肥満は悪くないのか? 異所性脂肪

  • 11 年前
「肥満=病気」という従来の常識が大きく変わりつつあります。肥満の原因として皮下脂肪や内臓脂肪が挙げられますが、「太っている」「やせている」に関係なく、誰でも蓄積する第3の脂肪「異所性(いしょせい)脂肪」の存在です。

異所性脂肪は肥満の原因となる皮下脂肪よりも毒性が強く、心臓やすい臓など大切な臓器にダメージを与え、糖尿病・高血圧・高脂血症・動脈硬化・心筋梗塞などを引き起こします。

異所性脂肪は皮下脂肪や内臓脂肪と異なり、むき出しで存在していますが、エネルギー貯蔵庫である皮下脂肪にためきれない脂肪が異所性脂肪になり、脳以外の臓器に付着、臓器の筋肉の内部に入り込み、臓器に直接悪影響を与えています。異所性脂肪がすい臓に付着すると脂肪が細胞を殺してしまい、インスリンが作られなくなり、糖尿病になるとのことです。

ピッツバーグ公衆衛生大学大学院・岡川暁教授の話では、日本人は欧米人に比べ、皮下脂肪の貯蔵能力が低いため、少し太っただけで異所性脂肪が蓄積して肥満に関係する病気により早い段階でなりやすいと考えられるとのことです。
※テキサス大学フィリップ・シェラー教授は異所性脂肪対策は太ることと明言

京都大学医学部・海老原健准教授の話では、皮下脂肪がつくれない脂肪萎縮症患者も同様で、異所性脂肪が肝臓や骨格筋に付着してしまうため、やせていても生活習慣病になってしまうとのことです。

小川佳宏さん(東京医科歯科大学教授)は、太っていることは良くないが太れることは良いこととし、大人になった後は、皮下脂肪は増えないため、異所性脂肪を減らす方法として次の2点を挙げました。

●異所性脂肪を減らす方法
(1)食事:脂ものを控える※カロリー計算
(2)運動:1日1万歩程度※歩数計

最後には、食事と運動に少し気を遣っただけで、わずか3日で異所性脂肪の数値が30%〜50%も改善した2人の男性が紹介されましたが、2人の男性の実験を行った順天堂大学医学部附属順天堂病院の田村好史准教授は、異所性脂肪は見た目の体型ではなく簡単にたまりやすいものの、短期間で劇的に減るので、食事と運動のコントロールを行う生活習慣が重要であると話しています。

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http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120718.html