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トランスクリプション
00:00いらっしゃいませ
00:0260歳の節目を祝う女性たち
00:1787年に会社に入っているんですよ新卒で
00:21私たちぐらいの人はこの機械均等法第一世代と呼ばれています
00:27今からちょうど40年前
00:31雇用における男女差別を禁じようと
00:34男女雇用機会均等法が成立
00:37その第一世代として男性と肩を並べて働いてきた女性たちです
00:44彼女たちのために道を切り開き
00:49均等法の生みの母と呼ばれた人がいます
00:55赤松涼子さん
00:56旧労働省婦人少年局長などを務め
01:01去年94歳で亡くなりました
01:04皆さんこんにちは赤松でございます
01:08日本の女性の地位が国際的に見て
01:12とても真っ暗い
01:14平等な社会を目指して奔走し続けた赤松さん
01:19しかし今も女性の管理職や議員の割合は世界最低レベル
01:27様々な壁が立ちはだかっています
01:31放送がこの国の姿を伝え始めて100年
01:46官府なきまでの敗戦を経験した日本は奇跡と呼ばれた復興で経済大国と呼ばれるまでになりました
01:55しかしグローバリズムが接見していった時代
02:02日本は徐々に自信を喪失し進路を見失っていきました
02:07困難な時代の中で日本人はどのような理想を掲げ課題を克服しようとしてきたのか
02:17そのまだ報われていない苦闘の中にこそ
02:23私たちが託すべき未来があります
02:27シリーズ2巻のバトン
02:33第3回は日本のジェンダー平等への道のりを見つめます
02:38今回私たちは赤松さんが残した映像や秘蔵資料を独自に入手
02:48そこからは現代に積み残された課題を解決したいと願う
02:53赤松さんの思いが浮かび上がってきます
02:57子供のできた女性
03:017割が辞める
03:06残された課題
03:07非正規雇用
03:10そんな赤松さんからバトンを受け取り
03:16困難に挑み続ける人たちがいます
03:18赤松さんが切り開いてくれた開拓の
03:24まだ残されたジャングルの中に今そう放り込まれている
03:29誰もが生きやすい社会を目指して
03:33苦闘する女性たちの物語です
03:36去年2月
03:42亡くなった赤松さんの部屋から
03:45膨大な資料が発見されました
03:48生涯にわたって書き溜めた
03:52日記やメモ
03:54実質の原稿など
03:56ダンボール40箱にも上ります
03:59出てきました
04:02あの
04:03古今宝
04:05本当に真っ最中の大変な時のスケジュール帳
04:10遺品の整理をした弁護士の住田裕子さんです
04:17日々の思いを綴っていた手帳からは
04:21男女平等を進めようとする強い意志を感じたといいます
04:25日本の女性の地位は低いのか
04:31家庭内での支配権は結構大きい
04:35しかしここですよ
04:36大企業はひどい
04:38女性差別
04:39文庫開放されていない
04:41これがずっと持ち続け取られた
04:44現場でいろいろな調査をされていた
04:46思いだったんですね
04:47かつて職場の女性たちは
04:53お茶組や電話番など
04:56男性の補助的な業務ばかりを担わされていました
04:59結婚したら退職しなければならない
05:05そんな制度すらまかり通っていました
05:08こうした状況の中で赤松さんは
05:16旧労働省婦人少年局長に就任
05:19男女差別をなくすための
05:25法案作りに取り掛かります
05:27しかし財界は
05:33この法案に真っ向から反発します
05:38実行のある法律とか何とか言ってるけど
05:43実行が上がっちゃ困るねこれは
05:45はっきり言って
05:46実行の上がらないものをまず作ってもらわないと
05:49追い込まれた赤松さんは
05:54財界の有力者たちを直接訪ね
05:57説得して回りました
05:59この時の覚悟が
06:06日記に残されていました
06:08男全体を敵に回してはダメ
06:15西王のやり方の真似ばかりではダメ
06:20自分の国にあった戦術を考えなければ
06:25神器を切って切って切りまくり
06:31鬼のように根回しをする
06:38願わくは
06:39with a little bit luck
06:42本当にすごい
06:48この鬼のような根回し
06:50分かりますけどきっと
06:51鬼のようにやってらっしゃらなかったと思うんですよね
06:55鋭度さよりも包容力
06:58攻撃よりも忍耐が大切
07:02ということでそういう意味では独舌を振るって得意があるようなことは自重されたそうです
07:08つまり自分の思いだけ一本やりでは突っ走らない
07:11それが忍耐心とともに動いておられた赤松先生のそういう意味では赤松リズムかもしれませんね
07:19賛成の諸君の規律を求めます
07:23こうして1985年
07:28均等法が成立
07:29定年や退職における男女差別が
07:34初めて法律で禁止されました
07:36一方
07:40採用や昇進における平等については
07:43企業の努力義務にとどまります
07:46こうあるべきだって自分で思ってたものとは違ってましたよね
07:56だからあの表情はその表情よね
08:00もうちょっとマシなものしたかったなっていう表情じゃないですか
08:05妥協の算抜だからですよね
08:08私が書きたいと思った全ての差別はいかないって書いてないんだもん
08:16厳しい交渉の末に生まれた均等法
08:21赤松さんにとって
08:26決して納得のいくものではありませんでした
08:28その後も様々な課題が積み残されました
08:33その一つが
08:37昇進の壁です
08:40均等法施行の翌年以降
08:43女性たちが勤め先の企業を相手に次々と訴訟を起こしていきます
08:49男性社員と比べて
08:51昇進における差別があると訴えたのです
08:55今回残された資料から
09:06旧労働省を退職した赤松さんが原告側と手紙のやり取りを重ね
09:13裁判を支援していたことが分かりました
09:16重要な訴訟と以前から注目し
09:24女性労働者の将来にとって
09:30大切なことだと考えております
09:33皆様方の息の長いご努力に対して
09:39敬意を捧げます
09:42女性たちの訴えが認められ
09:50和解した企業の一つ
09:52都内の信用金庫です
09:55当時の受け止めについて
10:01初めて幹部が語りました
10:03その当時の社会環境は
10:10男性は仕事
10:14女性は家庭と
10:18これが普通でしたので
10:21確かに衝撃的な法律が成立したことは
10:28事実だと思います
10:31振り返ってみますと
10:33だいぶ
10:33時間はかかってしまったのかな
10:39ということは感じます
10:41今の時代にあった金庫にしてですね
10:44職員からも満足をしていただき
10:47お客様地域からも評価をしていただく
10:51そんな金庫を目指していきたいと思います
10:54令和7年度
11:00夕食式を行います
11:02均等法は改正を重ね
11:07昇進や採用における男女差別は禁止されました
11:11この信用金庫では2008年から
11:21将来の管理職や幹部候補として期待される
11:25女性総合職の新卒採用を始めました
11:28すごい緊張してるんですけど
11:36これから頑張るぞっていう
11:38どんどん上を目指していきたいなっていう気持ちがあるので
11:41法人営業をやってみたいなって思ってます
11:44総合職として働く女性たちは
11:52今日々どんな現実に直面しているのでしょうか
11:56朝8時
12:01他の職員たちよりいち早く出勤したのは
12:05福祉店長の荻野さんです
12:08出勤してまず行うのは
12:13重要な書類の入った棚の鍵開け
12:17管理職が任されています
12:19女性総合職の採用開始から17年
12:29去年初めてその中から福祉店長が誕生
12:33入職13年目の荻野さんは
12:38同期の中で最も早く昇進した一人です
12:42マンションの広さと
12:46不動産の鑑定会社による価格
12:50両方を調べていく必要があるので
12:52なんとなく
12:54入れずつく
12:56一方で
13:02キャリアに葛藤を抱える女性職員もいました
13:05有志課の係長
13:09杉本さんです
13:10有志の受付を担当しています
13:17お二人はどういうご関係
13:21同期
13:23むちゃくちゃ話しかけて
13:26ちゃんと今いいですかとか聞かなきゃいけないんですけど
13:30あのさーって
13:31やることをお願いすることが多いので
13:36こういうことをお願いしますみたいな
13:40お願いしますって言ってないね
13:41いいみたいな
13:442012年に総合職として入職した同期の二人
13:51キャリアの別れ道は29歳の時でした
13:56小木野さんは有志課の課長に昇進
14:02一方杉本さんは第一子出産のため産休に
14:08その後第二子を出産
14:12去年4月職場に復帰し時短勤務をしています
14:19来期暮らしになるのは売り上げが増加するからです
14:27外もなんかもう消費見直しされる
14:30復帰して1年
14:33心に秘めた思いがありました
14:37やっぱりキャリア的な面でどんどん
14:46遅れをとっているなっていう
14:48追い目は感じながら仕事はしているんですけど
14:51このままなんか5年で重ねていくと
14:54例えばお客様のところにお伺いしたりとか
14:57ご来店いただいた時に名刺を出して
15:00肩書きが伴わないとなると
15:04なんかこう信用力とかにもつながるので
15:08もう育児店長からしたら2つもおとくれをとっているので
15:12あの劣等感はめちゃくちゃあります
15:14いやもうすっごい頼れる上司なんですけど
15:16すごい劣等感はありますね
15:19入職して間もない営業時代
15:38成績が優秀で頻繁に表彰されていた杉本さん
15:43復帰後は自ら外に出向いて
15:59営業のサポートも行うようになりました
16:02子育てしてるからっていうのを理由にしたくなくて
16:08その時短でやらせてもらっている中では
16:11もうフルフル目いっぱい頑張りたいっていう気持ちがあるので
16:16今日はあと何軒くらい回る予定なんですか
16:18今日はですねあと3軒回りました
16:20はい
16:20めちゃくちゃ大変ですね
16:22いやでも楽しいですね
16:24やっぱり外に出させてもらった方が
16:27なんか楽しいというか
16:29夕方4時50分
16:33杉本さんは定時より30分早く退勤します
16:45子供たちの保育園の迎えに間に合う
16:50ギリギリの時間です
16:51ありがとうございます
16:523分後で1分くらいになるんですね
16:55いやもうあと5分くらいです
16:57はい
16:57そうなんですよね
16:58これから
16:59お迎えです
17:00そうなんです
17:01はーい
17:03ありがとうございました
17:05ありがとうございました
17:05またよろしくお願いします
17:07失礼します
17:09失礼します
17:17管理職が出席する営業会議などの多くは夕方以降に開かれます
17:25管理職として働くには夜までの勤務を求められるのが現状です
17:35一方杉本さんには家事や育児に割く時間を削ることは容易ではありません
17:54夫のまさきさん
17:57そして5歳と3歳の息子の4人暮らし
18:01広告会社に勤めるまさきさんは
18:07朝の保育園への見送りや休日の育児を担っていますが
18:12平日は仕事のため夜遅くに帰宅します
18:16すごーい
18:23あの一周のその山形出張は
18:30多分徹夜かな
18:33何だよ
18:34なんか提案を出さなきゃいけない
18:36うーん
18:388割9割妻じゃないですかね
18:46本当に家事は
18:47子供を見るっていうことに時間をかけたいなと思ってはいるんですが
18:52なかなかそううまくいかないというか
18:55だんだん年次ももちろん上がっていって
18:58責任範囲も広くなってくるので
19:01そうですね
19:03難しいとは思いますね
19:06他方で妻も同じ状態だと思うので
19:10どういうふうにバランスを取るべきかはちょっと甲斐がないですね
19:14本当に毎日スライディングの毎日で
19:18帰ってからお迎えまでの間に
19:22なんとか洗濯終わらせ
19:25明るい掃除とあとご飯の作る準備をして
19:29それでもう本当に2分前1分前とかに
19:34本当走って全部も走って
19:37ギリギリで完了させているところがあるので
19:42何かを諦めればできなくはないんですけど
19:45うんってところですね
19:49この日は業績の評価や移動の希望についての面談です
20:09お仕事も早いし
20:15私のフォローとか手伝ってくれて
20:18よくやってもらったし
20:20積極的に他の人の指導とかもやってくれたので
20:26とても助かりました
20:28この信用金庫では
20:32子育て中の女性職員が
20:35有志家や営業家の課長に昇進したケースは
20:38まだありません
20:40ありがとうございます
20:40見つけるとかも踏まえると
20:45本当はもう管理職になるべきだと思うんだけど
20:50現状ではやっぱり時短勤務
20:53うちいさっこさんの子育てしながらなんで
20:58今のうちの勤務体制とかってことを考えると
21:04やっぱ難しいのかなっていうのがあるんで
21:08今後のキャリア
21:09どういったものを希望しているかとか
21:13そういったものがあれば
21:14ぜひちょっと言っておいてもらえれば
21:17そうですね
21:18やっぱり大木の福祉園長みたいに
21:23すごい上を目指していくべきだと思うので
21:27できるのであれば
21:32上を目指して頑張っていきたいなというふうに
21:36思っています
21:36本当は能力あるのに
21:42子育て中だからってことで
21:45つくべき役職につけないというのは
21:49会社にとっても
21:51非常に損失の大きい話かなと思いますし
21:54やっぱりそれを理由に
21:56離職するっていう可能性がやっぱりあるんで
21:59それが一番もったいないかなと思ってますので
22:04ある程度の会社としての配慮があれば
22:07そこがクリアできるのであれば
22:08やっていくべきかなと思ってます
22:11今も多くの女性たちが葛藤している
22:18仕事と子育ての両立
22:20赤松さん自身も苦労していました
22:25保育施設がまだ十分でない時代
22:31キャリアを継続するため
22:34住み込みの家事手伝い探しに放送します
22:37夫の協力がなければ
22:42乗り切れなかったと書いています
22:44ミルクは父親がやることが多かった
22:50学者で夜勉強しているから
22:55夜中に起きてする世話も
22:57とてもよくやってくれた
23:00女性が男女平等に職場でなれるかというのに
23:06一番大きな問題点は育児だと思うんですね
23:11働いていてそして子どもも育てられるっていう
23:16仕組みを考えないといけない
23:19戦後の日本で長く続いてきた
23:24夫が外で働き
23:27妻が家庭を支えるという
23:30性別役割分担の意識
23:32赤松さんはこれを変えるには
23:36父親も育児休業を取るべきだと考え
23:40当初は均等法に盛り込む方向で検討していました
23:44育児休業請求権を
23:50男女の労働者に認めるのが筋だと
23:53私には思われた
23:55しかし有力議員が
24:00ゴキブリ定種を増やす気かと叫んでいたという話を聞いて
24:05とても今は無理だと感じた
24:09均等法成立から6年後
24:14赤松さんは育児休業法制定に審議会員として関わります
24:21男女問わず育児休業を取得できる法律を作り
24:26念願を叶えました
24:28しかしその後も
24:33男性の育児休業取得率はなかなか上がりませんでした
24:37法律はできても残された
24:46男性の育児休業の課題
24:49今この問題に取り組む天野太さんです
24:543人目の子供を妊娠し
24:59キャリアと育児の両立に悩んでいた時
25:02赤松さんと出会いました
25:04出産した直後に勉強会とかに
25:10こう連れて赤ちゃん連れて
25:13言ったらものすごい喜んでくださって
25:16ちょっと私にも抱っこさせてとか言って
25:20本当男性の育児休業の話はその当時
25:23まだ1%とかだったと思いますね
25:25そのことについてもすごい
25:27何なのよって言って
25:30全くもやる気がないわよねって
25:34言ってらしたのがありますね
25:37天野さんは1997年に
25:42総合職として不動産会社に入社
25:45バリバリ働いていました
25:48しかしその後転職した会社では
25:54第一子の出産で一般職に降格され
25:58給料も減ってしまいました
26:00やっぱりこういう評価だったんだ
26:06私ってっていう風にすごく落ち込みましたよね
26:09やっぱりね
26:10でも多分多くの女性たちが
26:12同じような経験されてるんじゃないかな
26:151985年のあの時の均等法を作って
26:20私はきっと私の未来はきっと
26:22私が社会に出る頃には
26:25男女病態実現しているに間違いないって思ったのに
26:29そうじゃなかった
26:30子供を産んだ女性が働きやすい社会に変えるには
26:40どうしたらいいのか
26:42天野さんは市民団体を立ち上げて
26:58子育て中の当事者の声を政治に届ける活動を始めました
27:02待機児童問題から始まり
27:10やがて男性育休の義務化を訴えます
27:15天野さんの背中を押したのが赤松さんでした
27:23官僚の皆さんすごい長時間労働だったので
27:29かすみが関係もいつも電気ついてるわよって言って
27:33お話しされてるのが
27:34印象に残ってますね
27:37そんなんじゃやっぱり意思決定そうに
27:40女性たちが入ることできないよねと
27:43企業の中の女性の管理職比率が上がらないのも
27:46長時間労働が要因だし
27:49要は男性も家事育児労働をすべきだし
27:53女性側も給与労働をもっとすることができれば
27:58もっとバランスを取れた社会になるよね
28:00天野さんは参議院の校長会で
28:06男性育休義務化を提案しました
28:092022年育児休業法が改正
28:16育休の告知義務が企業に課されるようになり
28:21男性の取得率も30%に増えました
28:25現在コンサルティング会社を経営している天野さん
28:36男性育休取得を実際に企業で進めていくため
28:45経営陣にその意義を説いてきました
28:49男性の育休というのは
28:54組織においてはチーム力が向上したり
28:56長時間労働が減少したり
28:57そしてメンタルヘルスが改善される
28:59またさらにその後から
29:01女性活躍に進んでいただくというふうに
29:03いろんなものにつながっているので
29:05実は男性の育休というのは
29:07すごく小さな力で
29:08大きな変化を生み出すレバレッジポイントだ
29:11ということになりますので
29:12ぜひ男性の育休を進めることで
29:16社会の問題である
29:17次は例えば長時間労働
29:19御社の中でもなかなか大きなハードルだ
29:23というふうに思いますけれども
29:24昔はどうしてもある程度犠牲にしてでも
29:27成果を上げていくという社会でしたし
29:31そういう会社の中の一つだったと
29:33私は思うんだけど
29:34天野さんの話を聞くと
29:36決して会社の生産性を悪くするとか
29:40そういうんじゃなくて
29:42より良い環境を作って
29:43社員の満足度を上げながら
29:45それが結局会社の成長に合致するんですと
29:48それのためのレバレッジというのが
29:52女性活躍であり
29:53男性呼吸から始めたらどうですか
29:55男女雇用機会均等法が生んだ
30:08第一世代の歩みを
30:10NHKは記録し続けてきました
30:13均等法成立の2年後に
30:19大手通信会社に就職した
30:21井翼美和子さんです
30:23一般的に言えば結婚したりとか
30:33子供を産んだりとか
30:33ということもあるんでしょうけれども
30:35仕事か結婚かとか
30:37そういう風な選び方は
30:39したくないと思っています
30:41どれもいっぺんに欲しいなって
30:44社会に出ておよそ40年
30:51皆さんこんにちは
30:54社外取締役をさせていただいております
31:00井翼美和子と申します
31:01意欲のある意欲って
31:04自己紹介するんですけど
31:05ちょっと名前負けしちゃうなって
31:07いつも思って
31:09ドキドキしながらやっております
31:11井翼さんは役職定年を迎え
31:16長年勤めた会社を5年前に退職
31:20現在は複数の企業で
31:23社外取締役を務めています
31:26自ら会社も立ち上げ
31:34新規事業開発の支援も手掛けています
31:38第一線で活躍し続ける
31:46井翼さんも
31:47選択を迫られた一人です
31:50自分は介護か子育てかを選ばなきゃいけない感じに
31:57結果となって両方はできなかった
31:58時間的に
32:0030歳の時
32:04職場の同僚と結婚
32:07その後も仕事を続けました
32:09しかし母親が蜘蛛膜下出血で倒れ
32:17脳に障害が残り
32:19同居しながら介護することになります
32:2218年に及んだ介護
32:30仕事との両立は多忙を極め
32:34悩んだ末出産はしなかった井翼さん
32:38この40年を懸命に生き抜いてきました
32:45いっぱいいっぱいだったんだと思うんですよね
32:51やっぱり仕事もしたかったし
32:53面白いと思ってたし
32:56最大限生き切るみたいな
32:58いうのを自分としては目指してきたし
33:02私は選択の結果こうなっている
33:05残念だけど手にしなかったもの
33:08あるけれども
33:09でもその分得たものもある
33:11後悔は多少するんだけど
33:14何だろうな納得する
33:16今の自分を許すっていうのかな
33:21だって考えてきたじゃんって
33:34均等法を生み出し
33:36育児休業法の制定にも関わった赤松さん
33:402000年以降
33:43新たな問題に直面します
33:45公園でたびたび取り上げるようになったのが
33:53非正規で働く女性たちの増大です
33:56残された課題
34:01非正規雇の中で働く女性たちの増大です
34:07協明に切っての差別ってのはね
34:11いろんな均等法のみならず
34:14いろいろ法律や制度とかで防ぐことができる
34:19やっぱり圧倒的に
34:21非正規に多いのは女性だ
34:25ということは
34:27形を変えた差別であることは
34:31よく考えれば分かるはずなんですよ
34:34少なくともこんだけの格好はこのぐらいにできるかっていうのが
34:39いまだに続いている課題だと思います
34:411985年以降
34:46非正規労働者が増加の一途をたどっています
34:50そのうち女性の割合はおよそ7割
34:54人数も3倍に増えました
35:06その背景には
35:07均等法と同じ1985年に
35:11労働者派遣法が成立し
35:13規制緩和が進み
35:16派遣業務が拡大してきたことがあります
35:19男性の正規雇用率は
35:24年齢を重ねても7割以上を維持しています
35:28しかし女性の正規雇用は
35:3220代後半をピークに減少し
35:35結婚や出産などによって
35:38非正規雇用に転じています
35:43均等法では対処できなかった
35:46残された課題
35:50その深刻な現場の一つが
35:53非正規の公務員として働く
35:55保育士たちの職場です
36:01雇い止めの危機にさらされたと訴えています
36:04名古屋市の公立保育園で働く保育士たちの6割が
36:26非正規職員です
36:281年ごとの契約という不安定な雇用
36:33正規よりも低い賃金で働いています
36:37パート保育士の組合には
36:43雇い止めにあった女性から
36:45悲痛な声が寄せられています
36:485年ずっと
36:51泣けてよそれを読んだら
36:53ちょっと泣けてきちゃったんだけど
36:55なんか自分は否定されちゃよね
36:58今まで頑張ってきたことをね
37:00否定されちゃって
37:01私たちの雇用っていうのは
37:03あんまりそんなに
37:04軽く見られてるってことですね
37:06そういうことだなって
37:08それがinizだし
37:09組合の役員を務める尾崎芳美さん
37:2420代の頃正社員として働いていましたが
37:29出産を機に退職
37:31専業主婦になりました
37:334人目の子どもが小学校に上がるとき
37:39保育士として働き始めようとします
37:42どうせ働くんだったら正規で働こうかなと思って
37:49公立保育園の採用試験を受けようかなと思って
37:53書類を探しに行きましたところ
37:5830歳までしか採用しません
38:03受けられませんということで
38:05女性は家で家事をしていればいい
38:09男性が稼いできて
38:11女性は仕事行くとしてもちょっぴり
38:15家計補助的に働けばいいという意識の中で
38:19一旦リタイアしたら
38:22正規の保育士になれないような状況ではいけない
38:25ということはひしひしと感じます
38:284月から収入が立たれるかもしれない不安
38:33この日尾崎さんは
38:36非正規公務員の女性たちの集会に参加しました
38:40全ての女性が輝くようにとか政府が言ってますよね
38:48仕事と生活の調和
38:52首になったら調和どころじゃありません
38:54集会の主催者の一人で
38:58社会学者でもある瀬山範子さん
39:01非正規公務員の8割近くが女性であるなど
39:06多くの実態を明らかにしてきました
39:08多くを占めている
39:11非正規の問題の根本のところに
39:15女性が担い手であるがゆえに
39:19良しとされてきたという問題がずっとある
39:22瀬山さんは女性の地位向上に貢献した若手研究者として
39:29赤松良子ユース賞を受賞しました
39:33赤松さんがやっぱり自分ができたことというよりは
39:43残していることに
39:46より多くこうなんというか
39:49監視を向けてたというか
39:52赤松さんも懸念していた課題
39:56女性の非正規雇用
39:58そこには制度や意識の問題があるといいます
40:03なんでこんな不安定だったり
40:07または経済的に自立できない給与で
40:11いいというふうにされてきたのか
40:13っていうのを考えていくと
40:15男性がフルタイムで
40:19そして長時間労働で
40:21一家の稼ぎ手っていうような位置づけで
40:24そこから外れた人たちっていうのは
40:27その一家の稼ぎ手に養われるというか
40:31その関係性にすごく依存させられるようなあり方
40:36そういう制度が80年代半ばにできてきたっていうことは
40:41すごく感じる
40:44やっぱりそれを変えていきたいなっていうことを思うし
40:48積み残された課題を解決するために
41:01法律や制度をさらに変えていかなければならない
41:06赤松さんの意思を継ぐ人々が集まった
41:14思い出の会
41:16晩年繰り返し語っていた
41:19最後の目標が届けられました
41:21政治の世界で女性の参画が低いと
41:28具体的に言えば
41:29衆議院参議院あるいは地方議会の中での
41:34女性の割合があまりにも低いと
41:37情けない
41:38これではいけませんね
41:40投げてばかりいても
41:42しょうがないで頑張ろうではありません
41:44生前の赤松さんは
41:48女性議員の比率を増やすために
41:5125年にわたって活動を続けていました
41:54政治家の元を訪ねて
42:01女性の政治参画の必要性を何度も訴えました
42:05女性が実現したいっていう思いを
42:12国会具体的には法律として
42:15国会に出してほしいという時に
42:18女の議員が全員でいなかったら
42:21もう話にならないんだと思うんですよ
42:23あるべき姿は5対5だと思うけど
42:26せめて3割は欲しいじゃないって
42:30今控えめに言ってるわけ
42:33世界各国の女性議員比率は
42:38この40年で上昇してきました
42:40しかし日本は現在も
42:44衆議院で15.7%にとどまっています
42:48女性議員を増やすために
42:55諸外国が導入してきたのが
42:57クォータ制です
42:59議席の一定数や候補者の一定比率を
43:04女性に割り当てていく制度です
43:06赤松さんが立ち上げた
43:13クォータ制を推進する会
43:15今年も参議院議員会館で
43:18集会が開かれました
43:20赤松さんらの活動によって
43:362018年に男女の候補者を均等にするよう
43:41正当に求める法律が施行されました
43:44しかし努力義務であるため
43:49去年の衆院選では
43:51女性候補者は23%にとどまりました
43:55女性議員を増やすために活動している
44:23若い世代も発言します
44:25農場桃子さん27歳
44:31赤松さんの最後の課題に取り組む一人です
44:36もう女性参政権から80年経っているのに
44:42まだこの状況なわけじゃないですか
44:44このノリっていうかペースでやってたら
44:46100周年の時も多分
44:48現実的に考えて難しいですねみたいな
44:51一歩一歩ですねっていうテンションになっちゃうんじゃないかなっていう危機感を覚えました
44:57今日たくさん議員さん今日いらっしゃってて
45:00頑張って来られた先輩たちのおかげなんだろうなとは思うんですけれども
45:03それを一緒に加速させていただけたらなというふうに思いました
45:07農場さんは3年前
45:13政治分野のジェンダーギャップ解消を目指す団体
45:17フィフティーズプロジェクトを立ち上げました
45:1920代から30代の女性たちへ向けて
45:26SNSで呼びかけました
45:28もはや自分が政治家になるしかないのかって
45:34考えちゃう人いませんか
45:43まず地方議会から変えていこうと
45:452年前の統一地方選で29人の候補者を支援
45:5024人が当選しました
45:53選挙が終わったばかりの頃
46:03クォータ制を推進する会の集会で
46:06赤松さんと出会います
46:08この時挨拶されてた時もすごい
46:14怒りっていうか
46:17なかなか変わらないことへのもどかしさみたいなの
46:20きっと感じてるんだろうなみたいなお話もされてて
46:23だからすごい年齢離れてるけど
46:27仲間だなみたいな
46:29なんかそういう感覚を持てました
46:32すごい私的には雲の上の存在というか
46:36ずっと知ってきた歴史の人みたいなイメージだったんで
46:38でも意外となんか同じこと考えてるんだなって思って
46:41農場さんが日本の政治を変えたいと
46:47強く思うようになったのは
46:48デンマークへ留学したことがきっかけでした
46:56その時女性議員比率がおよそ40%のデンマークで
47:01最年少の女性首相が誕生します
47:04でも私の周り含め
47:10女性が首相になるっていうことに対して
47:13話題になってないっていうか
47:15もうすでに今までも女性首相いたことあるし
47:18それより政策の話をしていて
47:21私たちの政治は私たちが作っていくって
47:24本当に同年代の子たちが思ってて
47:27これは私たちが成し遂げていることであるっていう感覚を
47:31共有していることに感動したというか
47:34私たちの政治は私たちが作っていく
47:43若者が政治について気軽に話せる場
47:58政治家と市民の対話の機会を作るイベントに
48:02農場さんたちが支援した女性議員を駆けつけました
48:06一議員の人の声って
48:13どれくらい取るのかなっていうのがすごい気になってて
48:16私はまだまだできることは少ないなと思っているんですけど
48:21ただやっぱり自分が発言するときに
48:24この後ろに自分に投票してくれた人のものが背負っていると思って
48:29全部調べ尽くして
48:32突きつけるみたいな感じで
48:353年目を迎えた議員たち
48:40ジェンダー平等の実現
48:43女性が働きやすい社会を目指して
48:46議会で発言を続けています
48:49マジで最近ちょっとなんか
48:54ほんとクソみたいな質疑しかないなってさ
48:56やばいんだけど
48:572025年になってマジ1個もまた同じ質問できてない
49:00私もめっちゃスランプで
49:02全然納得ない
49:04レベルじゃなくて
49:06みんなの質問毎回ネット検索して結構見てるけど
49:10本当?
49:11見てる見てる
49:12でもなんかむしろ
49:13いやわかんないそんなスランプだって思ってたんだって
49:15めっちゃ良くなってると思う
49:17本当?
49:18なんかみんな自分のお見る目が厳しくなってるのかなと思って
49:21そんなもんない?
49:22あんま響いてないな
49:25公務一世紀で働いてる方の休暇制度を23区で比較したんです
49:30そしたら世田谷区は江東区かな?
49:34に次いでワースト2位というかなかなか制度上で差別というか
49:40有給を認めないっていう堅くなな姿勢を今回質疑で追求したんですね
49:45なかなか区の姿勢は腰が重かったんですけども
49:50そこは今後も引き続き取り組んでいきたいなと思っています
49:55私は保育園で働いてたので
49:57本当に働いてるお父さんお母さんたちが子育てをするっていうこと
50:02自分の子育てに参画できてない人もいて
50:06子どもの育ちを見守りたいっていう気持ちはみんなあると思うので
50:10それがちゃんと成り立つ社会にしたいなっていう
50:13分からず屋のおじさんとかもいっぱいいるので
50:15そういう人たちにきちんと分かるように説明をして
50:18変えていきたいというふうに思っています
50:20現在地方の女性議員の比率は17.9%にとどまっています
50:27足元から政治を変えていく
50:32再来年の統一地方選で100人の候補を立てることを目指しています
50:39ただ正しいことを言ってるだけじゃなくて
50:45それを誠意を持って伝え続けるっていう
50:48そのしぶとさ勝負みたいなところを赤松さんは結構言ってくださったことが印象的で
50:56反対している人にこそとにかく毎日会いに行くんだよって
51:01やっぱ精神的に疲れることもあるし難しいなって思うこともあったりして
51:08そういう時に現実的に変えるために動かなきゃいけないなっていう赤松さんの話を思い出して
51:15じゃあ赤松さんだったらどうするかなとか思っています
51:18子育て中の女性職員がキャリアの壁に直面していた都内の信用金庫です
51:40市店では少しずつ改革が進められています
51:46毎週水曜日を早帰りデーに指定し
51:52全員が夕方5時に帰ります
51:55連続3日間の休暇取得も積極的に推進しています
52:03さらに来月からは市店長自ら第二次の出産に合わせて育休を取得します
52:13市店長で取ったことない今までそういう実績がないんで
52:23そういうのが出てくるとその下の人たち当然取りやすくなりますし
52:28自分のキャリアもっとしていきたいという女性も当然いるんで
52:32やっぱり男性の方がそこのサポートをするっていうのは
52:37もうこれからは必須だろうなと思います
52:39信用金庫全体でも男性の育休取得は急速に広がっています
52:473年前まで取得率は0%
52:55ところが昨年度は対象の男性職員のうち95%が取得しました
53:02今はもう本当に男性が育児家事をできないと
53:07女性も仕事として回っていかないと思うので
53:10そこをやっぱり生まれてすぐの期間に
53:15濃厚な時間を過ごすことによって
53:18やっぱり育児家事ができるようになってくると思うので
53:23女性の活躍にもつながっていくと思いました
53:28正直今まで男性育休は進めましょうということで
53:33あまり目的を明確化してなかったんですけど
53:37最終的にはそういう女性の活躍にも通じるというところは
53:42ちょっと意識していかないといけないのかなと
53:44我々の年代なんてもっと恥ずかしい話し
53:49押し目もとっかえたことないから
53:51寝姿しか見てることないっていう
53:54時代の求めることが変わってきましたからね
53:58感覚変えなきゃいけない
53:59時短勤務のためキャリアアップが遅れ
54:05焦りを感じていた
54:07係長の杉本さんです
54:09復帰して1年の働きが評価され
54:15この春昇格し
54:16課長代理となりました
54:18杉本さんの他にも
54:31複数の子育て中の女性職員が昇格しました
54:39キャリアについては
54:42ちょっと諦めていたところもあったんですけど
54:44時短中でも評価していただいて
54:47こういうポジションにつかせていただいたということは
54:49本当に会社に感謝してますし
54:51結婚して出産してっていうと
54:56キャリアのステップに
54:59かなり影響が起きるっていう
55:00多分女性職員の方はたくさんいらっしゃると思うので
55:03そういうことの励みになってくれたらいいなと
55:09今のポジションがと思います
55:12均等法第一世代の井翼美和子さんは
55:22新たな取り組みを始めています
55:24わーお疲れ様です
55:27東京の企業で働く女性たちと
55:32地方の企業をマッチングさせるサービスの支援です
55:35これをきっかけに
55:40十数年勤めた企業を辞め
55:42地方に移住したり
55:44子育てや介護のために転職したりと
55:47生き方を変える女性たちが出てきています
55:51置かれた場所で咲きなさいっていう考えも
55:56一方であるけど
55:57でも咲く場所を自分で選ぶっていうのも
56:00昔よりすごくできるようになった気がしている
56:0470、80まで働きたいと思っているタイプなので
56:08ちょっと頭おかしいかもしれないんですけど
56:10そう思うよ
56:11元気にならない
56:12そうなんですよ
56:15私の場合は会社一回辞めたら
56:19もう戻れないみたいな
56:22ちょっとそういう感じの時代だったと思うんですよ
56:25だから自分の人生のアンチテーゼっていうか
56:29なんていうのかな
56:30自分は選べなかったことを
56:33選んでいいんじゃないかなっていうことを
56:36今なら言えるなって
56:37私のバトンこんなだけど
56:39よかったらどうかなみたいな
56:41なんかそんな感じで
56:43できたら選ばれるバトンを作りたいみたいな
56:47なんかそんな感じかな
56:49男性の育休義務化を訴えてきた天野さんです
56:56女性が生きやすい社会を作るためには
57:04男性の働き方も変わっていく必要がある
57:07赤松さんの後を追って
57:12道なき道を進んでいます
57:15バトンというよりも
57:18どちらかというと私にとっては
57:20その闇を切り開く
57:22やぶを切り開く
57:23まあなんか
57:23
57:25そうそう
57:26カッカッって言って
57:27こう持って
57:28切り開くっていうのを
57:29まあ日本中の女性たちがやっていく
57:31そうバトンじゃなくて
57:33鎌を持って
57:34
57:35やぶを
57:36でもまあいつかそれがバトンに変わって
57:38走り回れる大地になったらいいですね
57:40鋭さよりも包容力
57:48攻撃よりも忍耐を
57:52赤松良子さんは94歳で亡くなるまで
57:57一歩一歩
57:59男女平等を進めてきました
58:06しばしば私を励ましてくれた
58:09フレーズがあった
58:10それは
58:14男女平等実現のための
58:17長い列に加わるという言葉である
58:21幸い
58:25私の前には
58:27多くの優れた先輩たちの姿が見えた
58:31さらに幸いなことに
58:36この列に加わって
58:38働こうという
58:40後輩たちが続いている
58:42その人々はきっと
58:46私の代ではできなかったことを
58:50仕上げてくれるに違いない
58:54ご視聴ありがとうございました
58:59ご視聴ありがとうございました