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  • 1 日前

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テレビ
トランスクリプション
00:00何じゃこれ
00:04松田裕作は以後ハードボイルドが似合うアクションスターとして
00:11さらにはどこかミスタリアスな個性派俳優として
00:15問題児だって
00:16独特の存在感で若者を見るよう
00:19人生はみんな問題児ですよ
00:22面白いこと言うじゃない
00:24仕事から帰ってくると
00:30子供の顔を見にベッドに行くわけね
00:33子供は寝てるんだけど
00:34天使がいるなって言って
00:37一方で裕作はその役柄同様
00:41仕事場や私生活でも危険な匂いをはらんでいた
00:44ことあるごとに監督やスタッフと衝突
00:48むっつり、だんまり、不愛想と
00:52数々の汚名を頂戴した裕作は問題俳優のレッテルを貼られた
00:57一回荒れちゃうともう誰も手をつけられないってくらい荒れちゃう
01:02でもそれ、嵐が済んじゃうと
01:04本当に静かなね
01:06なんであそこまで自分を突き詰め
01:10人を問い詰め
01:12傷だらけになりながらね
01:13こう歩いてきたっていうか
01:17だが
01:18松田裕作は念願のハリウッド映画出演を果たした平成元年
01:35わずか40歳の若さで忽然とこの世を去った
01:39そして裕作の死から9年目にあたる今年6月
01:45彼の遺品の中から芝居の台本などに混じって
01:49数冊のノートが見つかった
01:51そこに日記のように書き綴られていたのは
01:55思いがけない素顔だった
01:57華やかなスターとしての裏側で
02:15彼が抱え格闘していたものは何だったのか
02:19大きなライオンみたいだったなんか
02:21傷を負った
02:22寝てても
02:24パッと目が覚めるようなところがあったのね
02:29いつでも
02:30だから気が抜けてない感じがあった
02:34ブラウン管とスクリーンの中を駆け抜け
02:37その頂点で消えた俳優松田裕作
02:40彼が追い求めていたものは
02:42一体何だったのだろう
02:44映像技術の進歩で最近コマーシャルにまた復活したりしてね
02:57今の人かと思っている人もいるらしいですよ
03:00そうです
03:01でももう10年くらい前に亡くなりになって
03:03大田久保は生では会った大人になっている大ファンなんだってね
03:08どこにあったのか
03:09いやかっこいいですよやっぱり
03:12体好きから何か日本人離れしてるじゃないですか
03:15ブラックレーンに出た時に一番やっぱり目を引くし
03:19奥さんは映画
03:22カゲロー座ですけど
03:24今日もポスターが来てるんですよね
03:25生活の方が結構お付き合い
03:27そうですね
03:27カゲロー座仕事は1本やったきりなんですけど
03:31その後ずーっと
03:33飲み会遊び会で騒ぎまくってました
03:38どこが気があったんですか
03:39なんでしょうね
03:40その宴会の場合にも遊作が1人いると楽しかったし
03:44しまったのね
03:45うん
03:45すごく
03:46どんな思い出がありますか
03:50やっぱりねお酒飲んでる席のその緊張感と楽しさと
03:54それでみんなのことをこう見配りしてるっていうんですかね
03:59そういうとこあったんですか
03:59はい
04:00ものすごい神経くまやかなってます
04:02高橋さんは彼のデビューの頃ね
04:05はい太陽に覚えろなときに1年間ご一緒させていただいて
04:10彼にとってはこの芸能界のデビューみたいなもんだけど
04:14そんな感じです
04:17どんなものを抱え込みながら
04:20何かをずっとこう求め続けてるっていうのはその当時からあったような気がしますよね
04:26なんかあの明るくてファーってそういう感じじゃない
04:30そう単純じゃな
04:32単純ではない
04:33そういうときもあるんですけど
04:34あるようになるけどね
04:35そうですか
04:36さあ山口さん
04:39はい
04:39今までのスターっていう方はですね
04:42要するに撮影所がスターというのを育ててですね
04:46一応その撮影所ってのはそれぞれの
04:48例えば大江なら大江それから東映なら東映
04:50あの松竹なら松竹っていうのを
04:52それぞれの撮影所がみんなこうスターというのを作っていったわけですね
04:56一応撮影所から崩壊したその後の
04:59スターというのが最後のスターというのが僕は松田裕作という人だったと思うんですよね
05:02なるほど
05:03そう松田裕作さんの
05:07あちらに裕作さんがご愛用していた白いスクーターとディレクターズチェアが来ています
05:15探偵物語
05:16前の帽子とサングラスは探偵物語で実際使用していたものです
05:22持っていかないように後気をつけて
05:25ではこの辺りから参りたいと思います
05:29松田裕作が役者として栄光の頂点に立った時
05:33それは巨匠リドリー・スコット監督主役のマイケル・ダムラスにオーディションで抜擢され
05:39実力で掴んだハリウッド映画出演であった
05:42だがまさに撮影に入ろうとしたその時
05:57病院で思いもよらぬ宣告を受けた
06:00なんとランクは方向眼の告知だった
06:04栄光と絶望が同時に訪れた瞬間である
06:09ご本人が
06:18私が生涯をかけて作りたいと思う映画がある
06:25その映画を理由とは全然考えてもらってるんですけどね
06:30何が起こっても
06:31松田裕作の演技がアメリカで絶賛を浴び
06:43ハリウッドから次々と出演依頼が舞い込んでいるその絶頂の時
06:47彼は妻と子供を残してこの世を去った
06:52スクリーンに焼き付けられた最後の生の輝き
06:59松田裕作にとって一体演じることとは何だったのだ
07:04この番組は暮らし快適ハーモニーのタイガー魔法味
07:12ノエビアライオン
07:15ニプロとご覧のスポンサーの提供でお送りします
07:21松田裕作さん人生まとめておきます
07:25松田裕作さんは昭和24年山口県の下関で生まれています
07:3018歳で上京後22歳で役者を志し
07:34その2年後にはドラマ太陽日本エロで
07:36ジーパン刑事として人気を博していきます
07:38その後はドラマ映画でアクションスターとして活躍していき
07:4333歳で熊谷美由紀さんと再婚した後
07:46映画家族ゲームで数々の賞を受賞
07:49この頃から演技派俳優へと飛躍していきます
07:52そして昭和63年ハリウッド映画ブラックレインへの出演が決まるんですけれども
07:58その直後暴行がんの宣告を受け
08:01平成元年40歳の若さでお亡くなりになっています
08:04では松田裕作さんの人生です
08:07走る姿が日本で一番美しい俳優と言われた生前の松田裕作
08:16彼がまさに人生を駆け抜けていったその時
08:19残された妻は夫の追悼文に謎めいた言葉を寄せている
08:25なぜ裕作が死んだのか
08:29なぜあんなことになったのか
08:31裕作が私と暮らし始めた時話してくれたこと
08:36それは裕作の中の傷についてでした
08:40そのことが今こうやって答えを出すとは夢にも思っていませんでした
08:47子供の頃からの孤独な生活の中で
08:52裕作の初めての傷が生まれ
08:54それは現在のように
08:55裕作の心と体の中に残り続けていたのだと思います
09:00終戦直後の山口県下関市
09:07ここの遊郭街に小さな七夜があった
09:11店主は細腕一つで二人の息子を育てていた戦争未亡人
09:16松田金子
09:18ほどなく金子は
09:21妻子ある男性と恋に落ち
09:23昭和24年
09:25その男性と結ばれないまま
09:27一人の男の子を産んだ
09:29裕作である
09:32一目を忍ぶことして
09:35この世に生を受けた裕作の
09:37出生届が出されたのは
09:39一年後のこと
09:40裕作が物心ついた時
09:44母の金子は七夜の他に
09:47家の二階を誘拐で働く女たちに
09:50貸す商売を始めた
09:51厚化粧の女たちが男たちを連れて出入りする家の中
09:58土地の離れた二人の兄たちは
10:00学校やアルバイトに出かけ
10:02部屋の中に一人取り残される幼い裕作がいる
10:07しかも母の傍らには時折見知らぬ男の姿があった
10:13当時の居場所のない思いを裕作は後年こう語っている
10:19もう嫌でしょうがなかった
10:23何なんだろう俺は
10:25生まれてこない方が良かったんじゃないか
10:28男が来るっていう時は鍵かけて入って来られないようにして
10:34そうするとおふくろが上から降りてきて
10:37パシッと引っ叩かれたりして
10:39おふくろは女をやめていなかった
10:45小学校へ上がった裕作は喧嘩をすることが多くなり
10:51友達は乱暴で無鉄砲な裕作を遠ざけるようになってしまった
10:56おふくろとかの話はほとんどって言っていいほどしなかったですね
11:02お母さんの顔なんか見たことないし
11:04あんまり表面に出さすっていうのは
11:09したくなかったんじゃないかと思うんですけどね
11:11そんな裕作が頻繁に足を運ぶようになったのが映画館だった
11:17とりわけ夢中になったのは当時一期の密活アクション映画
11:22強い男たちがみんなに熱い眼差しを注がれるスクリーンの世界に
11:27裕作は酔いしれた
11:28だが中学2年の時
11:33裕作にある衝撃的な事実が知らされた
11:36兄がふと漏らした言葉
11:39なんと自分は2人の兄たちと父親が違うというではないか
11:44しかも自分の父親は顔も名前も知らない男だという
11:50裕作が空手を習い始めたのもこの頃
11:54周囲には寂しさなど奥美にも見せばしなかった
11:59近所の人がその右でその親父の話が出たって
12:03それで海でめちゃくちゃやったんだよって
12:08ずっと一人で生活して
12:10無料の部屋みたいでしたね家族とじゃなくて
12:13人間関係とか環境とか何かそういうもやっとした霧のようなものが
12:20自分に押し迫ってくる
12:22そこから出たかった
12:24裕作が逃げるようにおばのいたアメリカへ渡ったのは
12:30高校2年の時
12:31とはいえ目的もなく言葉もできない生活が長続きするはずもない
12:37結局裕作は1年ほどで日本に舞い戻った
12:42だがこの時裕作に帰る場所はなかった
12:46母親の職業に反発していた裕作が向かった先は
12:50兄が働いていた東京だ
12:53兄の家にいそろうを決め込んだ裕作は
12:58高校の夜間部へ編入
13:00しかし慣れない都会生活の中
13:03やり場のない思いに駆られていた裕作は
13:06高校の卒業文集にこんな詩を書いている
13:10
13:13それは決して静かなものではないのだ
13:18騒いで騒いで荒れ狂った跡なのだ
13:22儚さを虚しさを悲しみも寂しさも
13:26一心に秘めて荒れ狂った姿なのだ
13:29朝は無表情だ
13:31荒ぶる自分を持て余す裕作は
13:35大学へ進学すると
13:37肉体労働のアルバイトに加え
13:39空手、ランニングと
13:41自虐的なほど体をいじめ
13:43肉体を武器のように鍛え上げていった
13:46そしてこの時裕作の脳裏によみがえった光景
13:53それは少年時代
13:55華麗なアクションに見せられたスクリーンの世界だった
13:58裕作が大学を中退し劇団の研究生となったのは
14:06昭和47年
14:08調子に加えしなやかな身のこなしと
14:11どこかにひるな雰囲気が周囲の目を引き
14:15チャンスは1年後にやってきた
14:17体で表現する
14:26当時はやっぱり進撃の役者さんが
14:28テレビに入ってくる子が多かったですから
14:30どうしてもセリフ重視の芝居になったのが
14:33それじゃなくて動き重視の芝居というのを
14:36そういう意味では非常に動きはいいし
14:39彼の走りというのはやっぱり
14:41ちょっと他の人は真似できないんじゃないか
14:43松田裕作24歳
14:47何かを求めてひたすら突っ走っていた
14:50この頃も山下はお友達でいらっしゃったんですか
14:56そうですね
14:57文学座の中でも移植じゃなかったですか
15:01最初試験の時に僕の
15:043番目か4番目前だったんですよ
15:07その印象がものすごく強いんですよね
15:10声高くて
15:11なんか奇妙な雰囲気があって
15:16あの番組の冒頭の方で
15:19美雪夫人がね
15:20何か彼は傷めいたものをずっと持ってたってのは
15:24奥さんなんかはこういう話は聞いたことある
15:26本人から聞いたことあるんですよね
15:28その時私が裕作に行ったのは
15:32役者としては素晴らしい位置とか
15:35追い立ちもらったじゃないって言ったんですよ
15:38何しましたか
15:39そういう答えがびっくりしたんでしょうね
15:45多分
15:46そうかわいそうねとか大変だったのねとかって
15:49言ってあげればよかったのかもしれないですけども
15:52さあここからどうなっていくかちょっとお知らせさせていただいて続けます
15:59松田裕作さん続けます
16:03ダイヤモードって面じゃないだろうか俺は
16:05冗談じゃない
16:06松田裕作の鮮烈なデビュー作となった太陽に吠えろ
16:111年後に彼の最終回がやってきた
16:14どこか屈折し限りのある存在感は
16:21若者たちの心を捉え
16:22裕作は人気スターの階段を駆け上がっていく
16:26一方私生活では裕作26歳の時
16:45劇団仲間の一人だった同い年の女性と結婚
16:48翌年には娘も誕生した
16:51しかし仕事も家も思い通りに手に入れた時
16:56重作の中で何かがうずき始めた
17:00最近発見されたノートには
17:04人気スターになったこの時期から
17:06様々な心情が綴られ始めている
17:09大勢の中でもはや寂しくはない自分なのに
17:15仲間のいる中で孤独を感じ始める
17:20仲間すらひどく煩わしいもののように思う
17:27一人になりたいと思い始める
17:33仕事場の裕作は周囲が疲れるほど真剣だった
17:37妥協ができなかった
17:39安直に思える番組作りが許せなかった
17:42人気スターの座に安住してしまう自分に腹を立てた
17:46その度に優作は監督やスタッフと衝突
17:50酒の席で暴力事件を起こしたのもこの頃
17:54毎晩殴る蹴る
17:56もう怒鳴り合う
17:59それから寝ない
18:00それでも怒涛のようにね
18:02完成するまで進んでいくっていう恐ろしい現場だったんですよ
18:06信用するとなると本当に
18:09ある程度の距離はありますけどもベタッとなる
18:12それが崩れちゃう時の
18:14その怖さとか怒りとかね
18:17それが人の何十倍ってすごい増幅される人ですから
18:20わがままな自分に腹が立つ時
18:24どうすればいいのだろうか
18:27己の傲慢さに
18:31ひどく不気味さを感じるのだ
18:34苛立ちと孤独の間を揺れながら
18:41優作は自分を大きく見せるため
18:43つい嘘をついてしまったり
18:45妻を家に残して一人夜の街を徘徊する
18:49そんな自分自身が嫌でたまらなかった
18:52うぬぼれに次ぐうぬぼれの
18:56虚色と虚構の乱雑に
18:59唖然として従うだけの生活なのである
19:05ささやかな気持ちの触れ合いにも
19:10素直に受け取れない
19:12寂しい塊を持っているだけのことなのである
19:20いつしか優作は問題俳優とみられ
19:28周囲に煙たがられる存在になっていた
19:31演技だけで勝負できる本物の役者になりたい
19:36とは思うものの
19:38来る仕事はアクション映画ばかり
19:41そんな優作の欲求不満の
19:49掛け口になったのが
19:51自ら率いる小さな劇団だった
19:53彼が台本を書いた芝居の主人公たちは
19:58なぜかどこにも根の下ろせない
20:00根なし草ばかり
20:02時に主人公はこんな叫びをあげる
20:06どこにいるんだよパパ
20:09僕は寂しいよ
20:11パパ出てきてくれよ
20:15僕には名前さえもついていないんだよ
20:19パパ助けておくれよ
20:26不在の父親への主人公の叫びは
20:30同時に優作自身の叫びだったかもしれない
20:33しかもこの時優作の演技に
20:39熱い壁が立ちはだかった
20:40ホームドラマである
20:43この時優作に求められたのは
20:47至極自然な一家断乱での演技だった
20:51しかし
20:52頭ではそれが分かっているつもりなのに
20:56いざそれを役者として
20:59表現しなきゃいけなくなった時
21:01自分にはそれができない
21:03頭ばかり大きくなってしまった
21:06口の中に物が入っているんだけど
21:11飯を食っているとはちょっと違うわけだな
21:12生活の中でさ
21:14それを変に演技プランみたいなのを
21:17順番立てて
21:18じゃあここで橋を取って
21:20ここでちょっと膝崩してとかね
21:22数勘定でやると
21:24やっぱり他の人と比べて
21:25他の人たちは何のくもなく
21:27あれするしスムーズなわけだけども
21:30優作は一人やっぱり鉄砲持っているわけだな
21:33優作が愕然としたのは
21:37一家団乱が決定的に抜け落ちている
21:40自分の中の恐ろしい空洞だった
21:44月日の流れが長いことかかって
21:50しこりの中に俺自身をがんじがらめにする
21:54この焦りは何としたことか
22:00結婚6年目の昭和56年
22:03優作は妻と離婚
22:04幼い娘は妻が引き取り
22:07優作は自分の居場所を捨てた
22:10吐き捨てるように叫ぶ32歳の優作がいる
22:16役者なんて
22:20ちっともやりたがないんだよ
22:22俺は
22:23山西さん
22:37最後の言葉はあれは本心ですか
22:40ちょっと今よく分からないですね
22:46分からないですね
22:47僕らがF企画でずっとやってた時
22:49優作さんが本書いて演出して
22:542本目3本目の時に
22:56最後プール作ってたところに
22:58キューピーを
23:00キューピー人形を
23:02女性人がバーッと流すシーンがあったんですよ
23:06どっかでこう
23:09よく言ってたのは
23:10どっから来てどこへ行くんだ
23:12自分は
23:14っていうことをよく言ってて
23:17それとその役者であることと
23:19その生きてることの
23:21とのその
23:22なんて言うんだろう
23:24嘘のつき方と
23:25リアリティのあり方みたいなのが
23:27今の言葉に出てるのかな
23:29と思ったりもするんですけどね
23:31なるほど
23:32どっから来てどこへ行くんだって
23:37大テーマですよ人間のね
23:38そのテーマを彼はいつ持ったんだろうな
23:42最初の方の
23:48作業フィルムで
23:50お母さんのこととか
23:52そういうことの中から
23:54ずっと自分の存在みたいなものを
23:58いつも問い詰めてたんじゃないかな
24:00と思うんですよね
24:02なんかあの
24:03すごい今までの
24:05優作さんが書いてる文章とかっていうのは
24:09理屈で分かんないと
24:10進めない人間っているじゃないですか
24:11僕らはそうなんですけど
24:13優作さんはなんか分かってなくても
24:15力でガーッと言っちゃって
24:17で答えを出すみたいな
24:19なんかそういうところにすごい
24:21惹かれる感じは今見てた
24:23なるほど
24:23さあでも本人は相当苦しんでいる
24:27毎日なんですが
24:28じゃあ先を続けてみましょう
24:30一度全部捨てたい
24:34そう漏らしていた優作が
24:37離婚2年後に向き合ったこと
24:39家庭作りのやり直しであった
24:42相手はテレビドラマで共演した
24:4612歳年下の女優
24:48熊谷美雪
24:49再婚後美雪夫人は女優業を休業
24:53優作も仕事を取らず
24:552人でゼロから家庭を築くことに専念した
24:58普通のことが本当にできなかったのね
25:03普通にお茶碗を使ってご飯食べたり
25:07普通にバカなこと言って笑ったり
25:10テレビ見て笑ったり
25:13なんてこんなに普通のことができないんだろうって
25:16びっくりしたわけ
25:17私と喋るだけでも汗をかいてしまうような
25:22差異を通り越して
25:23なんか傷みたいな感じはいつもあった
25:27ほどなく2人は
25:30二男一女の子供たちに恵まれた
25:32手を伸ばせばそこにある
25:35ごく当たり前の断乱
25:36それこそが
25:38優作が初めて手にした世界であった
25:41役者として捨てれば捨てるほど
25:45今まで見えなかった
25:47ごく普通のことが見えてきた
25:49ご飯を食べることとか
25:51ごく普通のことちゃんとやらなきゃ
25:54ダメだという感じがする
25:55そんな簡単なことに長い間気づかなかった
25:59子供と一緒に物を見つめ
26:02ああ空が青いなとしびじみ言ってしまう
26:06そんな感覚は初めてだった
26:09優作が生活の拾い直しと表現したその作業は
26:17ある意味で子供時代からのやり直しだったかもしれない
26:21いろんなこと引きずってたけど
26:24二人目が生まれてくらいから
26:26いろんなことに対しても
26:28ものすごく努力して変わったと思う
26:31仕事から帰ってくると
26:33子供の顔を見にベッドに行くわけね
26:38天使がいるなって言って
26:40そこで全部その仕事のいろんなことを落とすみたいなとこがあった
26:44仕事でもそれまで初対面の人を拒んできた彼が
26:49自分から会いに行く
26:52こだわりも突っ張りも消えた優作の変化に
26:56周囲は目を見張った
26:58優作の新たな姿がスクリーンの中で花開いたのは
27:03昭和58年
27:05森田義満監督の移植作家族ゲーム
27:10子供たちにバカにされる風変わりな家庭教師が役どころだ
27:15別に舐めてなんかいません
27:17そこには肉体派アクションスターの面影はなかった
27:33本当にナチュラルな感情に基づいた
27:37ナチュラルな芝居をやりたいという夢が最初に叶ったのが
27:42家族ゲームじゃないですかね
27:44映画はその年数々の賞を受賞
27:49優作は演技派の俳優として認められることに
27:53優作に突然距離から知らせが舞い込んだのは
27:58そんな矢先のこと
27:59母カネコが59歳で突然この世を去ったという
28:05思えばこの世でたった一人
28:09血のつながった肉親だった母
28:11その時母の死に顔を前にしての思いがけない心の体験を
28:17優作はこう語っている
28:19お袋が死んでどうしたらいいだろうかと思った時に
28:26宗教家のおばさんがそばに来た時
28:29涙が出てきちゃって
28:31おばさんがいてくれて非常に救われる思いでした
28:35僕らが戸惑ったり悲観している時に
28:39欲しいものというか
28:41無風状態の時
28:43ふっと救われる思いというのでしょうか
28:46どこからか差し伸べられた救いの手
28:50それを優作はこう表現している
28:53ふう
28:54目には見えない
28:55しかし確かに存在する大きな力
28:58ふう
28:59母の死後ほどなく優作が始めたことがあった
29:06毎日朝一番の水を沸かした湯を備え
29:12写経をしては瞑想をする日
29:14自分が何の力によって動いているのか知りたい
29:22自分の周りを走り回っている意識みたいなものが
29:26もっと肉体から離れていってくれたら
29:30どんなに楽だろうと思う
29:32コンプレックスとか幸福感とか
29:35一つ一つ見つめていった
29:37そしたら一つ皮が剥け
29:39もう一つ皮を剥いたら
29:41何もなかった
29:43訓練だって言ってたのね
29:48なんかこう
29:49自分だけのために座禅するんじゃなくて
29:53何かを見たいとか
29:56何かを教えてもらいたいとかって思って
29:59座禅してたみたいだったから
30:01哲学書から仏教書
30:03もう自然の
30:05ありとあらゆる文学も全部含めて読んでたし
30:09一方
30:10優作が演技派俳優として
30:12一層飛躍を遂げていたのもこの頃
30:15座禅を出るとすぐどっかへ行ったじゃないか
30:19その代わりしくじってもう帰ってきました
30:22兄さん
30:23あなたに少し話があるんだが
30:25いつか暇はありませんか
30:27
30:28をまず勉強したんですよね
30:32彼はすごく
30:33落ち着きっていうかな
30:34静かで平明になっていくっていうか
30:37あんまりあれを狂うこともなくなりましたしね
30:39優作はある時
30:42妻にこう漏らしたという
30:44俺は長い間欲しがっていた
30:48執着したかった
30:50だけど
30:51形あるものにぶつかっても
30:54何も心の中は楽にはならない
30:57自分の肉体とか
30:59自分の心とか
31:00他人の心とかから自由になりたい
31:03もっと大きい流れの方に行きたい
31:09そんな昭和63年
31:14優作にとって
31:15役者生命をかける
31:17大きなチャンスが訪れた
31:18ハリウッドのアクション映画
31:21ブラックレイン
31:22監督リドリー・スコットを筆頭に
31:25主演がマイケル・ダグラス
31:26高倉健の
31:27映画界のトップスターが
31:29共演する大作である
31:31準主役である
31:41凶暴で残忍なヤクザの役を
31:43200人の候補者の中から
31:45オーディションで挑めたのが
31:47優作だった
31:48優作は世界を舞台に
31:51走り出そうとしていた
31:52ところが
32:08まさに撮影を目前に控えたその日
32:12優作の肉体に異常事態が起きた
32:14血尿に悩まされ
32:19病院を訪れた優作に
32:21医師が告げた病名
32:22方向がん
32:25松田優作39歳
32:29最後の戦いの始まりだった
32:33では松田優作さん続けます
32:40優作ががんの告知を受けたのは
32:45ブラックレインのクランプインを
32:4710日後に控えた時だった
32:49仕事を取るか
32:51手術を受けるか
32:522つに1つ
32:54人工多く打ってから
32:56疲れたらいいかがあるんですか
32:57一度はそれっきりない
32:59という話を申し上げました
33:00もしこの手術をやって
33:03つなぐいって
33:05元気が得るの3年よりかもしれません
33:07この時優作は医師にこう言ったという
33:11自分の病気は妻に知らせて欲しくない
33:15苦しませたくない
33:17肉体に爆弾を抱え
33:21撮影に入った優作は
33:22がんの進行を
33:24かろうじて薬で抑えながらも
33:26死中高熱と血尿に
33:28苦しめられねばならなかった
33:29しかも半年に及ぶ撮影は
33:33ニューヨークと日本を往復する
33:35強行軍に加え
33:37優作はこれまで以上に
33:39ハードがアクションを演じねばならない
33:41それは時間との戦いだった
33:50優作は時に撮影中
33:52横になることはあるものの
33:55苦痛を周囲に見せることはならない
33:57吉本
33:59大学
34:00普通の人やったら
34:03大変な痛みだと思いますけどね
34:05体力的に言って
34:06普通の人の3分の2以下なんですから
34:09血液が
34:10よく回りだけのものができたなと
34:13これは気力そのもんなんでしょうね
34:15やって遂げてやるっていう感じなんでしょうね
34:17世界の舞台とはいえ
34:20命と引き換えるほど
34:22優作を借り立てたものは何か
34:24撮影の合間
34:26優作は友人に電話で
34:28こう漏らしていたという
34:30俺はつくづく
34:32今までやってきたことの正しさを
34:35再認識させられた
34:36アメリカ映画といっても変わるものはない
34:39それは
34:40俺が今までやってきたことの
34:42積み重ねをやっているだけなんだ
34:44あの頃のハリウッドに
34:48役者が行くっていうのは
34:50ものすごいことだったと思うのね
34:52でもそれに対して
34:53とても普通だったし
34:55普通に
34:57向こう行って仕事して
34:59いくんだろうなって思ってた
35:01そして半年後の平成元年ハリウッド
35:24優作が命の炎を燃やした
35:26ブラックレインの撮影が終わった
35:28ことなく全米で公開された
35:34ブラックレインは
35:35工業成績が3週連続
35:37全米第1位を達成
35:39優作の演技は
35:41アメリカ中のマスコミに絶賛され
35:43ハリウッドから
35:44次回作の出演依頼が殺到した
35:47一方この間
35:50テレビのトーク番組に出演した優作は
35:53ふとこんな言葉を漏らしている
35:56僕らだったらまず目で見たりとか耳で聞いたりとか
36:00要するに互換を発達させるとか
36:02あんたが言ってるけど
36:03むしろ逆に
36:05入浮きさせた方がいいみたいに
36:07そういう
36:07怒ってるとかっていう意識もしてちゃうみたいなさ
36:10そういうのがだんだんこう
36:11なくなってくると
36:13楽しくなってくる
36:15どうでもいいよね
36:16そういうのが
36:16しかしこの時優作の肉体に救ったがんは
36:23もはや手の施しようがないほど悪化していた
36:26ブラックレインの日本航海を間近に控えた
36:29平成元年9月
36:31すでに歩けなくなっていた優作は再び入院
36:35この時もはや手術は不可能な状態であった
36:40病院行っても本当に強かったと思う
36:44あんな人いるのかなって思うくらい
36:48本当に人間ってすごいんだなと思わせてくれたのね
36:54あんなに状況になりながらも
36:57私のことを気遣って
36:59体側も機械にいろんなものをつけたりされてた時に
37:05着物みたいな着てたんだけど
37:08裾をね
37:10必ずこう乱れてると直すのね
37:15本当にねきれいな人だったと思う
37:18自分が死んでも肉体はなかんだけど
37:20魂ってのは宇宙におるんだと
37:24宇宙に無数の星みたいなのがあって
37:26その1個が私の魂の星なんだと
37:30それが何年か後に
37:33私と同じような人間がまた出てくるんだと
37:37その魂と同じ気持ちを持ったら出てくるんだと
37:40魂ってのは絶対になくならないんだと
37:44その中の魂を強く持っている
37:49それが必ず
37:50未来に出てくるんだという話を
37:52盛んに出す
37:53裕作が死の間際に見つめていた自分の姿
38:00それはあれほどこだわっていた肉体ではなく
38:04あたかも輪廻していく
38:061個の命の姿だったのかもしれない
38:09そして入院から1ヶ月後
38:17平成元年11月のその日
38:20片わらで見守る三幸夫人に
38:23裕作はこうつぶやいた
38:31それがこの世で発した最後の言葉だった
38:34大田君、どうだったか?
38:46かっこいいですね
38:48最後までかっこよかった
38:49かっこいいですね
38:51高橋さん、どう思いますか?
38:53やっぱり仏教の出会いって大きかったのかなって
38:56ずっと流れを見てて
38:58相当あれも勉強しましたね
39:00だから自分が生まれた環境とか
39:04父親が誰なんだろうとか
39:08もうそんなことも超越して
39:11魂っていうのかしらね
39:13そういうところを信じられる
39:16でまた生まれ変わってこれるっていうのかな
39:18何かやっぱりそこで
39:20一つ楽になれたようなね
39:22あるのかなって思います
39:23楽にもなったし
39:24なんかたくましくもなったんでしょうね
39:26そうなのかもしれませんね
39:28大田さんも同じ意見ですか?
39:29そうですね
39:30あのー
39:32まあ
39:34すごい辛かったんですけど
39:36初めて亡くなった時の顔
39:38じーっとまじまじと
39:40見たことがあるんですけど
39:42穏やかな顔してたから
39:44抜けて出ていったんだなと思いましたね
39:47だから今こうやって
39:49人生全部拝見すると
39:51あの子供の頃のね
39:53辛い時代があったけれど
39:54なんかそこで課せられた
39:56なんかテーマをね
39:58クリアして
39:59一生終えられたかなって
40:00気がちょっと僕はしたんですよ
40:02山西さんお友達として
40:04いかがでしょうか?
40:05あとね僕最後のあのテレビなんですけど
40:082時間ドラマやらせて
40:10一緒にやらせてもらって
40:11ある時飲んでる時に
40:13俺は今そういう
40:15まあ仏教的なことで
40:17エネルギーを上げることできるよ
40:20へー
40:21俺お前の腕握ったら
40:23お前感じるはずだって言ったんですよね
40:26へー
40:27僕はその時まだその
40:28そういうものはよく分からなくて
40:31冗談でいやいや結構ですよなんて
40:33言っちゃったんですよ
40:35うん
40:36今思うと
40:37あの時こう
40:40握っててもらえばね
40:42うん
40:43良かったなっていう
40:44思いがありますね
40:45まあ
40:46ただあの
40:47小さい時の写真見るとね
40:50あの息子さんとそっくりなんですよね
40:52へー
40:53そう
40:54リュウエくんが今度ね
40:56うん
40:57あなたね
40:58デビューしますけどね
41:00あーそうですね
41:01そのところでまたやっぱり
41:04星からあの
41:06うん
41:07星から
41:08エネルギーを送ってくれて
41:10あー
41:11くれてるんじゃないかと思います
41:13あーそうですか
41:14山口さんどんな感じですか
41:17やっぱり戦後が生んだ
41:19やっぱり稀有な俳優にするよと思う
41:21でしょうね
41:22でやっぱり今の日本の映画ってのは
41:23どういうふうな
41:25何が足りないかなと思ったら
41:26やっぱり
41:27映画の中でやはり
41:28松田優作に
41:29勝るスターを
41:30いまだに生み出せないっていうのが
41:32やはり一番大きいんじゃないのかな
41:34はい
41:36ありがとうございました
41:38さあそれではこちらをご覧いただいて
41:40お別れしたいと思います
41:42子どもを3人も若いのに産んだっていうのは
41:46あの人の傷を癒したいっていうのはすごく大きかった
41:531人産んだらだいぶ傷が癒えて
41:572人産んでも足りなくて
41:593人産んだらだいぶ治ったかなっていう感じ
42:04いつもやっぱりね
42:06いるのね
42:08形ではないのね
42:09あの人っていうの
42:10いつもね
42:11こう形じゃないとこで
42:13いつも魂みたいなところで
42:15会話をする人だったから
42:17だからいつもそれとともに
42:19普通に生きてるって感じで
42:2340年間の短い生涯を全力で駆け抜けていった
42:26松田優作
42:27彼が探し求めたものは
42:30自分自身の確かな姿だったのかもしれません
42:34しかしそれは決して
42:36形ある肉体ではありませんでした
42:40反省を振り返る
42:42なんで頭だけで考えたんだろうと
42:44つぶやいたとき
42:46彼が垣間見たのは
42:48自分の命がつながる不思議な世界でした
42:51彼の墓には
42:56ある一文字が刻まれています
42:58あの人がすごくずっと
43:03そこに近づきたいっていうふうに
43:05言ってた言葉で
43:06もっともっと近づきたいと思っててね
43:09彼が求めた
43:14形なき確かな世界
43:16
43:19
43:23松田優作
43:25松田優作
43:30ブラウの
43:38スペイラ
43:40悪い夢より高く
43:46解き放つ
43:49あなたへのこの想い
43:55遠い地へ
43:58輝きを放って
44:03新たなる国に
44:10やがて来る日にも
44:14同じ道
44:17番組に対するご意見ご感想を寄せください
44:19抽選で30名の皆様に
44:21松田裕作さんの写真集
44:23ダイヤモンドと知ってるつもりオリジナルテレカを
44:26セットでプレゼントいたします
44:27ふるってご応募ください
44:29東洋のヒトラーポルポト
44:32エリートで心優しかった彼は
44:35やがてカンボジア国民の4分の1を虐殺した
44:3811月29日夜9時の知ってるつもりは
44:41狂気に満ちた独裁者ポルポト
44:43肉親が語る衝撃の素顔
44:45この番組は
44:47暮らし快適ハーモニーのタイガー魔法瓶
44:50ニプロ
44:52ノエビア
44:53ライオンと
44:56ご覧のスポンサーの提供で
44:58お送りしました
45:00自由でいたいんだよ
45:02人間ってなさ
45:04なんかあの冗談感大きく分かんない日々のとこで
45:07生きてんじゃないのかしら
45:08求めていた味
45:09缶コーヒージャック
45:11札幌から新登場
45:12ちょっとコーヒー飲んでるから
45:14うん
45:15ご視聴ありがとうございました

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