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00:49一方で屋根を直したい人は増えているのにどこに頼めばいいのか分からないと迷ってある日1人の男性がこの矛盾に目を向けましたそして屋根職人を集めたポータルサイトを作りました
01:11技術だけではなく人柄を伝える無口でぶっきらぼうな職人の物語をあえて全面に出すという挑戦その人が生きてきた人間そのものがその人がやる工事の質だったりとかお客様への安心を担保するものなんじゃないかなと思ってたと思います
01:38そしてこの小さな挑戦が災害の復旧現場で思いもよらぬ力を発揮することに屋根の上から始まった一つの問いそれは地域の未来を変える仕組みへと進化していきましたなぜポータルサイトが被災地を救うことになったのかそのそうだったのかに迫ります
02:02今回の舞台は岡山市南区
02:13家広波株式会社は5年前に設立され従業員8人で屋根工事店ポータルサイトの運営を行っています
02:30なぜそのような屋根職人を集めたポータルサイトを立ち上げたのでしょうかカンパニーの母体は1957年創業の屋根材卸会社白髪商事
02:52岡山県内の屋根職人から発注を受け現場へ瓦などの資材を届けます主力製品は瓦取扱料の実に7割を占めていますマイホームブームと呼ばれた1970年代から80年代
03:03新築住宅は次々と建てられました屋根に瓦を乗せる音が街に響き瓦はまさに東洋に売れていったのです
03:29毎日何千枚の瓦をトラックで運んでそれをもう1日5往復6往復して本当に朝から晩まで仕事をしとったということをよく聞いてますねしかし2000年頃から屋根の風景は静かに変わり始めます生活様式の変化とともに瓦屋根の日本家屋は減少し洋風住宅が増加
03:55軽量で施工しやすい板金屋根が主流となり瓦を主力としてきた会社の売り上げは少しずつ縮小していきましたそんな中2015年に家業の後を継いだ須田上さん経営の立て直しを模索する中で職人からの切実な声を耳にします
04:15新築の屋根工事が減ってきているこのままではやっていけなくなるかもしれない長年屋根の上で腕を磨いてきた職人たちの不安その言葉は白髪さんの胸に深く突き刺さります
04:35職人の仕事が減れば資材を届ける白髪障子も立ち行かなくなる職人の仕事をどうすれば増やせるのだろうかそしてたどり着いたのが新築ではなくリフォームや修理という新たな可能性でした
05:01築30年を超えた住宅も多くリフォームの需要は年々高まっています一方でこんな声が聞こえてきました屋根の修理一体どこに頼めばいいのかわからない困っている人はいる確かな腕を持つ職人もいるそれなのに両者はなかなか出会えていない
05:31職人が直接家を守りたい人に届けば仕事は生まれるはず白髪さんはそう考えましたしかしそこには大きな壁が職人たちが持つあることに対する苦手意識です営業、僕はね、あまり得意じゃないもう全然ですね営業は難しいです直接お仕事を取りに行くとか
05:56っていうのがもうどうもねできないので職人たちは自分の腕には揺るぎない自信を持っていますしかしその腕を自分で売り込むことには慣れていない人が多いのですそうですね売り込みは彼らはすごく職人さんはしたくないって方が多いですね恥ずかしいだったりとか
06:14営業が苦手な職人たちどこに頼めばいいのか分からない家主たちすれ違う2つの悩みこの距離をどう縮めるのか平上さんが打ち出した発想とは一体?
06:44そうですね
06:48白髪社長の白髪社長にお越しいただきましたよろしくお願い致しますお願いします
07:10今VTRにもありましたけど変わりの需要が減っているとこれはやっぱり洋風建築というか洋風のお家が増えたっていうのが原因になるわけですかそれももちろんあるんですけどもそもそもの家がひぼが以前よりも小さくなってきていて屋根に使う材料がそもそも1個あたり減ったっていうのもあるかなと
07:38なんか大きなお家が空いちゃってで気づいたら3つに分かれて1階に車止めて2階がリビングでみたいな四角い家がねそこにまだ建ってってなるとまあかなりやっぱりね河原の需要っていうのは減っていくのかなという感じはいたしますけれどまあそんな中屋根職人さんとそして修理を望んでいる我々みたいなあの家主を顧客さんを結びつけるというサイトを思いつかれたわけですけど
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08:18それもあるなっていうのはありますけれどもじゃあ果たしてそれがどういうサイトなのか見ていただきましょうこちらですカンパニーが工夫した屋根職人を集めたポータルサイトの中身とは?
08:42屋根を直してほしい人と直せる職人の距離をどう縮めればいいのか2015年当時屋根工事店の多くは自社のホームページを持っていませんでした腕があっても語る場所がない伝える手段がない
09:05それならばその場を自分たちが作ろう家を守りたい人と職人を直接つなぐサイトを立ち上げる白髪さんはそう決断したのですまずは仕組みを構築しました屋根工事店は事前にサイトに登録し登録費を支払います
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23:09災害が起こると需要が増えるので訪問販売とか訪問営業の方が結構増えてしまうというのがあって全部が悪いわけではないんですけれどもやはりあまり工事のことを分かっていない方が工事をするということも結構増えてしまうのでそういったものを避けることができるというのがいいことかなと思いますでもやっぱり自治体の方もそういう実績ができてくると本当にもしもの時のことを考えて
23:34リスク併受するということをやっぱりみんなが考えているからより提携するということが協定を結ぶというのがすごく重要なファクトになってくるというのがどんどん増えていっているということですかねそれはそう思いますさあそれでは最後に矢島さん今日の学びをお願いしますはい今回は寄り添う力
24:00やっぱり白髪さんを見ていると本当に寄り添い力がすごくあるなというビジネスというのはガツガツもちろん進めていくというのもあるかもしれないけどいろんな寄り添うという力って発見を多くするような気がするんですよね現場で困っているこっちでは物流をしなきゃいけないとか
24:22そういういろんな発見を増やすと物事はよく回っていくと思うのでやっぱりその原点としては寄り添う力というのは非常にいいいろはさんを見ているとあるなという今後ももっともっと広がっていくだろうなというそういういい予感も含めて素晴らしいなという勉強になりましたではどうもありがとうございましたありがとうございましたありがとうございました
24:24ありがとうございました
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