プレイヤーにスキップメインコンテンツにスキップ
  • 6 か月前
世界めいさく童話 S01E06 赤い靴

カテゴリ

📚
教育
トランスクリプション
00:00赤い靴
00:30はい、おばあさま
00:53おじさん、その赤い靴いくら?
00:55それほど高いもんじゃない
00:58これで買える?
00:59ああ、ぴったりだ
01:01だけどそのお金で
01:03他に買わなきゃいけないものがあるんじゃないのかい?
01:06え?
01:07あ、あ…
01:17いいの、ちょうだい?
01:19よかろう
01:20なんということでしょう
01:22カーレンは黒い靴を買うはずのお金で
01:24赤い靴を買ってしまいました
01:26そして日曜の朝
01:32よく聞きなさい
01:33それと同じように
01:35罪人が一人でも悔い改めるなら
01:38悔い改めを必要としない
01:4099人の正しい人のためにも勝る
01:44カーレンはおばあさまの目の悪いことをいいことに
01:47教会に赤い靴を履いてきてしまいました
01:55そう、教会に黒以外の靴を履いていくのはとても悪いことなのです
02:01カーレン、なんということをしたのです
02:06黒い靴を買ってくるようにと言ったでしょう
02:09赤い靴なんて、教会にそのような派手な靴を履いていく人がいますか
02:15申し訳ありません、おばあさま
02:17この次は黒い靴を履いていくようにします
02:20分かってもらえましたか?
02:23いい子ですね、カーレンは
02:25素直なカーレンが私は大好きですよ
02:29ありがとうございます、おばあさま
02:33ところがその夜、カーレンは
02:35おばあさまに叱られたにもかかわらず
02:38赤い靴に見とれるあまり
02:40お祈りもろくにせずに寝てしまったのでした
02:45次の日曜日です
02:47今日も大勢の人たちが礼拝に来る中
02:51カーレンはまたしても赤い靴を履いてきたのです
02:54次の週もそのまた次の週も
02:57その都度おばあさまに叱られましたが
02:59今度こそはと嘘をつき続け
03:02しまいには教会へも来なくなってしまいました
03:08カーレンが教会へ行かなくなってから
03:11おばあさまはカーレンのことを気にやむあまり
03:14とうとう寝込んでしまいました
03:15カーレン、カーレン
03:19今日は教会へ行くんですよ
03:21赤い靴を履いてはいけませんよ
03:24ところがそのカーレンは
03:26教会へも行かず
03:27あの赤い靴を履いて踊っていました
03:30楽しそうだね、お嬢ちゃん
03:32日曜だというのに教会にも行かずに
03:39そんなことしている暇があったら
03:41おばあさんの看病でもしたらどうかね
03:44そんな必要ないわよ
03:46だっておばあさまにはお医者様がついているんだもの
03:48私を踊っている方が楽しいわ
03:50そうか、そんなに踊りたいか
03:52ならば願いを叶えてやろう
03:57どうしたことでしょう
03:59靴売りが手をあげると赤い靴は急に自分勝手に踊りだしてしまいました
04:03その靴を履いて踊り続けるがよい
04:06雨の日も風の日も一日したいとも休まず、永遠にだ
04:10赤い靴は脱ごうとしても脱げません
04:13カーレンは死ぬまで踊り続けなくてはならなくなりました
04:17風の中、岩の上、雨の中、街の中、そして茨の中
04:25何日ぐらい踊り続けたでしょうか
04:31ふと何かの行列がカーレンの目に止まりました
04:36それは
04:46おばあさま
04:48それはあの優しかったおばあさまのお葬式の行列でした
04:53カーレンは心から後悔しました
04:56あのときおばあさまの言うことを聞いていれば
04:58あのときおばあさまのそばにいて
05:00でも、どうすることもできないのです
05:02人里から離れた森の中、小さな教会がありました
05:06二人のシスターと一人の使用人の男が
05:08数人のみなしごとともに住んでいました
05:12あれは
05:14どこをどうしてきたのでしょう
05:18身も心もボロボロになったカーレンの踊り続けていました
05:20助けて
05:23誰か助けて
05:25いっそ、あたしの足を切ってしまって
05:27誰か
05:28あの子を
05:29言う通りにしてあげなさい
05:30え、しかし
05:32あの靴には何かが取り付いています
05:34あのままではあの子は死んでしまいます
05:36早く
05:38えっ
05:40はっ
05:42はっ
05:44はっ
05:46はっ
05:48はっ
05:50はっ
05:52はっ
05:54はっ
05:56はっ
05:58こうして赤い靴は
06:02カーレンの足とともに
06:04どこかへ消えていってしまいました
06:09足をなくしたカーレンは
06:11その教会で手厚い看護を受けました
06:14しかしカーレンの心は言えません
06:18カーレンはシスターに
06:20今までのことすべてを話すのでした
06:22ねえねえおじさん
06:24それ何?
06:25さあ、あの子も足がなければ困るだろう
06:28んー
06:31カーレン、窓の外の男をご覧なさい
06:35彼はこの教会で働いています
06:38前は首斬り役人でした
06:40王の命令で何人もの人々の命を断ってきました
06:47そのことを後悔した彼は今この教会で私たちと一緒に神に祈りを捧げながら生きています
06:55カーレン、私はあなたがこの話から何かを学び取ってくれる、そう信じています
07:05シスター、私をここで働かせてはいただけないでしょうか
07:10ここで働きながら、私が今までしてきたことの償いをしたいんです
07:15お願いします
07:16あなたがそれを望むのであれば
07:21こうしてカーレンはこの教会で暮らすことになりました
07:26そしてカーレンの義足が完成する頃には元気を取り戻し、暗く沈んでいた時とはうって変わって、朝から晩まで一生懸命教会のために働くのでした
07:39そしてそんなカーレンを、シスターは我が子のように可愛がるのでした
07:49ある冬の日です
07:55シスターは風邪をこじらせて重い病気にかかってしまいました
07:59かなり弱っていますが、あのままではあと5日もつかどうか
08:04カーレン、どこにいますか、カーレン
08:07カーレン
08:08シスター、私はここにいます。お気をしっかりお持ちになって
08:13カーレン、どこにも行かないでおくれ
08:17私のそばにずっといておくれ
08:22それからというものカーレンは前にも増して働くようになりました
08:30倒れてしまったシスターの分で
08:32一日中働いた後、夜は寝るのも惜しんでシスターの看護をする
08:38そんな生活を繰り返しました
08:41カーレン、少し寝たほうがいい
08:44今にお前さんまで倒れてしまうよ
08:46カーレンはもう何日も寝ずに看病していたのです
08:53今倒れてもおかしくない、それほど疲れ切っていました
08:58それでもカーレンは休もうとはしませんでした
09:01何日目かの吹雪の日
09:05シスターの命も今夜が峠という晩
09:08シスターのそばにカーレンの姿が見えません
09:11どうしたのでしょう?
09:13神様、どうかシスターをお助けください
09:17神様、どうかシスターを…
09:19神様、どうかシスターをお助けください
09:30神様、神様、どうかシスターをお助けください
09:35カーレン
09:39カーレン
09:40は?
09:42よく頑張ったね、カーレン
09:48あなたはあの靴売りの…
09:51もう祈る必要はない、気持ちを楽にしなさい
09:55でもシスターが…
09:57下をごらん
09:59お前が一生懸命祈ってくれたおかげで
10:02シスターの病気はすっかり良くなった
10:05お前は立派に罪の償いをしたのだよ
10:09では、私は許してもらえるのでしょうか?
10:12もちろんだと
10:14すまなかったね、辛い思いをさせて
10:17さあ、小雪、お前を待っている人がいる
10:25さーれ、よく来ましたね、待ってましたよ
10:28お、おばあさま!
10:33こうしてカーレンは、再びおばあさんに会うことができ
10:41二人仲良く天に登っていきました
10:45その二人を祝福するかのように
10:49教会の鐘の音が、いつまでも鳴り響いていました
10:53観ていました
コメント

お勧め