布川事件 2/6

  • 11 年前
1967年8月30日の朝、茨城県北相馬郡利根町布川で、独り暮らしだった大工の男性(当時62歳)が、仕事を依頼しに来た近所の人によって自宅8畳間で他殺体で発見された。
茨城県警取手警察署による死体検視と現場検証によれば、男性の死亡推定時間は8月28日の午後7時から11時頃であるとされた。男性は両足をタオルとワイシャツで縛られており首にはパンツが巻きつけられた上、口にパンツが押し込まれていた。死因は絞殺による窒息死であると判明した。現場の状況は玄関と窓は施錠されていたが、勝手口はわずかに開いていた。室内は物色した形跡が認められたが、何を盗まれたかは判明しなかった。ただし、男性は個人的に金貸しを行っており、現金や借用書などが盗まれた可能性があった。唯一判明したのは男性が普段使用していた「白い財布」が発見されなかったことである。また、現場からは指紋43点が採集された。
男性の自宅付近で午後8時ごろに不審な2人組の男性の目撃情報があり、その情報から1967年10月10日に桜井昌司(当時20歳)と杉山卓男(同・21歳)の2人が別件逮捕され、2ヵ月後に起訴された。