福島第1原発事故の風評被害払拭(ふっしょく)のため、福島県内4つの地域の鶏肉を使った「参鶏湯(サムゲタン)」が開発され、近く販売を開始することになった。
1年がかりで開発された参鶏湯は、鶏肉に高麗人参(こうらいにんじん)、もち米などを入れて煮込んだ、韓国の伝統料理。
商品は4種類あり、「伊達鶏」、「会津地鶏」、「川俣シャモ」、それに「本宮鳥骨鶏(うこっけい)」が使用されている。
また、もち米は、100%福島産となっている。
20日、販売開始を前に、関係者による試食会が開かれた。
試食した人は、「味はうまい。わたしは宣伝したいと思います」、「好きですね。体にも良いし、美容にも良いし」と話した。
試食会の会場に、新商品の反応を気にする男性がいた。
川俣町農業振興公社の斎藤正博社長は「一番うまいんじゃないかな」と話した。
斎藤さんは、材料の鶏肉を提供する生産者の1人。
斎藤さんは、川俣町で、川俣シャモ1,200羽を飼育している。
原発事故によって、この養鶏場も大きな影響を受けた。
斎藤さんは「今までは放し飼いにしていたが、(原発事故で)放し飼いができない。シャモも放し飼いにすると、土を食べる習性があるので、そういったこと(放し飼い)はできない」と語った。
さらに、風評被害で、東日本大震災の年の売り上げは、およそ3割落ち込んだという。
そんな折、郡山市の食品販売会社から、参鶏湯の商品開発の話が舞い込み、斎藤さんは、すぐに協力を約束した。
福島県産にこだわった新商品は、新たな販路の開拓につながると、期待を寄せている。
斎藤さんは「全国で、味と生産量も日本一にできれば、一番いいなと思っています」と語った。
川俣シャモは、豊かで深みのあるコクに、適度な弾力が特徴。
生産者の思いが詰まった新商品の名前は「スマイル参鶏湯」で、その名の通り、消費者に「笑顔」を届ける。
斎藤さんは「福島県の4つの鶏が、一緒になって商品を作って、みんなで一緒に売り出して、福島県の安全性をアピールするとか、おいしさをアピールするとかっていう意味では、すごくいいことだなと思っています」と語った。
4つの地域の鶏肉を使用し、それぞれ特徴が異なるこの商品は、1パック920円。
7月から、県内の主な百貨店や小売店で、販売予定だという。
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