「沖縄知事選に官房機密費3億円」初証言

  • 14 年前
本来は外交の情報収集などが目的とされる予算、内閣官房機密費。記録も残さず、会計検査院のチェックもありません。年間予算14億6000万円の機密費は、その陰で、かつて一部が流用されていました。そう証言する人物が現れました。

 Q.(機密費について)疑問を持つ人は?
 「当時やはり権力の中にいると、まひしていたかもしれない」(小渕内閣 鈴木宗男 元官房副長官)

 今回、JNNのインタビューに応じたのは鈴木宗男議員。小渕内閣の官房副長官として、機密費を取り仕切る野中官房長官を補佐する立場でもありました。その鈴木元副長官が機密費が流用された先を初めて証言します。

 「歴代総理経験者で健在な方。私が聞いているのは夏1000万円、冬1000万円と。(Q.名目は?)名目はないと思う、官房機密費ですから。慣例として引き継ぎだったと思いますね」(小渕内閣 鈴木宗男 元官房副長官)

 歴代の総理経験者に、官房機密費から盆暮れに1000万円ずつ。それは自民党政権の中で、長年引き継がれていた慣例だったといいます。

 「(Q.橋本元首相には?)間違いなくいっていました。(Q.宮澤元首相は?)もちろんいってますね。(Q.竹下元首相は?)もちろんいってますね。(Q.中曽根元首相は?)聞いております。(Q.そこから4人ということですか当時・・・)そういう方々たちしかいなかったということですね」(小渕内閣 鈴木宗男 元官房副長官)

 鈴木氏によれば、小渕内閣の時代、機密費が渡されていたのは中曽根元総理、竹下元総理、宮澤元総理、橋本元総理の4人。年2000万円の機密費が配られていたといいます。

 「(Q.あの選挙では官房機密費はいくら使った?)3億円使ったと聞いております。(Q.それは機密費だけでですか?)そうです。」(鈴木宗男氏)鈴木議員はさらに、98年に行われた沖縄県知事選挙で、保守系の稲嶺候補の陣営に、機密費から3億円が渡されたと証言しました。選挙は自民党が推す、稲嶺氏が革新系の現職・大田昌秀知事を破って当選しています。 「私が聞いているのは、沖縄サイドからそういう申し出があった。ちょっと額が大きいなという話もあったが、最終的にはそれも地元の要望ならしかたない。やっぱり選挙は勝たなければならない中で、最終的に判断されたと聞いてます」(鈴木宗男氏)