00:00アメリカ大陸中央部の密林の中、姿を表す巨大な石の建造物はマヤ文明の神殿ピラミッドです。
00:17マヤはアジアやアフリカの文明とは全く違う発展を遂げました。
00:24絵が組み合わさったような不思議な文字派手に着飾った王を刻んだ石碑謎めいた翡翠の仮面神秘の文明そんなイメージで語られることの多かったマヤですが今回お伝えするのは考古学が明らかにしたリアルなマヤ文明です。
00:53その最大の特徴はたくさんの小さな王国が点在し2600年もの間一度も統一されることがなかったということ。
01:06それはなぜだったのか。
01:10さらに最新技術によって歴史を覆す発見がありました。
01:15マヤ文明最古にして最大の公共建造物です。
01:21なんとマヤの始まりには王がいない。
01:25マヤの王国はなぜ生まれたのか。
01:29驚きに満ちた最新研究からその実像を探っていきます。
02:08今回ですね取り上げるマヤ文明っていうのはそのアメリカ大陸の真ん中辺りですね真ん中ということでメソメソアメリカという名前で呼ばれているその地帯で成立をした現在のメキシコなどの辺りユカタン半島を中心にした文明なんですね。
02:27あの世界遺産なんかも入ってますけれどもこれまでの古代文明観をですねひっくり返すようなそういうような新しい発見なども得られていますこれまでもたくさんひっくり返されてきましたけども今回もひっくり返してくださるんですねそうですねマヤ文明を代表する都市遺跡といえばユカタン半島北部メキシコの世界遺産チチェンイツァ
02:55美しい階段が印象的な神殿ピラミッドには驚きの仕掛けが春分秋分の日とその前後段差のあるピラミッドの角に日が当たり階段に影を落とすように設計されています
03:16すると太陽の光を浴びた巨大な蛇のような神が浮かび上がってくるのです
03:28ユカタン半島中央部ワテマラのティカル この都市遺跡にもチチェンイツァとは違う形の神殿ピラミッドがそびえ立ちます
03:40マヤの各都市はマヤ文字や信じる神々など共通の文化を持つ一方でそれぞれチガン王が治める独立した国でした
03:5260から70の小さな王国があった時代もあれば8つほどの国が広い領域を支配した時代も
04:04しかし一度も統一されることはありませんでした
04:11ユーラシアの都市とは異なり全体を囲む高い城壁もなく境界も曖昧
04:16この独特な国々の総体がマヤ文明なのです
04:22そんなマヤ文明を長年研究しているのが青山和夫さん
04:3440年にわたる研究の成果からこれまでの古代文明の常識を覆すマヤ文明の魅力を伺います
04:44はい青山さんよろしくお願いいたします
04:50よろしくお願いします
04:5140年調査されて
04:52はいスマモ本庄らすじです
04:54そうなんですか
04:55どんなきっかけで出会われたんですか
04:58現地でですね人目漏れしまして
05:01そうですか
05:02じゃあもうお仕事もプライベートもマヤにこう青山さんは
05:07どっぷりと使って現地調査をしております
05:10そうですか
05:10じゃあ今日はいろいろと教えていただければと思います
05:13VTR見てみますとたくさんピラミッドがあるんですね
05:18そうなんです一般的にピラミッドというとですね
05:21エジプトと思われる方多いかもしれませんけども
05:24実はですねマヤ文明の方がもっと多くのピラミッドがあるんですね
05:28エジプトより多いんですか
05:30少なくとも数百ですね
05:31もしかすると1000以上このピラミッドがあるというふうに言われています
05:36まだまだ見つかっていない遺跡とかピラミッドがたくさんあるので
05:40これからの成果しだいだということだと思います
05:42ピラミッドの違いエジプトの頂上には何もないのに対し
05:50この最上部でマヤの王が多神教の神々を祭る宗教儀礼を行いました
06:33そしてさらに南の方に行きますと今度は高知になるんですけども新葉樹林ですね松が生えていてちょっと日本と似たような風景が広がっているとかなり涼しくなりますね多様な自然環境に適応して多様な王国が栄えたのがマヤ文明としかし一度も統一されたことはなかったこれがマヤ文明の特徴なんですへえへえ
08:30鉄器や製銅器など金属の道具は実用化されず石器を洗練させていくようになります
08:40使われたのは黒曜石や茶跡など硬く鋭い刃物になる石貝殻や骨の加工肉皮の切断木材や石灰岩などの加工にも石器が使われました
09:02石の中でも特別なものとされたのがとりわけ硬い翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡翡
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09:55巨大な牛や馬など大型の家畜がいなかったマヤでは車輪も実用化されていません全て人力でこの巨大なピラミッドを作ったのです
10:17私石器の研究を専門としてるんですけどこれ切れ味がですね1000年以上たってるんですけどいまだにすごくよくてですねもう指の切り傷が絶えないんですねご覧になりますか?
10:45じゃあ気をつけてうわきれいですねこれ透き通ってるんですねそうなんですね文明というのは石器時代という原始的な時代があってそのあと青銅期鉄器の時代になるというようなイメージがユーラシアの文明を見てるとありますけども前の場合はまさにこの石器の都市文明を極めたということですねはい実験的に石器でもってですね大きな動物を解体してみると
11:15ところが石器というのは非常にうまく切れるというようなことで石器は決して道具として劣ってるわけではないマヤの場合は徹底的に石に行くんですよねこれが一つの文明のね力みたいなのを感じるんですねへえ
11:45どんなふうにして共有されていったものなんでしょうかそうですねやっぱり王国間で王族貴族の間でいろんな情報の交換とかで攻撃があったわけですね時にはですね戦略結構も行われたんですね人や情報が緩やかにですねネットワークで結ばれてその結果ですねマヤ文字小読み天文学のような知識が共有されていったということだと思います
12:15マヤの王実は驚くほどたくさんの顔を持っていました
12:24まず大切な役割は神々と人々を結びつける神官
12:34神殿ピラミッドに登ることが許されたのは王だけ
12:40王はそこで宗教儀礼を行い 人々はそれを仰ぎ見ました
12:50戦争になると王は自らが戦士として戦いに挑みました
12:59天体観測もその知識を持つのは王族や貴族の支配層だけ
13:05さらにマヤ文字の彫刻や石碑の製作も王族や貴族が自ら行っていたことが近年分かってきています
13:19一番重要な役割っていうのは公共儀礼の中のパフォーマーですね広場に1万人とかね数万人の人々の前で光合しく踊ったりとか王族貴族で光合しく音楽を奏でたりすると前の王様はですねロックスターのようにですねこの前に出ていってこの劇場的なパフォーマンスをするそれから戦争の時はですね戦しようとして戦争にも参加するということなんですね自分自身がそうですね
13:38マヤの戦争っていうのは王とか貴族ですね支配層が中心になって戦うんですね
13:54青山さんたちは近年の発掘で王族や貴族の行いを詳しく知る手がかりを見つけましたガテマラにあるマヤの都市アグアテカ敵の攻撃を受けて王族や貴族が配送したため支配層の暮らしがそのまま残された貴重な遺跡でした
14:20ここの遺跡はですねとても特別な遺跡で敵がですね急に攻めてきたために日常の道具がですね貴族とか王族の家の中にそのまま残っているということで日常生活をですね復元する上でとても理想的な遺跡なんですねそれで私たちが発掘をしたところ全ての貴族の住居地からですね工芸品や美術品を自らの手で作っていた証拠が見つかったんですね
14:48王族や貴族の家から見つかったのは翡翠製の石器でした青山さんがその痕跡を調査したところ石を削るのに使われていましたマヤ文字や王の図像などを彫る石碑を王族や貴族自ら作っていたことが分かったのです
15:14あの美しい前文字を刻んだですね工芸品美術品というのは普通の人は作れないわけですね前文字は一部の王族貴族しか読めないわけですからつまりこのマヤの貴族とか支配層という人たちはある時には戦士でありある時には天文学者でありそしてある時には神官でありそして工芸家であり美術家であるということがつまりマルチな人たちですね
15:44そうですね例えばメソポタミアですと支配層とは別に職人階級がいて職人の専門集団がいてこういうイメージでずっと文明形成文明の在り方というものが語られてきたのにそうではないんだとつまり工芸作品や何かを自ら作り出すことがある意味で支配層のね力をあるいは権威を保つような構造を持ってたっていう新しいものですね
16:14これはもう文明形成のイメージをもう書き換える私は大発見だったと思いますね
16:192017年青山さんらの調査チームが上空からのレーザー測量技術を使って歴史を塗り替える大発見をしました
16:33見つかったのはこれまで知られるマヤのどの遺跡よりも大きい人工構造物
16:43全長1.4キロ幅400メートル高さ15メートル
16:52大きな広場のような巨大気団と呼ばれる建造物です
16:58人々が集い共同で祭祀を行う場所だったと推測されています
17:05小ぶりな神殿ピラミッドが建てられ
17:12儀礼のために翡翠の石器も埋めてありました
17:16その後の調査で道路や水路なども見つかりました
17:22遺跡の規模は東西7.5キロ南北9キロに及ぶ広大なものでした
17:31年代を測定するとこれまで見つかっていたマヤ文明のどの大遺跡よりも
17:39古いものだと明らかになったのです
17:42青山さんたちはここをアグアダフェニックスと名付けました
17:49年代測定するとなんとですねこの巨大な構造物マヤ文明最高かつ最大のものだったということが分かったんですね
18:02一番長い道路が長さが6.3km幅が50m直線の道路なんです
18:09その道路をだから当時の人たちが人力で全部作っていたっていうことですよね
18:16それが日本の縄文時代の終わりぐらいにマヤ人たちによって造られていたということが分かったわけですね
18:22驚くことにこのアグアダフェニックスからは王や支配者の存在を示すものが一切見つかっていません
18:35人々を支配する王は存在せず建造物や道路を築く時に指揮を執る指導者だけがいたと推測されています水平的な気団を作ったマヤの始まりそれは人々が共に力を合わせる水平的な社会だったと考えられるのです
18:59後の時代になりますとマヤ文字で王様のことに関する秘文が出てきたりとかあるいは王様の肖像をですねかたどった石像彫刻とか石碑とかが出てくるんですけどもそういう証拠がありませんあとですね翡翠のいろんな装飾品とか出てくるんですけどもそれは王様とか権力者をかたどったものなくって例えばワニとかね鳥とか動物なんですよねはいはい
19:24あと王母ですね王母もないのでですから恐らくこの初期の段階ではまだですね中央集計的な王様はいなかったらないかというふうに私たちは考えていますただ強調しますけど全くフラットな社会だったわけではなくてやっぱり太陽をですねいろいろと観測したりとか暦をですね観測するような指導者はいたわけですよね
19:45何か我々大きな建造事業というとすごい権力を持った人がねいないと大きなことを成し遂げられないというような感じがするかもしれませんけれども実はそんなことはなくて職員の指導者とそして人々が共同で作業をすることによってですね大きな建造事業が達成できたということだと思います
20:06中央集計的な社会ではなくてもですね住民たちあるいはコミュニティが共同でものを建てて大きなものを作ることができるこの考え方ってのは私たち南米のアンデス文明をやっている研究者たちが30年前からずっと言い続けてきた主張なんですけれども
20:26ほとんど他の地域ではデータが出てこなかったんですねそこが最近ではですねあの魚べっくりの話もありましたし今回のアゴアダフェニックスの話もあり私としては大変嬉しい
20:40我々の理論を支援してくれるようなデータとしてこれがこれが発見された時掘れ見ろとまた掘れ見ろと思った
20:50初めは王様がいない社会だったということなんですけれどもそこから王様がいる社会にはどんな経緯で変わっていったんでしょうか
21:02最初のですねアグアダフェニックスの巨大な距離の上に新年ピラミッドはあるわけですねでもそんなに大きなものではなくて公共性の強いものであったわけですしかし同じ場所にですねマヤ人は公共祭祀建造物を増改築する同じ場所にこの建物を建ていくことによって水平的なものが垂直的なものに変わっていくわけですね
21:24水平的な建造物を作っていた頃のマヤには王のような際立った存在は生まれませんでしたきっかけは神殿ピラミッドの増改築だったと考えられています次第に垂直に高くなっていったピラミッドやがて頂上の神殿で祭祀を行える人が限られるようになりました
21:54こうして特権的な存在が生まれ王となりました社会も垂直的なものへと変わっていったと推察されています
22:09最初は神々の漆喰彫刻が階段の両脇に飾れることがよくあってつまり神々を祀るための神殿ピラミッドなんですよねそれで応募はないんですねそれがですねさらに後ろになると自らの権威権力を正当化強化するために神殿ピラミッドを生意的な道具として使い始めるようになるわけですねそしてその神殿ピラミッド中に応募を設けるようになるということですね
22:33高級性を持たせるため耐久性を持たせるために周りを石で固めたりしているそうすると崩れたりする補修するそういう活動をしているうちにだんだんだんだんピラミッドが大きくなっていく最終的に大きくなってくると上の神殿で行われている祭祀活動っていうのを周りの人たちが見ることができないような状態になってくるんです。
23:01あんな細い幅の狭い階段に上がることができるのが一部の人であるとアクセスの制限がかかってくることによって選ばれた人だけがそこの空間に行くことができたりする
23:15そういう構造が出来上がってきちゃうんですよねピラミッドを作るとそれが社会の構造も作り上げてくる
23:23エジプトンピラミッドの時も言いましたけどもねピラミッドを作ることによって社会が作られていくっていうことこれがマヤでもある程度当てはまるんじゃないかなと私は思ってますね。
23:35こうして王様が出てきてでも統一王朝にはなっていかなかったんですね。
23:44例えば日本だとやはり中国文明の影響が強いと思うんですね統一王朝をするという政治体制はそういうモデルがもたらされるのでそちらの方に行くわけですけれどもマヤの場合はユーラシア大陸の影響を受けないわけですねですから彼らにとって統一をするというまずコンセプトですね概念自体がなかったんだと思いますねそれからもう一つは多様な自然環境であってなかなか移動が特に浮きは大変なわけですよね。
23:46例えば日本だとやはり中国文明の影響が強いと思うんですね統一王朝をするという政治体制はそういうモデルがもたらされるのでそちらの方に行くわけですけれどもマヤの場合はユーラシア大陸の影響を受けないわけですねですから彼らにとって統一をするというまずコンセプトですね概念自体がなかったんだと思いますねそれからもう一つは多様な自然環境であってなかなか移動が特に浮きは大変なわけですよねですからやっぱりこういう意味が多様な自然環境であってなかなか移動が特に浮きは大変なわけですよね。
24:15やっぱりこの多様な王国が共存する姿っていうのがこの一度も統一王朝が作られなかったマヤ文明各地の王国は成長や衰退を繰り返しながらも緩やかなネットワークでつながり2600年にわたり繁栄しました
24:41多様な王国の集まりであったことが大きな力を発揮した時代がありました
24:50マヤ最大の危機16世紀スペイン人の侵略ですこれまで見たことのない近代的な武力に馬対するマヤの人々はそれぞれの王国で激しく抵抗しました
25:11ひとたび支配下に置かれた国もたびたび反乱を起こしスペインが支配を広げるのは容易なことではありませんでした
25:24マヤ最大の脅威はスペイン人が持ち込んだ伝染病
25:33人口の9割以上が命を落とします
25:38しかし王国が軍有割拠していたマヤは征服されるまでの間実に200年以上持ちこたえたのです
25:51王国としてのマヤは17世紀末に消滅しましたがその後マヤの人々は一部自治療を維持し続けました
26:07人口を回復し今日30のマヤ由来の言語を話す人が800万人以上暮らしています
26:22そこには統一されなかった多様な文明ゆえのたくましさがありました
26:37スペインがやって来てなすすべもなく征服されてしまったみたいなイメージがあったんですけれども違うんですね違いますねそれはスペイン人の中心的な歴史観だと思います実際のところはですねマヤっていうのは軍用割拠の時代でしたので非常に手こずったわけですねマヤ地域の多くの場所でですねマヤ人の独立王国が生き続けていたわけですそれでなんとですね最後にスペイン人の独立王国が生き続けていたわけです
27:07それでマヤ人が全てやっつけられたというかそうではなくてメキシコがスペインから1821年に独立してますけれどもそれ以降もですねこのマヤの自治領というのがユカタン半島の北東部にありましてそれが20世紀初頭まで自治を保っていたということなんですね。
27:32言語などもね今も使われているというそうですね30のマヤ職が話され続けてこれはすごいことだと思うんですよね衣装もね衣装もそうですねあといわゆる民族衣装ですよねマヤの女性は自分たちの民族アイデンティティの象徴として民族衣装を普段着としてですね晴れ着ではなくて普段着として着ているということですねはいさあ今日ここまでマヤ文明見てきましたけれども関様いかがでしたか?
28:02根源となるような起源となるような遺跡が見つかって王が出る前の社会に一つ目が行った
28:10古代文明の面白さはいきなり王の社会だけが語るのではなくてねやっぱりそこに至るプロセスがどのようにあったのか出来上がったものの多様性もありますけど出来上がるまでの多様性というところが面白いんだと思いますよね
28:24やっぱりマヤっていうと名前はすごく有名だと思うんですけれどもその実像っていうのはあまり広く知られてないと思うんですねですからやはりこのような素晴らしいですね番組を通してですねマヤ文明についてもですね皆さんは広く知って頂ければいいかと私は強く思っておりますはいきっと今日多くの人がマヤ文明の魅力に気が付いたことだと思います関さん小山さんどうもありがとうございましたどうもありがとうございました
28:543ヶ月でマスターする古代文明南米ペルーナスカの地上絵
29:10今AIなどを用いた調査で新たな地上絵が次々と発見されています
29:20一体何のために描かれたのか
29:23不思議な絵に込められたメッセージとは
29:27最新研究で地上絵の謎に迫ります
29:31Eテレのしみどき!は貝運神秘の力縁起物招き猫やたぬきの置物何で身近に飾るとよいことがあると信じられているのでしょうかその謎を探ることで日本人の心を読み解いていきます
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