだって言えば
03:25来年の経費に計上しろって言われるのがオチだよ
03:28はぁはぁ
03:30なんとか今年中に
03:33ハワイを題材にした小説が書ければな
03:36無理だよ
03:37もう12月だぞ
03:39あさって死にきりのその連載小説が今年最後の仕事だ
03:42そこにハワイ出せないのか
03:44無茶言うなよ
03:44タイトルは氷の街の殺人だぞ
03:47舞台は冬の北海道だ
03:49ハワイなんか出せるわけないぞ
03:51けどな
03:52婦人用コート29万
03:55紳士用スーツ33万8千円
03:58とても仕事の経費にはできないよ
04:01スーツは仕事のためだ
04:03自称式とか取材とか
04:06てなきゃ俺はイタリアの術力買うかよ
04:08税務署はプライベートでも来たでしょって言ってくるんだよ
04:12それに何?
04:14このカラオケ機フルセット代ってのは
04:17夫婦共通の趣味だ
04:20福利厚生費ってことによ
04:21小説書くなどカラオケが必要だなんて話聞いたことないぞ
04:25しかも
04:27申告後の住民税の支払いも考えないとな
04:30住民税って
04:32この絵まで俺が取るかい?
04:34俺が取るわけじゃないよ
04:36えーっと
04:37所得から住民税を計算すると
04:40これだ
04:44アタックのバコン
04:46俺が寝ないで稼いだ金だぞ
04:50はい、はい、どうしたっす
04:53はい、はい
04:56はい
04:58ごめんなさい
05:01え?
05:02私のせいで
05:04税金
05:06どうすればいいの?
05:08お前
05:12バカこと考えていけないだろ
05:14お前
05:15バカこと考えていけないだろ
05:18やめろ!落ちて!落ちて!
05:20危ない!
05:22どうすればいい?
05:24税金を減らすためになんでも
05:26どんな小説ともが
05:28何とかする
05:30どうすればいい?
05:32税金を減らすためになんでも
05:34どんな小説ともが
05:36何とかする
05:38もう一度
05:42…
05:44…
05:46…
05:47…
05:48…
05:49…
05:51…
05:52…
05:53…
05:54…
05:55…
05:56…
05:57……
05:58……
05:59ここまで来たか 灼熱のハワイのビーチで羽賀は思った
06:06失踪した友人は きっとこの島にいる
06:10キュッ
06:12ごめんなさい 砂に足を取られてしまった
06:19宿についたらまず ビーチサンダルと同じ服を買いましょう
06:24そうですね
06:27本当に熱いたらないわ このコート
06:32そして静香はそのコートを おもむろに引き裂き始めた
06:40なんで私はコートを引き裂かなきゃいけないんだ
06:43その描写のためにコートを買って裂いたことにすれば 実験材料品にできる
06:48その手でお前のスーツも頼むよ
06:52あの人が消えた重苦しさから ちょっとだけ解放された気分
07:01羽賀も解放への衝動に駆られ スーツを飲み始めた
07:07イタリア製のスーツは実によく燃えた
07:18その時 羽賀の頭に一つのメロディーが流れ始めた
07:24晴れた空
07:29そう呼ぶかせ
07:34港
07:36手船の
07:38もっと新しい歌知らないのかよ
07:42羽賀入れ撃たれて 逃走に出てこないんだよ
07:44分かったよ まあいいか
07:46これでカラオケフルセットは 資料検索一
07:48本当に あの人は生きてここにいるんでしょうか
08:00いるはずです
08:02このメッセージによれば
08:07友人が残した暗号のような手がかりを
08:12しまった
08:14どうした
08:16羽賀は前回のラストで この暗号を朝日だと解読してんだ
08:21ハワイにいるのはいんだ
08:22あなた 出版社の方が今夜原稿を取りにいらっしゃるって
08:26はぁ
08:28ちびきりがあさってなかったのか
08:30新年号は発売日が謝るんですって
08:36無理だ
08:37書けないよ
08:39たでさえ 暗号の処理で詰まってるのに
08:42朝日川にも言ったことを知ればいいんだよ
08:45そうすればこれを取材旅行として 経費で落とせるの
08:49また言うなよ
08:51どうやって朝日川をハワイにするんだよ
08:55頑張りましょう
08:58冷静に穴を開けて押された人もいるのよ
09:062人がハワイへ来る2日前に
09:10暗号に従って朝日川の街を訪れて
09:14友人の秘密の仕事部屋を突き止めたが
09:18そこには
09:21窓のメッセージが残されているだけだった
09:25傘がない
09:28暗号とか新しいヒントかしら
09:31分かりましたよ
09:33朝日川から傘を発生する
09:34傘は
09:35KASM
09:36分かりましたよ
09:38分かりましたよ
09:39朝日川から傘を発生する
09:42傘は
09:43傘は
09:45KASM
09:47メッセージ
09:50残った文字を並べ替えると
09:54ハワイ
10:01あいつはハワイにいるんですよ
10:04完璧よ
10:06暗号を生かしたままハワイに飛びたわ
10:08すごいじゃないか
10:09さすがプロの作家だ
10:11そうか
10:12この調子で
10:13ハワイでの買い物の代やら
10:14ゴルフ代も頼むぞ
10:15違わないのよ
10:16頑張りましょう
10:18ハワイに来た二人は
10:20ショップに終えてかけた
10:22それは
10:23友人を追っていることを
10:25鍵の組織に悟らせないためだった
10:28化粧品とバッグと
10:30洋服5着と
10:31靴を散々
10:33ゴルフ用具二人分を
10:35高級ブランドで買い揃えた
10:38まだまだだな
10:40もっと他に領収書ないかな
10:42ねえ
10:43これ
10:44実家からもらった領収書は?
10:46風呂場の改築費86万か
10:49名目がな
10:51取材費ってことじゃダメ
10:53風呂場改築の場面を出して
10:54いやだけど
10:55実家のものの修理となると
10:57雑用税とか関わるし
10:59そうだ
11:00執筆のためにわざと壊したとすれば
11:02なんとかなるかも
11:03え?ほんと?
11:04風呂場を壊さなきゃ書けない小説って
11:06どんなんだよ
11:07それを考えるのはお前の仕事だろ
11:09掛け軸二十万?
11:11壺三十三万?
11:13土が骨董が好きで
11:15それで一緒に骨董打ちにいたときに
11:17これは使えるよ
11:18ほんと?
11:19うん
11:20小説の中に骨董のんちくならべよ
11:22ちょっと待てよ
11:23俺骨董の知識なんかないもん
11:24そうだ
11:25ねえ
11:26せっかくだから
11:27これも使いましょうよ
11:29牛肉ネギ豆腐しらたき卵
11:32とても
11:34なんだよこれは
11:36今夜のすき焼きの材料
11:38イエース!
11:39うん!
11:40二人は
11:42ホノルルのキャディから聞いた情報を頼む
11:46タイムに
11:47草津の温泉街にある
11:49廃獄を訪ねた
11:50よし
11:51これで草津温泉旅行も
11:53経費にできると
11:57中に入ると
11:59一面壁に覆われた
12:01奇妙な空間だった
12:03何この家
12:08壁しかないわ
12:11本当にあの人はここに
12:12任せてください
12:16ちょうどいいところにハンマーがあります
12:18壁の奥は浴室だった
12:40花のハンマーは86万円の修理費用を必要とするほどに
12:45浴室を破壊していた
12:49この展開じゃいくらなんでも合意すぎる
12:51あ、ちょっと
12:52やめろ!消すな!消すな!
12:53やめろ!
12:54ねえ
12:55少々のご愛さには目をつむって
12:57だけどこのままじゃ
12:58冒頭で描いたクビジーロープの伏線を
13:00次回で使う構想が出ないし
13:02そんな伏線
13:03読者は忘れてるわよ
13:04ハードボイルとサスペンスを描く
13:06作品も
13:07やめろ!
13:08めちゃくちゃだな
13:09分かった分かった
13:10ハードボイルのラブストーリーに持ってけ
13:11な
13:12プリントが鍵内を信じるのが適性に織りまでるんだ
13:14続け場所
13:18私たちには時間もお金もないのよ
13:20ね?
13:31浴室の奥には
13:33死体が転がっていた
13:35あの人だわ
13:37死んだな
13:39これでやられたのか
13:45鮮やかな模様の
13:4733万円相当の有田焼の壺だった
13:51静香は悔しさのあまり
13:53歯をキリキリと鳴らした
13:57歯を鳴らす練習をして
13:59刺刃を破損
14:00経費とする
14:032人は
14:04キッチハイクした車で警察へ向かおうとした
14:07だが
14:08待って
14:09肌が荒れてるわ
14:11まずきれいにしなきゃ
14:13その女は
14:16有名エステの社長だったのである
14:20お母さんといったエステの料金も経費にできるわ
14:24ようやく警官と現場へ戻ると
14:27背屋は焼け跡と化していた
14:31くそ
14:33俺たちがいない間に
14:35犯人が証拠隠滅のために
14:38火を
14:40そんな
14:42焼け跡から友人の遺体が消えていた
14:45婦人用の和服が誤着
14:48燃えかすとなって出てきた
14:50実際に燃やして実験したため
14:52和服誤着分を経費とする
14:54真珠のネックレスと
14:56ダイヤの指輪も
14:58灰になっていた
14:59同様にネックレスと指輪も経費とする
15:02食料と思われるものも発見されました
15:05きっとあの人が食べようとしてたんだわ
15:08大好物だったから
15:10すき焼き
15:13目を潤ませた静香は
15:16死にたい
15:17と呟いて
15:19燃え残った牛肉とネギと白滝を
15:23いつまでも見つめていた
15:26その瞳を見た羽賀は
15:29彼女を愛している自分に気付いた
15:32この女と一緒に広がるかもしれない
15:35そう思った
15:37自分
15:39自分
15:40第11回に
15:42続く
15:46出した
15:47やったわねあなた
15:49これですき焼き分も経費にできたし
15:51よし
15:52見ろよ
15:53税金払うところか
15:54多額のカンプ金が払い戻されるよ
15:56おめでとう
15:58おめでとう
15:59ありがとう
16:00よかった
16:01何だか大きな仕事を成し遂げた気がしてきたよ
16:08結局
16:10僕が至らなかったせいで
16:12莫大な税金を請求されたこと
16:14詫びようがない
16:16氷の町の殺人第10回のせいで
16:19連載は打ち切られ
16:21他社からの執筆依頼もなくなったことは
16:23風の噂で聞いた
16:25だが僕も
16:27会計事務所の経営に行き詰まって失踪した身だ
16:32何もしてやれない僕を許してほしい
16:36話の続きを読めなかったことが
16:39唯一の心残りだ
16:42浜崎
16:44またここに来てしまった
16:56氷に閉ざされた朝日川の町で
16:59男はそう思った
17:02もはや男には
17:04友を思う余裕はなかった
17:07ご視聴ありがとうございました
17:23ご視聴ありがとうございました
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